水上第九院(すいじょうだいきゅういん) シャコガイル》 [編集]

水上第九院 シャコガイル SR 水文明 (9)
クリーチャー:ムートピア 13000
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、自分の墓地にあるカードをすべて山札に加え、シャッフルする。
相手のターンのはじめに、カードを5枚引き、その後、自分の手札を3枚捨てる。
自分の山札の最後の1枚を引く時、ゲームに負けるかわりに勝つ。

DMRP-03で登場したムートピア

  1. cip墓地から山札回復
  2. 相手ターン開始時に5ドロー3ディスカード
  3. ドローによるライブラリアウトエクストラウィンに置換する

という3つの能力を持ったT・ブレイカー

2.と3.が非常に噛み合っており、《知識の包囲網》《ハッスル・キャッスル》等でドローし切るケースでもない限り、基本的には相手ターン中の勝利を前提に設計するほうが無難である。《パーロックのミラクルフィーバー》《インビンシブル・テクノロジー》といったドローではない手札補充であればなおさらである。相手ターン中にディスカードができるので《斬隠蒼頭龍バイケン》等のマッドネスとのコンボも可能。《龍装艦 チェンジザ》と組み合わせて呪文アドバンテージを取るのも良い。

基本的に1.と3.はアンチシナジーだが、《水上第九院 シャコガイル》を出した後で墓地を肥やして山札圧縮する分には問題がないため、《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》《世界の果て ターミネーター》などと組み合せて相手ターン中に勝つ豪快なコンボが考えられる。同弾ではおあつらえむきに《ラトリエ・ロブション》という相棒が収録された。

しかし、そこまでのコンボを狙わなくても、墓地肥やし以外の方法で山札を削っていけば、必然的にエクストラウィンに近づける。山札の上から、手札補充マナブーストシールド追加などを繰り返していくだけで、アドバンテージを稼ぎながらエクストラウィンの達成にも近づけるのは、まさに一石二鳥。下手なコンボを考えずとも、相手をコントロールしている間にあっさりエクストラウィンを決めることもあるだろう。

総じて、他のエクストラウィン能力と違い、コンボに依存せず、デッキ構築の制約も少ないため、汎用性がかなり高い。

単純な無限ドローループであれば既に《偽りの名 iFormulaX》という対抗馬があるが、例えば《龍素王 Q.E.D.》《インビンシブル・テクノロジー》を組合せれば、それだけで相手ターン中に勝てる手軽さがこちらにはある。また、【緑単ループ】マナゾーンを利用した山札圧縮コンボであるため、《ジョリー・ザ・ジョニー Joe》の枠をそのまま転用できる。

リソースを消費しないで、アンタップインで半無限マナブーストができるコンボが発見されるたびに、そのターン中に手札から《水上第九院 シャコガイル》を召喚、手札がなくても《バングリッドX7》自身をマナ召喚から続けて《水上第九院 シャコガイル》をマナ召喚して勝つというフィニッシュが検討される。
基本的には《妖精の裏技ラララ・ライフ》《Dの花道 ズンドコ晴れ舞台》を絡めたものだが、マイナーなものには《沈黙するバックラー・ホーン》が駆り出されることもあった。

ルール [編集]

2.の能力について [編集]

カードを引いて捨てる能力は相手ターンに、すなわち非ターン・プレイヤーとして行われる。

3.の能力について [編集]

  • 置換先の処理が禁じられている場合、置換することはできないという置換効果の大原則がある。例えば常在型能力による継続的効果によって自分の勝利が禁止されている状況(《不敗英雄 ヴァルハラ・グランデ》等)では、勝利を回避された上でそのままライブラリアウトを迎えてしまうことになり、相性が極めて悪い。《水上第九院 シャコガイル》での勝ちの構えに入る前に除去しなければならない。
  • 置換元のイベントがそもそも発生していないと置換しようとする機会そのものが存在しないことになる。したがって《水上第九院 シャコガイル》とは別の敗北回避能力、例えば自分の《燃える革命 ドギラゴン》《伝説のレジェンド ドギラゴン》と組み合せると、肝心の《水上第九院 シャコガイル》が重要な場面で置換できないという事態に陥る。他のカードと組み合せる場合は噛み合わせを考慮に入れる必要がある。
  • バトルゾーンに自分の《水上第九院 シャコガイル》と相手の《Q.Q.QX.》がおり、自分の山札が5枚で山札の下から2番目のカードが横向きの状態の時に、相手のターンのはじめに《シャコガイル》の効果で自分の山札を5枚引いた時、《Q.Q.QX.》の効果によって敗北する前に自分がゲームに勝つ。というのも、《Q.Q.QX.》の「相手は、自身の山札の横向きのカードを手札に加えた時」というのは誘発型能力なので、《シャコガイル》の置換効果の処理が終わってから解決することになるからである。
  • 《魔素縫合 アモデゴラス》関連のよくある質問によると、エクストラウィンは引くことを置換して発生しているため、引くことを置換する《アモデゴラス》とはどちらかの効果しか発生しないとのこと。
    • つまり、引くことを置換する《シャコガイル》は、ラスト1枚を引く前にゲームに勝つ可能性が生まれた[1]
  • テキストを裁定に沿って正確に書くと以下のようになる。
    自分の山札の最後の1枚を引く時、かわりに自分はゲームに勝つ。

