無双竜機(むそうりゅうき)ボルバルザーク》 [編集]

無双竜機ボルバルザーク VR 火/自然文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 6000
スピードアタッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、他のパワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。その後、このターンの後に自分のターンを追加する。そのターンの終わりに、自分はゲームに負ける。
※プレミアム殿堂

DM-10で登場した/自然アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン

スピードアタッカーW・ブレイカーに加え、バトルゾーンに出た時、自身除くパワーが6000丁度クリーチャーを全て破壊した後、追加ターンを追加し、その追加ターンの終わりに特殊敗北する能力を持つ。

パワー6000のクリーチャーを破壊する効果によってS・トリガーを封印する《呪紋の化身》との併用が難しく、2体目の《ボルバルザーク》を出しても無意味なものの、

などの恩恵をもたらす追加ターンは強力そのもの。対応の出来ない相手を確実に仕留めることができた。
後に攻撃すればS・トリガーを封殺し、パワー5000なので全体除去に巻き込まれない《無双恐皇ガラムタ》の登場によって凶悪性は激化。S・バックニンジャ・ストライク革命0トリガーもない当時としては、シンパシーでコストが更に低くなったそちらを事前に出しておけば打点が足りた時点で勝利確定であった。

他の追加ターン獲得系のカードはコストが非常に重い、追加ターンの獲得条件がシビア、召喚酔いクリーチャーが残らない為打点が揃いにくいなどでバランスを取っているが、こちらはそれらがないため決定力は圧倒的。
また、それらの多くは《超戦龍覇 モルト NEXT》のように1枚から1ショットキルを放つことができるカードの増えた新章デュエル・マスターズ以降のカードだが、《ボルバルザーク》は《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》《ツインキャノン・ワイバーン》のような淡白なスペックのフィニッシャーが重用されていた初期のカードプールに登場したため、その傑出ぶりは圧巻であった。

同じくDM-10で登場した《母なる大地》との相性も抜群で、《無双竜機ボルバルザーク》コスト7と手頃な重さだったために先行であろうとマナブーストから最速で4ターン目には踏み倒す事ができた。同時に《母なる大地》は相手のボルバルザークを引き摺りだすことによって強烈なメタカードにもなり、ボルバルザークとは切り離せない存在であった。

登場当初は「ゲームに負ける」と言うデメリットが目立ち、ネタカード扱いであった。肝心の追加ターンも前弾の《聖剣炎獣バーレスク》が弱かったことから甘く見られていたが、全国大会での【ボルバルステロイド】の活躍により一気に脚光を浴びた。ドロー要素を加えた【ボルバルブルー】も実績を上げていくにつれ、非常に強力なカードとして広まった。
当初の評価を下げた特殊敗北も、実際は「ここで出せば勝てる」という状況で出せばいいだけの話であり、戦況をしっかりと読める判断力が使用者に備わってさえいれば、無いも同然のデメリットである。そしてその「出せば勝てる状況」を作り出していたのは、他ならぬ追加ターンの存在であった。
そもそも、《ボルバル》の強制的に試合を終わらせる性質は、言い換えれば「自身の敗北を担保に前借りされた特殊勝利」のようなものであり、「出すだけで追加ターンが獲得できる2打点のスピードアタッカー」として猛威を振るうことになる。

聖拳編環境転生編環境のおよそ2年間環境を染め上げ続けたが、2006年3月15日に初のプレミアム殿堂カードとなった。

《ボルバルザーク》が環境プレイヤーに与えた影響は非常に大きい。デュエル・マスターズの歴史を語る上では外すことのできないカードであることは間違いないだろう。

追加ターンを得られる最軽量は《神の試練》、ゲームを終わらせるほどのcip《CRYMAX ジャオウガ》と、インフレによって《無双竜機ボルバルザーク》自体の印象上の凶悪さは徐々に薄れていっているものの、逆に言えばそこまでインフレが進んでやっと類似カードパワーが登場したと考えれば明らかに当時バランスブレイカーだったのは間違いない。しかし、前者が後にプレミアム殿堂になったことを考えると、相対的に追加ターンの危険性は未だ薄れていないとも言える。

また、カードパワー的には殿堂解除できそうな時期が来たとしても安易に解除してよいかというとそうでもない。
コスト7という現代では少々重いクリーチャーとはいえ、無造作に追加ターンで理不尽な攻めを押し付けたかと思えば、勝てなかったら勝手に自決する身勝手さは何も変わっていないからである。

