【青黒緑マルル】 [編集]

DM24-RP3で登場した《ヨビニオン・マルル》から《天災 デドダム》につなげ一気にマナを伸ばし、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を始めとした大型クリーチャーで一気に決める【ビッグマナ】

2→4→6または7のマナカーブに特化していることが特徴。

ヨビニオン・マルル SR 自然文明 (4)
クリーチャー:スノーフェアリー 5000
ヨビニオン(このクリーチャーが召喚によって出た時、自分の山札の上から、これよりコストが小さいクリーチャーが出るまで表向きにしてもよい。そのクリーチャーを出す。残りをシャッフルし、山札の下に置く)
各ターン、自分の2体目のクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目を見る。そのカードを手札に加えるか、タップしてマナゾーンに置く。
天災 デドダム P(R) 水/闇/自然文明 (3)
クリーチャー:トリニティ・コマンド/侵略者 3000
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を手札に加え、1枚をマナゾーンに置き、残りの1枚を墓地に置く。

主要カード [編集]

《ヨビニオン・マルル》ヨビニオン&各ターン2体目が出た時山札の上を見て手札に加えるかマナにタップイン
このデッキの場合ほぼ《天災 デドダム》1択
《天災 デドダム》ドローマナブースト、封印外し、侵略元を1体でこなす

候補カード [編集]

《フェアリー・Re:ライフ》G・ストライク付きの定番初動
《フェアリー・ライフ》S・トリガー付き。《地龍神の魔陣》との選択だが、2→4の動きをする際のマナチャージ多色濁りを避けたいこのデッキでは《地龍神の魔陣》より優先される
《地龍神の魔陣》G・ストライク付き初動マナブーストサーチ多色なのが玉に瑕
《蒼狼の豊穣 ワクムテラス/オリジナル・ライフ》cipで2ドロー/シンプルなマナブースト こちらもカード単位では多色
《ジャスミンの地版》ヨビニオンを邪魔しないタマシード。単純な性能では《フェアリー・ライフ》に負けるので、シンカライズや場に残るエレメントとして活かすカードを採用する場合に。
《フェアリー・ギフト》クリーチャーを大幅にコスト軽減
《母なる星域》《ジャオウガ》専用の踏み倒し手段
《ティンパニ=シンバリー》5枚目以降の《マルル》
《流星のガイアッシュ・カイザー》相手の踏み倒しに反応して踏み倒し。2ドロー、コスト10以上4軽減、速攻メタとてんこ盛り
《飛翔龍 5000VT》場のクリーチャーの数だけ軽減されるジャストダイバーT・ブレイカー
cipで相手のパワー5000以下を全てバウンス出せないロックをかける
《アーテル・ゴルギーニ》リアニメイトパワー低下墓地肥やしの中から2回使える上に耐性持ちのブロッカー
《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》リソース確保と除去がこれ1枚に
《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》クリーチャー側も《ガイアッシュ》下なら出しやすい/バウンスとはいえパワーやコストに関係なく3面除去する優れ物S・トリガー
《超楽識 フミビロム》クリーチャー手札クリーチャーの下に置く特殊な除去
《悪魔龍 ダークマスターズ》cipで3枚までピーピングハンデス
《ロスト・Re:ソウル》GSコントロール環境刺さるオールハンデス
《九番龍 ジゴクバンカー Par459》シンパシー:自分のマナゾーンにあるカード
cip《白米男しゃく》&マッハファイター
《逆転の剣スカイソード》マナ送り&マナからコスト踏み倒しS・トリガー
《深淵の逆転撃》逆転撃[闇(3)]でEXライフ貫通の確定除去
《自由の逆転撃》逆転撃[水(2)]で相手のクリーチャー最大2体にプリン効果
《環嵐!ホールインワン・ヘラクレス》墓地リセット&自身のターン中1体マナ召喚
アタックトリガーで相手1体を
マナ送り&最大2マナブースト
《爆藍月 スケルハンター》cipで2ドロー&に速攻メタ&連続攻撃メタ
《哀樹神官 グリッファ》cipで相手クリーチャー2体にプリン効果を付与するジャストダイバー
ハイパー化で攻撃時マナから踏み倒し

