【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】 [編集]

【青黒緑デッドダムド】【青黒緑有象夢造】を源流としつつも、コマンド侵略よりも《CRYMAX ジャオウガ》にデッキを寄せた型。《SSS級天災 デッドダムド》は入らないこともないが入れて1枚から2枚が殆どで、全抜きも珍しくない。【青黒緑有象夢造】とは《有象夢造》の有無で判別可能だが、単に【青黒緑有象夢造】《CRYMAX ジャオウガ》を入れたものを【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】と指す場合があり、そうしたものとの区別は公式サイドですら曖昧になっている。

SSS級天災 デッドダムド P 水/闇/自然文明 (8)
進化クリーチャー:トリニティ・コマンド/S級侵略者 11000
進化:自分の水、闇、または自然いずれかのクリーチャー1体の上に置く。
SSS級侵略[天災]:水、闇、または自然のコマンド(自分の水、闇、または自然のコマンドが攻撃する時、バトルゾーン、自分の手札、墓地、マナゾーンにあるこのカードをその上に重ねてもよい)
W・ブレイカー
このクリーチャーを別のクリーチャーの上に重ねた時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の墓地かマナゾーンに置く、または手札に戻す。
CRYMAX ジャオウガ KGM 闇文明 (7)
S-MAX進化クリーチャー:デモニオ/鬼レクスターズ 13000
鬼S-MAX進化:自分がゲームに負ける時、またはこのクリーチャーが離れる時、かわりに自分の表向きのカードを3枚破壊してもよい。(このクリーチャーは進化元を必要としない。自分のS-MAX進化クリーチャーが2体以上あれば、そのうちの1体を残し、残りをすべて手札に戻す)
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、各プレイヤーは自身のシールドゾーンにあるカードを3枚ずつ選び、残りを墓地に置く。
このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊し、その後、相手の手札を2枚見ないで選び、捨てさせる。

主要カード [編集]

《CRYMAX ジャオウガ》核。シールド焼却と強烈なアタックトリガーで一気に相手の盤面を奪う
《天災 デドダム》ドローマナブースト、封印外し、侵略元を1体でこなす

候補カード [編集]

+  クリーチャー
+  呪文
+  ツインパクト
+  タマシード
+  フィールド

このデッキの回し方 [編集]

マナブーストしたりコスト踏み倒しメタで相手を牽制したりしてから早期に《CRYMAX ジャオウガ》を立ててそのままワンショットする。
基本的に《CRYMAX ジャオウガ》以外は汎用カードが多数を占め、《CRYMAX ジャオウガ》以外の残りの36枚でお膳立てを行う。

邪魔なコスト踏み倒しメタ《樹界の守護車 アイオン・ユピテル》《絶望と反魂と滅殺の決断》などのマッハファイター火力で除去しよう。

ミラーマッチでは目ぼしいメタクリーチャーの内《星空に浮かぶニンギョ》のようなマナブーストメタ以外は効き目が薄いため、基本的にはリソースをひたすら稼いで《CRYMAX ジャオウガ》を一刻も早く出すスピード勝負となる。

長所 [編集]

《天災 デドダム》を筆頭とするリソース補充カードや《キユリのASMラジオ》《アーテル・ゴルギーニ》といった展開札により、相手に対してメタクリーチャーを押し付け続けることができる。
仮にメタクリーチャーが除去されてもこれらのリソース補充札・展開札により再展開は容易で、相手のリソースだけがジリジリと減っていくためリソース勝負で優位に立ち回れる。
他に打点が1体いる状況で7マナ溜まれば《CRYMAX ジャオウガ》で即死を狙えるため、仮にメタの刺さらない相手でもウィニーの除去を強いることでこちらのペースに持ち込むことが可能。

また、《幻緑の双月/母なる星域》の存在から最速4ターンキルとビートダウン顔負けの速度を誇り、早々に殴り勝ってしまうことも珍しくない。
詰め性能も比較的高く、特に《CRYMAX ジャオウガ》+《異端流し オニカマス》のセットは無対策の相手だと返すのが非常に難しい。

