《ボルシャック・ドラゴン/
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ボルシャック・ドラゴン P(R)(UC) 火文明 (6) |
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 6000+ |
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする) |
攻撃中、このクリーチャーのパワーを、自分の墓地にある火のカード1枚につき+1000する。 |
決闘者・チャージャー P(R)(UC) 火文明 (3) |
呪文 |
自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中から、名前に《ボルシャック》とあるカードをすべて手札に加え、残りを好きな順序で山札の下に置く。 |
チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く) |
DMEX-04で登場した火のアーマード・ドラゴンツインパクト。
《ボルシャック・ドラゴン》そのままのクリーチャー側と、手札補充が可能なチャージャーの呪文側のツインパクト。クリーチャー側の性能はお世辞にも強いとは言えないため、専ら「クリーチャー側の特性も持ったマナブースト呪文」のような形で運用される。
クリーチャー側はそのまま《ボルシャック・ドラゴン》。黎明期の準バニラであるクリーチャー側がプレイされることはほとんどない。しかし、火のドラゴンであり、カード名にボルシャックを含む点は非常に大きなメリットとなっている。
カード名のボルシャックにはこのカードの呪文側も含めて非常にサポートが多い。また、ドラゴンである点は《摩破目 ナトゥーラ・トプス/ストンピング・ウィード》や《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》と同様に、《メンデルスゾーン》や《ボルシャック・栄光・ルピア》などの効果の邪魔にならない点で相性がよい。火の非進化クリーチャーであるため《ボルシャック・ドギラゴン》の革命0トリガーでバトルゾーンに出せる。
呪文側は山札の上3枚からボルシャックを全て手札に加えるチャージャー。このカードのクリーチャー面にもボルシャックの名があるので、自身も対象に含まれる。
コスト3でありながら1マナブーストと最大3枚の手札補充という破格の量のリソースを確保できる。仮に1枚しか加えられなくても、たった3コストで《ライフプラン・チャージャー》や《スペルブック・チャージャー》と同等のアドバンテージを得ることになる。最悪手札に1枚も加わらなかったとしても確定でマナブーストが行えるため、全くの無駄にはならない。特に専用デッキではコストの重いボルシャックも多いので、マナブーストはありがたいところだろう。
この呪文の性能を最大限に発揮するにはデッキにボルシャックの名のつくカードを入れる必要がある。登場時点でこそ高コストのカードばかりで、汎用性の高いカードがあまり存在しなかったが、現在では《ボルシャックゾーン》・《ボルシャック・栄光・ルピア》・《超英雄タイム》という低コストかつ実戦級のカードも多く存在する。この呪文を使ったあと余ったマナでこれらを使う動きもしやすい。低コストではないが、《超次元ボルシャック・ホール》・《ボルシャック・サイバーエクス》・《ボルシャック・ドギラゴン》なども実戦級のカードといえる。これらをデッキに採用すれば、このカードの有用性が更に高まる。当然、《ボルシャック・クロス・NEX/ボルシャック英雄譚》と併用した専用デッキでは、上手くすればコスト3のチャージャーで3枚ドローという驚異のカードになり得る。
スペックを最大限に活かすためにはデッキにボルシャックを大量に投入する必要があるが、先述の通り1枚手札に加えられるだけでもコストパフォーマンスとしては十分に強力。《ボルシャック・ドギラゴン》や《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》といった汎用性が高いボルシャックのみを少数採用し、「運がよければ手札が減らないマナブースト」のような感覚で使われることも多い。
総じて、火のドラゴンを大量に使用する【連ドラ】系デッキと相性のよい特性を持っており、それらのデッキで貴重な軽量マナブースト兼手札補充役として採用できる。
