【ジョーカーズ】 [編集]

デュエル・マスターズ新世代の、主人公のカード群として登場した種族ジョーカーズ」で構成したビートダウンデッキ

無色ジョーカーズカードは、五文明が得意とする戦術(ドロー自然マナ加速等)を駆使して戦う。コスト軽いカードが多いため、このカード群が出る前の環境では味わえなかった無色ビートダウン戦術を体験できる。

また、「山札の下に送る除去」、「バトルゾーンマナゾーンジョーカーズの数で強化される能力」といった彼ら特有の性質も併せ持っている。
具体例としては、《超特Q ダンガンオー》《ジョリー・ザ・ジョニー》のようなマナゾーンバトルゾーンの「ジョーカーズの数」を参照するカード(いわゆるジョーカーズレベル)や、《ジョット・ガン・ジョラゴン》のように他のジョーカーズの能力を使うカードがある。また《キング・ザ・スロットン7》のようにジョーカーズ以外のカードを事故要因にしてしまうカードも存在する。
そのため、能力を最大限に活かすべくデッキカードジョーカーズで固める事が多い。これまで種族デッキは数多く存在したが、【ジョーカーズ】ほど同種族に依存しているデッキは他にないだろう。

後に、文明を持つジョーカーズも登場している。の場合はビートジョッキーB・A・Dを模したJ・O・Eなど新章以降の各文明や種族の代表的な能力や要素を受け継いでいる。

カードプールの拡大と共に様々なデッキタイプが構築されており、大まかに分けて、
《メラビート・ザ・ジョニー》をフィニッシャーとした【メラビートジョーカーズ】
《ジョット・ガン・ジョラゴン》をフィニッシャーとした【ジョット・ガン・ジョラゴン】
自然のジョーカーズを中心とした【緑ジョーカーズ】
GR召喚で大量展開をねらう【GRジョーカーズ】
《ジョリー・ザ・ジョルネード》などジョーカーズとGRクリーチャーを主軸とした【青ジョーカーズ】
などがある。詳しくは各ページを参照。

ここでは【ジョット・ガン・ジョラゴン】以外の無色の【ジョーカーズ】について説明する。

無色の【ジョーカーズ】 [編集]

新章が始まって早々に誕生した無色カードを中心とした元祖【ジョーカーズ】。フィニッシャーは、主に《ジョリー・ザ・ジョニー》《超特Q ダンガンオー》《ガンバトラーG7》がよく使われた。

ジョーカーズ・カード [編集]

フィニッシャー [編集]

アタッカー・除去 [編集]

サポート [編集]

《ヤッタレマン》一撃奪取を超えるコスト軽減獣。
《チョコっとハウス》攻撃時に手札マナにおける2コストのジョーカーズ
《シャダンQ》G・ゼロで出る実質ブロッカー。打点にもなる。
《ジョジョジョ・ジョーカーズ》《トレジャー・マップ》のようなサーチ呪文
《パーリ騎士》墓地からのマナブーストカード。
《洗脳センノー》環境、特に、革命ファイナル環境と戦うための対抗札。
《万能バンノー》速攻メタ&1ドロー
《バッテン親父》「攻撃を中止させる」疑似ブロッカー
《ツタンカーネン》cipで1ドロー
《東大センセー》心理戦をかけられる特殊な手札補充要員。
《ヘルトッQ》味方のジョーカーズの数だけドロー&即攻撃
《ヘルコプ太》味方のジョーカーズの数だけドロー
《The ラー漢》最軽量の無色獣。バニラだが《ヤッタレマン》と違い《戦慄のプレリュード》を邪魔しない。
《消王ケシカス》「ノーン!!」と叫べばcipを打ち消す事ができるコントロール軸の要
《ポクチンちん》コスト踏み倒しメタ墓地利用メタ。自分に使えば山札回復にも
《ネフェルカーネン/タイム・ストップン》cipでデッキトップを確認し、ジョーカーズなら手札に/受け札

S・トリガー [編集]

《ゲラッチョ男爵》器用なカード位相変更能力を持つ。
《ハクション・マスク》相手の小型を1体破壊。アンタッチャブルも倒せる。
《激怒! 富士山ン》コスト3以下を1体破壊。
《バイナラドア》非常に優秀な除去獣。
《ウラNICE》普通に使うと1ドローだが、スーパー・S・トリガー全体除去に。
《タイム・ストップン》ジョーカーズスーパー・S・トリガー