安定5ターンキルルートの場合は《CRYMAX ジャオウガ》+5体程度が並んでいることもざらで、それらを活かしてスーパー・S・トリガーS・トリガー・プラスをケアすることで安定して詰めやすい。そして溜めるプランは後述の足止め手段のおかげで安定しやすい。

逆に《天体妖精エスメル/「お茶はいかがですか?」》《同期の妖精/ド浮きの動悸》に加えて各種メタカードに附随するG・ストライクにより受けは決して薄くなく、《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》の存在も相まって速攻等に易々と殴り負けするパターンは少ない。

青黒緑の三色を扱う上に通常の構築の場合メインデッキに多色は3割から4割程度と高めだが、《幻緑の双月/母なる星域》《キユリのASMラジオ》のおかげで文明の管理は比較的楽。

多色クリーチャーメインデッキの3割程度存在する上に《アーテル・ゴルギーニ》も採用するため、《聖魔連結王 ドルファディロム》単色指定全体除去には強固。

そして、青黒緑というカラーリングが多種多様なメタカードを擁するため、その選択次第であらゆるデッキに対応可能である。
メタカードの選別以外にも構築の自由度は高く、メタカードの比率とリソースカードの比率を調整したり、《CRYMAX ジャオウガ》を早期に叩きつけることに特化したりと環境に柔軟に対応できるのも大きな強みと言える。

短所 [編集]

基本的にコスト踏み倒しメタ大量採用型の場合、こちらが採用しているメタカードが相手にどれだけ刺さるかに勝敗が大きく左右される。それらを徹底的に対策していたり、そもそもメタカードの刺さりの悪いデッキはやや厳しい。

ある程度リカバリーは効くものの全体除去は厄介で、特に返しの再展開も封殺する《飛翔龍 5000VT》は天敵とも言える存在。

《Disジルコン》《Disメイデン》《天災 デドダム》《若き大長老 アプル》が全員パワー3000で、パワー2000には《天体妖精エスメル》《異端流し オニカマス》《飛ベル津バサ「曲通風」》が固まっている。よって、結果的に《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》1体によるフリーズから溜める動きを崩されてしまう場合がある。

【我我我ブランド】に対しては目ぼしいメタカードの中で劇的に効くのが《ベイB セガーレ》《キャディ・ビートル》程度しかないのが痛い。

環境において [編集]

《CRYMAX ジャオウガ》登場当初はコマンドシナジーをある程度重視していた。《幻緑の双月/母なる星域》の呪文面で《CRYMAX ジャオウガ》を呼び出し、無理矢理4ターンキルを安定させる型も見られるようになっていた。初手に《CRYMAX ジャオウガ》、2コスト初動マナブースト、《天災 デドダム》《幻緑の双月/母なる星域》《幻緑の双月/母なる星域》の呪文面に宛がう適当なウィニーがあれば実現可能なフィニッシュ方法であり、しかも《CRYMAX ジャオウガ》マナゾーンに置けるのが大きい。

DM22-SD1初期には《カンゼン邪器 <不明.鬼>》《蒼狼の王妃 イザナミテラス》で呼び出す機構を備えており、《CRYMAX ジャオウガ》を軸にした型が(メインデッキの内2枚は非公開であったが、もしかすると《SSS級天災 デッドダムド》が全抜きされていたかもしれない)オリジナルで準優勝した。

DM22-BD1期には既に《CRYMAX ジャオウガ》がメインフィニッシャーとなっており、《SSS級天災 デッドダムド》《地封龍 ギャイア》などのロック《百族の長 プチョヘンザ》などのタップインにより詰み盤面回避のために1枚積みされるにとどまるケースが激増。

2023年2月に入ると、2コスト以下のメタクリーチャーを16枚かそれに近い枚数投入した型(いわゆる【メタジャオウガ】)が流行。

DMGP2022』成績上位者とDMPランキング2022年下期上位者合計32人を対象とした「DM最強位決定戦」(アドバンス&オリジナル)では予選のアドバンスで使用率3位タイとなる参加者31人中4人使用を記録。オリジナルでは使用率4位タイとなる参加者31人中3人使用を記録し、ベスト8に1人残った。

