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終末の時計 ザ・クロック R 水文明 (3) |
クリーチャー:アウトレイジMAX 3000 |
S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい) |
このクリーチャーが出た時、ターンの残りをとばす。(次のプレイヤーのターンをすぐに始める) |
優勝者賞として先行登場し、DMR-09に収録された水のアウトレイジMAX。
ターンの残りをとばす能力を持った初のカード。
その性質上、自分のターンに出すメリットは薄く、S・トリガーで相手ターン中に出すことが基本の運用となる。相手ターンに出してcipが解決されれば、その時点でターンが終わるため、相手はもう攻撃を行えなくなる。
強制的にターンが移るため、S・トリガーで出た場合相手がこのクリーチャーを即座に処理することはほぼ不可能と言って良い。確実に自分のターンに持ち越せるため、そこから進化や《無重力 ナイン》のG・ゼロの起点にしやすいのは大きな利点。
また、生き残った《ザ・クロック》を《守護聖天タテブエ・ヤッホー》等で繰り返しシールドに追加してやれば、シールド焼却を持たないデッキは勝ち筋を大きく縛られることになる。
S・トリガーなので《アクア・スーパーエメラル》等でシールドに仕込みたいところ。自身も殴れるので、ビートダウンデッキにも入れやすい。また、相手ターンにクリーチャーを出せる《地獄門デス・ゲート》や《緊急再誕》等とも相性が良い。このクリーチャーは軽く、比較的コスト踏み倒しは容易であるところが嬉しい。
防御用S・トリガーの選択肢としては《スーパー・スパーク》や《スローリー・チェーン》がある。それらに勝るのは、前者であれば《超戦龍覇 モルト NEXT》のような遅延誘発型タイプの2回攻撃、キリフダッシュや《龍装者 バルチュリス》などの着地を防げたり、後者であれば《ダイヤモンド・ソード》のような攻撃制限の解除までも無力化できたりすること。
また、かつては複数ブレイク持ちに攻撃されていてもブレイク数を1枚で抑えられていたが、2017年3月25日ルール改訂により、W・ブレイカー等の複数ブレイクは全て同時にブレイクされることになったため、前述したブレイクを途中で止める技は使えなくなり、弱体化した。
劣る点は《スローリー・チェーン》のように自分のターンに空撃ちして仕込んだり、各種スパークのように反撃として自分のターンに撃つことができないところである。
自分のターン中に使いづらいというのは大きな弱点。そのターン中、もう何も行動するつもりはなくて頭数が欲しいという場合ぐらいでしか召喚はできない。
「自分のターンの終わり」に発生するデメリットを帳消しにするコンボを狙う場合はその限りではないが。
呪文ではないため《闇鎧亜クイーン・アルカディアス》や《光神龍スペル・デル・フィン》などの妨害を受けないのも強力。【シノビドルゲーザ】などの《音精 ラフルル》といった呪文封殺からの一斉攻撃を得意とするデッキに対しては耐性があると言えるだろう。
ただし、自分ターンの攻撃中に、相手のS・トリガーによる《リアルとデスの大逆転》や《父なる大地》によって強制的に出され、逆に自分の勢いが止められる場合もある。
また《暴走龍 5000GT》や《ボルシャック・クロス・NEX》を出されると一切召喚することができなくなるため注意。これらの場合は召喚ではない出し方をすればまだ手はあるが、《龍世界 ドラゴ大王》のように出ることそのものを封じられたり、《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》でcipそのものを封じられると働かなくなってしまう。相性のいい呪文との併用が望ましいと言えよう。
現在でも1ターンを凌ぐためのS・トリガー獣としては《閃光の守護者ホーリー》と二大巨頭の立場にある。
ただし1ターンを凌ぐことと返しのターンのささやかな殴り返し以上の防御性能は無く、折角1ターンを凌いでも稼いだターンを有効活用できなければ意味がない。基本的にはビートダウンデッキや高速コンボデッキなど、返しのターン中にフィニッシュする見通しが立ちやすいデッキでの活躍に限られる。
総じて強力だが癖の強いクリーチャーであり、相手に利用されないように運用したい。
登場当初から原則として1ターンを確実に凌げるS・トリガー獣として水の入るデッキには広く使われた。エピソード3環境のトップメタである【シューゲイザーワンショット】は一度に大量の打点を生み出すワンショットデッキであり、除去トリガーでは手遅れになる場面が多々あったためこのカードやスパーク系呪文が重用されていた。
一方で、当時猛威を奮っていた《勝利宣言 鬼丸「覇」》の追加ターンを止められないことやS・トリガーで捲れた時以外の弱さは明確な課題でもあった。
