コスト()(たお) [編集]

プレイ起動などのマナコストの支払いが必要な処理をコストを支払わずに行うことの俗称。
主に以下のものを指す。

  1. カードをそのマナコストを支払わずに使うこと。S・トリガーニンジャ・ストライクなどが該当。
  2. クリーチャーサイキック・クリーチャーを含む)などのカードをプレイせずに出すこと。侵略革命チェンジなどが該当。
インフェルノ・サイン P(UC) 闇文明 (5)
呪文
S・トリガー
コスト7以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
爆竜兵ドラグストライク R 火文明 (5)
クリーチャー:ドラゴノイド 1000
このクリーチャーが破壊された時、ドラゴンを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
邪眼皇ロマノフI世 SR 闇文明 (7)
クリーチャー:ダークロード/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 8000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札を見る。その中から闇のカードを1枚選び、自分の墓地に置いてもよい。その後、山札をシャッフルする。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地にある闇のコストが6以下の呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。その後、その呪文を自分の山札の一番下に置く。
W・ブレイカー
パラダイス・アロマ C 水文明 (3)
クリーチャー:サイバー・ウイルス 2000
G・ゼロ−バトルゾーンにサイバーロードが1体でもあれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。

概要 [編集]

デュエル・マスターズは少しでも早くカードを使う事が重視されるゲームであり、それを一気に可能にするコスト踏み倒しは、強力な効果であると言える。
特に大型カードを扱う上ではマナブーストコスト軽減に並んでしばしば検討される。

対義語として、コストを支払って使う事は「手打ち」「生打ち」「素出し」などと言われる。

一般的に「コスト踏み倒しカード」や「コスト踏み倒し能力を持ったカード」と言う場合、そのカード自身ではなく、別のカードコスト踏み倒しができるカードをさす場合が多い。

コスト踏み倒しの分類 [編集]

S・トリガーG・ゼロS・バックニンジャ・ストライク侵略革命チェンジなどはコスト踏み倒しを許可する。

リアニメイトリクルートコスト踏み倒しの一種である。

《フォース・アゲイン》など、同じクリーチャーを出し入れする場合もコストを支払っていなければコスト踏み倒しである。

クリーチャーの場合は「タダ出し」とも呼ばれる。「特殊召喚」と呼ばれる事もあるが、ゲームでの「召喚」とは異なるので注意。

ルール [編集]

コスト踏み倒しにはプレイを挟むものと挟まないものの2種類が存在する。
クリーチャーで言えば、「コストを支払わずに召喚する」「コストを支払わずに出す」の2つがある。

  • 基本的に召喚コストを支払ってバトルゾーンに出すことを指すため、原則としてコストを支払わずに召喚する場合は「コストを支払わずに」としっかり記述される。逆に「バトルゾーンに出す」能力を持つカードには「コストを支払わずに」という記述が省略される。

召喚」として出したか否かは、召喚に反応する能力を持ったカードが存在することから区別する必要がある。
ただし、呪文のみは例外で、「コストを支払わずに唱える」のみ存在する。
また、「〜のカードを使ってもよい」のような表記の場合もある。この使うはクリーチャーなら召喚、呪文なら唱えるとして使う。

超次元呪文など、コストを支払ったカード効果によってクリーチャー(他各種カード)がバトルゾーンに出た場合もコスト踏み倒し(マナゾーンカードタップせずにバトルゾーンに出した)に該当する。呪文も同様。

代替コストによってマナコスト以外のコストを支払った場合でも、「コストを支払わずにプレイした」事になる(テキスト上の「コスト」はマナコストの意味であるため)。

ゲームにおいて [編集]

コスト踏み倒しは基本的に強力な効果の1つである。
S・トリガーニンジャ・ストライクなどの場合、0マナで何らかの行動を起こせるため、一方的にカード1枚分のアドバンテージを得ることができる。

《ヘブンズ・ゲート》《インフェルノ・サイン》など、一部のコスト踏み倒しカードは、そのカードよりも大きなマナコストカードを使用できる。マナブーストコスト軽減が強力なのは言わずもがなであり、重いカードを一歩早く使用することができる。

また、《魔龍バベルギヌス》のようなリアニメイト《蒼狼の始祖アマテラス》のようなリクルート《獰猛なる大地》のようなマナゾーンから出すものは、基本的に指定されたゾーンから好きなカードを選べるようになっている。

これは、指定された領域が全て手札になるようなものであり、極めて柔軟な動きが可能となる。

環境においては、この手法を使って、《無双竜機ボルバルザーク》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を早いターンバトルゾーンに出すことを可能としたデッキが大会上位を占めた時期もあった。

