《メガ・マナロック・ドラゴン》 [編集]
DMR-17で登場した火のメガ・コマンド・ドラゴン。 cipとアタックトリガーで相手のマナゾーンにあるカードを文明1つにつき1枚選んでフリーズさせる、名前通りマナをロックするかのような擬似ランデス能力を持っている。 相手のデッキカラーが多ければ多いほど有効な停滞能力を持ち、マナを縛ることでかなりの妨害が可能。自身のパワーも高く、召喚したターンだけでなく攻撃し続ける限り効果を発揮することから、一度出れば《超竜バジュラ》もかくやといわんばかりの制圧力を見せる。 当然ながら、5色デッキやマナゾーンを5色化する能力を持つ《龍覇 イメン=ブーゴ》を扱うデッキなどに対しては絶大な威力を発揮する。 そこまで行かなくても、2色デッキに対しても中盤に出しても能力が強烈に刺さることが多い。単色デッキ相手でも、《鬼寄せの術》などを介して早期召喚すれば、それなりに戦果を期待できる。 ただ、場に干渉する能力は一切ない為、序盤からビートダウンを仕掛けてくるデッキ相手には盤面をリセットした後でもない限り役に立ちようがない。このクリーチャーでマナロックしたまま殴り勝つことも多い一方で、マナロックしている間に逆にトドメを刺されたということも多々ある。単色押しかつビートダウン推しである革命編だからこそ生み出すことができたカードだと言える。上記にもあるように場に干渉できないのが弱点である。更に、火のドラゴンでありながらスピードアタッカーを持たず、加えて6コストであるため、少々の重さを感じることは避けられない。 総じて、環境に依存するカードと言えるだろう。 環境において [編集]有効に機能しうると想定されたコントロール相手でも、実際の革命編環境では期待されたほどの大きな活躍はしていない。原因の多くは、同時期は単色推しであった上に、台頭してきた侵略型速攻で早期に登場する大型進化クリーチャーにある。これに対処するためにコントロールは、カウンターとして確実に攻撃不能にしたり、除去したりするための手段を多く搭載する必要性に迫られた。その対侵略メタがそのまま《メガ・マナロック・ドラゴン》のメタとして機能してしまい、所詮は遅いビートダウンに過ぎないこのカードは、結果的に活躍の機会を奪われていた。《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》が搭載できる【5色コントロール】は、1ターン自分の行動が大幅に制限されるとはいえ、比較的確実な対抗手段を用意できるため、なんとか対峙するだけの戦闘力は保持できていた。 【イメンループ】や【緑単サソリス】も盤面次第で《天真妖精オチャッピィ》からの《S級原始 サンマッド》侵略で十分このクリーチャーは何とかなった。勿論これを使う【準赤単】側としても、6→7とこのクリーチャーから《悪魔龍 ダークマスターズ》と繋いでS・バックや手札からの侵略を寸断する、《S級原始 サンマッド》のT・ブレイカーを逆手にとってS・トリガーに懸けるという手があったが、そうした対策を意識しなければならない時点で油断ならなかった。 しかし革命編当時から強力なのには変わりはなく、環境で使われるデッキでも【墓地ソース】、【白青黒超次元】、【カイザー「刃鬼」】、【超次元デッドゾーン】となると対抗手段がほぼS・トリガーとS・バック、ニンジャ・ストライクのみに限られてしまっていた。ニンジャ・ストライクの場合は単体で場から離す手段は《光牙王機ゼロカゲ》と《斬隠オロチ》以外に存在しないため、序盤から積極的にブーストできるものでなければ、メインステップでできる行動はほぼ無くなると考えた方がよかった。 革命編環境当時、《龍秘陣 ジャックポット・エントリー》型の【モルトNEXT】が流行していたのはこのカードが理由であったとされる。というのは、《龍秘陣 ジャックポット・エントリー》でこれをかき集めれば、多少の単体除去S・トリガーでは返されないためである。 革命ファイナル環境では一転し多色推しになったこと、このカードをコストを軽減した上でスピードアタッカーを付与できる《スクランブル・チェンジ》が登場したこと、火の革命チェンジに対応していることで使い回したり殴り返しを回避したりできるといったこともあり猛威を振るった。それでも、【赤黒ドギラゴン剣】のミラーマッチでは3マナあれば《革命の鉄拳》で縛りを解除できるため、当時としてもどうにもならないカードではなかった。 時にはこれを6コストで素出しして、これで相手を牽制しつつ打点を溜めるプランも取られ、極端な話をすると対面次第では素出しだけで打点が十分揃うまであった。《解体人形ジェニー》や《爆炎シューター マッカラン》、《革命の鉄拳》と合わせれば立派なコントロールプランを取ることができた。 結果として2017年2月26日をもって殿堂入りすることが決定。メガ・コマンド・ドラゴンとしては初の殿堂入り。責めてこのカードの能力を無効化ないし軽減できるメタカードがあれば、この時期に殿堂入りすることはなかったであろう。ちなみにその約半年後に《スクランブル・チェンジ》も殿堂入りしている。 身も蓋もない言い方だが、革命編環境・革命ファイナル環境のいずれにおいても、このカードを使用できるデッキ(【モルトNEXT】など)とこのカードに対して有利なデッキ(【速攻】やループ)が上位を占めており、環境に通用するデッキの選択肢を大きく狭めたことは否めない。 ただ、革命ファイナル以降は5色を相手にしても、《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》のスーパーS・バックから《百族の長 プチョヘンザ》への革命チェンジで盤面を一掃されてしまうようになった。 新章デュエル・マスターズ環境では【モルトNEXT】での登場以降相変わらずの活躍の影響でデッキに入れる旨味を感じる者が依然としており、殿堂入りになったことでむしろ一見すると関係の無い中速1ショットキルやある程度マナが伸びる【速攻】などへの出張パーツとしての性質が強まった。