飛翔龍(フライングブイ) 5000VT(ブイティー) [編集]

飛翔龍 5000VT VIC 水文明 (8)
クリーチャー:マジック・アウトレイジMAX 12000
このクリーチャーの召喚コストを、バトルゾーンにあるクリーチャー1体につき1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
ジャストダイバー
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。次の相手のターン中、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せない。

DM23-EX1で登場したマジック・アウトレイジMAX

バトルゾーンのクリーチャーの数だけコスト軽減されるジャストダイバーT・ブレイカー
cipで相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべてバウンスし、出せないロックをかける。

コスト軽減の対象は自軍だけでなく、相手のクリーチャーも含まれる。
その一方、カードデザインに類似性を感じる《メガ・マグマ・ドラゴン》と違い、自分には全体除去で被害を及ぼさずパワー12000の大型クリーチャーがジャストダイバーで保護されながら残るとかなりハイスペック。

cipバウンス出せない効果はパワー5000以下が対象。
《暴走龍 5000GT》とは異なり自ターンでワンショットするターンのS・トリガー獣が防げない、継続期間が1ターンのみで持続性がないという弱みはあれど、適用期間は非召喚で5000以下を出すという抜け道がないのが凶悪なところ。また期間を指定した継続的効果なので常在型能力の処理とは別で、発生源が離れても効果がそこで消えるということもない。

コスト軽減の条件と合わさり、ウィニー相手には滅法強い。《戦武の無限皇 ジャッキー/「俺たちの夢は終わらねぇ!」》でカウンター気味に踏み倒しても良いだろう。
登場時点では【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】が仮想敵として思い浮かぶが、実際にはパワー5000以下を一切盤面に関与させないデッキはごく少数で汎用性も十分。ただし、《キャディ・ビートル》《ベイB セガーレ》など1体で早出しが封じられるものも存在しているので、予め他の除去手段でそちらには対策しておきたい。

往年の《炎槍と水剣の裁》のように、先にカードを使ったほうが効果の恩恵が大きい類なので、原理的には先投げが安定である。ただし、先に対戦相手に《飛翔龍 5000VT》を召喚されていても、返しの自身のターンで《飛翔龍 5000VT》を召喚できるマナがあるなら、後出しした側が1ターン長く出せない効果での展開抑制ができるため、後投げのほうが有効なことも少なくない。

ルール [編集]

環境において [編集]

召喚コストが非常に軽く、自身が除去した相手の再利用を1ターン封じながら、直接除去していないクリーチャーごとカードに書かれたパワーが5000以下の展開を1ターン防ぐという自己完結性の高さから、登場から色の合うあらゆるデッキに投入されると言えるほどの採用率を誇った。青マナを捻出できるのなら多少濁りになろうが1枚積みから4枚積みの広い幅で採用が検討される。

DM23-EX1発売日から【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】での入賞実績を残した。当初はまとまった数を投入して早出ししやすくするのではなく、1枚積みにしてワンショット失敗時の保険に使う運用が主体だった。ミラーマッチでは《キユリのASMラジオ》による再展開を防げるためワンショット失敗時の保険となり、【絶望神サガループ】に対しては主要パーツをターンプレイヤーとして出すことを防げる。同日、【5色ザーディクリカ】でも結果を残した。

特に【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】は、青黒緑ウィニー基盤が支える高い展開力と確かなマナブースト力のおかげで4ターン目辺りに安定してついでのように出しやすい。

ドラゴン基盤グッドスタッフの系統における中継ぎ役として需要がある《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》《龍素記号wD サイクルペディア》にも刺さる。【赤黒テレスコ=テレス】の主要パーツも大方範囲に入る上に、あくまでもコスト軽減召喚扱いなので《ルピア炎鬼》で邪魔されないで済む。

【絶望神サガループ】におけるコスト踏み倒しメタ対策としても早々に需要を得た。主要な墓地利用メタ手札以外メタ速攻メタは範囲に入る上に、自身が出ることを阻害されない。また、《蝕王の晩餐》型ではそれなりに打点を並べてからループを適当なところで打ち切ればこれで雑に相手を縛りながらワンショットでき、時間切れ対策になった。

まだDM23-EX1発売初週の内に、【白青赤鬼羅.Star】でも結果を出した。

DM23-EX1発売1週間後には【青魔導具】での入賞実績も残した。【青魔導具】においては、メタ対策、ワンショットプランにおけるブロッカー対策、純粋な3打点として役立つのが優秀。特に《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》で横展開しようにも出す対象が貯まっていない場合に無理矢理ワンショットを成立させてくれる打点として役立つのが大きい。【赤青アポロヌス】の詰み盤面回避用としての実績も見られた。同時期、【メクレイド刃鬼】【5色バラモルド】でも実績を残した。

超CSV in 大阪』(オリジナル)優勝の【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】にも3枚投入されていた。

《終末の監視者 ジ・ウォッチ》と合わせて相手をロックした後《ロスト・Re:ソウル》を放つ動きが強力なことから、【青黒緑ジ・ウォッチ】でも使われる。

2023年7月末のオリジナルのチャンピオンシップで、ベスト4進出者全員がこれを使っていたという報告もある。

色の合う【ヘブンズ・ゲート】系統にも広く利用されるに至った。【青黒緑オービーメイカー】にも《原始 サンナップ》を押しのけて枠を確保するケースが散見されるようになる。

超CSV in 大阪』(オリジナル)では熾烈な《5000VT》の投げ合いが何度となく行われ、先に《5000VT》が尽きるか隙を見て《CRYMAX ジャオウガ》を通すかの勝負であった。

