モード [編集]

狭義のモードは、「次のうちいずれかひとつを選ぶ」や「次の中からn回選ぶ」と指示され、能力の持ち主(まれに相手)が選ぶ項目のことである。
各項目は右向き三角のアイコンで示される。
後述のモード両選択とともにDM-32爆進ダブルで登場した。

超次元呪文爆進ダブル呪文など一部の呪文が持つことが多いが、クリーチャーにも存在する。

広義には「○○するか、○○する」や「○○してもよい。そうしなければ」のように自分(まれに相手)が好きな効果を選べる能力全般を指す。

ジャスティス・ジャミング R 光文明 (3)
呪文
バトルゾーンにあるすべての闇のクリーチャーか、すべての火のクリーチャーどちらかをタップする。
蒼狼(せいろう)の始祖アマテラス R 水文明 (6)
クリーチャー:ナイト/サムライ/オリジン 5000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、次のうちいずれかひとつを選んでもよい。
▶自分の山札を見る。その中からコストが4以下の呪文を1枚選び、山札をシャッフルしてからその呪文をコストを支払わずに唱える。
▶自分の山札を見る。その中からコストが4以下のクロスギアを1枚選び、山札をシャッフルしてからそのクロスギアをコストを支払わずにジェネレートする。
※プレミアム殿堂

Magic:The Gatheringの用語からの拝借であり、総合ルールに「モード」という用語が定義されているわけではない。
総合ルール700.2.や競技イベント運営ルール4.8では「複数の選択肢が示されている能力は、選択肢を持つといいます」「選択肢を持つ能力」と書かれている。

狭義のモードに関するルール [編集]

  • カードタイプを問わず、選択肢を持つ能力を実際に解決する段階、すなわち「次のうちいずれかひとつを選ぶ」などと書かれている個所で選択肢を決定する(2022年6月24日裁定変更)。
    • 《超次元フェアリー・ホール》を唱えた場合は、1つ目のマナブーストを解決し、マナゾーンに落ちたカードを確認した後で、合計コスト5以下のサイキック獣2体までORコスト7以下の自然サイキック獣1体のどちらを出すか決定する。
    • 誘発型能力の場合、誘発した時点では解決条件を満たしていなくとも、同時に誘発した能力等を解決することで選択肢を持つ能力の解決条件を満たせれば、それを解決する段階で選択肢を決定し解決できる。
  • 爆進ダブルなどの「両方選んでもよい」や《知識と流転と時空の決断》などの「n回選ぶ」のような能力の場合、両方選ぶか一方のみ選ぶか、どの選択肢をそれぞれ何回選ぶかも上のタイミングで決定する。
    • 《知識と流転と時空の決断》などの「n回選ぶ」のような能力で、1回目の能力を選んでそれを解決してから、2回目の能力を選んでそれを解決するということはできない。
  • 「■」で始まり、最後の「▶」までが1つの能力である。1つの能力は書かれている順番に処理する必要があるため、両方選んだ場合は上から解決し、n回選んだ場合も上に書かれている順にそれぞれ選んだ回数分解決する。
  • 選択肢を持つ誘発型能力を解決する時点でその能力を持つクリーチャーがバトルゾーンに既に存在しないあるいは進化して別のクリーチャーに変わっている場合でも、誘発した誘発型能力はそのクリーチャーから独立して存在しており、またその能力には「「■」で始まり、最後の「▶」まで」すべてがふくまれるため、選択肢から選ぶことができ、選んだ効果が生成される。
    • かつては「選択肢を参照できないため実行できない」という裁定が出されていた時期があった。
  • 複数のカードを同時に使い、それらの1つ以上に選択肢を持つ能力を含む場合の選択肢から選ぶタイミングも上記と同様である。
+  2022年6月24日裁定変更前

その他 [編集]