フィニッシャー [編集]

《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》cipで相手のクリーチャー1体をバウンスしそのコスト以下のクリーチャーをリアニメイト。cip全般を封殺する常在型能力
《終末縫合王 ミカドレオ》召喚時限定cip山札から最大4体踏み倒す。自分のターン開始時に自分のコスト8以上のクリーチャーが4体以上いればEXウィン
《終末の監視者 ジ・ウォッチ》バウンスとターンスキップの強力ロックで相手を妨害する
《哀しみの夜 シンベロム・カタルシス》攻撃誘導と除去耐性、友軍に攻撃時6000パンプアップパワード・ブレイカー付与
《CRYMAX ジャオウガ》比較的低コストでシールド焼却と強烈なアタックトリガーの除去とハンデスで高い決定力を持つお手軽強力フィニッシャー
《水上第九院 シャコガイル》ライブラリアウトを勝利に代えるフィニッシャー
《死神覇王 ブラックXENARCH》《哀しみの夜 シンベロム・カタルシス》ハイパーエナジー《アーテル・ゴルギーニ》と合わせて場と手札を枯らす
《SSS級天災 デッドダムド》除去封印外し、侵略ビートダウン。《デドダム》で墓地に置いても平気
《大樹王 ギガンディダノス》オールハンデスと大規模な攻撃制限をかける大型フシギバース
《呪烏竜 ACE-Curase/繁栄の鏡》互いの手札マナを枯らす/2マナブースト&マナ回収

アドバンス [編集]

このデッキの回し方 [編集]

基本的な動きは初動の2コストマナブースト《ヨビニオン・マルル》召喚→ヨビニオン《天災 デドダム》を呼び出す→6or7マナ到達。
そこから《CRYMAX ジャオウガ》+《マルル》+《デドダム》のリーサル+1打点で雑殴りしたり《ロスト・Re:ソウル》コントロールしたりと相手に合わせて柔軟なプランが取れる。
《流星のガイアッシュ・カイザー》が着地していれば《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》などコスト10のフィニッシャーにもアクセスできる。

《流星のガイアッシュ・カイザー》《逆転の剣スカイソード》などのカウンターも豊富なため逆転撃との相性もよく、使えるマナが減っても確実に次のターンまで持ち堪えられるのも特徴。

仮に《ヨビニオン・マルル》がなくとも《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》マナブーストしつつメタを焼いたり、《飛翔龍 5000VT》《深淵の逆転撃》《超楽識 フミビロム》で場を整えることで序盤の小型メタにも非常に器用に立ち回ることができる。

《天災 デドダム》以外の小型を搭載すると《マルル》の出力が落ちるため、基本的には採用されない。そのため序盤の制圧力では遅れる部分はあるが、早い段階で6~7マナ帯に到達できるため選択肢は非常に広い。

ただし、これらの動きは2ターン目のマナ加速がないと一手遅れてしまうため、2コストマナブーストは多めの採用が推奨される。DM24-EX2期の環境では、《ヨビニオン・マルル》が引けない時の《天災 デドダム》→2コストマナブーストのルートにも使うため多めに10枚程採用された[1]構築が主流である。

長所 [編集]

手札を整えながらの2→4→7の動きが安定しているため、《CRYMAX ジャオウガ》+《マルル》+《デドダム》でリーサル+1の打点となり4ターンキルが狙える。また、コントロールに対しても4ターン目の《ロスト・Re:ソウル》が安定しやすい。

4tジャオウガで雑殴りする挙動は上手く回った時の【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】を彷彿とさせるが、ジャオウガ本体に加えブーストまたはコスト軽減も3枚必要で要求値が高いあちらに対しジャオウガ+ブースト+マルルで済むこちらは要求値が低くより安定して4tジャオウガを狙える。