8月に入るとこのカードへの対策となる《キャディ・ビートル》が増え始め、環境からのメタが激しくなった。

それをはねのけて【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】でも3枚以上ガン積みする構築が目立ち、《流星のガイアッシュ・カイザー》を0枚採用に追いやるケースも激増。
この事態を受けてプレイングレベルでも対策は見られる。具体的には《アーテル・ゴルギーニ》《キユリのASMラジオ》で、『2体出せる状況ではあるが、あえて1体しか出さない』といった具合。

DM23-BD1期には【ハチ公ガチンコ・ジャッジ】【青黒赤緑邪王門】にも投入され、結果を残した。【青黒赤緑邪王門】では《龍素記号wD サイクルペディア》の枠を削ってまで投入されるぐらいである。【白青黒緑マッド・デッド・ウッド】でも使われるに至った。【オボロティガウォック】でもデッキが軌道に乗れば1コストで出られる《∞龍 ゲンムエンペラー》ムゲンクライムコストとして使われる。

2023年8月11日殿堂レギュレーション改訂の影響で環境デッキが雑多化すると、刺さらないデッキ群も見掛けられるようになる。
更に、徐々に環境が固まっていきオリジナルの環境トップが【青魔導具】【黒単アビスロイヤル】【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】と目されるようになると、そのどれにも刺さりが悪いことから以前ほどの必須カードというわけではなくなった。

DM23-RP3期になって程なくして【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】が爆発的に流行すると、その対策として文明を含むデッキ全般に積極的に投入されるようになった。新たに追加された《アーテル・ゴルギーニ》パワー低下が除去範囲を疑似的に広げるのに使うことができる。もちろん元のパワーが除去範囲外であれば出し直しされるが、ゲームを決め切れるタイミングなら出し直しする前にフィニッシュを狙ってしまえばよい。

【青赤マジック】ですら色が合い革命チェンジで再利用できるというということで利用されるケースもあった。ただし、やはり3ターンキルには全く貢献しないカードのため、レシピの洗練に伴いテンプレリストからは抜けていった。

DM23-EX2期にも色の合うデッキ全般に採用されている。ただ、【青魔導具】の使うこのカードは相手が盤面を調子に乗って並べすぎないようにしさえすればある程度腐らせることができる。【青赤マジック】【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】との対面ではこれか《芸魔隠狐 カラクリバーシ》が無傷で生き残れば大体勝てる。

DM23-RP4期の《DARK MATERIAL COMPLEX》登場後は、逆に《飛翔龍 5000VT》を誘って、全体バウンスしたら一気に育成、バウンスしなかったら小粒ビートで押し切るという新たな対策が開拓される逆風を受けた。
2023年7月末以降ずっと《キャディ・ビートル》も睨みを利かせているが、それでも【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】で全抜きまではされず2枚程度は引き続き採用されているというのは流石というべきか。

2024年1月中旬に入ると、【青黒COMPLEXコントロール】での入賞もよく見られるようになった。

DM23-BD4DM23-BD5DM23-BD6DM23-BD7発売1週間後の時点では、【青赤マジック】で膠着状態打破用に1枚積みするレシピが主流化。

DM24-RP1期には《エンペラー・キリコ》の当たりの部類と見做し、【青黒緑キリコチェイングラスパー】1枚積みした型が見られた。

2024年5月下旬時点では往時より《キャディ・ビートル》が少ない事を鑑みて、【青赤マジック】で2枚程度挿すレシピが主流化。

6月中旬には【白青赤ゴスペル】1枚積みしたレシピも見られた(オリジナル、124人参加、優勝)。

【4色ロマノグリラ天門】にも採用される場合がある。単純な全体除去として役立つのも然ることながら、《終末縫合王 ミカドレオ》でのエクストラウィン条件として参照できるのもある。

DM24-SP2期は【青黒緑マルル】【白黒赤ファイアー・バード】【青黒COMPLEXコントロール】が環境の3トップで、単純なバウンスの有効性が薄れている状況であるが、このカードはロックが付いていることから依然として相性の良いデッキに採用され続けている。

その他 [編集]

  • 冠詞にある「フライングブイ」とはアメリカのGibson社が発売したギターのこと。
    従来のひょうたん型のデザインとはまるで異なるV字型のボディーはギター界に革命を起こし、今なお続く変形ギターの先駆け的存在となった。
  • デュエチューブの動画で読み上げられた射場本正巳氏のコメントによると、マジック・メクレイドとのシナジー、コスト12を維持した場合の落とし所の難しさ[1]を考慮して最終的な名目コストが8になったという。参考

関連カード [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

  • 4つ目の能力について

Q.相手のターン中、自分は《戦武の無限皇 ジャッキー/「俺たちの夢は終わらねぇ!」》の呪文側を「S・トリガー」で唱えて《飛翔龍 5000VT》を出しました。
《飛翔龍 5000VT》の「出た時」の能力で相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべて手札に戻した後、「次の相手のターン中、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せない」効果はどうなりますか?
A.その次の相手のターン中に効果を発揮します。そのため、出した相手のターン中は、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せます。
この能力のうち「次の相手のターン中、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せない」の部分は、解決した後、相手のターンが始まった際に効果を発揮し、そのターンの終わりまで効果が継続します。
引用元(2023.7.21)


[1] Deadmanの読み上げでは「高コストとして調整すると要はちょっと極端、出しにくいんだけど出たら勝ちみたいな。ちょっと極端なプレイパターンになりそうだったので」と要約されている。