  • 神化編から増えた表記であるが、《蒼狼の始祖アマテラス》のように再録されたときにモード表記に変わったカードもある。それによって機能が若干変わることもある。
    • 《アマテラス》の場合、どちらのモードを選んでも「山札を見る」ところまでは同じだが、テキスト上山札を見る前にモードを選ぶ必要がある。そのため、クロスギアモードを選んで山札を見た時、使いたいクロスギアがなかったので呪文に切り替える、といったことが再録でできなくなった。
  • かつては、モードはそのモードを持つ能力や呪文の解決より前に選択しなければならないので、《フェアリー・トラップ》のように何らかの処理を行ってから選択するものはモードを使わない表記がルール上は正しかった。ルール改定により、モードを使っていてもそちらが正しく解決できるようになった。
  • 例によって、Magic:The Gatheringのルールを部分拝借して総合ルールが書かれている。2022年6月24日裁定変更前は「『選択肢を持つ能力』かそうでないか」は処理が大きく変わる重要なポイントのはずであり、裁定変更後も《蒼狼の始祖アマテラス》のような非公開ゾーンを参照する能力では無視できない差異が存在するが、どんなテキストが「選択肢を持つ能力」に該当するのかの詳細な定義は書かれていない。《ジャスティス・ジャミング》等の能力は「選択肢を持つ能力」と解されないのが一般の理解だが、それを裏付ける総合ルールの項目や検索可能な公式裁定は存在しない。
    • MTGでは「『以下から1つを選ぶ/Choose one ―』などに続いて箇条書きで複数の選択肢が記されている呪文や能力のこと」と明示的に書かれており、DM-31《蒼狼の始祖アマテラス》のようなテキストは「選択肢を持つ能力」ではなく、DMC-55版以降のようなテキストは「選択肢を持つ能力」に該当することが明示されている。
    • 《霊菌樹ニョキタリス》は、現代的な「▶」を用いたテキストではないが、能力の最初の句点までは現代的なモードの書き始めとさほど変わらない。

参考 [編集]


公式Q&A

Q.《超次元フェアリー・ホール》を唱えた際、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いた後、「次のうちいずれか1つを選ぶ。」の能力でどちらの選択肢を選ぶかを決定できますか?
A.いいえ、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く前に、選択肢を選ぶ必要があります。《超次元フェアリー・ホール》を唱えたらまず選択肢を選び、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いた後、その選んだ選択肢の条件に合うサイキック・クリーチャーを、超次元ゾーンからバトルゾーンに出します。(総合ルール 700.2.)
A.はい、山札の上から1枚目をマナゾーンに置いた後で、選択肢を選びます。
引用元(2022.6.24)

Q.《邪眼の祈祷師ザビ・ミラIV世》の「出た時」の能力で、自分のクリーチャーを3体破壊しました。上の能力を2回、下の能力を1回使うことを選択した場合、コスト4以下のクリーチャーを1体墓地から出してから、相手の手札を2枚捨てさせることはできますか?
A.いいえ、できません。今回の場合、上の能力を2回解決した後で、下の能力を1回解決します。
《邪眼の祈祷師ザビ・ミラIV世》の「出た時」の能力は、クリーチャーを破壊し、その数だけ選択肢を選び、選んだ効果をすべて解決し終えるまでが一連の効果です。1つの効果の中で複数回選択肢を選んだ場合、その効果は上から解決していきます。
引用元(2021.10.22)

Q.《邪眼の祈祷師ザビ・ミラIV世》の「出た時」の能力で、自分のクリーチャーを5体破壊しました。相手の手札を4枚捨てさせてから、5枚目を捨てさせるか、コスト4以下のクリーチャーを墓地から出すかを選べますか?
A.いいえ、選べません。5体破壊した時点で、選択肢を5回分選ぶ必要があります。
引用元(2021.10.22)

Q.バトルゾーンに相手の《ナゾの光・リリアング》がいる状況で、自分は《絶望と反魂と滅殺の決断》を唱えました。まず、「相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。」効果で相手の《ナゾの光・リリアング》のパワーを0にし、相手が「エスケープ」を使うかどうかを確認してから2回目の効果をどれにするか選べますか?
A.いいえ、選べません。《絶望と反魂と滅殺の決断》を唱えて、能力を解決し始める時点で、選択肢を2回選ぶ必要があります。また、選んだ選択肢は、上に書かれているものから解決していきます。
引用元(2022.6.24)