単純に2→4→7の動きを行いながらクリーチャー2体を並べ1ドロー1墓地肥やしを行えるのは今までの2→4→7よりも格段に出力が上がっている。マナブーストしている間盤面が手薄になるか、速度を落として盤面を整えるかのトレードオフだった【ビッグマナ】において速度と戦力を両立できるようになった。

初動を手厚く取り、2コストマナブースト×10、《マルル》×4、《デドダム》×4、と採用しても18枚しかスペースを取らず、残りのスペース《飛翔龍 5000VT》《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》《流星のガイアッシュ・カイザー》といったパワーカード《CRYMAX ジャオウガ》といったフィニッシャーを積み込める。

初動で2コストマナブーストの動きが本線であり他のデッキより一足早く《深淵の逆転撃》を構える事が出来るため、【白黒赤ファイアー・バード】が先攻かつ最速で走り出したとしても出鼻を挫く事が出来る。

短所 [編集]

《ヨビニオン・マルル》からの《天災 デドダム》踏み倒しに依存しているため、コスト踏み倒しメタに引っかかる。cipを使わせくれるタイプなら問題無いが、出す事そのものを止められると厳しい。
このデッキ成立時の環境は3〜4ターンキルを平然と行ってくる【白黒赤ファイアー・バード】【白赤緑ドリームメイト】かそれらを強烈にメタった各種メタデッキかに大分されており、最速でも4ターンキルで速度負けしているのにコスト踏み倒しメタの巻き添えは喰らい、《マルル》の邪魔になる軽量コスト踏み倒しメタも搭載出来ずメタデッキ側に回る事も難しくなっている。

4tジャオウガの基本ルートを行う場合1ターン目にしか多色チャージする機会がなく、ダブついた《魔陣》や《ガイアッシュ》をチャージに充てられない。

山札利用メタである《飛ベル津バサ「曲通風」》《カレイコの黒像》を出されると《マルル》も《デドダム》も機能停止する。

環境において [編集]

最初は《CRYMAX ジャオウガ》を1~2枚積みのサブプランとした型が主流で、《流星のガイアッシュ・カイザー》とシナジーするコスト10ファッティの運用をメインに据えたプランが多かった。その後、徐々に《CRYMAX ジャオウガ》で4ターンキルを狙ったプランの強力さが知られ始め、DM24-RP3発売1週間後にはコスト7に寄せて《CRYMAX ジャオウガ》を4枚積みした型が目立つように。

《アクア・ギャクテンポインター》エラッタ直前の時点では、【シールドプリズン】対策のエクストラウィン目的のため《終末縫合王 ミカドレオ》1枚積みした型も散見されるようになった。

9月4週のチャンピオンシップ(オリジナル)上位入賞ランキングでは、2位の14.9%を記録し、1位で19.1%の【白黒赤ファイアー・バード】に善戦した結果となった。《ハッター・ルピア》《ベイB セガーレ》などマナ枚数より大型の展開を規制するタイプのコスト踏み倒しメタが流行する中、それに引っかからない【青黒緑マルル】が隙を突いた形となった。この時点では1つのチャンピオンシップのベスト4のうち3人がこのデッキを握っていたという報告もそれなりの数聞かれるようになった。