さらには敗北回避効果も多様化し、特殊敗北というデメリットが能動的に消すことができて、純粋に大きすぎるアドバンテージになる別の危険性もある。
例えば《完全防御革命》を握っていれば「ここで出せば勝てる」状況でなくても見切り発車で着地させることが可能。

追加ターン中にはターンの残りをとばす効果の疑似的な耐性も持っているという新たな付加価値も得ており、相手は《終末の時計 ザ・クロック》を受けに採用していても、《ボルバルザーク》の追加ターン中にそれで1ターン凌いでしまうと、特殊敗北を消してしまう利敵行為になってしまう。

総じて名誉プレミアム殿堂として永劫使用禁止であるのが望ましいカードと評すことができる。

特殊敗北の性質について [編集]

強すぎるフィニッシャーは単体で環境を染めてしまい非難されることも少なくない。だが《ボルバルザーク》が凶悪なカードとして伝説となり得たのはフィニッシャーとしての性能以上に、特殊敗北というデメリットにこそあった。

《ボルバルザーク》が出たということは、使ったプレイヤーが「勝つ」か「特殊敗北で自滅する」の2択にゲームがゆだねられることを意味しており、いずれにせよ追加ターンが終わるまでには絶対にゲームが終了してしまう。つまり、出された時点で使われたプレイヤーターンが回ってくることはなくなるゲームに介入出来る要素は失われ、傍観者に等しい存在にされてしまうのである。
なにより、《ボルバルザーク》を使われた側は、勝ち負けいずれにせよ自分で勝つ権利を完全に剥奪されてしまう。《ボルバルザーク》が失敗しても、結局は「相手が自滅した」だけであり、自分のデッキで勝利したわけではない。勝敗が否応なく相手の《ボルバルザーク》に帰結してしまう。
無論、好きなだけカードをプレイされたあと、失敗したら勝手に自滅してしまうのだから、使われた側の虚無感は相当なものである。それをたった1枚のカードのcipで引き起こされるのだからたまったものではない。
ボルバル・マスターズという言葉が生まれ、プレミアム殿堂に至るまでの長さが1年間以上というのも非難が集中した理由である。
当時の状況はプレイヤーに暗黒期と呼ばれることもあり、多くのプレイヤーが辟易してデュエルマスターズをやめていった。

  • このような惨状を生み出した原因は、特殊敗北が確実かつ極めて能動的だからである。特殊敗北能力持ちの強力なカードは数多あるが、それらはすべて除去された時や敗北の遅延であり、受動的である。ゲームが終わるという意味では、「必ず負ける」は「必ず勝つ」に等しく凶悪であり、その事を考えれば少なくとも通常クリーチャーcipで存在していい能力ではない。
  • おそらくは追加ターンという強力なメリットに対し特殊敗北という強烈なデメリットをつけてカードパワーのバランスを取ろうと考えられたのだろうが、実際の運用を踏まえれば全く相殺できていない。上記の通り「ここで出せば勝てる」あるいは「出さないと負ける」という状況で出せば無いも同然である。
  • また、そもそも強烈なメリットに対して強烈なデメリットをつけてカードパワーのバランスをとろうとした所からも問題があるといえる。結果として、追加ターンによる相手プレイヤーの拘束と、特殊敗北による強制ゲーム終了の二面性から、《ボルバルザーク》は当時デュエルマスターズのゲーム性を破壊してしまった。

環境において [編集]

環境を荒らしに荒らしまくり、デュエル・マスターズ史上に残る凶悪カードとして語り継がれた。詳しくはボルバル・マスターズのページにて。

殿堂ゼロデュエルにおいて [編集]

殿堂ゼロデュエルでは後の最凶カード、《エンペラー・キリコ》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》【モルト NEXT】などとの悪夢の共演も見られた。

しかし、現在では殿堂ゼロデュエルにおいてはゲームに勝利するという目的の前ではコスト7が重すぎるためこのカードが投入されることは稀。

速度だけなら《ヘブンズ・フォース》【連ドラグナー】ギミックで2ターン目に登場できるが、《爆熱剣 バトライ刃》コスト踏み倒し特殊敗北強制なのがネック。
上手く出せても、そのターン中にブレイクして《Dの牢閣 メメント守神宮》S・トリガーで踏んでそのまま追加ターンに入ると、そのままそちらのDスイッチで敗北がほぼ決定してしまう。

