使う(キーワード処理) [編集]

「使う」とは、やがて解決され効果を生成するように現在あるゾーンから宣言・公開することである。

クリーチャーであれば「召喚する」、呪文であれば「唱える」がこれに当たる。

基本的には「自分のメインステップに」「手札から宣言・公開し」「マナコストを支払う」ことでカードを使うことができるが、カードの効果により「自分のメインステップ以外に」「手札以外のゾーンから」「コストを支払わずに」使うことができる場合もある。

自分のメインステップ以外にカードを使える能力にはS・トリガーなどが、手札以外のゾーンからカードを使える能力にはマナ爆誕リサイクルなどが、コストを支払わずにカードを使える能力を持つクリーチャーには《サイバー・I・チョイス》《夢の変形 デュエランド》などがある。

手順 [編集]

「使う」は以下の手順から成るキーワード処理である。

保留状態になるタイミングについて、コスト決定処理より前であることは2023.7.21付に急遽作られた後付であると考えられ、2021.9.24付では墓地召喚中のカードも墓地にあるカードに含めている。さらに、2023.4.21付でも《♪面白き こともなき墓地を 面白く》を唱えて墓地にある《荒廃と豊穣の決断》を唱えようとする際の数え方でも同様。

  1. 使用するカードを今あるゾーンから公開し使用宣言を行う。この際、コスト軽減コスト加重代替コストはこの時点で適用する効果を決定する。効果の適用に必要な処理を実行できない場合や、別の効果を先に適用することによって効果の適用に必要な処理を実行できなくなる場合、その効果は使用できない。(総合ルール 601.1a)
  2. ここで使うカードが保留状態になる。しかし、コスト軽減コスト加重代替コストの実施はまだ行わない。
    • 計算は完了していないが、1.の時点でカードを正しく使えるだろうという状況であればカードを使い始めることができる。2021.4.14付
  3. カードを使うのに必要な文明だけを先払いする。例えば《真槍電融 ソウル・ヴァイラックス》を召喚する場合、以降のコスト軽減がどうであるかにかかわらず、水1枚、火1枚、自然1枚の計3枚を支払う。無色にはこの手順はない。
  4. 強制のコスト値変更と、事前に決定しておいた任意のコスト値変更を1つずつ適用・合算していく。
  5. 確定したマナコストに届くように、3.では不足していた残りのマナを支払う[1]《シンクロ・スパイラル》のようにマナ以外の何らかの動作が必要な代替コストはそれを実施する。カードを使ったことによる誘発型能力はこの処理まで完了することで待機される。なお、コスト踏み倒しで3.〜5.が免除されていても誘発型能力待機する。
    • 文明数未満のマナコストとなり、文明の支払いだけで過剰支払いになってしまっても問題はない。(総合ルール 112.2a)
    • 1枚のカードでマナ数が2以上になっていて過剰支払いしても同様に問題はない。2022.12.16付
    • マナゾーンからカードを使う場合、使おうとしているカードでマナコストと文明を支払える。これは保留状態の例外である。(総合ルール 601.1c)
  6. 使ったのが呪文ならその呪文能力を発揮し、唱えた後保留状態を解除し墓地に置かれる。使ったのがなら保留状態を解除しシールド1つに付ける(要塞化する)。使ったのがエレメントなら保留状態を解除しバトルゾーンに出る。置換効果で、かわりにそれらとは異なるゾーンに置かれる場合もある。
    • カードを使ったことでトリガーしていた効果はcipと同じタイミングで解決する。2021.2.5付

ルール [編集]

使用されたカード解決されることにより、保留状態を経由して所定の場所に置かれる。

効果解決に割り込むようにカードを使うことはできない。例外として、侍流ジェネレートナイト流ジェネレートなどの単発的効果によってカードを使う指示がある場合は、その効果解決中に指示されたカードを使うことができる。

「使う」手順に介入する能力がある場合でも、介入されない部分には本来の手順を守る必要がある。
例えばG・ゼロはコストを支払わずに召喚することや唱えることを許可する常在型能力であるが、その能力がなくてもクリーチャー呪文が使えるタイミング、つまりメインステップでしか使うことはできない。

クロス起動型能力であり、「クロスギアクロスする」ことは「使う」に含まれない。よって《完全不明》ターンの残りをとばすロックに引っかからない。

  • 当初はコストの支払いにマナが発生しているということで暫定的に「使う」に含まれていたが、バトルゾーンの状態変化にすぎないマナの発生はプレイに含まないと現在は確定している。
    • 現在ではクロス以外にもコストの支払いを伴う「使う」ではない行動や、逆にコストの支払いを伴わない「使う」行動が多数登場している。
  • 「使う」こと自体はコストを支払ったことにはならない。効果によってカードを使った場合は、実際にコストを支払ったかどうかをチェックする。

カードを使う [編集]