DM22-BD2DM22-BD3期辺りから《終末の監視者 ジ・ウォッチ》に寄せた型である【青黒緑ジ・ウォッチ】が増加。2023年3月最終平日から4月初土日にかけては入賞31件中《CRYMAX ジャオウガ》不採用で《終末の監視者 ジ・ウォッチ》単採用の型が8件を数えた。一方で【メタジャオウガ】は4件にとどまるなど下火の傾向が見られたが、これはメタ対策をした【絶望神サガループ】が増えすぎて無力化されるケースが増えたためと見られる。

DM23-SD1DM23-SD2発売1週間前には革命チェンジやリソース系・除去系を足した【青黒赤緑ジ・ウォッチ】が結果を残した。

DMGP2023-1st』Day1(アドバンス)では【青黒緑系】括りで予選通過者128人中6人使用と予選使用率8位を記録。『DMGP2023-1st』Day2(オリジナル)では予選通過者128人中4人が使用し、使用率10位タイを記録(同率に【白青赤ライオネル.Star】)。予選実績は然程ではなかったが、ベスト8と4位に1人ずつ残っている。《終末の監視者 ジ・ウォッチ》単採用の【青黒緑ジ・ウォッチ】括りではベスト128に3人残っている。

2023年のゴールデンウィーク辺りになると、高コストフィニッシャーへの依存度を下げた【我我我ブランド】が増えたため、《キャディ・ビートル》を全抜きした代わりに《霞み妖精ジャスミン》を2枚積んだ型が散見されるように。同じ頃、メタクリーチャーを《とこしえの超人》4枚と《キャディ・ビートル》1枚まで減らした代わりに《幻緑の双月/母なる星域》《電脳の女王 アリス/不埒な再侵入》を各4枚採用し、安定して4ターン目に《CRYMAX ジャオウガ》着地させることを狙った型がオリジナルチャンピオンシップで優勝した[1]。この頃になると《Disメイデン》採用型が主流となった。ゴールデンウィーク明け初週になると自然の小型である程度デッキを固める構築が主流となり、まるで【青黒緑オービーメイカー】の翻案のようなレシピとなっている。

DM23-SP1《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》を獲得。

6月2週頃のオリジナルでは《「…開けるか?」》1回では溶かされない《リツイーギョ #桜 #満開》や手札交換呪文を縛る《ガチャンコ ミニロボ1号》を採用して【絶望神サガループ】対策をした型が目立つように。

DM23-RP2発売から2週間程度が経過すると、膠着状態を打破するためのサブフィニッシャーとして《∞龍 ゲンムエンペラー》を1枚から2枚採用した型が目立つようになった。

《謀遠 テレスコ=テレス》の登場を機に、【青黒緑テレスコ=テレス】というハンデスコントロール型も散見されるように。

超CSV in 新潟』(オリジナル)では予選通過128人12人が使用と、予選使用率6位。ベスト8と準優勝に1人ずつ残っている。ベスト8に残った2人のレシピは、《とこしえの超人》《若き大長老 アプル》《ボン・キゴマイム》をメタカードとして採用した型であった。同大会ベスト128には、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》《ブレイン・スラッシュ》といったグッドスタッフに寄せた青黒赤緑の派生型が残っていた。

超CSV in 大阪』(オリジナル)では優勝を記録。予選でも通過者128人中6人使用と予選実績7位タイを記録(同率に【青魔導具】)。《とこしえの超人》《キャディ・ビートル》で徹底的に【絶望神サガループ】を縛りながら《幻緑の双月/母なる星域》で4ターンキルも狙える型であり、デッキに自然とメタクリーチャーを採用できる強みが出た形となった。

DM23-EX1期のオリジナルでは《墓守の鐘ベルリン》《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》を入れた【白青黒緑CRYMAX ジャオウガ】なる型がチャンピオンシップベスト4を記録。恐らくは【赤黒テレスコ=テレス】《飛翔龍 5000VT》に焦点を合わせた調整だろう。同じ時期のアドバンスでは、《ヘームル・エンジオン》《マーチングバトン ダイダイ》を採用した変則の型がチャンピオンシップ優勝を果たした。当時としてはまだ需要が少なくなかった《リツイーギョ #桜 #満開》が採用されていたことを含め、【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】にある程度厚い構築でもあった。

