赤単(あかたん)ブランド】 [編集]

DMRP-02で登場した《“罰怒”ブランド》《“轟轟轟”ブランド》フィニッシャーとした【赤単速攻】

ビートジョッキーが比較的多めに入っているが、種族間でのシナジーに特化された【ビートジョッキー】とは区別される。そのため、ビートジョッキーのサポートカードである《DB“ファンク”C-軍》は入らず、《一番隊 チュチュリス》《ダチッコ・チュリス》も特に超天篇環境では抜かれることも多かった。

ビートジョッキーを指定する強力なコスト軽減《“罰怒”ブランド》マスターB・A・Dなどのおかげで3ターンキルのルートが複数用意できるなど、非常に速攻性能が高い。軽量G・G・G持ちのおかげでコスト踏み倒しメタが立っていても十分戦える。

現在は【我我我ブランド】に発展的解消を遂げている。

“罰怒(バッド)”ブランド MAS 火文明 (7)
クリーチャー:ビートジョッキー 9000
マスターB・A・D(このクリーチャーを、コストを2少なくし、さらに、このターンに召喚した自分の他の火のクリーチャー1体につき追加で2少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンの終わりに自分のクリーチャーを1体破壊する。ただし、このクリーチャーのコストは0以下にならない)
W・ブレイカー
自分の火のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。

主要カード [編集]

アタッカー・除去 [編集]

サポート [編集]

システムクリーチャー [編集]

GR召喚手段 [編集]

《TOKKO-BOON!》2コストで使い捨てでSAGRを1体呼び出し
《MANGANO-CASTLE!》4コストでSAGRを2体呼び出し
《GIRIGIRI・チクタック》相手のシールドが4枚以下ならcipでGR召喚
《DROROOON・バックラスター》cipでGR召喚。自軍のGRが出るたび疑似6000火力
《HAJIKERO・バクチック》cipとATでGR召喚する4マナ
《手札の儀》/《零龍》自分のターンの終わりに手札がなければGR召喚。

防御札 [編集]

超GRゾーン [編集]

このデッキの回し方 [編集]

一例としては以下の通りである。

2ターン目に《一番隊 チュチュリス》を立て、3ターン目に2コストビートジョッキー2体から《“罰怒”ブランド》へと繋ぎ、そのまま1ショットキルを行う。

《“罰怒”ブランド》が引けない時にはサブフィニッシャーとして《BUNBUN・ヴァイカー》を場に出し、それすらも引けない場合は軽量GR召喚持ちを並べて何とか6打点立てて1ショットキルに漕ぎ付ける。

相手に応じて一呼吸置いてシステムクリーチャーを立てて、除去カウンター札に余裕を持たせて1ショットキルを行うケースもある。

長所 [編集]

展開の殆どが召喚を伴うものなので、《異端流し オニカマス》《洗脳センノー》には滅法強い。

3ターン目に7打点程度が並ぶのは稀ではなく、通常のフィニッシャー《“罰怒”ブランド》のみを出すルートであっても、《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》1体程度なら除去を受けても1ショットキルが頓挫しないこともある。

《“魔神轟怒”ブランド》が捲れて超天フィーバーが達成されれば打点にはまず困らない。

超天篇以降は展開系の軽量クリーチャーやサブフィニッシャーが充実し出したため、手札事故によりゲームにならないケースが激減した。

短所 [編集]

スピードアタッカーメタ不正メタには弱い。《スチーム・ハエタタキ》で対策はできるが、マナの支払いがギリギリなのでそれを唱えた時点で1ターン分のテンポロスは必至である。

フィニッシャー本体を除去されるのも脆い。メインルートの《“罰怒”ブランド》ルートにおいても、《“罰怒”ブランド》が除去されるだけで攻撃が止まるケースがざら。

S・トリガー、特に《テック団の波壊Go!》には滅法弱い。一応《The ジョギラゴン・アバレガン》《デュアルショック・ドラゴン》採用すれば《“罰怒”ブランド》本体と共に《テック団の波壊Go!》の全体バウンス対策になるが、そうするとより不正メタに弱くなるというジレンマを抱えることになる。

環境において [編集]

《“罰怒”ブランド》が登場してからこのデッキタイプが確立され、十分な3ターンキルのルートを手に入れ、実際に3ターンキルが横行する非常に攻撃性の高いデッキに仕上がった。歴史上で3ターンキルが安定するまともな【速攻】はこのデッキが初めてとされる。
新章デュエル・マスターズ期のトップメタである【緑単ループ】は典型的なチェイン・コンボであり、せいぜい防御札がピン挿しの《光牙忍ハヤブサマル》と1〜2枚の《光牙忍ライデン》、多くて2枚積みの《革命の巨石》程度しかないため、身も蓋もない言い方をすればループが始まる前に殴りさえすればそのまま殴り切れるという訳であった。

