《アストラル・リーフ》 [編集]

アストラル・リーフ VR 水文明 (2)
進化クリーチャー:サイバー・ウイルス 4000
進化:サイバー・ウイルス1体の上に置く。
このクリーチャーが出た時、カードを3枚引いてもよい。

DM-04で登場したサイバー・ウイルス進化クリーチャー

cipで3枚までカードを引くことができる。

今やプッシュが終わったサイバー・ウィルス進化元を要求するとはいえ、わずか2マナで3枚ドローできる最上のハンドアドバンテージを叩き出せる進化クリーチャー。進化元と合わせて2枚手札を消費することを考えても、結果的に手札が1枚増える。
速攻チャージクリーチャー召喚で激しく手札を消費してしまうが、このクリーチャーならば手札を回復しつつ安定してビートダウンを継続できる。軽さゆえに進化速攻もしやすい。

1マナの進化元には《マリン・フラワー》《T・アナーゴ》《アロマの海幻》がおり、最速2ターン目に3枚手札補充しながら殴り始めることができる。2ターン目に出せる進化元にも《「流星の雫」》《アストラルの海幻》などがおり、選択肢は十分。

《タイム3 シド》《ミラクル1 ドレミ24》のような軽量革命チェンジとの相性もよい。ドローによって引き込みつつ、進化元ごと手札に戻せるため、手札は潤沢になる。さらに戻ったこのクリーチャーをもう1度召喚すればオールハンデスでも喰らわない限り、手札切れとは無縁になるだろう。1枚目の《リーフ》が次の《リーフ》を呼び込むことで連鎖的に猛烈なハンドアドバンテージを得られる。

とはいえ、やはり単体ではカードパワーの低いサイバー・ウイルス進化元としてデッキに複数枚採用しなければならないのは無視できない難点。いくら溢れんばかりの手札が得られても、使えるカードが貧弱であれば本末転倒。

特定の進化元とセットで使わなければならない以上事故の可能性が付き纏うのは他の進化クリーチャーにも言えることだが、サイバー・ウイルスが進化元であるこのクリーチャーはそれがさらに重くのしかかる。

さらに、現在は《サイバー・ブレイン》殿堂解除されているのを見れば分かりとおり、純粋な手札補充一辺倒のスペックは冷遇傾向にある。インフレの影響で3ターン目、4ターン目にゲームが大きく動く今の環境では、最速2ターン目、最低でも3ターン目までに《アストラル・リーフ》を手札に引き込めなければ、目も当てられない大きなテンポロスになる。ただでさえ、サイバー・ウイルスの投入によってデッキパワーが落ちているのに、それを補う手札補充もまともにできないとなれば勝利が絶望的なのは言うまでもないだろう。

ドローしながら殴っていける進化クリーチャーには《プラチナ・ワルスラS》《マニフェスト <マルコ.Star>》などがおり、それらと比較される。デッキの安定性を高めるために併用してもいいだろう。

かつては環境で名を馳せたカードではあるが、インフレの激化とともに欠点も目立ちはじめ環境での活躍は遠のいている。だが、2マナで3枚ドローというスペックの強みは未だ健在のため、うまくデッキを組んでやりたい。

環境において [編集]

DM-04で登場すると、瞬く間に【リーフ青単】基本セット環境のトップに君臨する。自然のブーストを入れた【トリガーターボ】など派生デッキも生まれ、続く闘魂編環境でも環境を荒らし回った。

登場した基本セット環境から殿堂入りされた闘魂編環境までの間、その理不尽なまでの強力さでメタゲームの中心に居座り続けていたカードである。

基本的に進化クリーチャー進化元となるクリーチャーディスアドバンテージにしてバトルゾーン召喚されるため、多少なりともコストに対してオーバースペックにデザインされているが、《アストラル・リーフ》はそれを余りあるほどのスペックを備えている。

2マナ(と特定のフィールドアドバンテージに重ねることによるハンドアドバンテージ−1)という代償に対して、
3枚の手札補充をしながら、召喚酔いのないパワー4000のクリーチャーが出てくる
という、これだけでゲームを決めかねない絶大なアドバンテージを叩き出すことができ、ゲームバランスを崩壊させるには十分すぎるものだった。

4000というパワーもいやらしく、先攻で出されると後攻プレイヤーが出せる2マナでパワー3000のブロッカーでは踏み越えられてしまった。

何よりこのカードと同じエキスパンションに1マナ進化元《マリン・フラワー》が存在したことがこのカードの隆盛を助長したと言える。
《マリン・フラワー》のおかげで2ターン目にしてパワー4000の攻撃可能なクリーチャーに加え、ハンドアドバンテージ1:3交換という圧倒的な展開が可能であったため、ほとんどのデッキでは両方のカードが4枚ずつフルに投入された。