DM23-BD1期で《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を獲得。《流星のガイアッシュ・カイザー》から早期に繋ぎ、相手をロックしつつカウンター封じする型も早々に結果を残した。直後、《CRYMAX ジャオウガ》を全抜きした【青黒緑キーナリー】もの入賞も確認された。《獰猛なる大地》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を呼び出す型である【獰猛キーナリー】というのも見られた。【獰猛キーナリー】の5→8の動きには《鬼羅王女プリン》が用いられていた。

DM23-BD1発売から10日後、【青黒赤緑テレスコ=テレス】なるデッキがオリジナルで準優勝。フィニッシャーを《CRYMAX ジャオウガ》2枚、《聖魔連結王 ドルファディロム》2枚、《時の法皇 ミラダンテXII》《蒼き団長 ドギラゴン剣》各1枚とし、《七王無き宮殿》《謀遠 テレスコ=テレス》といったハンデス戦術を取り入れつつも、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》《ドンドン火噴くナウ》《イデア・パラドックス》のような火を含むリソース系や除去系、《ブレイン・スラッシュ》のような汎用リアニメイト札、《Disアイ・チョイス》のような山札圧縮を採用した、既存の【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】の系譜に当てはまらない構築であった。言うなれば呪文戦術に寄せつつ《百鬼の邪王門》本体をカットした【青黒赤緑邪王門】か。それ以前にも《Disノメノン》《単騎連射 マグナム》の火をタッチした型が上位入賞した事例は報告されていた。

ただ、2023年8月11日殿堂レギュレーション改訂を機に激増した【我我我ブランド】【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】に速度負けし、【白赤アーマード・サムライ】にはメタカードが効きにくく、といった具合に、明確な不利対面が目立つようになったのが厳しい。構築を工夫することでそれらへの勝率は改善できるが、それら以外のデッキに対する勝率とはトレードオフである。

9月初頭の300人規模のオリジナルのチャンピオンシップ(リモートデュエマ)では、《タルタホル》《CRYMAX ジャオウガ》《∞龍 ゲンムエンペラー》《天地命動 バラギアラ/輪廻暴冥》を見せてマナブーストし、サブプランとして早期に《∞龍 ゲンムエンペラー》のムゲンクライム4を達成することも目指す型が3位入賞。そちらの型には《終末の時計 ザ・クロック》やそれを出すための《戯具 ヴァイモデル》、また《電脳の女王 アリス/不埒な再侵入》のような墓地利用カウンター札も多数搭載されていた。

DM23-SD3期には《闇参謀グラン・ギニョール》+《追憶人形ラビリピト》で妨害してからウィニーによる打点を《轟く革命 レッドギラゾーン》で増強する型がオリジナルのチャンピオンシップで優勝。他には、4枚積みの《幻緑の双月/母なる星域》で4ターン目《CRYMAX ジャオウガ》着地の再現度を上げた型が散見されるように。それに伴いコスト踏み倒しメタとして《若き大長老 アプル》《異端流し オニカマス》という攻撃性の高い2種類が中心となった型もちらほらと見られるようになった。

DM23-RP3《アーテル・ゴルギーニ》《同期の妖精/ド浮きの動悸》を獲得し、すぐさまこれらが入った構築が各地のチャンピオンシップで入賞を量産。直近では地上戦に苦しんでいたこのデッキとって、この新規2種は救世主となった。特に《同期の妖精/ド浮きの動悸》《「無月」の頂 $スザーク$》に対する強烈なメタになる上に呪文面がS・トリガーを持つことから、課題であった【青魔導具】速攻対面への勝率が劇的に改善した。そちらと《アーテル・ゴルギーニ》のおかげで、不利であった【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】【我我我ブランド】などの【速攻】への勝率も大幅に上昇。
《五番龍 レイクポーチャー ParZero》も参入しており、こちらを入れた型も早々に結果を残している。一方同弾では《Napo獅子-Vi無粋/♪オレの歌 聞けよ聞かなきゃ 殴り合い》という手軽な対策札も登場している。それでも、《同期の妖精/ド浮きの動悸》《キャディ・ビートル》などの破壊された時にアドバンテージを稼ぐクリーチャーもデッキに存在するため、全体除去に対しては弱い一辺倒ではない。また、《アーテル・ゴルギーニ》が全体破壊に対する復帰手段としても利用できる。