DM24-SP2期には《母なる星域》を採用して《ジャオウガ》用のマナを浮かし、浮かしたマナで更なる行動を行う型も確認された。《ジャオウガ》着地の前ターンに《深淵の逆転撃》を使用していてもテンポを落とさず《ジャオウガ》を着地させられる。また、マナを伸ばしきれていなくても《ジャオウガ》にアクセスできるため手札事故の緩和にもなる。
要求値は高いが、2ターン目に《フェアリー・ギフト》《ヨビニオン・マルル》で4マナに到達していた場合、チャージマナブースト→《星域》で3ターンジャオウガも狙える。
《ロスト・Re:ソウル》の嵩増し、あるいは色のバランスの調整として《ロスト・Re:ソウル》と枚数を散らしての採用で《ソーシャル・マニフェストII世》を2枚程度挿した型も確認された。1枚積みの《戦武の無限皇 ジャッキー/「俺たちの夢は終わらねぇ!」》【青魔導具】に対策を打った型、《蔑如と覚悟》をマナ回収感覚で1枚積みした型も上位入賞構築として存在する。ファッティの選択肢としては《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》でロックできない呪文に干渉できる《海龍神クリスド》《古代楽園モアイランド》(フィールドに干渉できる分【シールドプリズン】系統にも強い)を採用した型も報告され、《光開の精霊サイフォゲート》《砕慄接続 グレイトフル・ベン》《霊宝 ヒャクメ-4》と繫ぎ、ブロッカー戦術でファッティが上がるまで凌ぐというタッチ白型も開拓されるなど、ビッグマナ特有の構築の柔軟さを遺憾なく発揮して環境に喰らいついている。

DM24-EX2《呪烏竜 ACE-Curase/繁栄の鏡》《蒼狼の豊穣 ワクムテラス/オリジナル・ライフ》《神歌の悪夢 ナイトメア・キリコ》を獲得。《呪烏竜 ACE-Curase/繁栄の鏡》は早速4コスト2マナブーストの増量兼サブフィニッシャーとして1枚積みされるケースが見られるようになった。《蒼狼の豊穣 ワクムテラス/オリジナル・ライフ》多色ではあるものの、単純に《マルル》を邪魔しない2コストマナブーストの新たな候補になる。《神歌の悪夢 ナイトメア・キリコ》今引き打開札として1枚積みされる場合がある。
同時期には、隠し味に《Dの機関 オール・フォー・ワン》を盤面補強手段として1枚積みした型も報告された。

2コストマナブーストの採用については、《フェアリー・Re:ライフ》《フェアリー・ライフ》をそれぞれ4枚、《地龍神の魔陣》を2枚の計10枚体制の構築がDM24-EX2期現在の主流である。最速で《CRYMAX ジャオウガ》等のコスト7を叩き付けようとすると多色マナチャージ出来るタイミングが1ターン目にしかなく、マナチャージ濁らない単色《フェアリー・ライフ》《地龍神の魔陣》より優先されるようになった。
デッキ成立時点の初期型では、《フェアリー・Re:ライフ》《地龍神の魔陣》がそれぞれ4枚の8枚体制が多かったが、デッキが洗練されるにつれて《フェアリー・ライフ》単色である強みが見直された形になり、《フェアリー・ライフ》が軽視されてきた近年の2コストマナブースト評価に一石を投じた形となる。

DMGP2024-2nd』Day2のオリジナル部門では予選突破のベスト128進出者12人を記録し、予選実績4位。しかしベスト8進出は逃している。Day1のアドバンス部門でもベスト128進出者が2人。

2024年11月の初週末明けには《マンハッタンの心絵》型が流行。相手の盤面を一掃しつつ、そのまま相手にクリーチャー回数制限ロックがかけられる。
苦手な【ガレックマーシャル】や使用率の高い【白黒赤ファイアー・バード】などを筆頭に、この時点で環境の大半を占めるクリーチャーの連続展開が主軸のデッキに対して非常に有効。6コストの非クリーチャー系エレメントをどかす手段が少ないというのも大きい。

アドバンスでは《復活の祈祷師ザビ・ミラ》型も使われる。特別に除去で頭数減らしをされなければ《復活の祈祷師ザビ・ミラ》で砕くコストには困らず、そのまま《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》を着地させて《CRYMAX ジャオウガ》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を踏み倒し、安全な安定5ターンキルが狙える。また、2024年11月に入ると中継ぎに《解罪 ジェ霊ニー》を採用した型が台頭。

参考 [編集]


[1] 一般的には約81%の確率で初動を引ける「9枚積み」が広く採用されるが、これを10枚に増やすことで約85%となり、さらに4〜5%ほど安定する。