フィオナの(もり) [編集]

自然文明の本拠(生息域)となる広大な森。

TCG版における地理 [編集]

フィオナの森は基本セットからエピソード3という、現実世界時間では約12年、超獣世界内の時間にして2万年以上もの長い期間描写され続けた舞台である。

さらにドラゴン・サーガ以降、多元世界描写や、過去の背景ストーリーの補完(あるいは後付)が増えており、その中でフィオナの森の新情報が出る機会もある。

そうした描写・新情報の中には「どの世界線の / どの時点の描写なのか」の解釈が困難なものもある。こうした経緯や、Wikiというメディアの「多数のユーザーが執筆している」という特性上、当wiki全体および当ページ内においても、記述が未整理かつやや混乱が見られる点に留意されたい。

主に不死鳥編以前の描写 [編集]

少なくとも勝舞編初期の背景ストーリーでは、ビーストフォークホーン・ビーストツリーフォークジャイアント・インセクトなどの棲家であった。

また当時の自然文明クリーチャーたちは強靭な肉体で描かれていた。これはこの森にある巨大な世界樹から発生する超重力に対抗する必要があったからで、この世界樹は《インビンシブル・パワー》にも描かれている。

森の深部には長大な滝壺があり、アース・ドラゴンはそこから蘇った。さらに最奥には「仙界」と呼ばれる秘地が存在する。

黎明期に公開された背景世界のマップには、木々の生い茂った地域はここしか存在しなかった。そのため転生編以前のカードイラストフレーバーテキスト中に森を思わせる描写があれば、ほぼフィオナの森とみて間違いない。

当時公開されたワールドマップでは、世界樹の周りに円形に森が広がっており、この秘境は「王の墓所」といわれる。ここには歴代の巨人の王が葬られている。巨人、すなわちジャイアントたちは森が文明から侵略された際に目覚め、これに応戦した。
東には「東方血土・賢者の門」があり、文明とつながっている。重火器を積み上げられてできているらしく、文明の力を借りて作られたものの可能性が高い。「フィオナの森」と「東方血土・賢者の門」の間には「逢魔が原」戦場後があり、ジャイアントの一撃で抉られた地形と吹き飛ばされた《殺戮の羅刹デス・クルーザー》、横たわる《哀哭の超人》が確認できる。

転生編末期に文明は、《粛清者ニコラウス》によると、いくつかの種族を文明外に切り離した。実際この一万年後を描く不死鳥編では、切り離された者たちの末裔らしきクリーチャーが登場する。例えば外見は天使そのものなのに自然単色の個体を擁する新種族アーク・セラフィムや、自然の諸種族シナジーするガーディアンたちである。これは、追放された彼らが避難地として自然文明を選んだことを意味する。彼らの追放は最終魔導大戦や「ユニバース」出現前に行われており、彼らが地に降り立った時点ではまだフィオナの森は存在していたかも知れない。

主に不死鳥編からドラゴン・サーガ前までの描写 [編集]

不死鳥編ではドリームメイトの本拠地「星命樹」から離れた下流にて、荒れ地に世界樹がポツンと残った状態で現存。「ユニバース」に今にも飲まれそうな状態であり、止む無く他所へ移った自然の住人から望郷の思いを込めて「フィオナの涙」と呼ばれた。
当時公開されたワールドマップでは、《驚天の超人》1人のみが目を閉じて座っており、なんとも悲哀に満ちた状態になっている。

極神編では、おそらくゴッドの世界改変により復活。ワールドマップを見るに旧世界はゴッドによって崩壊しているため、地理的には全く異なる場所だとおもわれる。
仙界」がゴッドによって「神殿ロマネスク」に作り替えられ、その元で「フィオナの森」は繁栄。ドリームメイト達も「フィオナの森」内にある「ミンメイ村」にて工芸に励んでいる様子。
神殿ロマネスク」はゴッド多色クリーチャーの居城となっており、そこから流れ出る「仙界の湧き水」は「レインボーフォールズ」となって「フィオナ」の森に流れ出、神秘的な生命の源になっている。自然文明自身も多色軍と手を組んでいることが明らかになっている。
過去の世界樹は消滅してしまったのだろうが、代わりに「仙界の湧き水」によって巨大に育った樹「仙霊樹」があり、それは生命を育む不思議な力があることが分かっている。