ジョーカーズ以外のカード [編集]

呪文 [編集]

《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》無色獣がいればノーコストで最大3枚ドロー
《戦慄のプレリュード》《ジョリー・ザ・ジョニー》などをコスト軽減
《破界秘伝ナッシング・ゼロ》アタック・チャンスで最大で3枚シールド追加ブレイク
《ファイナル・ストップ》コントロール軸のエンドカードの1つ。
《DNA・スパーク》コントロール軸のエンドカードの1つ。S・トリガー
S・トリガー獣メタをケアできるのが強い。手打ちしてオールタッパーにも
《オリオティス・ジャッジ》コントロール軸の強力な除去札。コスト踏み倒し系統に対しては相手に対して一方的に刺さる。
S・トリガーもついているので一発逆転もザラ

クリーチャー [編集]

《伝説の禁断 ドキンダムX》《テック団の波壊Go!》対策。
4枚積みの《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》を初手に確保できる確率が約0.9%向上する。

D2フィールド [編集]

《Dの牢閣 メメント守神宮》大量展開するデッキで有効に働くコントロール手段

サンプルレシピ [編集]

「デュエル・マスターズ全国大会2017」ベスト8

特徴 [編集]

基本的に2ターン目《ヤッタレマン》《チョコっとハウス》を立て、《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》G・ゼロを使って一気に手札を稼ぐ。
コスト軽減やマナ加速でフィニッシャーへ繋げる一方で、状況に応じて《洗脳センノー》で相手のコスト踏み倒しを規制したり、《ヘルコプ太》でさらに手札を集めたりすると良い。
早くて4ターンから5ターンで《ジョリー・ザ・ジョニー》《超特Q ダンガンオー》などが召喚でき、そうしたフィニッシャーと共に過剰打点を活かして1ショットキルすることができる。終盤になればクリーチャーと手札の両方が2桁に達することも珍しくないので、上手く回れば単体除去では手に負えなくなる。

《破界秘伝ナッシング・ゼロ》のおかげで無色ならどのクリーチャーからでも簡単に大量ブレイクできるので、最悪の場合はそれを活かしてごり押ししても勝てないことはない。《破界秘伝ナッシング・ゼロ》でウィニーを強化することに特化した【速攻】構築もある。

ジョーカーズのカードパワーでは終盤が不安というプレイヤーの中には、ドローソースで《戦慄のプレリュード》をかき集めて《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》を召喚するプランも考案する者もおり、このようなタイプが大会で結果を残している。

後に《消王ケシカス》《アリゾナ・ヘッドショット》などの相性の良いカードが登場するとコントロールに寄せたデッキタイプが一般的になり、《ファイナル・ストップ》も導入されるようになった。同時に、《ファイナル・ストップ》を手打ちするための色合わせと防御拡充のために《Dの牢閣 メメント守神宮》もタッチされるに至った。

DMRP-04裁期には《ベイB ジャック》の能力を活かして展開力と【速攻】性能を激化させつつ、メインプランとしては《ヘルコプ太》《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》での大量ドローによる【フォーミュラエクストラウィン】を狙う青緑ジョーカーズが流行し始めた。

全体的にコスト軽減による召喚がメインの動きであり、特に《ガンバトラーG7》型の場合は主力カードが1コストから2コストで召喚できるため、《異端流し オニカマス》などの召喚以外に反応するコスト踏み倒しメタに強い。

このように優秀なカードが出るたびにデッキ構築の幅が広がるアーキタイプだが、プレイングに乱れが生じないようにするためには、4×10枚というデッキビルディングをあまり崩さないようにして、フィニッシャーを欲張らない方が良い。同じ種類のカードを連打するプレイングも前提視されるので、ドローソースが豊富といってもピン挿し、2枚積みを増やすとデッキの安定度が下がってしまう。

弱点 [編集]

ウィニー中心なので全体除去には弱く、大量展開でカバーできるものの1体1体は軽量除去で軽く吹っ飛ぶパワーラインである。とはいえ大量の手札でしつこく後続を出せば良い上に《ジョリー・ザ・ジョニー》エクストラウィンでしばしば強引に勝てるので、ウィニー中心のデッキだからといって一概に終盤が弱いとは言い切れない。