そんな中でDMBD-02のニンジャ・ストライク群が登場し、5色以外の中にも対抗手段を持つデッキが増えた。ただ、【ジョーカーズ】の登場によって全く刺さらない場面も増え、採用自体には陰りが見え始めた。 双極篇環境では【モルトNEXT】が殿堂レギュレーションの影響により姿を消しており、このカードもあまり見かけないカードとなった。【青緑コントロール】やそれをベースにしたアーキタイプは、上述のニンジャ・ストライク群に加えて《龍装艦 チェンジザ》を獲得し、革命ファイナルに既にあった《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》を導入しており、受ければ受けるほど盤面が賑わう状況を作ることができるようになった。そもそもこれが出る前に殴り切れることが多い《“龍装”チュリス》獲得後の《蒼き団長 ドギラゴン剣》系統のデッキ、少ないマナで除去によって対応できる【デ・スザーク】など、環境上位にこれが腐るアーキタイプがますます増加していた。 超天篇環境前半は手札さえ消費していればノーコストで出て来ることができる《“轟轟轟”ブランド》、多くの場合1コストで大量GR召喚ができる《BAKUOOON・ミッツァイル》など、マナをフリーズされても十分動けるカードを主軸としたデッキが蔓延。このカードは【モルトNEXT】ですらカットされるようになった。 それでも2020年1月1日殿堂レギュレーション改訂を機に【青赤緑バーンメアジョーカーズ】が環境に進出すると、グッドスタッフとしてそちらに投入されるケースが見られるようになった。ミラーマッチや【ドッカンデイヤー】に強いというのが大きく、《ダダダチッコ・ダッチー》で捲る当たり枠という性質もあった。 十王篇環境では多色推しになった上に早出し手段として新たに《鬼寄せの術》が登場しており、強化を受けた。マナゾーンのカードを参照するキリフダッシュを妨害できるのも強み。 DMRP-16期になると【赤黒ドギラゴン閃】で採用されるケースが確認され、チャンピオンシップでもまたそれなりに見かけるようになった。《鬼ヶ大王 ジャオウガ》に繋ぐための《決闘者・チャージャー》がこのカードの早出しに活きることもある。 王来篇のDMRP-17期に【5色ザーディクリカ】が環境入りすると、その対策に投入される事例が散見されるようになる。更にはミラーマッチ対策に【5色ザーディクリカ】自身に採用することも多発した。《フェアリー・ミラクル》からちょうど繋がるコストであるのもポイント。実際の対戦上《とこしえの超人》が除去に対する避雷針になることも少なくなく、非常に場持ちが良くなったのも見逃せない点。プレミアム殿堂候補にも挙がったが、2021年7月1日殿堂レギュレーション改訂ではプレミアム殿堂を免れた。 プレミアム殿堂されなかった理由としては、【5色ザーディクリカ】は《メガ・マナロック・ドラゴン》を入れられる前から環境で猛威を振るっていたため、【5色ザーディクリカ】のメタにもなる《メガ・マナロック・ドラゴン》をプレミアム殿堂にしても環境の改善が見込めないと判断された可能性もある。コロナウイルスの影響下で大会の中止が相次ぎ十分なデータが集まらなかったというのもあるだろう。 この殿堂レギュレーションの改訂後、オリジナルを中心に【青赤緑ドギラゴン閃】でもそこそこ採用実績を残している。《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》を使い回せば結構な確率で手札に加えることができ、殿堂入りのハンデを感じにくい。アドバンスなら《*/弐幻サンドロニア/*》もデッキ掘削系として存在する。アドバンスでは【白赤緑ドギラゴン閃】を主な居場所としている。ただ、徐々に《メンデルスゾーン》と《ボルシャック・栄光・ルピア》をマナブーストの基盤とした【ドギラゴン閃】が浸透し、たとえマナをフリーズしてもマナブーストにより挽回される恐れが増した。 2022年1月1日殿堂レギュレーション改訂によって最悪の対面である【ゼロ・ルピアループ】が環境から消滅し、ドラゴン基盤のビートダウン全般で一層活き活きと活躍するようになった。特に【白青赤緑ドラグナー】での活躍がメインで、《神秘の宝剣》でマナゾーンにサーチしてから《マクスカルゴ・トラップ》で呼び出す動きが強力。 ただ、王来MAX環境に入ってオリジナルに【JO退化】や【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】が激増すると、原則として早くて4ターン目着地であることからそれらのデッキに対して速度的に手に負えないということで、若干優先度が下がった。それでも、2022年9月頃になると、【5色ガイアハザード退化】のミラーマッチ対策札として散見されるようになった。DMBD-21・DMBD-22期に強化を受けた【赤黒ドルマゲドン】のスーパーサブとしても活躍。 アビス・レボリューション環境になるとドラゴン基盤にもあまり見かけないカードとなった。 《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》が登場すると、アビス系統の一部の型でそちらで呼び出すフィニッシャーとして使われるようになった。もっとも、《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》での呼び出し先を使えば相手にターンを渡す前に勝ち切るのが当たり前なため採用は稀。 逆転撃が登場すると一部の【白青赤緑ドラグナー】や【ドルマゲドンX】を始めとしたドラゴン基盤や赤系のコマンド基盤にそちらへの対策として投入されるケースが見られるようになった。
その他 [編集]
関連カード [編集]フレーバーテキスト [編集]
収録セット [編集]
参考 [編集]タグ:
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