劇場版(げきじょうばん)デュエル・マスターズ 闇の城の魔龍凰(カース・オブ・ザ・デスフェニックス) [編集]

デュエル・マスターズのアニメシリーズにおける映画第1作。
前売券は2004年12月18日発売。2005年3月12日に全国東宝系にて公開。『劇場版ロックマンエグゼ 光と闇の遺産(ひかりとやみのプログラム)』との同時上映。
監督/絵コンテ:鈴木輪流郎。脚本:西園悟。上映時間47分。

真のデュエリストではなくとも、デュエルで召喚したクリーチャーが実体化する、闇の力に覆われたヤーク島(とう)。
島のハデス城に住む謎のデュエリスト・オルフェと姉のエレクトラが主催するデュエル大会に切札 勝舞達が参加するが、そこには2人の罠が仕掛けられていた。

ゲスト声優に、北陽の虻川美穂子(オルフェ役)、伊藤さおり(エレクトラ役)。

アニメ第2シリーズ「チャージ」の時期に制作。
当時のDMは聖拳編に入り売り上げが絶好調で、飛躍の時期を迎えており、さらなる飛躍を狙って製作された。

クリーチャーのCGはテレビシリーズより遥かにクオリティが高く、映画館の大スクリーンに映し出される姿は見る者を圧倒し、大いに話題を集めた。
劇場ではDM-13 「聖拳編 第4弾 龍炎鳳神誕(エターナル・フェニックス)」の先行販売が行われ、
タイアップした実商品の人気も相当なものに達した。

アニメ本編や次回作と話のつながりは無いが、
「敵は特別な力を持つクリーチャーの復活を企み、何らかの理由で世界に復讐しようとする姉弟or兄妹」、「戦いの舞台は映画にのみ登場する島」、「勝舞が敵との初戦は敗北して自信をなくし、仲間(特にミミ)の励ましで復活」、「決戦直前に重要な切り札を手に入れる」、「白凰は遅れて到着し、高い場所に現れる」、「敵も本来はデュエマが大好きで、最後は友達になる」といった大まかな流れは2作目も共通。

公開直前のコロコロコミックに前日談が掲載され、後にコミックスに収録。
前日談の漫画の存在は、2作目や3作目も同様。

重要カードについても、劇場入場特典と劇場先行販売エキスパンションの目玉カードが勝舞のカード、その1つ前のエキスパンションと前売券購入特典が敵役のカード、という法則が今作と次回作で成り立っている。
重要カードは今作と次回作ともに、後にアニメ本編で勝舞が使っている。

同時上映のロックマンエグゼとは、「主人公の父親が何かしら重要な役割を持つ」、「戦いの舞台の島に、かなり手強い量産型のメカが多数存在」、「単独行動中に絶体絶命の主人公が驚く味方の登場」、「島が最後は崩壊し、間一髪で脱出」という共通点がある。
対照的な要素の一例として、DMはテレビシリーズと無関係のパラレルに感じられるが、
ロックマンエグゼはテレビシリーズに絡み、公開前にテレビで伏線があったり、映画を観ていないと意味が分からない台詞などが後に出てくる。
また、主人公の父親が、ロックマンエグゼは敵に連れ去られたので助けに行くが、DMでは勝舞の危機に姿を現すのも、大きな違いの1つ。

映画冒頭で、勝舞とロックマン(正確には光熱斗が変身したクロスフュージョンロックマン)が共闘し、《超神龍アブゾ・ドルバ》や、ロックマンエグゼの敵キャラであるデザートマンを倒している。
本編にも、ロックマンエグゼに勝舞と《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》が、DMに光熱斗、桜井メイル、氷川透、大山チサオが登場している(氷川透と大山チサオは台詞なし)。

劇場ではロックマンエグゼの後にDMの順番。
勝舞とロックマンの共闘の前に、でんぢゃらすじーさんと孫が出演している。
DVDはセル・レンタルともにロックマンエグゼと別のため、DMにもじーさんの場面が収録されている。

  • 前述の通り、ゲスト声優に有名芸能人の北陽の2人が抜擢された。しかし、感じ方は人それぞれだが、2人の台詞に棒読みな面があると非難する声もあった。劇場版2作目・3作目はゲスト声優に有名な本業声優を配している。なお、ロックマンエグゼに声優が本業ではない人物の出演はなく、DMの2作目・3作目は、同時上映の作品に本業声優ではない人物が出演している。

・前売券購入特典:《神滅竜騎ガルザーク》
・劇場入場特典:《無双竜機ドルザーク》(DVDに3枚付録)

余談 [編集]

この映画はアニメ「チャージ」に準拠した作品だが、「チャージ」とは話に矛盾していると思わしき描写がある。

映画では勝舞が父である勝利と再会したにもかかわらず、「チャージ」の51話では勝舞がザキラDr.ルートから勝利が3年前に死亡したことを知らされた時にショックを受けた。勝利と再会しているのだから、この2人の言うことは虚偽だとわかるはずである。

しかし、この矛盾は、ヤーク島にはその島で起こった出来事を人々の記憶から抹消する力が働いており、勝利と再開した時の記憶も消されているという仮説で説明がつく。というのも、実は漫画の番外編で、勝舞は過去に一度ヤーク島に来ており、オルフェとも出会っていることが判明されている。そして、その時の記憶は、勝舞が大きくなるにつれて、なぜか忘れてしまったと説明がなされており、オルフェも勝舞のことを忘れているため、この仮説が1番筋が通っているだろう。

参考 [編集]