アニメ・漫画での活躍 [編集]

  • 漫画ではヤカンマンが所有しており、勝舞に渡してその実力を推し量った。ヤカンマン戦で、召喚された後に「必殺、無双竜剣」と勇ましい技名を繰り出し攻撃に移るが、《電脳聖者タージマル》ブロックされ倒された(白刃取りされ、腹部にビームで穴を開けられた)。デュエル中にカードが覚醒するが、直後にH (ヘンドリクス)に強奪されている。後に最初の使用禁止になるカードとは思えないような悲惨な扱いであり、漫画での登場はここだけとなっている。追加ターンにより勝舞に勝利をもたらした立役者ではあったが同時にやられ役も務めていたため、当初このカードが過小評価されていたのではないかという見方もある。
  • アニメでも「デュエル・マスターズ チャージ」にて勝舞の切札として何度も登場し、「劇場版デュエル・マスターズ 闇の城の魔龍凰」でも勝舞のデッキに入っている。
    初登場時は勝舞の対戦相手のドラゴンマスク(正体はナイト)が使用。勝舞が「《バルキリー・ドラゴン》→次のターン《超竜バジュラ》進化」という戦法を取るつもりだったが、バルキリードラゴンを出した後の相手のターンで、先にボルバルザークを使われて敗北した。
    • アニメでは「斬撃を飛ばして真っ二つにする」「巨体で体当たりを仕掛ける」「口から熱線を吐く」「盾に装備されたレーザー砲を放つ」など多彩な攻撃パターンを見せた。
  • アニメ「デュエル・マスターズ(2017)」では第32話で直接登場することはなかったが、勝舞のマナゾーンに置かれているのが確認できる。
  • アニメ『デュエル・マスターズ!』では第17話で劇中に登場したTwitterと思しきSNSにDMX-12イラストをアイコンにした「無双@良い湯@bolbalzak_onsen」なるアカウントが登場していた。
    駄作に終わった劇場版デュエル・マスターズについて「プレミアム殿堂入り不可避のやべーやつ。」とツイートしている。

背景ストーリーでは [編集]

王来篇にて登場した超獣王来烈伝の「未来王来伝」の禁断文字に記された「殿堂王」にして「隠された真の12番目の王」となっている。当初隠されていた理由は不明だが、メタ的にはこのカードプレミアム殿堂であるためGS版の調整が難しいと判断された可能性がある。それを揶揄するかのように、背景ストーリーでは「時空の彼方に封じられた」という扱いが成されている。どうやら温泉はそのような果てしない場所に存在する施設のようだ。
その後、《龍魂珠》によって「禁断王」《禁断機関 VV-8》と合成させられ《禁断竜王 Vol-Val-8》となり登場。《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》から電融王の座を奪い新『電融』ディスペクターとなって、モモキングと戦った。

その他 [編集]

  • 初の追加ターンを得る能力を持ったカード…ではないが、初の特殊敗北する能力を持ったカードである。ちなみに史上初はDM-09に収録された《聖剣炎獣バーレスク》であり、このクリーチャーは2例目になる。
    • 《バーレスク》はこちらと比較するとやや出しづらく、さらに追加ターンの条件も当時としてはかなり難しかったため、ロマンはあるが現実的ではない性能であった。とはいえ、《ボルバルザーク》の暴れっぷりを見ると調整に慎重だったのも納得である。
    • このように《バーレスク》はあまり活躍できず、一方で《ボルバルザーク》はボルバル・マスターズと揶揄されるほどに暴れたため、知名度に大きな差がある。そのせいか、史上初の追加ターン獲得能力持ちは《ボルバルザーク》であると誤解されがちで、なんと公式にすら間違えられた[1]。あまりにも不憫でならないが、それほどまでに《ボルバルザーク》の与えた衝撃と影響がすさまじかった証左ともとれる。
  • 海外版ではなんとなんの調整もなく登場している。海外版では強力なカードは修正される傾向が強いので、これほどのカードが無調整というのはとても意外である。それもあって一部では、これが海外版の展開が(一旦)終了した要因とも噂される。
  • 公式の格言に「ボルバルザークは二度と作らない」というものがある。参考
    • ただ、ボルバルザークの名を持つ派生カードは何種も作られているため、あくまでも「《無双竜機ボルバルザーク》に匹敵するバランスブレイカーは作らない」ということだろうか。ただ、派生カード1つである《ボルバルザーク・エクス》や後述のデュエル・マスターズ プレイスでの《無双竜機ボルバルザーク》が殿堂入りに指定されてしまったことから、この格言は半ば破られていると言える。
  • DMX-04DMX-05のCMでは現役を退いて隠居生活を送っていたのか、のんびりと温泉につかっているボルバルザークを見る事が出来る。
    さらにDMX-12ではそのイラストで再録された。プレミアム殿堂になったカードが再録されたのは今回が初めてである。また、同時に《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》も再録され、両者ともにマナの所にリースが付き、コストのところに「PREMIUM」と書かれたリボンが巻かれるという装飾がされている。
    • 余談だが、ボルバルが温泉に浸かっていたことから、プレミアム殿堂に指定されることを「温泉行き」や「温泉送り」などと言われるようになった。
  • 「パワー6000のクリーチャーをすべて破壊する」というテキストは、このカードと《無双と竜機の伝説》でしか登場していないレアなテキストである。このカードを意識した効果であっても、《無双と竜機の伝説》以外のすべてで「パワー6000以下」に変更されている。

