【キリコスクリプトループ】 [編集]《エンペラー・キリコ》の効果を《スクリプト》と《蒼狼の王妃 イザナミテラス》で使い回し、クリーチャーを大量に展開するコンボデッキ。
共通主要カード [編集]
共通候補カード [編集]
【ソーシャル・キリコスクリプト】 [編集]【キリコスクリプトループ】としては最初に周知された型。《ソーシャル・マニフェストII世》と《キリコ》の能力を使って呪文を唱え続ける。
主要カード [編集]
候補カード [編集]
ループの手順 [編集]ループの基本挙動 [編集]マナゾーンにカードが7枚以上必要。
ループの準備 [編集]ここでは《堕呪 ウキドゥ》型を扱う。上述のループを、山札とバトルゾーンのクリーチャーの合計が《スクリプト》と《ソーシャル・マニフェストII世》がそれぞれ2枚までのみ状態で行えばループ開始。
フィニッシュループ [編集]マナゾーンに《ウキドゥ》、《復元》が各1枚必要。墓地に《復元》1枚が必要。《マニフェストII世》のcipを無限に使うことができ、《神の試練》により山札が0枚の状態でも負けないようになっていること。山札は0枚であることが望ましい。特記無い場合は呪文は《マニフェストII世》により唱え、マナブーストは《マニフェストII世》で行う。
長所 [編集]《エンペラー・キリコ》さえ出せれば動き出せるため、盤面が空でもフィニッシュに入れる。最速で4ターン目に《キリコ》を出す事ができ、そのままソリティアに突入することもザラ。《堕呪 ウキドゥ》のような妨害を受けづらいフィニッシャーを採用でき、数枚程度の《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》なら貫通してしまう。さらには《イザナミテラス》や《マニフェストII世》の効果でパーツをマナに落とせるため、最低限のループパーツだけ揃えれば後からフィニッシュパーツを落とすことができる。 フィニッシュするターン以外は基本的にクリーチャーを出さないため、マッハファイターの的を相手に与えづらい。 短所 [編集]《キリコ》に動きの全てを依存しているため、《キリコ》や《イザナミテラス》が引けないと動けなくなってしまう。《キリコ》が盾落ちしてしまうと動きが大きく制限されてしまう。また踏み倒し系コンボデッキの宿命として踏み倒しメタにも弱く、《イザナミテラス》でも除去できない《とこしえの超人》などは天敵。 【キリコチェイングラスパー】 [編集]【キリコスクリプトループ】に《グレート・グラスパー》と《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》を入れ、【チェイングラスパーループ】の機構を取り入れたデッキ。2コスト初動マナブーストにクリーチャーではなく呪文を使いクリーチャーを必要最小限とした、偶数コストの自然の軽量級、中量級が満載であった既存の【チェイングラスパーループ】とは一線を画す、明らかに【エンペラー・キリコ】のデッキビルディング論を重視した構築。
主要カード [編集]
候補カード [編集]
ループの手順 [編集]《蒼狼の王妃 イザナミテラス》のcipで無限にマナブーストを行うループ。 《チェインレックス》型ループ [編集]マナゾーンに《イザナミテラス》と《グラスパー》を含む8枚のカードが必要。
《スクリプト》型ループ [編集]マナゾーンに7枚のカード、手札またはバトルゾーンに《イザナミテラス》と《グラスパー》の組み合わせが必要。
上記2つのどちらのループにおいても、山札が1枚減った状態で初期盤面に戻る。これを山札が残り2枚になるまで繰り返す。マナゾーンに《水上第九院 シャコガイル》が落ちたら、フィニッシュループに入る。 フィニッシュループ [編集]
長点 [編集]《シャコガイル》による安定したフィニッシュを《イザナミテラス》と《キリコ》が担保してくれるので非常に安定性が高い。ループの始動条件は非常に緩く、《キリコ》効果で《ガイアッシュ》が3枚捲れるようなことでもない限り連鎖が始まるので、一度動き出したら止めるのは非常に困難。《キリコ》に依存しないコンボルートもあるため、《キリコ》が盾落ちしようと構わず走れるのは《マニフェストII世》型にはないポイントである。 弱点 [編集]やはり踏み倒しメタに弱いのは宿命。《とこしえの超人》などへの対策は必須である。《スクリプト》で退かすという手もあるが、基本的に1枚積みな上に如何せん重いので過信は禁物。またループ手順によっては攻撃やターンの終わりのステップが挟まるので、ニンジャ・ストライクや侵略ZEROで妨害されないように注意。山札を削り切ってターンを返したところに《ZERO ハンド》で《シャコガイル》を破壊されたり、《ZEROの侵略 ブラックアウト》で《終焉の禁断 ドルマゲドンX》を禁断爆発されようものなら悲惨なことになる。 各カラーについての考察 [編集]
