王来篇背景ストーリー [編集]
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該当弾 [編集]
王星伝説超動 [編集]
超獣王来烈伝とは! 数々の強敵と戦い、幾度となく世界の危機を救ってきた切札家に伝わる、英雄や宿敵の名を記した秘伝の書! それをモモキングが発見したところから、王来篇の物語は始まるのだ!!
超獣王来烈伝に触れたモモキングは、英雄たちの伝説の力を身にまとって戦うという、新たな能力を手に入れたのだ!!
12体の伝説のクリーチャーを巡る、時空を超えた冒険がいま始まる!!
- 十王大戦後
「十王大戦」が終わった後で、各チームのキングマスターたちは各文明の代表者も兼ねることとなった……すなわち《爆龍皇 ダイナボルト》は火文明の、《キング・マニフェスト》は水文明の、《「正義帝」》は光文明の、そして《∞龍 ゲンムエンペラー》は闇文明の、それぞれ代表者である。
「大変!大変!『世界をつなぐ柱』の根元が光ってるッチ! 怖いから何とかできそうなヤツ、呼んでくるッチ~!!」
モエル・モヒッチからの知らせを聞いて「世界をつなぐ柱」を見にきたダイナボルトだったが、そこには「王来空間」が形成されており進むことができなかった。緊急事態ということで、やむをえず各文明の代表者たちにも状況を知らせた。だが、夢幻の無にいるゲンムエンペラーには連絡がつかなかった。
「世界をつなぐ柱」の根元に到着したモモキング。他の各文明の代表者たちもダイナボルトと同様に「王来空間」に入れない中、なぜかモモキングだけが入ることができたのだった。
モモキングが「王来空間」で発見した『超獣王来烈伝』。そこには、12体の「王」と呼ばれてきたクリーチャーの名とその伝説が記されていたのだった。
モモキングが『超獣王来烈伝』を発見したのと時を同じくして、代表者不在の各文明に謎の襲撃者「ディスペクター」が次々と現れ、強大な力で破壊の限りを尽くしていた。
『超獣王来烈伝』に記されていた「破壊王」ことヘヴィ・デス・メタル、「勝利王」こと《ガイアール・カイザー》、そして「天聖王」こと《聖霊王アルファディオス》。その3体がディスペクターとなって襲来した!!
モモキングが『超獣王来烈伝』を手に入れると「王来空間」は跡形もなく消えた。その刹那、モモキングたちの前に超巨大なディスペクターが現れた。それは他のディスペクターよりもさらに禍々しく、そして歪な姿をしていた。
モモキングたちの前に現れたのは、《聖霊王アルファディオス》と《悪魔神ドルバロム》が繋ぎ合わされた、超獣世界の歴史が覆るかのような存在。その名も、《聖魔連結王 ドルファディロム》。
ドルファディロムが現れると、『超獣王来烈伝』が再び激しく光り出す。「天聖王」アルファディオスとの王の共鳴である! 危機を察したモモキングたちは『超獣王来烈伝』を守るために戦おうとする。だが、そうそうたる代表者が一度に襲いかかるも、まるで歯が立たないのだった。
- ジョーカーズ
ドルファディロムの攻撃を受けたと思った次の瞬間、モモキングはどこまでも炎に囲まれた世界に立っていた。全く見覚えのない風景……ふと気配を感じたモモキングが振り返ると、無数のファイアー・バードたちを従えた燃える爪のドラゴンがこちらを睨みつけていたのだった。
炎に包まれた世界でモモキングと対峙した燃える爪の龍は「我はボルシャック・ドラゴン、ボルシャックの力を束ねるもの。そしてここは『超獣王来烈伝』を通じて触れられる世界の記憶。歴史に危機が訪れるこの時のため、ここで未来の王が来るのを待っていた」
「ディスペクターの目的は『超獣王来烈伝』に記された、我を含む12のクリーチャーを手に入れることだ。12の力と『超獣王来烈伝』を手にした者が、歴史の支配者になるのだ。」と告げたのであった。
『超獣王来烈伝』を通じて出会った《ボルシャック・ドラゴン》によれば、12の「王」のうちすでに11までもがディスペクターにされてしまっているという。今、まさに超獣世界の歴史が書き換えられようとしているのだ!
歴史の危機を知らせたボルシャック・ドラゴンは「未来の王よ、世界を救いたくば、力を得る必要がある。我が力が欲しければ、その魂を示せ」と告げると、モモキングに向けて鋭い爪を振り下ろしてきた。
振り下ろされた爪を刀で受け流したモモキング。咄嗟に反撃しようとするが、気づけばボルシャックの姿が炎の向こう側にいくつも見えていた。「炎の幻影。さて、本物の我を見破れるかな」それを聞くやいなや、モモキングは何と目を閉じた!
ボルシャックが作り出した炎の幻影を前に眼を閉じたモモキングは、炎に意識を全力で集中させた。炎は誰の敵でもない。炎とは……友のために迷うことなく戦う戦士の心。そして、ボルシャックも炎の心を持つ龍。そこに至り、モモキングが切り付けたのはまさかの正面! そう、ボルシャックも正面からモモキングと対峙していたのだ!!