闘魂編で登場した《エグゼズ・ワイバーン》は、このクリーチャーを殴り返すために生み出されたといってもよい。しかし、ドローはされてしまうので根本的な対策とはいいがたかった。

DM-07では《メビウス・チャージャー》が登場。最速ペースで召喚したこれに《メビウス・チャージャー》を撃ち、序盤から爆発的に手札マナを増やす【ターボメビウス】が作られた。同弾では《呪紋の化身》も登場しており、マナ手札を伸ばして物量とロックに任せてワンショットする【トリガーターボ】も成立して結果を残した。

当時の大会ではほとんどの参加者がリーフ系統のデッキで挑むという状況であり、そのあまりに驚異的な性能を危惧され、2004年3月15日に殿堂入りとなった。進化クリーチャーとしては初の殿堂入り。

殿堂入りした後はしばらく鳴りを潜めていたが、神化編になると【サイバー青単】で採用された。運よく引けたならば《マリン・フラワー》《フォーチュン・ボール》などから進化して、ドローしつつ攻め込むことができた。中でも《パラダイス・アロマ》からコスト0で進化する流れは凶悪だった。

エピソード2になると、【サイバー青単】の主力はサイバーロードからしか進化できない《エンペラー・ベーシックーン》となった。それぞれ進化元が違うので、併用する場合には各種族の比率などを慎重に調整する必要があった。

革命編では軽量進化元である《T・アナーゴ》を獲得。

革命ファイナルで登場した革命チェンジとは抜群の相性を誇る。召喚酔いしないクリーチャーなので即座に革命チェンジが出来る上に、手札に戻れば複数回にわたって強力なcipを使いまわすことができる。
進化元ごと回収すればフィールドアドバンテージを得た上で実質3ドローできる。《マリン・フラワー》等の1コストから進化させれば、僅か3コストで使い回せるようになり《サイバー・ブレイン》も真っ青なスペックとなる。
《タイム3 シドXII》《【問3】ジーン⤴》に入れ替え続ければ目にも留まらぬ勢いで手札が増えていく。これなら《時の法皇 ミラダンテXII》ですら唱えたい呪文付きで容易に手札に集められる。こうしたデッキは当時の殿堂ゼロデュエル【リーフミラダンテ】として使用されていた。

DMR-23には、「水単色」「進化」「3ドロー」という類似点がある《プラチナ・ワルスラS》が登場。《プラチナ・ワルスラS》の方がコストが1重いが、進化元の緩さとビート性能の高さにおいては《リーフ》を上回っており、2018年7月14日から殿堂入りとなる。

《リーフ》の方は、環境において手札の量より質が求められる傾向が強くなったためか、2019年1月21日付けで殿堂解除となった。
サイバー・ウイルスという種族そのものへの冷遇が長期間続いており、他種族における低〜中コストクリーチャーインフレに匹敵するような、優秀な軽量進化元となる新規カードをほぼ獲得できていない。このクリーチャー自体は依然強力ではあるが、このカードを投入するにあたり、ただ軽いだけの進化元サイバー・ウイルスもある程度投入しなければならないことが弱点になっている。特に《リーフ》を引けない展開になると顕著に表れる。

しかし、殿堂入りしている間に《ルナ・コスモビュー》《絶海の虎将 ティガウォック》《ヘビー級ヘビー》など、相性の良いカードも増えているので、構築次第では活躍が見込めるだろう。

超天篇ではジョーカーズから2コストで3枚のハンドアドバンテージを得る《スッポンジトム》が登場。しかし、そちらは進化クリーチャーではなく、しかもアタックトリガーなので、即効性では依然こちらが上回っている。
続けて非常に優秀な進化元である《ジェリー・ローニン》を獲得。もっと早く登場して欲しかった感はあるものの、今後のデッキ構築の際は考慮できるだろう。

王道篇環境 (オリジナル)では、【白単ウィング】の基盤と折衷した【白青ウィング】あるいは【白青リーフ】なる白青メタビート構築でいくらかの入賞事例が見られる。相性の良いデッキさえあればこの時点から数えて丸21年前の軽量級進化クリーチャーが活躍することもある時点で、自身のスペック自体は折り紙付きである。

その他 [編集]

  • 「リーフ」とは、誤解されやすいが『葉っぱ』(leaf)ではなく『礁』(reef)のこと。有名なものでグレートバリアリーフなどがある。
  • 漫画「覇王伝ガチ!!」では、相馬速攻を支える切札として活躍している。

デュエル・マスターズ プレイスでは [編集]