マナ加速、除去、S・トリガーなどの能力が一通り揃ってはいるが、ジョーカーズ・クリーチャーの能力は本来のの役割を持つ各文明の劣化であるというケースが目立つ。ドローコスト軽減を除けば、ジョーカーズが強いのはあくまで強いのはジョーカーズであり無色であることに対する利点によるのであって、カードパワーによるごり押しは比較的難しい。

また、《バッテン親父》のように攻撃を防ぐクリーチャーも存在するが、基本的に防御は得意ではないので、シールドが0の状態でダイレクトアタックを受けるとたいていは負けてしまう。

コマンドを入れる余地がなく、自身を対象としたカード指定除去カードもジョーカーズにはないため、封印に対処できない。手札や墓地から突然現れる《禁断の轟速 レッドゾーンX》は警戒するに越したことはない。

頭数がそれほど並んでいない状況で《ジョジョジョ・マキシマム》などの打点増強系を利用して1体の打点に懸ける場合、相手の1体のブロッカーに難儀することも。幸い除去も最低限デッキに存在しており打点も並びやすいため、判断を誤らなければこのような状況にはなりづらい。

【Finalジョーカーズ】 [編集]

概要 [編集]

《ジョリー・ザ・ジョニー Final》の登場を機に組まれるようになった、新たな【無色ジョーカーズ】。《ジョット・ガン・ジョラゴン》を用いる【ジョラゴンループ】の機構までもが組み込まれており、まさしく「ジョー編における無色ジョーカーズの集大成」とも呼べるデッキ。

ジョリー・ザ・ジョニー Final SR 無色[ジョーカーズ] (10)
クリーチャー:ジョーカーズ 15000
相手のマナゾーンにある文明1つにつき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。
このクリーチャーは、出たターン、相手プレイヤーに攻撃できる。
T・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計5枚以上あれば、バトルゾーンにある相手のカードを各文明1つずつ選ぶ。相手はそれらのカードを好きな順序で山札の下に置く。
勝熱と弾丸と自由の決断 VR 無色[ジョーカーズ] (4)
呪文:ジョーカーズ
G・ゼロ:バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計7枚以上あれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
▶︎バトルゾーンにある、コスト3以下のカードを1枚選び、持ち主の山札の下に置く。
▶︎このターン、自分のクリーチャー1体は相手プレイヤーを攻撃できる。
▶︎相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーの能力をすべて無視する。

主要カード [編集]

《ジョリー・ザ・ジョニー Final》相手のマナゾーン文明に応じてコスト軽減フィニッシャーから革命チェンジ元までこなす万能カード。
一部苦手な相手も居るので、4枚積みではなく《ジョジョジョ・ジョーカーズ》サーチしたい
《勝熱と弾丸と自由の決断》ジョーカーズレベル7によるG・ゼロカード指定除去、相手プレイヤーへの攻撃許可、能力無視から選べる
《ジョギラゴン&ジョニー 〜Jの旅路〜》大型ジョーカーズのcipを使うフィニッシャー
《ガヨウ神》ドローソース、《旅路》の革命チェンジ元を同時にこなす 【ジョラゴンループ】のパーツにも

候補大型ジョーカーズ [編集]

《ジョット・ガン・ジョラゴン》ジョーカーズ最強のフィニッシャー
《キング・ザ・スロットン7/7777777》更なるジョーカーズを踏み倒し、即座に攻撃させる
《アイアン・マンハッタン》相手のシールドを2枚に減らし、さらに展開をロック。踏み倒し前提でタッチとして入れる
《燃えるデット・ソード》相手の手札マナゾーンバトルゾーンから山札送りさせた上で3枚もドローできる
《ザンジェットW7》相手クリーチャーの除去。《ジョラゴン》存在下ではさらに連鎖

特徴 [編集]