神化編ではDM-35の段階で、五大文明間における和平条約「フィオナ協定」のむすばれた場所となっている。ワールドマップでは存在は確認できないが、フレーバーテキストでは確かに存在するようだ。
世界樹の代わりに「超大樹ダヴィンチ」とその上に建てられた「パンゲア宮」、周りに広がる「オーラの森」が自然の本拠地となっている。

その後登場した一部のカードのフレーバーテキスト[1]から、覚醒編時点で「フィオナの涙」の名は消え、「フィオナの森」という当初の呼び名に戻ったと思われる。

ドラゴン・サーガ〜革命ファイナル間、およびその補完資料での描写 [編集]

エピソード3にて基本セットから続いた物語は一応の幕引きを迎え、ドラゴン・サーガ以降はそれ以前の世界から分岐したパラレルワールドの歴史が展開される。
そのため、それまでの世界は「E3(エピソード3)世界」、ドラゴン・サーガ革命ファイナルの世界は「DS(ドラゴン・サーガ)世界」などと俗称される。
DS世界での物語は、基本的にエピソード3以前には名前さえ言及されなかった土地で展開される。そのため、フィオナの森がメインストーリーに関わることはなかった。

とはいえ、フィオナの森はDS世界にも存在している。にも拘らず当時のストーリー中で特に触れられなかったのは、特筆すべき災害・戦禍が起こらなかったから。DS世界のフィオナの森の平穏は、フィオナ・ガーディアンという種族に守り通されたのだ。彼らは、DS世界で独自の進化を遂げたガーディアンだった。E3世界の転生編末期同様、DS世界の文明ガーディアンを追放した。彼らは自然文明に帰化し、やがてフィオナの守護者を自任してフィオナ・ガーディアンへと「進化」したという。E3世界では起こらなかった「進化」には何者かが絡んでいるらしいものの詳細は不明だが、いずれにせよDS世界のフィオナの森は彼らの守護のおかげで「燃える」ことなく月日を過ごし、フレーバーテキストでも登場する機会がなかったとのこと[2]

だが、《伝説の禁断 ドキンダムX》の登場は、フィオナの森にとっても危険かつ重大な事件であった。ドキンダムに対抗するため、フィオナ・ガーディアンから結成されたダママ団が活動を始め、革命ファイナルへと繋がっていく。

被害と歴史 [編集]

本項ではフィオナの森を特徴付ける、背景ストーリー上で被った災害・(主に闇文明からの)侵攻の多さや、その歴史について詳解する。
その悲惨さは公式もやはり認知しているらしく、ファンからもたびたび「また森が燃やされたのか」と弄られ、クリエイターズ・レターでも言及されている程。
その反面、どんな災難にあっても何万年も存続しているフィオナの森の生命力と規模の大きさを評価するプレイヤーもいる。

基本セット時代には《魔将ダーク・フリード》率いるの軍団がキマイラパラサイトワームを引き連れて襲撃している。それに対して《銀の拳》率いる銀髭団が応戦。《銀の拳》は戦死するが、ジャイアントの復活もあり、なんとか撃退に成功する。

闘魂編では先述した文明の敗北が《覇王ブラックモナーク》の逆鱗に触れ、デスパペットヘドリアンなど新種族を従えて再度侵略を受けている様子。決着は不明だが《飛行男》《滑空男》の爆撃を受けているようだ。

転生編終盤ではDM-17での最終魔導具による世界崩壊により、ごく一部を除いて大部分が消滅してしまった。僅かに残った場所は「フィオナの涙」と呼ばれており、それも「ユニバース」に飲まれんばかりの状態なのが確認できる。

極神編のワールドマップでは豊かさを取り戻しており、神化編覚醒編でもフレーバーテキストで名前が登場、和平条約「フィオナ協定」のむすばれた場所になるなど、平和の象徴として扱われているようである。
もっとも、その「フィオナ協定」は《恐気の覚醒者ランブル・レクター》によって破り捨てられてしまうのだが。