Q.自分の《星装者 バーナイン》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《スロットンの心絵》を出しました。
《星装者 バーナイン》の「自分のタマシードが出た時」の能力でカードを1枚引いてから、《スロットンの心絵》の「出た時」の能力でどちらの選択肢を選ぶかを決定できますか?
A.はい、先にカードを引いて、そのカードが何か確認してから選択肢を選べます。
引用元(2022.6.24)

Q.《終絶電融 パワーロビン》の「自分が呪文を唱えた時」の能力にある選択肢を選ぶのは、呪文の効果を解決してからですか?
A.はい、呪文の効果を解決し終えた後、《終絶電融 パワーロビン》の能力を実際に解決するタイミングで、相手のクリーチャーを手札に戻すか、カードを引くかを選びます。
引用元(2022.6.24)

モード両選択(りょうせんたく) [編集]

次のうちいずれか1つを選ぶ。(条件)、両方選んでもよい。

モード両方選ぶこと。ほとんどが特定の条件を満たさないと選べない。

轟壊!切札MAX R 火/自然文明 (5)
呪文:ジョーカーズ/チーム切札
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
次のうちいずれか1つを選ぶ。バトルゾーンに自分の火のクリーチャーと自然のクリーチャーがそれぞれ1体以上あれば、両方選んでもよい。
▶︎相手のクリーチャーを2体まで、コストの合計が6以下になるように選び、破壊する。
▶︎火または自然の、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。

古くは爆進ダブルを持つものがこれに該当する。
そちらに倣ってか、DMR-04の爆熱サイクルDMR-12の一極両得サイクル十王篇MAX呪文など、モード両選択を持つカードが登場する際はサイクルの形で登場する事が多い。

  • モード両選択を行うかは、モードを選ぶタイミングで先に決めておく必要がある。
    一つ目のモードを使ってから、二つ目のモードを解決するかどうか決めることはできない。
  • 競技イベント運営ルールより、大会等ではモード両選択が可能な能力の宣言について、以下のように定義される。

選択肢を持つ能力のうち一部は、条件を満たした場合にその選択肢をすべて選べる。
これらの能力を、選択肢をすべて選ぶための条件を満たしている状況で解決する際、選択肢を選ぶプレイヤーがどの選択肢を選んだか相手に伝えておらず、かつ選択肢の一番上の効果から解決しはじめた場合、選択肢をすべて選んだものとしてゲームを進行する。どの選択肢を選んだか相手に伝えておらず、かつ選択肢の一番上以外の効果から解決しはじめた場合、選択肢のうち、解決しはじめた効果のみを選んだものとして扱う。

条件を満たした《ブレイン・スラッシュ》を例に挙げると、相手に選んだモードを宣言する前に「カードを3枚引き、その後、手札を1枚捨てる」を解決した場合、「コスト8以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す」の使用も宣言したものと見なすということ。
逆に「コスト8以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す」を先に解決した場合、上の効果は使わなかったものと見なす。

参考 [編集]


公式Q&A

Q.バトルゾーンに自分の水と闇のクリーチャーがいる状態で《ブレイン・スラッシュ》を唱えました。
その時点では、墓地に出したくないクリーチャーしかいなかったのですが、3枚引いて1枚捨てる効果を解決した後で、墓地からクリーチャーを出すかどうか選べますか?
類似例:《デーモン・スパーク》《怨念スクラッパー》《フェアリーの闇の子祭》
A.いいえ、上の効果を使った後で下の効果を使うかどうか決めることはできません。水と闇のクリーチャーやタマシードがある場合、選択肢の効果を解決しはじめる前に1つ使うか両方使うか決める必要があります。
両方の効果を使いたい場合は、カードを3枚引く前に、両方の効果を使うと相手に伝えるようにしてください。
引用元(2023.4.10)