「よくぞ炎の真理にたどり着いた……その器、しかと見届けた。我が力の中でも「未来」を切り開く力、NEX。それをそなたに預けよう。世界の未来を頼んだぞ」とボルシャックが告げると、モモキングは炎龍の鎧に身を包まれた。その次の瞬間、ドルファディロムからの攻撃を受ける直前で静止した世界へと戻ってきた。止まっていた時が、再び動き出す。
世界の記憶に触れたのはモモキングだけではない。『超獣王来烈伝』の持つ世界の記憶に触れる力に導かれ、ダイナボルトやマニフェスト、「正義帝」、そしてゲンムエンペラーすらも同様に過去の英雄と対峙していた。
時は動き出した。《王来英雄 モモキングRX》はドルファディロムの攻撃をかわし、刀の一閃を食らわせる。モモキングRXは飛躍的なパワーアップを遂げていたが、ディスペクターに対抗するには足りなかった。ボルシャックの声が頭に響く……英雄の力をまとうのだ、と。
「炎の真理を思い出すのだ」
ボルシャックの声に従って魂を燃やしたモモキングRXは、炎の英雄の力をまとい《ボルシャック・モモキングNEX》となった! これぞ、スター進化だ!!
世界の記憶に触れたからこそ、歴史を破壊するディスペクターへの怒りが増した各文明の代表者たち。ドルファディロムの相手はモモキングに任せ、それぞれの文明に戻ってディスペクターを撃退し始める。さあ、いよいよ反撃開始だ!
モモキングNEXに対してドルファディロムは、ディスタスからエネルギーを取り込み始めた。右半身に聖なる力、左半身に邪悪な力が充填され、融合していく。
この構えは……必殺「ドルファディロム砲」だ!!
「ドルファディロム砲」は、触れたものすべてを分解する恐るべき威力を秘めていた。周囲を焦土と化す凄まじい砲撃に阻まれ、近づくことすらままならないモモキング。そこに《ボルシャック》が語りかけてくる。「NEXの炎で砲撃を相殺せよ。かつて神をも倒した力、そう簡単に押し負けはせぬ」
モモキングNEXとドルファディロムとの激突の衝撃は、まだ見ぬ4体の王がいるディスペクターの本拠地にまでも響いた。
モモキングがNEXの炎でドルファディロム砲を相殺し、燃える拳でドルファディロムの中心を貫く! ……だが、その傷がみるみるうちに塞がっていくとともに、再びドルファディロム砲がモモキングを襲う。NEXの魂にまもられ命は助かったモモキング。この超生命体にはたして勝つことができるのか!?
新たなる力を得るべく、モモダチ3人も修行の旅に出た。一足先に帰還したのは、《モモスター ケントナーク》! 見事、英雄「《緑神龍ディルガベジーダ》」にそのスケールを認められたのだった!
- 光文明
世界の記憶に触れた「正義帝」が出会ったのは、身体の大きさと同じくらいの剣と黄金の盾を持った光り輝く存在だった。「我が名は鬼羅丸。我が問いに答えよ。世界が無になってはいけないのは何故か?」
「正義帝」は《超絶奇跡 鬼羅丸》が出した問いに「正義も無くなってしまうではないか」と答えた。すると鬼羅丸は「……なるほど、それも一つの道か。よかろう、我が力を持っていくがいい」と発し、次の瞬間には「正義帝」はレクスターズの力を手に入れていた!
レクスターズの力を手に入れた「正義帝」は、自らの名を《「正義星帝」》と改めた。それでも正義はそこにあり続ける。世界が終わるその時まで。
未知の敵・ディスペクターとの戦いを前に、軍勢を再編成する必要性を感じた「正義星帝」は、新たに直属の近衛兵団であるスティルナイツを編成した。
- 水文明
世界の記憶に触れたマニフェストの前に現れたのは、周囲に球体を浮かばせた、半身が機械の存在だった。「我が名はエンペラー・マルコ。我が力が欲しければ、その知識を存分に見せよ」
《エンペラー・マルコ》が作り上げた巨大な迷宮を、マニフェストは壁という壁をぶち破ることでゴールまで踏破した。「なるほど、力の使い方もまた知なり。我が力、そなたに預けよう」そしてマニフェストはレクスターズの力を手に入れた! ちなみに壁が壊された迷宮は上から見ればマニフェストの形となっており、もしInstant Waveにあげたなら3兆バズは下らなかったに違いない。
レクスターズの力を手に入れたマニフェストは勝ち組リーダー&スーパーマスター、略してネ申と名乗ることにした。その力は、水文明の民を守るためにあるのだ!