デュエル・マスターズ プレイスでは [編集]

最新バージョンの性能 [編集]

無双竜機ボルバルザーク SR 火/自然文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 6000
召喚によってバトルゾーンに出た時、次の自分のターン開始時まで、自分は「S・トリガー」を使えない。このターンが自分の10ターン目以降なら、このターンの後で自分のターンをもう一度行う。(ただし、それが追加ターンなら発動しない)
スピードアタッカー
W・ブレイカー
※DP殿堂

DMPP-03で登場した。

TCG版からの変更点のまとめ [編集]

レアリティスーパーレアに昇格した。

■強化された点

  • cipで他のパワー6000のクリーチャーを破壊する効果がなくなった。
    • 《ボルバルザーク》自身もパワー6000のため、TCG版では複数体並べると他が破壊されていた。これにより追加ターンにさらなる打点として召喚することはできなかったが、デュエプレではそのように使えるようになった [2]
  • 特殊敗北のデメリットが削除された。

■弱体化された点

  • 追加ターン発動に条件が付加され、召喚によるcipかつ自分の10ターン目以降でなければならなくなった。(下線部は2020年9月17日以降)
  • 条件付きでS・トリガーが使えなくなるデメリットが追加された。

特徴 [編集]

10ターン経過していなければ、追加ターンは得られず《ツインキャノン・ワイバーン》から要求文明が増え、パワーが1000下がり、S・トリガーが制限されるようになった下位互換となる。
しかし、10ターン経過しておらずとも召喚自体は可能で、S・トリガーが使えなくなっても相手側がブレイクしてこないと判断できる状態なら《ツインキャノン・ワイバーン》と同じように打点として出すことが出来、試合を引き延ばされたときは追加ターンで一気に攻め込むスイッチ的な使い方が出来る。
そもそも、1ターンだけS・トリガーが使えないことが決定的な敗因になるのは「10ターン経過前に取れる行動が《ボルバル》召喚のみとなり、そこで勝利できず、デメリットとしてS・トリガーが封じられるためにブレイク&ダイレクトアタックを受けてしまう」という極めて限定的なケースぐらいである。根本的にS・トリガーが使えなくなることがデメリットとして機能することはほとんどない。

そして、他の多色にも言えることだが、デュエル・マスターズ プレイスの仕様上同じ文明を持つ多色カードが1枚でもマナにあれば召喚は可能である。これは火や自然のカードが他にきちんと入っているデッキでなくとも、追加ターンを狙うことがかなり容易になっている。

10ターン経過という制約もさほど厳しいものではなく、コントロールなら、そこまでの長期戦に十分持ち込める。ただし、10ターンも経過していれば、相手もそれなりに防御を固めているはずなので、追加ターンを得てもなおダイレクトアタックまで持ち込めないことは多々ある。特に、相手がS・トリガーを多くデッキに入れているならなおさらで、無理に攻撃してS・トリガーを踏んで盤面を返されると、一気に不利になることは十分にある。相手にターンを返してしまった時、今度は相手が《ボルバルザーク》を召喚してきて、そのままダイレクトアタックまで持ち込まれるなんてことも多々ある。