序盤は《ヤッタレマン》《パーリ騎士》で盤面とマナを伸ばしていく。
ある程度マナが溜まりジョーカーズレベルを満足に使えるようになったら、《勝熱と弾丸と自由の決断》で相手のメタクリーチャーなどの厄介なクリーチャーを処理しつつ、《ジョリー・ザ・ジョニー Final》を召喚。アタックトリガーで盤面を荒らしつつ《ジョギラゴン&ジョニー 〜Jの旅路〜》革命チェンジし、強力なジョーカーズのcipで一気に相手を制圧する。
単色デッキなどで《ジョニーFinal》の刺さりが悪い場合は、《ガヨウ神》が革命チェンジ元になる。この際も《ガヨウ神》をすぐ攻撃させてくれる《勝熱と弾丸と自由の決断》が役に立つ。
《ジョット・ガン・ジョラゴン》を運良く引けた場合は、《旅路》と合わせ【ジョラゴンループ】を決めてしまおう。この時、相手次第では《ジョニーFinal》はコスト0で召喚して《ジョラゴン》を1軽減する強力な相棒になるのみならず、《アイアン・マンハッタン》《キング・ザ・スロットン7》による1ショットキルを狙う際には低コストで再び現れて打点を補強してくれる。《マンハッタン》の弱点である「このカード単体では勝負を完全には決めきれない」という問題も、このデッキなら横に並ぶ《ジョニーFinal》が解決してくれる。

その展開力のおかげで、防御札満載の【赤黒ドルマゲドン】も苦にしない。

環境において [編集]

グランプリ4thでは、《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》《戦慄のプレリュード》《破界秘伝ナッシング・ゼロ》の3枚を除き、カードプールDMRP-01DMSD-01、及び一部プロモしかないにもかかわらず準優勝の快挙を成し遂げた。

  • 余談だが、決勝卓の対戦相手は【モルト NEXT】であり、「アニメ『VSRF』最終回はGP4thの予言だったのではないか」とも言われている(《モルトNEXT》は最終回の対戦相手である、ジョーの父親、勝太の使用札であり、【モルトNEXT】の構成パーツの多くも実際に勝太が使用したカードである)。

「超CS in 熊本」では【ロージアミラダンテ】【ドルマゲドンX】などのS・トリガーによる受けが強いデッキが多く、そうしてメタられていたためか【赤単ブランド】と共にベスト16入りを逃している。

「デュエル・マスターズ全国大会2017」では防御札をほとんど積まない環境を突いた高速ビートダウンを行いつつ各種メタを張れる点が活き、ベスト8入賞が2人。

「デュエル・マスターズグランプリ-6th」では3人1組のチーム戦という性質上まんべんなく勝てるデッキが好まれ、全体除去やコスト軽減メタなどで簡単にメタを張られてしまう性質、デッキパワーの低さからベスト4進出4組12人中1人もこのデッキを使用しなかった。特に【デ・スザーク】が決勝進出者4組12人中3組4人が使用していたことが大きかった。

このようにして登場以来トップメタを走ってきたこのデッキだったが2018年7月14日に、《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》が殿堂入り。無色のみでデッキを構築する意義は減少し、文明を持ったジョーカーズも増加した事で環境を退く。だがデッキ自体が崩壊したわけではなく、また無色のジョーカーズにも度々新規カードが登場し続けていた。

そしてDMEX-19《ジョリー・ザ・ジョニー Final》《勝熱と弾丸と自由の決断》が登場すると、それらに加えて【ジョット・ガン・ジョラゴン】の機構を折衷した新たな【Finalジョーカーズ】が成立。環境でも再び見られるようになった。《燃えるデット・ソード》でのランデスのおかげでマナゾーンにキーカードを装填する動きを取る【キリコチェイングラスパー】に強気に出られるのも利点の1つ。

DMGP2022』Day2(オリジナル)では【Finalジョーカーズ】がベスト16に1人残った。公式発表上【無色ジョーカーズ】は、ベスト128に予選突破デッキ中8位タイの5人(同率に【キリコチェイングラスパー】【我我我ブランド】【星雲人シヴァンリンネ】がランクイン)を送り出している[1]

参考 [編集]


[1] 公式発表上は7位に【青黒緑ハンデス有象夢造】(6人)がランクインしているが、2位(10人)を記録した【青黒緑CRYMAXジャオウガ】構成が類似するため合算して考えることもできるとの見解が示されている。そのため、公式発表上それ以降の順位のデッキはそれに従い、順位を1つ繰り上げるものとする。参考