アタックトリガーなど、複数回使える可能性のあるコスト踏み倒し能力は、当然ながら使えば使うほど多くのコストを節約することができる。

ループ戦略にとっても極めて重要な能力であり、数種類のカードを互いにコスト踏み倒しすることができれば1ターン中に無限ループを発生させることが可能。

強力であるため、《母なる大地》《母なる紋章》《インフェルノ・ゲート》など、プレミアム殿堂となったカードも存在する。また、調整版である《インフェルノ・サイン》殿堂入りとなっている。

相手のクリーチャーをコスト踏み倒しする能力も存在する。除去とセット(交換)か、デメリットとしてついている場合が多い。
相手の呪文を自分が唱える能力も、仕組みの都合上すべてコスト踏み倒しになっている。

新章デュエル・マスターズ環境以降環境レベルで使えるコスト踏み倒しメタが充実するようになってからは、踏み倒したクリーチャーによってcipアドバンテージを取ることや封印を外すことがそれまで以上に重要視されるようになった。特にドラグナーなどクリーチャーではないカードタイプカードcipで残せるタイプのクリーチャーはその点でコスト踏み倒しに適応するに至った。

デュエマにおいて自己コスト踏み倒しなどでノーコスト効果を使えるカードが殿堂入りした場合、ループなどで悪用される恐れがあることから、その後の殿堂解除の見込みは基本的に無くなる。

コスト踏み倒しの歴史 [編集]

最も古いコスト踏み倒しはDM-01 第1弾から存在するS・トリガーである。DM-03辺りにはトリガーデッキが組まれており、相手任せとはいえ、コスト踏み倒しの強さを示す好例とされる。

二番目に登場したのはDM-06から《飛雲の求道者ダバ・トーレ》によるマッドネス。ただし、当時は能動的に使い難く、実用性に乏しかった。

しかし、DM-08期になると漸く能動的に使え、かつ実用性のあるコスト踏み倒しとして《幻想妖精カチュア》《爆竜兵ドラグストライク》《紅神龍バルガゲイザー》が登場した。いずれもドラゴンしか踏み倒せなかったが、現在でも使用に耐えうるスペックである。

続くDM-10では自由自在のコスト踏み倒しを可能とする《緊急再誕》《転生プログラム》《母なる大地》が登場。これらのカードは派生カードも数多く生み出し、後々のカード開発にも影響を与えた。

DM-16G・ゼロ《ヘブンズ・ゲート》DM-17S・バックといったコスト踏み倒しが続々登場し、更に不死鳥編では《インフェルノ・ゲート》《魔龍バベルギヌス》などのリアニメイト《時空工兵タイムチェンジャー》による退化戦術も登場し、コスト踏み倒し全盛期が築かれるようになったのである。

コスト踏み倒しという戦術が一般化され尽くした結果、コスト踏み倒しで出してようやく適正値、それ以外で使うなどもってのほかというデザインのカードもいくつか登場することもある。
弱くなりすぎた失敗例には《ハートフ・ルピア》と同時に登場した《超銀河槍 THE END》が顕著で、他にも《魔光神官ルドルフ・アルカディア》前提の《闇鎧亜グランド・アルカディアス》など定期的に存在は確認できる。

成功例もあり《卍 新世壊 卍》前提の《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》《未来王龍 モモキングJO》前提の《無双龍騎 ボルバル・モモキング》《神帝英雄 ゴッド・モモキング》などが挙げられる。ただし【JO退化】については弱いどころかむしろ強すぎたのでプレミアム殿堂コンビで規制されることになった。

対策 [編集]

やはり、使われる前に《解体人形ジェニー》などでハンデスしてしまうのが手っ取り早い。ただし、捨てさせたカードリアニメイトされることもあるので、利敵行為になる場合もある。

メタカードには《百発人形マグナム》《早撃人形マグナム》《ウソと盗みのエンターテイナー》《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》侵略ZERO能力のカードなどがある。コスト踏み倒しによりそれらの能力が誘発するため、それらを出しておくことで封じることができる。

ただし、コスト踏み倒しのメタカードと一纏めに呼ばれるカード群でも、実際にはコスト踏み倒しを判定する条件がそれぞれ違い、したがって対策できるコスト踏み倒しの種類も異なってくるので注意。
→詳しくは、コスト踏み倒しメタの頁を参照。

コスト踏み倒しを許可する能力一覧 [編集]

殿堂入りしたコスト踏み倒しカード [編集]

プレミアム殿堂コンビとなったコスト踏み倒しカード [編集]

プレミアム殿堂超次元コンビとなったコスト踏み倒しカード [編集]

代表的な手札からのクリーチャー踏み倒しカード [編集]

代表的な山札からのクリーチャー踏み倒しカード [編集]

代表的なマナゾーンからのクリーチャー踏み倒しカード [編集]

代表的なリアニメイトカード [編集]

参考 [編集]