デュエパーティー [編集]
公式によってルールが整備された多人数戦フォーマットの1つ。
プレイヤー有志がMagic:The Gatheringの統率者戦(旧称:EDH)を基に作っていた独自フォーマットをもとに公式が策定した。
カジュアル向きのルールになっている。
以下では、公式がリリースしている「デュエル・マスターズ デュエパーティールール Ver.1.00」に従ってルール説明を進めるが、これはあくまでも「推奨ルール」でしかなく、プレイヤー間で合意が取れればルールの変更追加が許容される。
公式サイトには「3-4人の仲間に声をかけ」とあり、推奨人数もそれに準ずると思われるが、明確に上限人数が決められているわけではないため、5人以上でも問題ない。
多くの場面で4人ちょうどでゲームが開始されることが散見され、デュエチューブでも4人対戦で行われている。
そのため、当Wiki含め、ネットでデュエパーティーについて触れられる時は4人対戦が前提での記述がほとんどだが、5人以上や3人以下での対戦がないわけではない。
しかし、人数が多いほどゲーム進行に異常をきたす可能性が高くなっていくため、あまり推奨されない。
デッキ構築時のルール [編集]
デッキを構築するにあたり、まずコスト5以上のクリーチャー1枚を「パートナー」に指定する。
詳しい指定条件はパートナーのページを参照。
デッキ枚数は、パートナーを含めて60枚。メインデッキのみを使い、超次元ゾーン、超GRゾーン、ゲーム開始時にバトルゾーンに存在出来るカードは使わない。
さらに、このフォーマット特有の制限として、以下のものが課せられる。
- 同じ名前のカードは1枚のみしか入れられない。所謂ハイランダー構築。(4枚より多くデッキに入れることができるカードは複数枚投入可)
- パートナーが持っていない文明のカードは1枚も入れられない。言い換えれば、パートナーと同じデッキカラーでデッキを構築することになる。
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| | デッキカラーの詳細
| パートナーが持っている文明の範囲内なら、単色や任意の組み合わせの多色でも投入できる。
一方、パートナーが持っていない文明の単色カード、およびパートナーが持っていない文明をを1つでも持つ多色カードは入れることができない。当然タッチも不可能。
- 無色は文明を持たないカードなので、どんなパートナーを指定した場合でも投入できる。
- ツインパクトのカードをパートナーに指定した場合、カード全体の文明を見る。
例
- カードの文明が赤単の《我我我ガイアール・ブランド》をパートナーに指定した場合は、火文明か無色のカードのみをデッキに入れられる。
- カードの文明が白青の《偽りの名 iFormula X/クリスティナ・フォール》をパートナーに指定した場合は、光単色・水単色・光/水の多色・無色のカードのみをデッキに入れられる。
- カードの文明が白青黒の《電磁魔天イエス・ザナドゥ》をパートナーに指定した場合は、光/水/闇の3色カード、光/水・光/闇・水/闇の2色カード、光・水・闇単色、無色を入れることができる。
- 5色レインボーのカードをパートナーに指定した場合は、すべての文明(無色含む)のカードをデッキに入れられる。
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その他、殿堂カードの制限に関しては、基本的には殿堂レギュレーション下のオリジナルに準ずる。
一方、使用禁止カードに分類されるカードのうち、「公式大会では使えません」と書いてあるだけのカードはデュエパーティーでは使用できる。
デュエル時のルール [編集]
- 初期手札6枚・初期シールド6枚でゲームを開始する。
- 最初に行動するプレイヤーもドローステップにカードを1枚引く。
- 能力や攻撃の対象は自由に選べる。
- 同名カードは、各プレイヤー、1ターンに1体までしかバトルゾーンに出せず、使えない。
- 特殊勝利・相手を敗北させる効果・追加ターンを得る効果は無視する。
- 例えば《正体不明》は、コスト踏み倒しは通常通り行うが、相手に追加ターンを与える効果は適用されない。
- 自分が敗北する能力、ターンを飛ばす能力は無視されない。
- 最後まで敗北せずに残っていたプレイヤーがゲームに勝利する。
パートナーに関するルール [編集]
パートナー、パートナーゾーンを参照。
プレイヤーの敗北 [編集]
- 敗北したプレイヤーのカードは直ちにゲームから除外され、待機中の効果は消滅する。
ゲームから除外されることで能力や効果が発動・適用されることはない。
- 敗北したプレイヤーがターン・プレイヤーだった場合は、直ちにターン終了ステップに移行する。
- 敗北したプレイヤーの次のターンまで継続する継続的効果は、敗北したプレイヤーの1つ前のプレイヤーのターン終了時まで継続する。