環境において [編集]2022年1月中旬からオリジナルに【キリコチェイングラスパー】の上位入賞が一定数確認されるようになった。 DMEX-18期には青赤緑構築の【キリコチェイングラスパー】が一定数オリジナルで入賞した。 2022年のゴールデンウィークには、《イグゾースト・II・フォー》を出し入れすることで《生命剥奪》と《センジュ・スプラッシュ》を繰り返し唱えてフィニッシュする型がオリジナルで3位入賞した。そちらのデッキにおいては、バウンス手段として《スクリプト》より汎用性の高い《無限龍ファタル・スパイラル》が採用されていた。 DMBD-19・DMBD-20期には《天災 デドダム》を使いたいがために青黒緑構築に仕上げた型の上位入賞まで見られる。アドバンスではそこに《解罪 ジェ霊ニー》も足されている。 『超CSIV 静岡』(オリジナル)では青緑型が準優勝を果たしている。その後流行した【赤緑ボルシャック】に対して5ターン前後掛かるフィニッシュの前にループを決められる、【白青黒ギャラクシールド】の受け耐性を踏み越えられるなどの理由で若干入賞が目立つようになった。 DM22-SD1初期のアドバンスでは、《時空の禁断 レッドゾーンX》をサブフィニッシャーに据えた青黒緑型がチャンピオンシップ優勝を果たした。 『DMGP2022』Day1(アドバンス)では青黒緑型が3位に1人残った。『DMGP2022』Day2(オリジナル)ではベスト128に予選突破デッキ中8位タイの5人(同率に【星雲人シヴァンリンネ】、【我我我ブランド】、【無色ジョーカーズ】がランクイン)を送り出している[1]。 DM22-RP1発売から1ヶ月余りが経過すると、《CRYMAX ジャオウガ》をサブフィニッシャーとして1枚積みした型がオリジナルのチャンピオンシップを準優勝した。この頃になると入賞が激増し、型も【キリコチェイングラスパー】=青黒緑型が暗黙の了解となった。また、山札全体からの確定サーチもほとんどのケースで採用されなくなり、如何に《エンペラー・キリコ》への依存度が下がったかが窺える。 DM22-BD1末期には《貝獣 パウアー》や《流星のガイアッシュ・カイザー》をカットした型がすっかり主流化していた。前者はあまりに警戒されてマッドネスとして機能しなくなり、後者は《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》ぐらいしかコスト軽減の対象にならないのが抜けていった理由として大きい。《水上第九院 シャコガイル》の天敵である《ZEROの侵略 ブラックアウト》や《ZERO ハンド》は環境の変化で現在はほぼ見られないため、《シャコガイル》の5枚ドローだけでもフィニッシュには十分なのである。 その後、【絶望神サガループ】が環境に登場すると、同じループデッキとして立場が悪くなった。『DMGP2023-1st』Day2(オリジナル)でもベスト128に1人残るにとどまったことから、その立場の悪化ぶりが分かるだろう。 【絶望神サガループ】が2023年8月11日付の殿堂レギュレーション改訂によって規制されると、早速新殿堂レギュレーション施行日当日からまた往時のように青黒緑基盤型が続々上位入賞するように。環境復帰までの間に《飛翔龍 5000VT》、《邪招待》を獲得している。盆休み明けには非クリーチャー比率を3割程度にまで下げ、《エンペラー・キリコ》だけでなく《流星のガイアッシュ・カイザー》からも《龍頭星雲人/零誕祭》の早期着地を狙える、ループへの依存度を大きく下げた型、青黒緑基盤でありつつも《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》、《聖魔連結王 ドルファディロム》、《百族の長 プチョヘンザ》の火、光をタッチした型も結果を残した。ただ、8月4週時点では元々速度を犠牲にしている構築である上に、【速攻】対面では捲りムラのあるS・トリガーに勝敗が直結する点、さらにそうしたS・トリガーが腐る相手も一定数存在することから、環境上位に食い込めずにいる。この頃には【我我我ブランド】対策になる全体除去や【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】対策になるスーパー・S・トリガー、S・トリガー・プラスを8枚前後積み、《CRYMAX ジャオウガ》を1枚積みに留めた型が主流化。 DMGP2023-2ndでは【グラスパー】括りだが【青魔導具】と同率で予選実績7位タイのベスト128進出者中5人使用。なおベスト8は逃している。 DM23-BD7で《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》を獲得。