アストラル・リーフ SR 水文明 (2)
進化クリーチャー:サイバー・ウイルス 3000
進化:サイバー・ウイルス
バトルゾーンに出た時、カードを3枚引く。

DMPP-02で収録。スーパーレアに昇格し、3ドローデュエプレ全体の変更に合わせ、強制となっている。

パワーも3000に低下しており、《鎮圧の使徒サリエス》などのコスト2のブロッカーや、《奇襲兵ブルレイザー》でも相打ちされるようになった。

このカードの最大の相棒である《マリン・フラワー》は収録されていないため、《エレガント・ランプ》などのコスト2のサイバー・ウイルスから繋げて3ターン目に召喚することになる。《翡翠樹》など、一方的に討ち取れてしまうコスト3のブロッカーの召喚が間に合うようになっている。

このように、TCG版から大きく弱体化したが、その強さは健在で《リーフ》を軸に各色の強みを取り込んだ様々なデッキが出現した。詳細は【アストラル・リーフ】 (デュエプレ)を参照。ランクマッチでも高い採用率を誇っていたが、TCG版のように他のデッキタイプを駆逐するような事態にはならなかった。前述の調整がうまくいった結果だと言えるだろう。

次弾のDMPP-03では、TCG版から能力が変更された《ダイヤモンド・ブリザード》が登場した。《ブリザード》の方が進化元や自身のパワーが高く、手札補充後に使用可能マナを生み出すことによりさらなる展開ができることから、進化を使った速攻デッキのエースという立場を早々と降りることとなった。《リーフ》は次の《リーフ》や進化元以外も手札に加えられることを生かして、入りデッキドローソースとして採用されている。

DMPP-06では上述の通りTCGにて併用された《パラダイス・アロマ》及び《メビウス・チャージャー》が実装されたが、《アロマ》のG・ゼロ条件がTCG版よりも厳しくなったため、2ターン目の《リーフ》召喚はやはりできないままである。

DMPP-09期では進化元に《猛菌恐皇ビューティシャン》を獲得。コントロールデッキである【リーフメビウス】として環境に顔を出した。

DMPP-12期は、4ターン目に手札を充実させつつ《爆進ガブラ・ハンド》爆進ダブルで使えるため、緑抜きコントロールデッキが開発された。通称【リーフコン】。進化元としては《ツクモ・スパーク》を獲得。デメリットを即座に打ち消せる。

DMPP-13では、《エレガント・ランプ》の上位互換である《キュート・ウィスパー》を獲得した。New Divisionでは《エレガント・ランプ》《バブル・ランプ》も使えなかったので、バニラとはいえ採用候補に挙がる。《猛菌恐皇ビューティシャン》を2ターン目に召喚するのはもったいないので、最速の進化元には《キュート・ウィスパー》、4マナ溜まってO・ドライブ使用後の進化元に《猛菌恐皇ビューティシャン》の形で併用して使い分けることになるだろう。
環境では《猛菌恐皇ビューティシャン》や黒を入れない水単ビートが確立。《アクア・エボリューター》《キュート・ウィスパー》から《アストラル・リーフ》《神羅ブリザード・ムーン》に繋いで大量リソースを稼ぎながらのビートが流行した。ただし【黒緑速攻】ほどの速さではなく、手打ちのバウンスでは対策にならない【バルガライゾウ】にも押し負けるなどが弱点となる。

DMPP-26実装と同時に《パラダイス・アロマ》がTCGとほぼ同性能に調整されたため、ついに相手に依存しない2ターン目の召喚が解禁となった。とはいえ《アロマ》とこのカードに加えて《トリア》まで必要であるため安定には程遠く、できたらラッキーといったレベルである。

  • cipの発動時には、《アストラル・リーフ》自身を模したと思われる複数の津波がデッキに覆い被さるという演出が入る。

関連カード [編集]

フレーバーテキスト [編集]

  • DM-04DMPP-02
    解るかい? 圧倒的なまでの知性の差というものを。
  • DMC-54DMC-66
    知識とは、自らを極限まで高めたものが手にする、決して裏切ることのない力なり!!
  • DMX-21
    最後に笑うのはこの…、黄昏ミミなのよ。 ---黄昏ミミ
  • DMEX-08
    ドローも雨上がりのように。
  • DMEX-13
    チーム零キングは、仲間を求めてはいない。だが他方で、チーム零のメンバーにとってはその孤高さこそがついていく理由にもなっているのだ。
  • DMEX-15
    ざこと言われたわたしが…、真の決闘者になれた…。最高♡ — 黄昏ミミ
    — 初代『デュエル・マスターズ』10巻より
  • DMEX-17
    最初のデュエキングとなったのは、圧倒的な知の暴力で殴り続け、仕込まれたトリガーで逆転を許さない水文明であった。 — 『インビンシブル・リーグ』
  • DMPB-02
    知識とは、自らを極限まで高めた者が手にする、決して裏切る事の無い力なり。

収録セット [編集]

デュエル・マスターズ [編集]

デュエル・マスターズ プレイス [編集]

参考 [編集]