「カードを使う」とはカードタイプが未確定であるときに用いられる。
使われたカードは、そのカードタイプによって次のキーワード処理を行ったものとして扱う。

  1. クリーチャー・カードを使う……「クリーチャー召喚する」
  2. 呪文カードを使う……「呪文唱える
  3. クロスギア・カードを使う……「クロスギアジェネレートする」
  4. 城カードを使う……「シールド要塞化する」
  5. フィールド・カードを使う……「フィールド展開する」
  6. オーラ・カードを使う……「オーラを使う」
  7. Artifact・カードを使う……「Artifactを使う」
  8. タマシード・カードを使う……「タマシードを使う」

上記をまとめて、テキストでは「(カードを)使う。」と表現されている。

■カードタイプが未確定の「使う」

サイバー・I・チョイス R 水文明 (7)
クリーチャー:サイバー・コマンド 3000
S・トリガー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、「S・トリガー」を持つカードを1枚、自分の手札からコストを支払わずに使ってもよい。
完全不明 SR 水文明 (11)
クリーチャー:??? 16000
T・ブレイカー
相手のターン中、相手がマナゾーンにカードを置いた時またはカードを使った時、相手はターンの残りをとばす。
相手のクリーチャーが攻撃する時、その攻撃の後、相手はターンの残りをとばす。

■そのカードタイプのキーワード処理が「使う」

極幻夢 ギャ・ザール SR 水文明 (5)
オレガ・オーラ:トリックス/デリートロン +2000
これを付けたクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引く。その後、コスト6以下の呪文またはオーラを自分の手札からコストを支払わずに使ってもよい。
オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けるか、1体GR召喚してそれに付ける。そのクリーチャーがバトルゾーンを離れたら、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。
Code:-MAX SR 水文明 (6)
S-MAX進化クリーチャー:ドラゴン・コード/トリックス/レクスターズ 7000
S-MAX進化:自分がゲームに負ける時、かわりにこのクリーチャーを破壊するか、自分の手札から《Code:-MAX》を1枚捨てる。(このクリーチャーは進化元を必要としない。自分のS-MAX進化クリーチャーが2体以上あれば、そのうちの1体を残し、残りをすべて手札に戻す。)
W・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、カードを2枚引いてもよい。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の手札からコストを支払わずに、コスト4以下のタマシードを1枚使うか、コスト4以下の呪文を1枚唱えてもよい。

キーワード処理を行わずにクリーチャーやクロスギア、フィールドを「バトルゾーンに出す」のは「使う」ではない。

  • 逆に言えば、コストを払わなくても「召喚」「ジェネレート」「展開」などとテキストにあるなら「使う」であり、《完全不明》などが反応する。さらに、呪文にはクリーチャーなどでいう「出す」に該当する用語がないため、呪文を使用する行為は例外なく「唱える」である。したがって、「使う」を経由せずに呪文を使用することはできない。

オーラを使う [編集]

処理としては「カードを使う」と同じだが、なまじ同じ語句であるため混同しないよう注意したい。

幽影スピナ・ペドロ C 闇文明 (5)
オレガ・オーラ:マフィ・ギャング/デリートロン +4000
これを付けたクリーチャーに「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
このオーラを自分の墓地から使ってもよい。
オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けるか、1体GR召喚してそれに付ける。そのクリーチャーがバトルゾーンを離れたら、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。

その他 [編集]

  • カード内のテキストで「使う」を意味する「プレイ」が用いられたことはないが、メーカーが公認大会開催店舗に配布しているマナー啓発のポスターでこの用語が使われたことがある。
  • 本家Magic:The Gatheringではカードが複数のカードタイプを持つことがあるため、カードタイプ毎に語句が用意されておらず、「プレイ」で統一されている。
    • デュエル・マスターズにおいて、複数のカードタイプを持ちうるカードにはツインパクトタマシード/クリーチャーが存在する。前者は特に条件なく「使う」場合、「クリーチャーとして召喚する」か「呪文として唱える」かを選択する。後者を「使う」場合は、状況を問わず「召喚」扱いになる。

参考 [編集]


公式Q&A

Q.《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》の「出た時」の能力で、コスト5のタマシードをバトルゾーンに出しました。そのターンの終わりに、自分は《ラクリマ・クロウラー》を「各ターンの終わりに」の能力で手札からバトルゾーンに出せますか?
A.いいえ、出せません。《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》が持つような、タマシードを出す能力でタマシードを出しても、それを使ったことにはなりません。
メインステップ中にコストを支払って使用した場合や、「S・トリガー」のような「使う」と書かれている能力で使用した場合にのみ、そのカードを使ったことになります。
引用元(2022.9.16)


使う(ゲーム) [編集]

希望のジョー星 R 無色 (3)
D2フィールド:ジョーカーズ
このゲームで使うカード、そのコスト、そのテキスト内のコストはすべて文明を失う。(無色となる)
(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)

103.1.ゲームを始める前に、各プレイヤーはデッキおよびゲームに使うカードを用意します。この時、両面カードは取り除いてかまいません。

《希望のジョー星》の「ゲームで使うカード」とは、「すべてのゾーンにあるカード」と同じ意味になる。→参考

タグ: 用語集


[1] 基本的には3.の段階で文明数と同じマナも発生しているが、マナ数が0であるカードがあった場合には注意。5色レインボーあるいは《ベイB ジャック》を使いバトルゾーンからサイキックGRなどで文明を支払った場合が該当する。