後の環境では防御札が増えるメリットとクリーチャー側がワンショットプランにおけるブロッカー対策となることを鑑みて、《エンペラー・キリコ》で捲れるとメインループの邪魔になることを差し引きつつ、3枚以上投入する型も見られるように。もっとも、この時点では既に《エンペラー・キリコ》への依存度が低く、《エンペラー・キリコ》が事実上ワンショットプランのお供になりつつあるのもある。 【アカシック3】が登場すると、よりキルターンが速い上により安定性が高いそちらにシェアを奪われるようになった。 2024年3月11日殿堂レギュレーション改訂によって【アカシック3】が大幅弱体化すると、直後の入賞数が回復。その後しばらくそこそこの位置についた。この頃の環境では、ハンデスが厄介な【黒緑アビスロイヤル】と再現性の非常に高い速攻が武器の【青赤マジック】を除く環境中位以下を一網打尽にできる中々の立ち位置となっている。【白緑巨大天門】、【COMPLEX】、【青黒緑DOOM・ドラゲリオン】など環境が低速揃いなのが追い風。余りに増えたため《ZERO ハンド》で露骨に対策されるケースも見られるようになったが、少し工夫すれば《水上第九院 シャコガイル》を立てたターン中に相手が勝てるため、《ZERO ハンド》では根本的な対策にはならない。 『DMGP2024-1st』Day2の3人1チーム戦(オリジナル)では、【青黒緑グラスパー】括りで本戦進出の64チーム192人中10人が使用と予選実績5位。グランプリに前後して、《卍月 ガ・リュザーク 卍/「すべて見えているぞ!」》をサブフィニッシャーに据えた型も散見されるように。 『超CSⅦ in横浜』(オリジナルでの3人1チーム戦)では【キリコグラスパー】括りで予選突破のベスト128の384人中2人が使用。この頃になると受け重視のデッキが激増し、《CRYMAX ジャオウガ》でのごり押しが安定しづらくなったことから、サブフィニッシャーとして《終末の監視者 ジ・ウォッチ》が単採用とされる構築が目立つように。《終末の監視者 ジ・ウォッチ》ならすぐにループに入れなくともコントロールプランが取れるため、そちらが優先される。 2024年8月の中頃には久しぶりに青緑型の上位入賞レシピが報告された(オリジナル、54人参加、3位)。《ジャスミンの地版》、《フェアリー・Re:ライフ》、《フェアリー・ライフ》各3枚積み、《神秘の宝箱》4枚積みで、4ターン目の《エンペラー・キリコ》着地特化型であった。それを皮切りに、青緑型が若干流行。大抵は《神秘の宝箱》まで使わなくとも、《フェアリー・Re:ライフ》系や《地龍神の魔陣》、カウンターで出る《流星のガイアッシュ・カイザー》で4ターン目始動のためのコンボパーツが揃う。程無くして《蓄命呪文「ガッツシル・チャージャー」》型も発掘されている。青緑構築では使えない《天災 デドダム》の代用として《豊潤フォージュン》を投入した型も見られた。8月4週のオリジナル入賞実績集計では、【グラスパー】括りで入賞数3位(7.1%)を記録。対速攻・ビートダウン用として働く《流星のガイアッシュ・カイザー》、《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》、《飛翔龍 5000VT》が全て自然と採用できるのも活躍の一因。一部では《マンハッタンの心絵》まで採用して【白赤緑ドリームメイト】系統を包囲しているという話もある。 DM24-RP3で《ヨビニオン・マルル》、《自由の逆転撃》を獲得。これにより、《エンペラー・キリコ》をカットしつつ《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》での連鎖に回帰した型が結果を出した。いざという時はループせずにクリーチャーを並べ、《流星のガイアッシュ・カイザー》での足止めや《自由の逆転撃》での防御で自軍の召喚酔いが解けるまで凌ぎ、そのまま雑殴りして勝ちにいくというプランも取れる。 『DMGP2024-2nd』Day1のアドバンス部門では予選突破のベスト128進出者が1人。Day2のオリジナル部門では【チェイングラスパー】括りで予選突破者が2人。 しかし総合的には、【白青黒マーシャル】が環境の中心の一角に立って以降は、速度も安定感も勝るそちらにループデッキとしての需要を吸われることとなった。 参考 [編集]タグ:
[1] 公式発表上は7位に【青黒緑ハンデス有象夢造】(6人)がランクインしているが、2位(10人)を記録した【青黒緑CRYMAXジャオウガ】構成が類似するため合算して考えることもできるとの見解が示されている。そのため、それ以降の順位のデッキはその見解に従い順位を1つ繰り上げるものとする。参考 |