【連ドラ】以外でも、赤単など自然を採用しない火入りデッキのマナブースト手段として候補に上がることがある。火のコスト3のチャージャーには汎用性の高いカードが少ないため、デッキのボルシャックがこのカード4枚のみだとしても、運が良ければ手札も稼げる火のコスト3のチャージャーとして十分な選択肢になる。同コストの《フェアリーの火の子祭》と比較すると、「火単色なので自然マナを必要としない」「《メンデルスゾーン》でマナゾーンへ行く」「《ボルシャック・ドギラゴン》で引き当てても問題ない」といった利点があり、事故要素を大きく軽減できる。
特に防御札として《ボルシャック・ドギラゴン》を採用するデッキ全般での需要が高い。【速攻】が相手の場合、ブレイクによって増える手札とこれによってサーチできる分、初手に含まれた分や素引きした分で《ボルシャック・ドギラゴン》を3枚集めることがそこそこの割合で起こる。そのまま《ボルシャック・ドギラゴン》を使って《禁断〜封印されしX〜》の封印を一気に6枚外せる可能性まである。
【連ドラ】系デッキでは、クリーチャー側がバトルゾーンに出される機会も少なくない。基本的にはハズレの部類に入るが、初動役のカードでありながら《爆銀王剣 バトガイ刃斗》/《爆熱王DX バトガイ銀河》などで捲れてもバトルゾーンに出せるというだけでも他の初動カードとは一線を画している。
【モルト「王」】あたりなら《禁断〜封印されしX〜》による封印外しや使い終わった呪文を墓地に置くことによってパワー15000前後にまで育つので、余裕があれば《ボルシャック・ドギラゴン》の効果バトル除けとなるダイレクトアタック要員として使える。
【モルトNEXT】ではドラゴンの比率を下げない序盤のマナブースト手段、上述の《ボルシャック・ドギラゴン》との相性の良さして登場当時から重宝された。その影響で《フェアリーの火の子祭》不採用が超天篇環境序盤の【モルトNEXT】においてざらになったほど。
DMBD-09・DMBD-10期に【青黒緑デッドダムド】が成立すると【モルトNEXT】は環境の主軸から退いた。
DMRP-16になると【赤黒ドギラゴン閃】のパーツとして環境に復帰。呪文面で3→5と《鬼ヶ大王 ジャオウガ》に繋ぎつつ《ボルシャック・ドギラゴン》を回収する型も結果を残した。《百鬼の邪王門》による墓地肥やしでパンプアップを施し、そうして培った高パワーを効果バトルに活かすという使い方もあり、2枚唱えればミラーマッチの《蒼き守護神 ドギラゴン閃》を討ち取ることも十分可能。無論クリーチャー面はパワー以外に取り柄が無く、他に優秀なものが捲れればそれを出すに越したことはないが、何も出せないよりはマシである。
DMBD-16では実戦級の新規ボルシャックが多数登場し、専用デッキの【赤緑ボルシャック】が環境に台頭。ついに、呪文面が3ドロー1マナブーストというフルスペックを環境で発揮できるようになり、一気に凶悪なカードとなった。
王来篇環境においては【5色グレンモルト】の《勝利の覇闘 ガイラオウ》や【赤緑ボルシャック】ミラーマッチにおける《ボルシャック・ドギラゴン》を相手にする場合にパンプアップが役立つ場合がある。
DMRP-19発売からしばらくすると、上質なボルシャックを大量投入した【赤緑ドギラゴン閃】がオリジナル環境に進出。ただ、このデッキの場合、メインデッキのボルシャック比率は半分前後である上に、3コスト帯には《“龍装”チュリス》、《ボルシャック・栄光・ルピア》も存在しているため、このカードを2枚程度に抑える入賞構築もある。
DM22-BD1発売により【モルトNEXT】が環境に戻ってきたが、《爆龍覇 グレンリベット/「爆流秘術、暴龍の大地!」》や《R.S.F.K./オールイン・チャージャー》と競合する為、以前のように必ず採用されるカードではなくなった。クリーチャーとしての性能で2者に差をつけられてしまっているものの、《ボルシャック・ドギラゴン》や《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》を採用する場合には依然有力な選択肢となる。
だが、アビス・レボリューション環境辺りからボルシャック基盤の更新が落ち着いたため、採用率に陰りが見えている。それでも、【白赤バクテラス】では依然4枚積みされる必須枠である。
《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》登場後は【白赤緑ドリームボルシャック】、【白赤緑モモキングRX】、【白赤緑モルトNEXT】での採用が見られるようになった。