テクニック [編集]

  • バトルゾーンに自分の《爆笑必至 じーさん》《奇天烈X グランドダイス》、《シャコガイル》の3体がいた時に、「う〜む、負けそうじゃ」を連呼して山札のカードがなくなるまでこのクリーチャーの置換効果によるドローを連続で発生させて、勝利することができる。当然、途中で偶数のカードが表向きになって捲れた場合は自分が負けてしまうため注意。
    • 暫定回答だが、《爆笑必至 じーさん》のかわりに、《伝説の禁断 ドキンダムX》をバトルゾーンから離して、このコンボを発生させることもできる。

環境において [編集]

登場から早速、新章デュエル・マスターズ環境では【緑単ループ】【白緑メタリカ】等、《ベイB ジャック》を活用した無限ループフィニッシャーとして多く採用された。

  1. ドローソースを同時搭載していれば自分のターンでも勝てる上に、当然相手のターンでも勝てるという柔軟性
  2. フィニッシュに必要な枠の最小化
  3. 最後がドローでさえあれば、自らのライブラリアウトで勝てるという勝利条件の易化

が主な要因と考えられる。

無限ブーストコンボである【ラララオプティマス】でも、《常勝ディス・オプティマス》殿堂入りした穴を埋める目的としても搭載されるケースがあった。

また、パワーが13000なので《天風のゲイル・ヴェスパー》と合わせてわずか1コストまでコスト軽減でき、マナ回収手札を補充しながらマナブーストにより山札をほぼ無尽蔵に削ることができる《ジーク・ナハトファルター》の登場後はグランセクトデッキフィニッシャーとして採用されている。

  • このことから、《水上第九院 シャコガイル》は「グランセクトの威を借るムートピア」と皮肉られることがしばしばある。

双極篇環境では【青黒緑シャコガイル】【轟破天九十九語】【ゴクガサイクル】で出番を貰った。

超天篇環境では【ロマノフシャコガイル】で利用されるようになった。元々相手にターンを返すことがエクストラウィンを発動するのに求められており、そのために着地がどうしても必要であったが、そちらで使われる《サイバー・K・ウォズレック》の登場によって着地が必要であるという欠点すら克服された感がある。

2021年7月1日殿堂レギュレーション改訂により【オカルトアンダケイン】が事実上消滅すると【ゼロ・ルピアループ】アドバンス環境のトップに立ち、このカードは《希望のジョー星》《ゼロ・ルピア》4体存在下で1コストまで下がるフィニッシャーとしても使われるようになった。【5色ディスペクター】でも《砕慄接続 グレイトフル・ベン》との相性の良さから使われる。

とはいえ王来篇環境では《零獄接続王 ロマノグリラ0世》《八頭竜 ACE-Yamata》といった巨大マッハファイターが広く使われており、如何に高パワーを誇るこのクリーチャーと言えど安心してポン置きできなくなった。

2022年1月1日殿堂レギュレーション改訂を機に【ゼロ・ルピアループ】が環境から消滅し、その後継たるコンボデッキが現れなかったことで、環境から若干退潮した。その後これに特化したコントロールとして【5色マッド・デッド・ウッド】が台頭。また、王来MAX期にはケア困難な防御札であるタマシードS・トリガーを無視できることからそれ以外のビッグマナ系統でも若干復権した。

その後、【キリコチェイングラスパー】が台頭するとそのフィニッシャーとして環境で見られる機会がさらに増えた。

まとめ [編集]

エクストラウィンを決めるには、山札を削っていけばいいだけなので、特定のコンボパーツに頼ったり、下準備に手間がかかったりすることがない。そのため、このカードの登場以降、エクストラウィン持ちのカードの大半がこのカードの型落ちと言われ、《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》と共にエクストラウィンの代表格となった。

その他 [編集]