革命編以降は【レッドゾーン】などに代表されるようにビートダウンが激化しており、1ターンを凌げるかどうかが勝負を左右することがざらになった。当時は手軽で広汎なカウンター封じがあまりなかったため、このカード次第で勝負が決まる対戦を「運ゲー」と非難する者も少なくなかった。そうなってしまった背景としては、色の合わない【赤単レッドゾーン】にただ4枚の水のカードとして使われることが多かった。速度で対抗するデッキに対してその速度を否定するカウンター札として機能していたのである。
当時【イメンループ】では《天真妖精オチャッピィ》などのS・バックや《光牙忍ハヤブサマル》などのニンジャ・ストライクと《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を組み合わせることで狙って《終末の時計 ザ・クロック》を呼び出すコンボが行われた。極論《フェアリー・ギフト》でもあれば4ターン目には《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を龍解させることができたこともあって、【イメンループ】は【レッドゾーン】に対して強固であった。
このカードは環境でよく使われるため、水が入るデッキと対峙した場合はビートダウン、コントロール関係なくほとんどが警戒される。双極篇以降の環境では1ショットキルを決めに行く時に《「本日のラッキーナンバー!」》で3を宣言して封じられることがよくある。
ところが超天篇環境になると《禁断機関 VV-8》、《次元の嵐 スコーラー》、《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》などの手軽な追加ターン獲得手段が再び環境に進出し、このカードもエピソード3環境と同じように腐る場面がそこそこ目立つようになった。そのため、色とコンセプトの合う【クラッシュ“覇道”】ですら全抜きする型が偶に見られるようになった。前述の《「本日のラッキーナンバー!」》のようなカウンター封じが多くなり、双極篇環境以降汎用性重視の風潮が続くのも大きい。
また、同時期にターン飛ばしを行える呪文として《ルシファー》が登場。
それぞれ単色or多色、クリーチャーor呪文といった違いがあるので、何とか差別化しよう。
2020年1月1日に《「本日のラッキーナンバー!」》が殿堂入りするも、直後に環境トップに立った【ドッカンデイヤー】はループでの勝利が可能なためそもそもS・トリガー自体が意味をなさず、【バーンメアジョーカーズ】に対しても《ジェイ-SHOCKER》で封じられることがあるためか、活躍の機会に恵まれない状況は依然続いていた。
王来篇環境に入ると新たな採用先である【赤青ヴァイカー覇道】がトップメタの一角となり、ブレイクせずに勝つデッキがあまり環境に存在しなくなったため、そちらへのメタカードである《とこしえの超人》が登場した後もしばらくは使われたが、環境が低速化して必要性が薄れ、中速ビートダウンですらフルパワー理論を重視するようになるにつれて色の合うデッキにも入りにくくなった。具体的には、DMRP-18期に《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》を獲得した【白青赤鬼羅.Star】、同期に《アルカディアス・モモキング》を獲得した【青赤緑ドギラゴン閃】にその傾向が認められる。2021年7月1日殿堂レギュレーション改訂まで暴れ散らした【オカルトアンダケイン】や、その後釜に就いた【ゼロ・ルピアループ】などのこのカードを腐らせるデッキが幅を利かせているというのもある。それからしばらくして登場した《流星のガイアッシュ・カイザー》の疑似侵略ZEROと相性が悪いというのもある。
2022年始から【白青赤鬼羅.Star】において《ナゾの光・リリアング》と《緊急再誕》のセットが流行。《緊急再誕》は《ナゾの光・リリアング》経由で《T・T・T》をタッパーとして使うことができ、S・トリガーとして《緊急再誕》を捲ればこのような防御札になる。そうして【白青赤鬼羅.Star】において防御S・トリガーを重視する風潮が漂い、このカードも需要が回復した。王来篇もシリーズ終盤になると【青黒退化】/【青黒緑退化】が隆盛し、またもやよく見かけるカードとなった。
王来MAX環境では【白青黒退化】を中心に使われたが、水系のビートダウンの多くがドラゴン基盤であったため、ドラゴンではないという点からそうしたデッキにおいては需要が無かった。
【絶望神サガループ】が環境に進出するとそちらでも使われるようになった。S・トリガーで《「迷いはない。俺の成すことは決まった」》を唱えることで相手ターン中に《絶望神サガ》のループを開始することもできるが、無限墓地肥やしをしてから《蒼狼の大王 イザナギテラス》で2枚目の《「迷いはない。俺の成すことは決まった」》を唱えてこちらを呼び出すという手もある。その機構のある型の場合は敢えて1枚積みに留めることも多い。
話数 | 対戦相手 | 勝敗 |
11話 | 切札 勝太 | 敗北 |
終末の時計 ザ・クロック VR 水文明 (3) |
クリーチャー:アウトレイジMAX 3000 |
S・トリガー |
バトルゾーンに出た時、ターンの残りをとばす。 |
Q.《終末の時計 ザ・クロック》が出た時、ターンの終わりに実施されるべき能力や効果を、実行することはできますか?