DM23-RP3発売から程無くして、フィニッシュ力や自分の動きを優先する型が増加し、フィニッシュ補助を担う上に疑似的なメタカードの嵩増しとなる《同期の妖精/ド浮きの動悸》を除けば純粋なメタカードが4枚、《とこしえの超人》or《若き大長老 アプル》2枚しか投入されない型が浸透。《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》があまりに環境に劇的に刺さるためメタカード枠を最小化することができることが多くのプレイヤーに浸透し、その分デッキの回転を支えるリソース系などに枠を回すようになったということである。

9月末のオリジナルチャンピオンシップでは上位4人全員がこのデッキであった(厳密には優勝者は【青黒緑有象夢造】寄りの構築)。同じ頃、《アーテル・ゴルギーニ》による合計-8000のパワー低下が飛び交う環境となって再評価された《デスマッチ・ビートル》(直近では全くと言ってよいほど使われていなかった)を3枚入れた型が、オリジナルのチャンピオンシップで優勝。

9月末の上位4人全員入賞の2日後の10月初頭にもまた上位4人全員入賞を記録。しかも今度は136人規模のチャンピオンシップにおいてである。

DMGP2023-2ndでもベスト128進出者中29人使用で予選実績1位。ベスト8に2人残ったがベスト4進出はならず。

グランプリの翌日に行われたアドバンスの552人規模のチャンピオンシップでも準優勝に輝いている。その型は【モルトNEXT】などのドラゴン基盤系統に刺さらないと見てか《飛翔龍 5000VT》をカットし、《飛翔龍 5000VT》に照準を合わせて《キャディ・ビートル》4枚積みしたものであった。

10月最終週末には72人規模のオリジナルのチャンピオンシップで上位4人全員が使用。優勝者はメタカードを《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》4枚、《同期の妖精/ド浮きの動悸》3枚に絞り、《極楽鳥》《幻緑の双月/母なる星域》の各4枚を2コスト初動に据えた構築であった。11月初頭にも64人規模のオリジナルのチャンピオンシップで上位4人全員が使用する記録を残した。

DM23-BD2DM23-BD3発売3日前には、オールハンデス手段兼5枚目の《CRYMAX ジャオウガ》として《魔の革命 デス・ザ・ロスト》を1枚積みした型がオリジナルで4位入賞。

DM23-BD2DM23-BD3発売約1週間後には、《天災 デドダム》《幻緑の双月/母なる星域》《キユリのASMラジオ》《CRYMAX ジャオウガ》が各4枚積みである以外は、1枚積み24種類の墳墓避け型がオリジナルのチャンピオンシップで3位入賞。メタカード、リソース系、除去、サブフィニッシャーなどの層が余りに厚く、1枚積み枠を増やしても実用性のあるカードの絶対数が少なくなりづらくデッキパワーが落ちにくいのが功を奏したと言える。1枚積みのカードが余りに多いため相手の勝負勘が機能しづらく、自身の動きを読めない相手に対して攻め切れるのも利点。2023年12月初頭には同じような1枚積み24種類型が110人規模のチャンピオンシップで優勝。それ以外にも24種類とまではいかなくとも1枚積みの種類がそれに準ずる構築は続々結果を出している。

ただ、DM23-BD2DM23-BD3期には受けを《「お茶はいかがですか?」》《ド浮きの動悸》などのコスト4呪文に頼っていることが既にプレイヤー間で周知されているため案外《「本日のラッキーナンバー!」》の「4」宣言込みのワンショットで簡単に沈むことも。【青赤マジック】の物量を凌ぎ切れない難点も顕在化してきた。

ジュニア グランプリ2023』では参加者271人中31人使用と使用率2位。霞ヶ関ファルゴブロックD4進出デッキに輝いている。

DM23-RP4にて《DARK MATERIAL COMPLEX》を獲得。

DM23-RP4発売直後には、《ブルータル・リベンジャー》2枚をG・ストライク対策に取り入れた型がオリジナルで優勝。同じような役割のカードとして《同期の妖精/ド浮きの動悸》も2枚採用されていたが、そもそもダイヤモンド状態になれるかなれないか、ブロッカーの有無など、この2種類は全く別物のカードと言える。

