《ヘブンズ・フォース》 [編集]

ヘブンズ・フォース UC 光文明 (2)
呪文
S・トリガー
コストの合計が4以下になるように、好きな数の進化ではないクリーチャーを自分の手札からバトルゾーンに出す。
※プレミアム殿堂

DMR-21で登場した呪文

コストの合計が4以下になるように非進化踏み倒すS・トリガー

プレミアム殿堂したカードコスト論の法則を守っていないことが往々にしてあるが、このカードはその最たるものと言えるだろう。最速で使えば2ターン目に4マナ溜まった状態と同じように非進化クリーチャーを出すことができ、文明の縛りもない。

【ジョバンニスコール】【バニラビート】などの低コストクリーチャー頼みだが色事故を起こしやすいデッキに入れれば初動がスムーズになり、白黒赤など3色のタイプではさらに早出しできるクリーチャーのレパートリーが増える。《連鎖庇護類 ジュラピ》といったコスト1〜2のクリーチャーをばらまいて一気に打点を揃えることも可能。
S・トリガーが付いているので、《終末の時計 ザ・クロック》《転々のサトリ ラシャ》などをコスト踏み倒しすれば相手クリーチャー攻撃を防ぐのにも使える。

同じくコスト4のクリーチャーを2ターン目に出せるカード《フェアリー・ギフト》が存在する。こちらは相手ターンにもクリーチャーを出せる点、マナさえあれば使え色事故を回避できる点などが強み。一方でコスト5以上のクリーチャー軽減できないため、より早期決着に特化したデッキで《ヘブンズ・フォース》が使われる。

欠点は手札消費の激しさであり、登場からしばらくはこれを採用したデッキは後続が続きにくいと言われる状況が続いていた。
しかし、G・G・Gの登場やコスト4以下のクリーチャーのインフレにより、手札が空になっても途切れることなく展開し続けられるデッキが誕生。そうしたデッキ群を弱体化するためか、2020年12月18日付で殿堂入りを介さない一発プレミアム殿堂に指定された。

ルール [編集]

他のカード・デッキとの相性 [編集]

環境において [編集]

登場した革命ファイナル環境では【サザン・ルネッサンス】【赤白レッドゾーン】で使用された。先攻2ターン目に打つ場合は相手がまずコスト踏み倒しメタを出していないはずなので、そうした場面を考えてコスト踏み倒しメタへの対策を切るという考え方もあった。

新章デュエル・マスターズ環境ではコスト踏み倒しメタ、とりわけ《異端流し オニカマス》が普及した影響でそれほど目立たないカードだった。

双極篇環境では【赤白“轟轟轟”ブランド】で活躍。当時は《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》などの不正メタが主流で、4マナ貯めるかコスト2のクリーチャーを2体踏み倒すことでそれらを回避していた。

《正義の煌き オーリリア》は《ヘブンズ・フォース》から踏み倒せる上に相手の《ヘブンズ・フォース》を封殺できるため、この頃の環境ではよく見かけた。【チェンジザダンテ】の軽量マナブースト手段や除去手段、《龍装艦 チェンジザ》の呪文を踏み倒す能力などを最速2ターン目から封殺できることも特徴だった。

DMRP-09《音奏 プーンギ》が登場すると呪文メタの主流はそちらに移行し、今引きで弱くコスト踏み倒しメタにも引っかかる《オーリリア》および《ヘブンズ・フォース》を採用しない【赤白“轟轟轟”ブランド】も増え始めた。空いたスペース《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》《KAMASE-BURN!》で埋められた。

他方、DMRP-10で登場した《暴走獣斗 ブランキー》との組み合わせで、【赤白レッドゾーン】での入賞もポツポツと見られた。

超天篇でのこのカードは鳴りを潜めていたと言ってもよかったが、その次の十王篇でキャリアの全盛期を迎えることになる。
まず、十王篇直前のDMEX-08《STARSCREAM -ALT MODE-》が、続くDMRP-13《GOOOSOKU・ザボンバ》が登場したことにより【赤白レッドゾーン】が環境入り。
さらにDMRP-14【白青ギャラクシールド】が成立した。当時の【白青ギャラクシールド】【ダッカルパラノーマル】折衷型のような構成で、再現性は低いながら最速2ターン目に《凄惨なる牙 パラノーマル》を設置するコンボが搭載されていた。