そのため、ダイレクトアタックまで持ち込むのが難しいと思ったら、追加ターンを逆に守りを固めるために使うというのも手である。

  • ()で書かれた部分は注釈文ではなく、能力の一部である。追加ターン中に《ボルバルザーク》を召喚しても自分のS・トリガーロックも追加ターンの獲得も解決されない。
  • 本家の効果では《紅神龍バルガゲイザー》のように望まぬタイミングで《ボルバルザーク》が出かねないデッキでは特殊敗北のせいで採用しづらかったが、こちらでは問題なく採用できるようになった。
  • DP殿堂前は、「ある程度の打点を揃えられ、10ターン目を目指せる」カードならどんなカードとも併用できると言っても過言ではなかった。デッキビルディングにおける制約が非常に緩く、対抗するデッキが出現しても、それに対応するメタカードを入れてればいいだけというのも強さのひとつであった。
    • 実際、火や自然のカードが《ボルバルザーク》4枚のみでもデッキが十分機能することが知られていた。DP殿堂後も、多色カードをプレイする難易度は変わっていないものの、《ボルバル》1枚+色合わせに《ウインドアックス》など3枚という構成にしたのでは、デッキパワーが大幅に弱体化することになる。
  • 後に登場した《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》と比べても《ボルバルザーク》の強さは圧倒的である。どちらもS・トリガーがほとんど効かないフィニッシャーで、多くのコントロールで使えるという点では共通している。《サファイア》は早出しが可能であるものの
    • ブロッカー1体で《サファイア》の攻撃を止められる
    • 相手がシールド5つの状態から1ターンに《サファイア》単体でシールドを全て焼却することはできない
    • コストが重いため《サファイア》を出したターンはほぼ攻撃しかできない

という特徴がある。対して《ボルバルザーク》は

  • 《ボルバルザーク》以外のクリーチャーも実質2回攻撃になるため、多少ブロッカーがいても押し切ることができる
  • 相手がシールド5つの状態からでも追加ターンも含めてダイレクトアタックまで持ち込むのは比較的容易
  • 追加ターンで1ドロー、全マナアンタップしており、他のカードを使って除去、ハンデス、ブロッカーの追加、追撃要員を出すなど様々なプレイングができる

という点から、《ボルバルザーク》は《サファイア》とは一線を画していると言える。

  • ハイランダー戦でも非常に強力である。ルール上環境全体が低速化しがちで、10ターン目を迎えやすく、さらに自身は元々グッドスタッフのため多くのデッキに入れられる。また、元々全てのカードが1枚ずつしか入れることができないため、DP殿堂は足枷にならない。

環境において [編集]

DMPP-03リリース最初期以降からDP殿堂までの期間、環境のトップメタを走り続けた。
その活躍については「DMPP-01〜DMPP-05環境 (デュエプレ)」に記載。

10ターン経たないと追加ターンを得られないことから、どの時期にもコントロールで採用される。それどころか「追加ターンを得るために他のカードで10ターン目まで試合を引き伸ばす」前提でデッキが組まれている。

コントロールではないデッキでの採用は、《コッコ・ルピア》入りのドラゴン軸デッキのみといっても過言ではない。《コッコ・ルピア》コスト軽減とシナジーがあるグッドスタッフとして挿されていた。

9月上旬のランクマッチにおける採用率が41.9%、公式大会「BATTLE ARENA」においても引き続き高い採用率だった事態を受け、2020年9月17日付でデュエプレ版の殿堂入りというべき、DP殿堂に指定された初のカードとなった。

DCGでは珍しく、ナーフして4枚使用可能を続投という形にはならなかった。これは、デュエプレの仕様を利用した「デッキ内の火と自然が《ボルバルザーク》4枚だけ」という構築が横行していた問題を解消するためだと思われる。

DP殿堂後は、コントロールの締めが《ボルバル》というデッキは少なくなった。
除去コントロールハンデスコントロールは緑を1枚も入れなくなり、火/緑入り中速デッキの隠し味的な最後の切り札という立ち位置に落ち着いた。
直接はDP殿堂の被害を受けていないはずの【5色ヘブンズ・ゲート】にすら多大な影響を与えることとなる。
それほど、《ボルバル》以外の自然文明のカードがコントロール戦術に適していなかったということだろう。

アップデート履歴 [編集]

2020年4月23日に使用可能になってから、2020年9月17日実施のメンテナンスまでの147日間、DP殿堂ではなかった。

また、このDP殿堂と同時に、テキストの微調整が行われた。
その部分は弱体化とはみなしていないようで、レジェンダリー・ディビジョンで復刻する際は「自分の」が追加されたテキストで使用可能になる。