同じくDM23-RP4発売直後、1枚積み8種類、2枚積み3種類の型がオリジナルの72人規模のチャンピオンシップで準優勝。《電脳の女王 アリス/不埒な再侵入》《電脳鎧冑アナリス》が各2枚採用、《幻緑の双月/母なる星域》が1枚に抑えられた代わりに《大冒犬ヤッタルワン GS》が3枚投入されるなど変則の型であった。

超CSⅥ in福岡』ベスト128進出者の中に6人残っており、【黒緑アビスロイヤル】【黒単アビスロイヤル】と並んで予選実績6位タイ。しかしベスト8は逃している。

1月最終週から2月初週にかけての1週間は、CS上位入賞数7位(6.5%)にまで低迷している。《CRYMAX ジャオウガ》でのシールド焼却の後に残ったシールド3枚で受け切る【青黒COMPLEXコントロール】、多少メタカードが立っているぐらいでは除去やマナブーストで踏み越える【アカシック3】が台頭したため。

超CSⅥ in群馬』ベスト128進出者の中に5人残っており、【白緑巨大天門】と並んで予選実績6位タイ。しかしベスト8は逃している。

DM23-EX3《清浄のカルマ インカ/オキヨメ・水晶チャージャー》を獲得。

2024年3月11日付で《幻緑の双月/母なる星域》殿堂入り。根本的に構築を変えなければわざわざ使う理由がなくなるぐらいの弱体化となった。

新殿堂施行直後には、《悪魔妖精ベラドンナ》を初動である《幻緑の双月/母なる星域》のクリーチャー側のリペアにした型、同様の意味合いで《桜風妖精ステップル》を4枚積みする形で再雇用した型、メインだった《CRYMAX ジャオウガ》を4枚から3枚に減らした代わりに《∞龍 ゲンムエンペラー》を1、2枚から3枚に増やした型、《幻緑の双月/母なる星域》の2枚目以降として《母なる星域》を1枚から2枚投入した型など、様々な型の上位入賞が報告された。

DM24-RP1《哀樹神官 グリッファ》《蒼き王道 ドギラゴン超》《霊淵 ゴツンマ=ダンマ》を獲得。

DMGP2024-1st』Day1個人戦(アドバンス)ではベスト128進出者中4人使用と、【黒赤緑アビス】【モルトNEXT】と並んで予選実績7位タイ。Day2の3人1チーム戦(オリジナル)では、既にメタカードへの対策が研究され過ぎたことと、2枚目以降の《幻緑の双月/母なる星域》の喪失によって速度と基盤が弱体化していたことから、本戦進出の64チーム192人中2人が使用するにとどまった『DMGP2024-1st』で活躍できなかったのは、多様化した環境にメタカードで対応し切れなかったのが大きい。

DMGP2024-1st』終了後のアドバンスでは、基盤が【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】でありながら《CRYMAX ジャオウガ》《復活の祈祷師ザビ・ミラ》に総入れ替えとなり、《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》《無双恐皇ガラムタ》でフィニッシュする【青黒緑ザビ・ミラ】なる型のチャンピオンシップ上位入賞が確認された。《CRYMAX ジャオウガ》を3枚採用に抑えつつ、《復活の祈祷師ザビ・ミラ》《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》のパッケージで山札掘削系と共に《水上第九院 シャコガイル》を呼び出し、そのまま安全に勝ちに行く型も見られた。

2024年のゴールデンウィーク直前には、《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》《ツタンメカーネン》をループさせ、ライブラリアウトで勝つ型の【青黒緑ザビ・ミラ】も見られた。なお、《ツタンメカーネン》ループへの依存度が低い事から《13番目の計画》もループ用の山札回復も採用せず、変にメインデッキフィニッシャーを採用することもせず、《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》を使って後は流れで適当に《ベイB セガーレ》《とこしえの超人》を並べ立ててフィニッシュするものでもあった。

同年ゴールデンウィーク時点では、【黒緑アビス】対面だと手札以外メタで遅延すれば、実際の対戦上フィニッシュに5ターン程度かかっても十分間に合う場合が多い。言い換えれば、慌てて《母なる星域》で見切り発車する必要はないということである。