そしてDMBD-14では《爆龍覇 ヒビキ》が登場し、【連ドラグナー】が確立。一度コンボが始動してしまえば受け切ることが極めて困難な性質により、CSではデッキ選択の多様性が大きく失われた。

入賞数は【連ドラグナー】の半数以下だが【赤白レッドゾーン】【白青ギャラクシールド】も環境におり、《ヘブンズ・フォース》はまさに環境を定義するカードになっていた。
反対に《ヘブンズ・フォース》を使わないデッキで同等以上に活躍したのは(そもそも環境デッキの数が少ないこともあるが)【カリヤドネループ】【青黒緑デッドダムド】程度で、使うデッキより種類が少ないのではとネタにされていた。

DMRP-13からの約9ヶ月間採用先を変えながら環境トップに居座り続けた結果、2020年12月18日付でプレミアム殿堂入り。同日には《凄惨なる牙 パラノーマル》《爆熱剣 バトライ刃》殿堂入りしている。
殿堂入り止まりにならなかったのは、1ターン目に《ロジック・サークル》サーチができることや、ミラーマッチにおいてこれを先に引けるかの運ゲーがさらに強まることなどが懸念されたのだろう。

【白青ギャラクシールド】【連ドラグナー】はこれを失っても即構築不能にはならなかったが、一番の上振れ要素を失ったこともあり、緩やかに使用率を落としていくことになる。

【連ドラグナー】ばかりが殿堂入りの要因として挙げられるが、王来篇でもコスト4でゲームを大きく動かすクリーチャーが多数登場し、【ハチ公ガチンコ・ジャッジ】【赤白ドギラゴン閃】のように、今後これが存在するとゲームバランス保持における障害になりかねないデッキもいくつか存在していたため、遅かれ早かれプレミアム殿堂は免れなかったと思われる。

そもそも当時は《ベイB セガーレ》《とこしえの超人》《ベイビーポンの助》といったコスト1メタカードの登場前であり、後攻を取るとただ相手の行動を見ているだけになりかねなかった。そのようなゲーム体験そのものが不健全と判断された可能性も低くはない。

  • 殿堂ゼロデュエルでは安定して3ターン目に即死ループを行うデッキ(【転生カリヤドネ】)が存在するため、それに対してメタカードを間に合わせる手段として多くのデッキで採用される。
    • 殿堂レギュレーションでは上記の通り環境の多様性を損うカードであったが、ゲームスピードの違いにより、殿堂ゼロデュエルでは環境に多様性をもたらすカードとして機能している。

その他 [編集]

  • 3ターン目にコスト4のカードを使えるようにするカードは《フェアリー・ライフ》などのマナブーストが存在し、そちらは似たカードが多数出ている。一方で《ヘブンズ・フォース》は2ターン目にコスト4のカードを使えるカードだが、プレミアム殿堂になってしまった。2ターン目にコスト4のカードを使えるカードには他に《フェアリー・ギフト》殿堂入りしており、序盤の1ターンがどれほど大きいものかを実感させられる1枚である。

デュエル・マスターズ プレイスでは [編集]

ヘブンズ・フォース UC 光文明 (2)
呪文
S・トリガー
自分の手札から、好きな数の進化でない光のクリーチャーのコストの合計が4以下になるように選び、バトルゾーンに出す。

DMPP-28で実装。

コスト踏み倒し対象が光のクリーチャーに限定された。
踏み倒し先が大幅に制限されたため、TCGのように光のトリガーとセットで様々なデッキに出張とはいかなくなっている。

実装直後の時点では【グレートメカオー】にて《歌唱愛機サリア》2体または《機動要塞ピラミリオン》【白単連鎖】にて《聖騎士ヴォイジャー》《信頼の玉 ララァ》など、主にコスト軽減を持つシステムクリーチャーを出すために採用されている。

関連カード [編集]

フレーバーテキスト [編集]

収録セット [編集]

デュエル・マスターズ [編集]

デュエル・マスターズ プレイス [編集]

参考 [編集]