──アウトレイジとオラクルが協力して止めたサバイバーの暴走。その裏で、《サファイア・ウィズダム》と《サファイア・ミスティ》による「見えざる戦争」があったことは知られていない。
──サファイア・ウィズダムが気まぐれに創り出した構造を、伴侶であるミスティは監視することを生きがいとしている。だが、その監視が邪魔された時はその限りではない。
《サファイア・ミスティ》は、ウィズダムと違い過度な干渉を好まない。その代わり、シー・ハッカーやブレインジャッカー、コスモ・ウォーカーといった監視者を超獣世界に送り込んでいた。
12のプログラム、それは世界が不安定になった隙に新たな構造を生み出してしまう、《サファイア・ウィズダム》が仕込んだプログラム。O.V.E.R.Evoによるサバイバーの復活もそのひとつだ。
サバイバーの進化が続く中、ミスティが監視者として送り込んだ種族もサバイバーに汚染されてしまう。サファイア・ミスティは新たに別世界の種族を監視者として送り込んだが、それすらも進化した力を持つサバイバーに取り込まれてしまったのだった。
「O.V.E.R.Evo」の暴走を、止めるどころか楽しんですらいるサファイア・ウィズダム。監視者たちをサバイバーに汚染されたミスティは、プログラムそのものの挙動を破壊するべく、自らウィズダムの居城である《ヘブンズ・ゲート》へと侵入した。
ウィズダムは12のプログラムのそれぞれが補完し合う構造を作っていた。ミスティは存在しない「13番目」のプログラムで書き換えることで進化の進行を止めることに成功した。
しかし、サファイア・ミスティの13番目の計画によって12のプログラムが機能しなくなった影響は徐々に色々な形で現れ始めた。その中でも大きなもののひとつは、失われたはずの漂流大陸の復活だった。
「なんや、わいらの故郷、漂流大陸が復活してるやないか!」
漂流大陸の復活によって、エグザイルたちの失われた記憶が取り戻された。
エグザイル・クリーチャーたちの正体、それは失われし漂流大陸から追放された者たちだった。エグザイルたちはかつて漂流大陸で、全てを飲み込もうとするサバイバーと戦っていたのだったのだ。
活動を休止していたサバイバーたちは、漂流大陸の復活によって三度活動を開始した。だが、以前のような他の種族までも取り込んでいく力を失っていたのでミスティは無視した。
そんな中、ある科学者たちの研究を阻む遠因となっていた12のプログラムの停止によって、彼らの研究が大きく進んでいく可能性が示唆されている。
──12のプログラムが存在しない水文明。そこでは、知識を求め暴走したサイバーロードを止められるシステムは存在しない。
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