  • Magic:The Gatheringには《水上第九院 シャコガイル》のモデルになったと思われる《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》というクリーチャーが既に存在する。MTGとはライブラリアウトルールが異なるため、エクストラウィンの条件が異なる。なおあちらは引くことのみを置き換え、ライブラリアウトによって負けることまでは置き換えない。
    • MTGでは山札カードが1枚もない状態そのものは許されており、そこからいくら山札墓地等に送ろうとしても負けることはない。山札が0枚の状態でさらにドローしようとした段階で初めてライブラリアウトとなる。
    • そのため、《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》のほうが《水上第九院 シャコガイル》よりも幅広い勝ちのルートが確保されているといえる。
    • 裏を返せば、《水上第九院 シャコガイル》が存在するということはすなわち、今後ライブラリアウトと判断される条件を変更する気は一切ないということでもある。
  • モデルは貝の一種であるシャコガイだろう。しかしムートピアの分類上は貝獣ではなく戦艦都市と思われる。
  • DMRP-18に収録された20thレアおよび20thSPレアでは、イラストレーターのぽんかん⑧氏がイラストを担当し美少女キャラクターとして描かれている。ぽんかん⑧氏の代表作には『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』(通称:俺ガイル)のイラスト担当があり、《シャコガイル》との引っ掛けと販売年の4月に『俺ガイル』原作小説が完結したという背景ゆえの採用だろう。

関連カード [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

  • 4つ目の能力について

Q.《水上第九院 シャコガイル》がバトルゾーンにいて相手のターンのはじめに自分の山札が3枚しかありませんでした。最後の能力で勝てますか?
A.はい。山札の枚数が5枚なくても5枚引こうとしますので、最後の1枚を引く瞬間に勝つことができます。
引用元(2019.7.2)

Q.《水上第九院 シャコガイル》がバトルゾーンにいる時、山札の最後の1枚が引く以外の方法でなくなった時はどうなりますか?
A.ゲームに負けます。マナゾーンやシールドゾーンに置かれたときはもちろんですが、引く以外の方法で手札に加わった時(《ドンドン吸い込むナウ》など)もそれで山札がなくなれば負けとなります。
引用元(2019.7.2)

Q.バトルゾーンに自分の《ファビュラス一番ドリップ》《水上第九院 シャコガイル》がいる状況で、山札の最後の1枚を引く時、自分は《水上第九院 シャコガイル》の能力でゲームに勝てますか?
類似例:《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》《黒智縫合 レディオブ・ローゼルド》
A.いいえ、勝てません。《ファビュラス一番ドリップ》の能力で、自分は山札がなくなってもゲームに負けなくなっています。《水上第九院 シャコガイル》の能力は自分が負ける時にだけ使えるので、この状況では使うことができません。
引用元(2020.6.26)

Q.自分の《始虹帝 ミノガミ》《水上第九院 シャコガイル》がバトルゾーンにいる状況です。自分の山札からの最後の1枚を引く際に、どちらの置換効果を適用できますか?
A.どちらか好きな方の置換効果を適用できます。

+  (総合ルール 609.8)

引用元(2021.2.5)

Q.自分のターン中、自分の《魔素縫合 アモデゴラス》と、相手の《水上第九院 シャコガイル》がバトルゾーンにいる状況です。相手の山札が残り3枚の状況で《サイバー・ブレイン》を唱えました。
相手はこのターン中、すでに1枚カードを引いているのですが、処理はどうなりますか?
A.置換効果はターン・プレイヤーから優先して適用され、連鎖しません。《魔素縫合 アモデゴラス》の置換効果が先に適用されるので、相手の引くカードは3枚ともマナゾーンに置かれ、《水上第九院 シャコガイル》の置換効果は適用できず、相手はゲームに負けます。
なお、相手のターン中であれば《水上第九院 シャコガイル》の置換効果が優先されるので、引くカード3枚のうち最初の2枚はマナゾーンに置かれ、最後の1枚を引く際に《水上第九院 シャコガイル》の置換効果によって、相手はゲームに勝ちます。

+  (総合ルール 101.5)

引用元(2021.9.24)

Q.相手のターン中、相手が《水上第九院 シャコガイル》の効果によってゲームに勝つ時、かわりに《一王二命三眼槍》の「自分がゲームに負ける時」の置換効果で敗北を回避できますか?
A.いいえ、できません。《水上第九院 シャコガイル》のゲームに勝つ効果は、負けるかわりに勝つ置換効果です。《一王二命三眼槍》の「自分がゲームに負ける時」の効果も置換効果ですので、置換効果に対してさらに別の置換効果を適用することはできず、自分はゲームに負けます。
引用元(2022.4.22)

+  類似裁定(2022.6.24)


[1] ただ、「最後の1枚を引く際に《水上第九院 シャコガイル》の置換効果によって、相手はゲームに勝ちます。」とあるため、公式的には1枚を引くと同時に勝つという挙動を想定しているようだ。