5月後半時点では、《幻緑の双月/母なる星域》1枚と《母なる星域》2枚を採用し、メタ張りとワンショットのバランスを取った型が主流化。同月下旬のアドバンスでは、《Disジルコン》をループさせて《水上第九院 シャコガイル》で安全に勝つ【青黒緑ザビ・ミラ】が確認された(28人参加、準優勝)。同時期のオリジナルでは【青黒緑COMPLEX】という一つの型が勢いを持っている。【青黒COMPLEXコントロール】と比べると、自然の優秀なメタクリーチャーマナブースト系を使うことができる上に、《CRYMAX ジャオウガ》を採用することからその脇のクリーチャーを生かすか《DARK MATERIAL COMPLEX》を育てるかの択を迫ることができる。

DM24-RP2《白銀妖精コユキ》を獲得。

DM24-EX1《冥土人形ヴァミリア・バレル》《冥土人形ロッカ・マグナム》を獲得。DM24-EX1期は【白黒赤ファイアー・バード】【白赤緑ドリームメイト】などの通常のコスト踏み倒しやメクレイドを行うデッキにコスト踏み倒しメタや手札以外メタが刺さるということで、往時より入賞数が回復。

超CSⅦ in横浜』(オリジナルでの3人1チーム戦)では予選突破のベスト128の384人中9人が使用と予選実績10位。

DM24-BD1DM24-BD2発売日当日、溜めてから1枚積み《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》で打開する型が確認された(オリジナル、61人参加、3位)。

超CSⅦ in広島』(オリジナル個人戦)では4位入賞の実績を残した。

2024年9月上旬のオリジナルでは、1枚積み9種類で2枚積み5種類の変則型が結果を出した(64人参加、準優勝)。この頃には採用メタカードは《ボン・キゴマイム》《異端流し オニカマス》が主流となっている。

DM24-RP3《ヨビニオン・マルル》《シェル・アルカザール》《深淵の逆転撃》《逆転の剣スカイソード》を獲得。
《深淵の逆転撃》に関しては、事前に溜めておけばそれらのクリーチャーをコストに鬼S-MAX進化による敗北回避能力逆転撃による敗北ペナルティを回避できる。
《ヨビニオン・マルル》に関しては、これで継続的に盤面とマナを伸ばし、コスト10の大型に繫げる【青黒緑ガイアッシュ】の亜種である【青黒緑マルル】なる型が成立している。初期型においては《CRYMAX ジャオウガ》は1枚積みからせいぜい2枚積みのサブに留めるか、採用自体を見送る場合が多かったが、出したらそのままワンショットキルを狙える事から次第に採用枚数が増加。《CRYMAX ジャオウガ》をメインとしつつも《アーテル・ゴルギーニ》でのリアニメイトに寄せた若干重めの型に、自身がリアニメイトの上限コストであるということから入る場合もある。豊富なコスト2初動マナブーストから《ヨビニオン・マルル》に繫ぎ、《天災 デドダム》呼び出しと自身のマナブーストで先攻4ターン目《ロスト・Re:ソウル》を決め、後は流れで勝つ、という型も。
《逆転の剣スカイソード》はマナさえある程度伸びていれば《流星のガイアッシュ・カイザー》呼び出しによる足止めや《飛翔龍 5000VT》呼び出しによる盤面一掃など、運と状況次第で1ターンを凌ぐカウンターになる。
一方で《ヨビニオン・マルル》《天災 デドダム》のパッケージが余りに優秀なため、既存のウィニー基盤型は立場を悪くしてしまった。

既存のウィニー基盤型に関しては、DM24-SP1期~DM24-EX2期時点では、メタカードの嵩増し枠である《同期の妖精/ド浮きの動悸》を含めてメインデッキの約3割をメタカードで固めた型が主流。【青黒緑マルル】がメタカードを事実上採用できないため、その差別化として当然の流れである。

サンプルレシピ [編集]

超CSV in 大阪』(オリジナル)優勝

参考 [編集]


[1] ダリアCS inプレイズ大阪日本橋本店 2023/4/26