- A→B→C→Dとターンを進めている中で、「Cのターン開始時まで」継続する効果が適用された状態でCが敗北した場合、Bのターン終了時まで当該効果が残る。
プレイヤーを指すテキストについて [編集]
- 自分以外のすべてのプレイヤーが「相手」となる。
- 原則として、常在型能力が生成する置換効果以外の継続的効果の「相手」という文言は、自分以外のすべてのプレイヤーが効果を受ける。
- 原則として、上記以外の能力の「相手」という文言は、実際に相手プレイヤーに影響を与える直前で、自分以外のプレイヤーを1人選んで、選ばれたプレイヤーが効果を受ける。
- 自分の《聖魔連結王 ドルファディロム》が出た時に、非多色クリーチャーを破壊できるのは、選んだプレイヤー1人だけ。
- 効果を受ける前後で状況が変わらない相手を選ぶことは問題ない。例えばバトルゾーンに相手Aが出している《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》のみがある場合に、相手Bに《デーモン・ハンド》を唱え《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》を選ばないことができる。
- 「相手」という文言が1つの効果テキスト中に複数回登場する場合、それらはすべて同じプレイヤーを指すように効果を処理する。
- 《偽りの王 ヴィルヘルム》が出た時に、破壊するクリーチャーとランデスするマナは同じプレイヤーから選ぶ。
- ガチンコ・ジャッジを行う際は、相手を1人選び行い、勝った場合に相手に影響を及ぼす際はガチンコジャッジの相手に影響が及ぶ。
- 複数回使えるモードは、「▶」以下のテキストを1回実行するたびに1人のプレイヤーを選ぶ。
- 誘発条件とそれ以外の個所に「相手」という文言が登場する場合、それ以外の個所の「相手」は誘発条件の相手を選ぶ必要がある。
- 「相手のターン中に相手が~した時」というテキストはターンプレイヤーと「~した」プレイヤーが同じである必要がある。
- 「相手に見せる」という文言は、すべてのプレイヤーに見せる必要がある。
- 「各プレイヤー」という文言が記されている効果と効果を受けるプレイヤーが記されていない効果は、プレイヤーを選ばず、すべてのプレイヤーが効果を受ける。
- 《ホワイト・スワン》が出た時、プレイヤー全員がシールド化する。
- 《マンハッタンの心絵》の出た時の能力は、前半のクリーチャーを2体選ぶ能力は「相手」を選ぶが、後半の選ばなかったクリーチャーをマナ送りにする能力は「各プレイヤー」なので、自分のクリーチャーが選ばれなかったプレイヤーはすべてのクリーチャーをマナ送りする。
- 自分のみがクリーチャーを出している場合に《スパイラル・ゲート》を唱えた時、クリーチャーを出していない相手を選んでセルフバウンスを行わないことはできない。
シールド枚数を参照する能力について [編集]
- 誘発型能力と呪文能力の鬼タイムとラビリンス、《グローリー・スノー》や《ライオネルの天宝》のような、相手との関係を見る能力については、各プレイヤーを見て、関係が成立しているか判定される。
- 例:自分のシールドが5枚、プレイヤーAのシールドが1枚、プレイヤーBのシールドが2枚、プレイヤーCのシールドが6枚の場合、鬼タイムとラビリンスの判定は表のとおりとなる。
プレイヤー | シールド数 | 鬼タイム | ラビリンス |
自分 | 5 | - | - |
プレイヤーA | 1 | 〇 | 〇 |
プレイヤーB | 2 | × | 〇 |
プレイヤーC | 6 | × | × |
- 《襲来、鬼札王国!》の両方の効果が使えるのは、上記の例ではAのクリーチャーを破壊する時のみ。
- 自分もしくは自分のクリーチャーだけに適用される効果、常在型能力の場合、少なくとも1人のプレイヤーと関係が成立していれば能力が使える。
攻撃について [編集]
- アタックトリガーで相手を選ぶ際は、攻撃対象以外のプレイヤーを選べる。
- 「相手のクリーチャーが攻撃する時」は、自分以外のプレイヤーが攻撃される時でも誘発する。
- 攻撃先を変更する能力は、自分または自分のクリーチャーが攻撃されている時のみ使える。
- 「可能ならこのクリーチャーを攻撃する」能力を持つクリーチャーがいる場合、他にプレイヤーがいても必ずそのクリーチャーを攻撃する。
効果の解決について [編集]
- 待機された効果は、ターンプレイヤーのものからターン順に解決する。
- A→B→Cの順にターンが進んでおりプレイヤーAのターンである時に、プレイヤーA・プレイヤーB・プレイヤーCの能力が待機した場合、プレイヤーAの能力→プレイヤーBの能力→プレイヤーCの能力の順に解決する。
- 待機効果を解決中に新たに効果が待機した場合、未解決のものと合わせて改めてターン順に解決しなおす。
