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英知と追撃の宝剣 SR 水/闇文明 (7) |
呪文 |
相手のクリーチャーを2体選ぶ。相手はその中から1体選んで自身の手札に加え、もう1体を破壊する。その後、自分は相手のマナゾーンからカードを2枚選ぶ。相手はその中から1枚選んで自身の手札に戻し、もう1枚を墓地に置く。 |
DM-11で登場した水/闇のエターナル呪文。
相手クリーチャーをバウンスと破壊で2体除去し、バウンスと墓地送りで2枚ランデスする。
どちらをバウンスし破壊するかを相手が選択できるというクセのあるカードであるものの、1枚で4枚もの相手カードに干渉できるアドバンテージの塊のようなカード。
バウンスによって手札を与えてしまうが、ランデスによって手札を活用させない自己完結した能力になっており、連射できればバトルゾーンもマナゾーンも奪いつくすことが出来るパワーカードである。
一時期は殿堂入りしていた(2023年3月20日に殿堂解除)が、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》や《龍素知新》、カウンターになる《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》や《目的不明の作戦》など、この呪文をコスト踏み倒しできるカードが多数登場しており、驚異的であることには変わらない状況であった。
ただし、2枚のカードはバウンスされるため、相手を消耗させるという意味では2枚しかカードを墓地に送っていない。
また、マナアドバンテージやフィールドアドバンテージの差によっては、焼け石に水にしかならないどころか、バウンスしたカードのcipを再利用されて利敵行為になることも十分あり得る。
強力な呪文ではあるが、決して色が合えばどのデッキにも入るほどの汎用性があるわけでも、戦況を大きく変える力が安定して高いわけでもないため、《英知と追撃の宝剣》のカードパワーを存分に発揮するには、マナブーストか他のランデスカードを駆使してマナアドバンテージに差を広げるか、《ロスト・ソウル》などのハンデスによってバウンスしたカードを落とすなど、工夫も凝らしたいところ。
《マナ・クライシス》や《焦土と開拓の天変》などのランデスカードは使ったターンは盤面に干渉出来ない欠点があるが、この呪文の2体の除去で強引に盤面をまくり返してくれることもあり、なかなか強力な組み合わせである。
攻撃の直前に打つのも強力。殴り返しやブロッカーを除去して突破口をこじ開け、ランデスによってブレイクで与えた手札を有効活用させない。
ビートダウンはテンポアドバンテージの優位を生かすデッキであるためバウンスによる遅延を生かしやすく、バウンスしたカードを使われる前にゲームを決めに行ける。
ランデスによってニンジャ・ストライク発動のためマナを奪ってしまうこともあり、得に要求マナが大きい《威牙の幻ハンゾウ》や《轟火シシガミグレンオー》にとっては致命的な一撃となりえる。
土壇場で除去として使っても、スピードアタッカーをバウンスしてしまい攻撃を止められないこともある。
今では、強力な呪文と認知されているこの呪文だが、不死鳥編までの青黒デッキは長期戦がさほど得意ではなく、コントロール重視ではなかったため、あまり使われることはなかった。
だが当初から【除去ガーディアン】のフィニッシャー呪文として使われてはおり、【除去ボルバル】系統にミラーマッチ対策として投入されるケースもあった。
このカードが評価を上げ始めたのは極神編から。極神編では多色であることが利点になることが多かったため、このカードの使用率は一気に上がる。
特に、当時では数少ない除去能力を持った多色カードであることから、《聖鎧亜クイーン・アルカディアス》にも対処できるカードとして評価に拍車がかかった。
ヘヴィ・デス・メタルの登場を機に【黒ランデス】が派生し、切り札として活躍。《焦土と開拓の天変》で足を引っ張りつつ7マナにつなげ、《英知と追撃の宝剣》、《龍神メタル》、《ロスト・ソウル》または《ソウル・アドバンテージ》で相手から徹底的にカードを奪う重コントロールである。
序盤にあまりランデスが出来なくとも、《英知と追撃の宝剣》につなげられれば強引にテンポを掴むことが可能であり、一度テンポを握ってしまうとランデス連打で何もさせずに《龍神ヘヴィ》/《龍神メタル》で蓋をしてしまう、強力なデッキであった。
戦国編に入ると【ナイト】の切り札に抜擢。《邪眼皇アレクサンドルIII世》とのタッグで乱射しまくった他、《西南の超人》の登場を機に【ドルゲーザ】がブレイク。【シノビドルゲーザ】が誕生し、そちらの除去兼切り札としても活躍。
《剛撃戦攻ドルゲーザ》を大量展開して打点をならべつつ、手札補充で《英知と追撃の宝剣》を呼び込み、攻撃直前に打ち込むことでテンポアドバンテージを効果的に使った攻めが可能だった。