A.いいえ、ターンの残りをとばすということは、そのターン何もできないということです。
引用元(過去のよくある質問より)
類似裁定(2019.7.2)
類似裁定(2020.12.15)
Q.「このターン、自分のクリーチャー1体のパワーは+1000される」という呪文を唱えました。その後で《終末の時計 ザ・クロック》によって「ターンの残りをとばす」ことになった場合、そのクリーチャーの+1000パワーはゲームが終わるまで続くということですか?
A.いいえ、「ターンの残りをとばす」ということはターンが終わるということなので、その呪文の効果もその時点で終わります。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.攻撃中に、《終末の時計 ザ・クロック》をバトルゾーンに出した場合、どうなりますか?
A.攻撃はその場で中止され、ターンの残りはとばすことになります。攻撃しているクリーチャーはアンタップされず、シールドをブレイクすることもなく、バトルは行われません。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.何らかの効果で《終末の時計 ザ・クロック》が2体同時に出ました。どうなりますか?
A.1体目のクロックの効果でターンが飛ばされると全ての効果は飛ばされるので、2体目のクロックの効果は何もしません。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.「W・ブレイカー」を持つクリーチャーにブレイクされたシールドが《終末の時計 ザ・クロック》と《ドンドン吹雪くナウ》だったので、それら2枚の「S・トリガー」の使用を宣言しました。
先に《終末の時計 ザ・クロック》をバトルゾーンに出した場合、その「出た時」の能力と《ドンドン吹雪くナウ》はどちらから解決しますか?
A.「S・トリガー」で宣言していた《ドンドン吹雪くナウ》を先に解決します。クリーチャーは召喚することまでが「S・トリガー」能力で、バトルゾーンに出た時にトリガーする能力は一度待機状態になります。複数の効果が同時に存在する場合、常に 「S・トリガー」の効果を優先して処理します。
(総合ルール 112.3a) 引用元(2020.9.11)
Q.相手のターン中、相手の《凶鬼卍号 メラヴォルガル》の「出た時」の能力で自分のシールドが2つブレイクされた際、その中に《終末の時計 ザ・クロック》がありました。《凶鬼卍号 メラヴォルガル》の効果処理の途中ですが、この《終末の時計 ザ・クロック》の「S・トリガー」を使う場合、召喚するのはどのタイミングですか?
A.《凶鬼卍号 メラヴォルガル》の効果で、相手が自身のシールドを2つブレイクする前に《終末の時計 ザ・クロック》を召喚します。
「S・トリガー」は他の効果より優先して解決されるので、《凶鬼卍号 メラヴォルガル》の効果中ですが、割り込んで解決を行います。
クリーチャーの「S・トリガー」は召喚するところまで処理を行うので、《終末の時計 ザ・クロック》を召喚した後、《凶鬼卍号 メラヴォルガル》の効果処理の続きを行い、それが終わったら《終末の時計 ザ・クロック》の「出た時」の能力を解決します。
(総合ルール 101.4.) 引用元(2022.2.18)