- A→B→C→Dの順にターンが進んでおりプレイヤーAのターンである時に、プレイヤーA・プレイヤーB・プレイヤーCの能力が待機した。
プレイヤーBの能力を解決中に新たにプレイヤーAの能力が待機した場合、新たに待機したプレイヤーAの能力→まだ解決していないプレイヤーBの能力→プレイヤーCの能力の順に解決する。
- 置換効果は、ターンプレイヤーに近いプレイヤーの能力を適用する。
プレイレベルについて [編集]
公式には、レベル1(ファン)、レベル2(カジュアル)、レベル3(ガチ)の3種類の区分がなされている。
レベルの境界には明確な物はないが、イベントでは以下のように解釈されることが多い。
レベル1(ファン) [編集]
勝利よりも楽しむことに特化したいわゆるファンデッキ。
古い種族やカードを軸にしたデッキやジョークカードを多用したデッキが多く、明確な勝ち筋がないことも多い。
レベル2(カジュアル) [編集]
勝ち筋を持ってはいるが、必ずしも勝利を最優先する訳ではないデッキ。意図的にデッキ内のカードパワーを落とすことや、対戦相手への手加減も時に行う。
エキサイティング・デュエパ・デッキはこのレベルを想定して作られている。
- このレベル帯でもLv3相当のカードを縛ってはいるが明確に勝利を志向しグッドスタッフなどを多く搭載したデッキパワーの高いデッキは「Lv2.5」と俗に呼ばれることがある。
- レベル2は「レベル1に入るには強すぎるが全体的にはそこまで強くないデッキ」から「噛み合いやプレイング次第でLv3に匹敵するデッキ」まで幅広く存在するため、プレイヤー間の擦り合わせはよく議論になる。
公式レシピ例
レベル3(ガチ) [編集]
完全に勝利を優先するデッキで、再現性の高い即死打点の形成や一度成立すると崩すことが困難なロックなど、対話拒否コンボを多用する。
基本的に手加減はなく、1プレイヤーへの集中砲火なども行われる。
このレベルに達することを避けたい場合、以下のようなカードを使わないことが公式に推奨されている。
公式レシピ例
傾向 [編集]
60枚ハイランダーによるプレイの再現性の低さと参加プレイヤーの増加により、一部のLv3級ビートダウンを除いて低速のゲームになりがち。
そのため、出すのに時間はかかるが強力な能力を持ったファッティが通常レギュレーション以上に活躍する。
「相手のターン」が単純計算で通常の3倍あるため、ロングゲームによるマナの貯まりやすさもあり相手ターン中でも使えるニンジャ・ストライクが重宝される。
通常より多くの相手が存在するため、《アポカリプス・デイ》などの「各プレイヤー」を参照する効果や常在型能力が強力。この他に強さが通常より変動するカード例は多人数戦参照。
また、このゲーム特有の概念として「ヘイト管理」がある。
例えば大量展開をしているプレイヤーやパワーカードの存在で主導権を握っているプレイヤーはそのまま勝利する危険性が高いため、一方的なゲームの支配を警戒した他のプレイヤーによる妨害が集中的に行われる。
普通はこうしてあるプレイヤーが抑えられたらまた別のプレイヤーが台頭し、そのプレイヤーが削られるとまた別のプレイヤーが動く…という形でゆっくりとゲームが進められるが、《轟破天九十九語》を用いたロックコンボなど一度決まると手が付けられないような強力なムーブを持つデッキの場合、集中攻撃によるプレイヤー単位での排除が行われる事がある。
こうなると複数人相手に防衛を求められる不利な状況になる上にイベントの形式によっては敵視が以降の試合でも続くため、強力なコンボデッキを使う場合はデッキビルディングやプレイング単位での注意が必要。
逆に他のプレイヤーにも利する《海底鬼面城》のようなカードの使用や、《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》で支配的なプレイヤーを狙って咎めるなどの行為で「自分は生かしておいた方が得ですよ」とアピールするようなことも可能。
- こうした多人数戦特有のプレイヤー間の駆け引きは、Magic:The Gathering同様の俗語を引用し「政治」と呼ばれることもある。DM23-BD7はデッキ名通りまさにこの「政治力」が試されるデッキである。
とはいえ、あくまでパーティーゲームの側面が強いため、難しいことは考えず好きなカードやデッキで参加するのがよい。
沿革 [編集]
エキサイティング・デュエパ・デッキ発売により一定の盛況を見せるも、かつては公式とプレイヤーの間で認識にギャップが生じることもあった。[1]
DMPランキングでの集計対象だが、娯楽色の強いレギュレーションのため、大会倍率は一律0倍扱い。
王道篇期では公認数だけ見るとアドバンスの4分の1程度となっている。
外部リンク [編集]
旧公式サンプルレシピの「レベル1、2」に対しプレイヤーからこれはレベル2〜3相当ではないかと声が上がり、一時削除された。現在は目安レベルを改訂したサンプルが掲載されている。