その他 [編集]

  • このカードの登場によって、「先攻プレイヤーは、後攻プレイヤーよりも先に《ボルバルザーク》の追加ターン獲得権を得られる」という覆し難いアドバンテージを獲得することになった。
  • 10ターンという制約と新たに得たデメリットがほとんど足枷にならず、特殊敗北とパワー6000の破壊効果が削除されたことにより、TCG版より立ち回りの幅が増えてしまった。
  • デュエプレの背景ストーリーでは、多色の象徴として火文明の無限軍団から襲撃を受けた模様。尚、DMPP-04現在その後の生死は不明。
  • 「ボルバルザークは二度と作らない」という格言を、TCG版だけではなくデュエプレでも見事に破って見せた。
    • 公式ミニ番組では、エクストラターンは「どうやっても、壊れちゃう」が、「手加減をしすぎれば当然これは《ボルバルザーク》じゃないってなりますし」と語られ、どうすればバランス崩壊ギリギリのラインの強さを実現できるのかという思いが読み取れた。実装自体はデュエマを知らない人すらも知っているカードというインパクトから既定路線だったとのこと。
  • 召喚した際は、バトルゾーン全体が雲に覆われ、突き刺さっている剣が現れると同時に剣を中心に雲が消え去り、そこへ《ボルバルザーク》が降り立つ演出となっている。
  • 《無双竜機ボルバルザーク》では絶対に相手ターン中に追加ターンを得ることはできない。ところが、テキストが変更される前の性能で「相手のターンに召喚扱いで出す」特別なコンボをしなくてもDMPP-22で登場した《熱血星龍 ガイギンガ》を使えば簡単に相手ターン中に追加ターンを得た際の挙動を確認することができる。
    • 《ガイギンガ》でTCGの進行と同じ「ターン数のカウントに入る相手のターン(通常ターン)→自分の追加ターンターン数を進めない)→自分の通常ターン」になることが確認できる。

関連カード [編集]

《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン》DM-28で登場した転生版。自身のアンタップによる連続攻撃で追加ターンを再現。
《蒼神龍ボルバルザーク・紫電・ドラゴン》DM-34+1Sで登場した上記紫電の亜種。こちらも自身のアンタップによる連続攻撃で追加ターンを再現。
《ボルバルザーク・エクス》DMX-04で登場した転生版。マナの全アンタップで追加ターンを再現。かつては殿堂入りしていたが現在は解除済み。
《キング・ボルバルザーク》DMX-24でのリメイク。追加ターンの条件はやや厳しめに調整されている。
《無双と竜機の伝説》DMEX-01で登場した呪文版リメイク。本家同様6000火力追加ターンを得られ、しかも特殊敗北能力は失われているが、クリーチャーを残さないため本家と比較してクリーチャー攻撃できる回数が追加ターン含めて2回少なくなる。
《禁断竜王 Vol-Val-8》追加ターン獲得繋がりで《禁断機関 VV-8》と合体させられたディスペクター
《無双龍騎 ボルバル・モモキング》力を受け継いだモモキング

フレーバーテキスト [編集]

  • DMEX-08
    我を本気にさせたこと、後悔させてやる。地獄を見せて光のかなたに消すぞ。 ー無双竜機ボルバルザーク
    やだー! ーブルース・ガー
  • DMEX-17
    無双竜機。その名の通り、無双の力を発揮したボルバルザークは前年のデュエキングを打ち破り、新たな王の時代を打ち立てたのだった。 - 『エターナル・リーグ』
  • DMPP-03DMPD-05
    荒廃していく世界を救うため、異なる文明のドラゴンが奇跡の融合を遂げた。これが伝説の始まりとなる。
  • DMPP-03(シークレット)
    燃え盛る激情の炎、吹き荒ぶ大地の息吹時すら超える存在が勝利を呼び込む。

収録セット [編集]

デュエル・マスターズ [編集]

デュエル・マスターズ プレイス [編集]

参考 [編集]


[1] DMEX-17版の《堕呪 ギャプドゥ》フレーバーテキスト
[2] 後にDP殿堂により、デッキに複数体入れることができなくなった。スタートチャージ10など、特殊なルールでは引き続き使うことができる。
[3] 余談だがDP殿堂が適用されないクイック・ピックでは《ボルバルザーク》が候補として2回表示されることがある