しかし、S・トリガーに弱い、ドローソースがないため必要パーツが揃いにくかったり息切れしたりする、【赤単速攻】によくある問題が浮き彫りになり、のちに《“罰怒”ブランド》を主軸としたデッキとしては【赤青ブランド】が主流化していった。
その背景には【ロージアミラダンテ】がこのデッキを受けながら勝つデッキとして息を吹き返したという事情がある。

また、当時は無理に3ターンキルを狙うよりも《ランド覇車 ガンブルマン》を早期着地させてある程度削ったり《ラウド “NYZ” ノイジー》で溜めるプランを取ったりして4ターンキルを狙う方がずっと安定する場合も多かった。

しかし、「デュエル・マスターズグランプリ-5th」ではベスト32入りを果たした【赤青ブランド】よりも上を行くベスト16に入賞。デッキレシピはアウトレイジに若干特化してコダマショックも取り入れた3ターンキルルートが豊富なものであった。

双極篇になると新たなブランドである《“轟轟轟”ブランド》が登場。【赤単ブランド】は【“轟轟轟”ブランド】へと発展し、速攻特有の手札枯渇をコスト踏み倒しに変換できる。そのため、既存の【ビートジョッキー】との相性も悪くない。むしろ《“轟轟轟”ブランド》を組み込んだ事で更なる3ターンキルルートが増えたとも解釈できる。
しかし、手札を消費しながらクリーチャーや呪文のコスト踏み倒しが行える《ナゾの光・リリアング》《ヘブンズ・フォース》との相性の良さや、《奇石 ミクセル》というメタカードを投入した【赤白“轟轟轟”ブランド】へと発展し、赤単であるこのデッキタイプは環境から姿を消す。

DMRP-10期には、《“轟轟轟”ブランド》殿堂入りしてしまった。

しかし、DMBD-09DMBD-10期では状況が一変。環境のトップに君臨していた【青黒緑デッドダムド】が、「5コストの《無修羅デジルムカデ》が立てられるまで守りが固められない」「受け札《テック団の波壊Go!》《ドンドン水撒くナウ》《伝説の禁断 ドキンダムX》への対処が困難」といった弱点を持つことから、再び【赤単ブランド】に注目が集まる。CSでの優勝、準優勝の報告も見られ、環境上位に食い込んだ。

DMBD-09DMBD-10期に確立された《GIRIGIRI・チクタック》軸の場合は《GIRIGIRI・チクタック》と並行して1コストクリーチャーも重用されるが、事前に1ブレイクを入れれば十分なので動かすと必然と2ブレイク目以降のブレイクとなる《ホップ・チュリス》は基本使われない。

DMRP-11で新たな主戦力である《“魔神轟怒”ブランド》を獲得し、《BAKUOOON・ミッツァイル》プランが爆発的に強化された。

DMGP-9th」ではトップ8進出者3人が使用し、準優勝を記録した。

DMBD-11DMBD-12期には【赤単ブランド】と呼び切るほどには《“罰怒”ブランド》に特化していない、安定した4ターンキルを目指す【ビートジョッキー】が流行。2ターン目のコスト軽減から《DROROOON・バックラスター》などの4コストGR召喚クリーチャーに繋げ、4ターン目に《“罰怒”ブランド》《BAKUOOON・ミッツァイル》を1体ずつ並べ、1回の単体除去では止まらないようにする構築となっている。《こたつむり》で1ターン遅延するというやり方もできる。代わりに、必ずしも3ターン目に走り出す必要がないこの型では手札が足りなくなる恐れが比較的薄いので《花美師ハナコ》《斬斬人形コダマンマ》は不採用。

DMEX-08期に【零龍墓地ソース】が登場すると、同じく3ターンキルできる上にロック性能も高いあちらに立場を譲るようになる。

GRメタが多くなった十王篇環境初期にはGRに依存しない打点形成ができる《デュアルショック・ドラゴン》型が主流化。

DMRP-16期には久々に上位入賞が報告されたが、その型は《BUNBUN・ヴァイカー》採用型であった。2ターン目の《一番隊 チュチュリス》、3ターン目の《ダチッコ・チュリス》《BUNBUN・ヴァイカー》《“罰怒”ブランド》と繋ぐゲーム運びが強力。よしんば1ショットキルが失敗しても、《BUNBUN・ヴァイカー》により大量に並べたGRクリーチャーのおかげでマスターB・A・Dによるデメリットの中和には困らない。

DMRP-18《我我我ガイアール・ブランド》を獲得。【我我我ブランド】へ発展的解消を遂げた。

参考 [編集]