しかし、エピソード1DMR-03で登場した《悪魔神ザビ・リブラ》《光神龍オメガ・アルティメット》フレーバーテキストによると、エイリアンの侵攻を受け再び森が燃やされたようである。

以下、時系列・世界線不明 [編集]

エピソード3終了以降の商品展開上でなされた、世界線や時系列が不明な描写を箇条書きする。

  • 王来篇ではディスペクターにより3回燃やされたとのこと。ただしこれが新章以降もフィオナの森が存在した証拠にはならない[5]
    これについて《凶鬼77号 ビムナム》は「フィオナの森といえば、我らが闇文明が代々侵略してきた場所」と述べているが、同様にしてこの「我らが闇文明」が「(新章世界の) 闇文明」を指すのか、「(各並行世界の) 闇文明」を指すのかがわからないため、やはりフィオナの森が存在した証拠としては確実性に欠ける[6]

デュエル・マスターズ プレイスにおけるフィオナの森 [編集]

基本的にはTCG版をなぞった描写がなされている。
しかしTCG版との背景ストーリーの違いに影響され、一部の地理・歴史が改変されている。以下、それが顕著に見られる点を箇条書きする。

  • DMPP-05では、《聖獣王ペガサス》の発生地であることが明確に描写された。その発生に伴い、膨大な生命エネルギーも放出された。
    • その生命のエネルギーで(恐らく自然文明の)ファイアー・バードも、フィオナの森から誕生することとなった[7]
  • DMPP-06では、DMPP-05後200年を経ても放出されたエネルギーは残っており、フィオナの森を活性化させていた[8]
  • DMPP-19では、シャングリラの力が生まれた場所は、フィオナの森だと言われている[9]

その他 [編集]

  • 「フィオナ」ではなく「フィアナの森」と記述されているフレーバーテキストが《暗黒巨兵マギン》《銀の拳》など3種存在するが、DM-03《腐卵虫ハングワーム》の記述を最後に、以降のテキストは全て「フィオナ」で統一されている事を考えるとフィオナの森で正しいだろう。恐らくは英文から翻訳した際の表記ブレと思われる。同様の誤訳やミスは初期のカードにはよく見られた。
  • 神化編では、自然の本拠地は「超大樹ダヴィンチ」とその上に建てられた「パンゲア宮」になっている。「パンゲア宮」の祭壇にあるマナでできた剣「生命の剣」はあらゆるものに生命を吹き込む力を持つが、これをゴッドに奪われ、ゴッド再誕に利用されてしまったことが明らかにされている。フィオナの森というよりはエピソード3以前の自然文明自体が、ろくな目にあっていないことがわかる。
  • 《凶鬼77号 ビムナム》フレーバーテキストによると「闇文明が代々侵略してきた場所」と認識されており、また《ビムナム》は「自分達に許可なくフィオナの森を燃やすとは歴史への冒涜」と妙な誇りを持っているようである。

フィオナの森がフレーバーテキストに登場するカード [編集]

登場順に記載。「フィオナ」の名称が直接出ており、かつ森そのものに言及しているものに限定する。

参考 [編集]


[1] 《悪魔神ザビ・リブラ》など
[2] デュエチューブより:https://youtu.be/fgz6CV1RIJw?t=372
[3] 《ゴーゴー・ジゴッチ》
[4] 《お騒がせチューザ》
[5] 本件は各並行世界を参照したディスペクターの手により、フィオナの森炎上の可能性を重ね合わせ、それを王来篇の舞台世界にて顕現させた事象である。そのため「王来篇の舞台 (新章世界) にフィオナの森が元々あって、そこにフィオナの森が燃やされた現象を顕現させた」のか「各世界でフィオナの森が燃えていて、それら森ごと王来篇の舞台に顕現させた」のかはっきりしない
[6] 前者なら新章世界にもフィオナの森があり、かつそれを新章闇文明が燃やし続けてきたことになる可能性が高い(並行世界のフィオナの森へ侵略したりしていなければ)が、後者ならどの世界のどの闇文明がどのフィオナの森を焼き続けてきたのかが不明
[7] 《コッコ・パルサ》
[8] 《インビンシブル・パワー》
[9] 《勇猛護聖ウォルスティード》