戦国編環境は仮想敵でもある【キング・アルカディアス】を含め、上記らデッキがトップメタとして活躍し非常によく見るカードとなった。
《魔光王機デ・バウラ伯》で呪文サルベージが容易になったのも非常に大きく、活躍の場を広げた。
当時の【5色フェアリー・ミラクル】では《バキューム・クロウラー》+《封魔アドラク》のセットとの相乗効果による波状攻撃で、非常に執拗に相手にランデスを浴びせることができた。
そして、どんなデッキでもこのカードを連続で打たれるとほぼ逆転は不可能になることが問題視され、2009年4月15日殿堂入り。これにより、エターナル呪文サイクル内だけで2枚も殿堂入りすることになった(もう1枚は《魂と記憶の盾》)。しかし、2020年7月1日付で、《魂と記憶の盾》が殿堂解除された為、エターナル呪文サイクルの中での殿堂入りはこの一枚だけとなった。
殿堂入り後は、1発だけなら体勢を立て直されることが多く、決定力に欠けるため、デッキに投入されないことが増えた。
【黒ランデス】は《龍神ヘヴィ》の殿堂入り、【シノビドルゲーザ】は《威牙の幻ハンゾウ》等シノビの殿堂入りにより、トップメタから転落した。
しかし、ドラゴン・サーガにて、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》が登場、端的に言えばコスト7以下の呪文を3連射出来る。当然コスト7の《英知と追撃の宝剣》も連射できることから、セットで使用率は激増した。
革命編、革命ファイナルに入ると《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》、《目的不明の作戦》などといった《英知と追撃の宝剣》を踏み倒せるカードが増えたことにより、さらに使用率が増加。
双極篇になるとこれを安定して手札に持って行きたいがために《クリスタル・メモリー》を1枚挿しておくケースがざらになった。
超天篇以降は対面次第でこのカード以上に凶悪なスペックとなる《レアリティ・レジスタンス》が目立ち、その後も無限ランデスデッキが度々環境に登場し、この呪文はグッドスタッフの域を出ないカードと化していった。
《レアリティ・レジスタンス》は後にプレミアム殿堂入りしたものの、その時点では7コスト帯に他にも強力なフィニッシャーが多数登場しており、環境ではあまり活躍できずやはり「強力なカードの一つ」以上の評価は得られなかった。徐々にドラゴン基盤が強固なマナブースト基盤を確立するにつれて、折角唱えてもマナブーストによって挽回されるケースも考えられるようになった。
超天篇以降、環境での出番が少なかったことを鑑みられてか2023年3月20日付で殿堂解除。それまでの度重なる再録とデュエル・マスターズ プレイスに実装された話題性も関係している可能性がある。ランデスカードの殿堂解除は史上初。この殿堂解除をもって、エターナル呪文は5種全てが4枚使えるようになった。
殿堂解除直後、【青黒緑サイクルペディアランデス】での実績を作った。この呪文でバウンスしたカードを《CRYMAX ジャオウガ》でのハンデスで落とせるため、非常に噛み合っている。
だが殿堂解除直後に一瞬使われたきりその姿を消した。コンボデッキでは7マナ貯めて唱えるぐらいなら他の多くの手段で無限ランデスが狙えるため。
以降は極稀に【5色ザーディクリカ】のフィニッシャー呪文として使われる程度。
その後も、このカードがフィニッシャーである必要性が薄いことから苦境が続いている。
英知と追撃の宝剣 VR 水/闇文明 (8) |
呪文 |
相手のクリーチャーを2体選び、その中からランダムに1体破壊し、もう1体を手札に戻す。その後、相手のマナゾーンからランダムなカードを1枚墓地に置き、もう1枚を手札に戻す。 |
DMPP-05で実装。他のエターナル呪文に合わせるためかレアリティがベリーレアに降格。
最大1:4交換が可能な点はTCG版と同様だが、コストが1上がり、対象選択や処理の方法が若干変更されている。
まずクリーチャー除去に関しては、TCG版より若干強化された。選んだ2体のうちどちらをバウンス・破壊するかが相手の選択式からランダムに変更されたことで、狙ったクリーチャーを破壊できる確率が上がったためである。
一方でランデスの方はやや弱体化しており、対象となる2枚のカードを選ぶことすらできなくなった。除去の方と同じくバウンス・墓地送りの対象こそランダムなものの、枚数の少ない文明を狙って色事故を起こさせるのはかなり難しくなったといえる。また不要なカードをある程度自分で選べたTCG版と比べると、マナからキーカードを手札に加えられる可能性が高くなったのもネックか。
ちなみにTCG版ではバウンス→破壊の順だったが、こちらは破壊→バウンスになっている。そのため相手のクリーチャーが1体しかない場合に唱えれば必ず破壊されることになり、バトルゾーンに関しては確定除去のように扱える。
コストが1重くなってもやはりその強さは健在で、DMPP-05での登場以降マナブーストができる多くのコントロールに採用されている。