武者修行のために水文明の各地を放浪中の《未来覇王 ググッピー》は、最果てにあるムートピアたちの村の近くで遺跡を発見する。それは旧世代のものと思われる研究施設だった。そして施設の最深部でググッピーが目にしたもの……それは、何か巨大なものが収まっていたと思しき空洞だった。
- 闇文明
「夢幻の無」の中で瞑想していたゲンムエンペラーも、モモキングたちと時を同じくして世界の記憶に触れた。そこにいたのは胸に巨大な瞳の付いた悪魔龍。「我が名はデス・ザ・ロスト。貴様に選択を迫ろう。我が力を得る代わりに貴様の一番大事なモノを差し出すがよい。さぁ、選べ」
《魔の革命 デス・ザ・ロスト》の選択に対し、ゲンムエンペラーはいつものように無言を貫いた。それを見たデス・ザ・ロストは「なるほど、貴様の一番大事なもの、無を差し出すというのだな」と告げ、ゲンムエンペラーはレクスターズの力に目覚めたのだった。
かつて存在した革命の志。デス・ザ・ロストはその一端をゲンムエンペラーの内に見たのかもしれない。
レクスターズの力を手に入れた《虚∞龍 ゲンムエンペラー》は、強者の気配を感じて闇文明へと帰還する。するとそこには七王の円卓を破壊する《神龍連結 バラデスメタル》の姿があった。
闇文明を襲撃してきたバラデスメタルと激突するゲンムエンペラー。神の力と無の力との衝突は闇文明そのものを崩壊させかねないほど激しいものだったが、無の力がバラデスメタルの連結を無にしたことで、バラデスメタルの身体は崩壊していった。『超獣王来烈伝』に記された「破壊王」を、ゲンムエンペラーが完膚なきまでに破壊し尽くしたのだ。
「破壊王」ヘヴィ・デス・メタルの魂は解放され、『超獣王来烈伝』に還った。
残る王の魂は、あと10つ。
『超獣王来烈伝』とは何か。「世界をつなぐ柱」の秘密とは……闇文明の深淵に眠る零番目の凶鬼が、ついに目覚める時が来たのかもしれない。
- 火文明
《零龍》との戦いが終わった後、《“罰怒”ブランド》は己の力不足を感じ、アチーチ・タウン郊外に建設された地下格闘技場で武者修行する日々を過ごしていた。だが、《魔帝連結 ガイゼキアール》が急襲し、そこにいたファイターたちを競技場ごとぶっ倒したのだった。
世界の記憶に触れたダイナボルトが見たのは、火山から己の炎に身に焼かれながらも復活する不死鳥の姿だった。その不死鳥が、ダイナボルトに告げる。「我が名は龍炎鳳エターナル・フェニックス。汝に我が力を授けよう」
ダイナボルトが生まれたフライパン・マウンテンの炎、それは《龍炎鳳エターナル・フェニックス》の不死の炎と同じ起源を持つものだったのだ。「龍と不死鳥、種族は違えども我ら生まれし炎は同じ。さぁ、我が力を使うがよい、選ばれし龍よ」。
レクスターズの力を手に入れた《大爆龍 ダイナボルト》が火文明に戻ると、そこにはガイゼキアールと戦うブランドの姿があった。
ダイナボルトは見た。ブランドの一撃が確かにガイゼキアールの身体を貫くのを。しかし次の瞬間、ガイゼキアールの身体は瞬時に再生し、超高速攻撃でブランドを翻弄する。その攻撃を目で追いつつダイナボルトは、ブランドに共闘を持ちかけるのだった。
ダイナボルトとエターナル・フェニックス。シンクロした二つの炎によって加速したブランドの体当たりがふたたびガイゼキアールに直撃した。『超獣王来烈伝』に記された「勝利王」に、火文明の友情の力が勝利したのだ。
「勝利王」ガイアール・カイザーの魂は解放され、『超獣王来烈伝』に還った。
残る王の魂は、あと9つ。
- その他
レクスターズが英雄の魂と共鳴するためには、時空を超えてその英雄と心を通わせる必要があるのだ。
各文明の代表者がレクスターズとなった影響で、それぞれの文明のクリーチャーたちも世界の記憶に触れることとなった。その中で英雄の魂と共鳴することができた者たちが、スター進化の力に目覚めていった。
「レクスターズ」、それは英雄たちと魂を通わせられる「英雄の器」を持った者たち。だが、彼らは真の力に気が付いていない……気が付いた時のお祝いのために《凶鬼20号 オメデット》は待機し続けている。
レクスターズの能力はまだまだ謎に包まれており、一説によると普段はポテンシャルの5%ほどしか発揮できていないという。その眠っている潜在能力を発揮する力こそがシンカパワーということであると、闇文明の凶鬼は密かに勘づいていた。
超獣世界の歴史を破壊するために襲来した異形の存在「ディスペクター」。その正体は、超獣世界の歴史を作ってきた数多のクリーチャーたちが無理やり合体させられた姿なのである!
レクスターズが英雄の魂と共鳴してその力を鎧とするのに対し、ディスペクターやディスタスは魂を共鳴させることなく英雄の肉体を悪用している。
- 襲来後
2体のクリーチャーが合体したディスペクターは、2つの命を持つ。一度倒れようとも回復し攻撃してくるのはそのためだ。
破壊の創造主。正義と不義が相食んで連結された存在。それこそが、聖魔連結王。
文武の極致。豪放と俊英が我欲の電磁によって引き合わされた存在。それこそが、勝災電融王。
高貴なる矛盾。強欲と無欲が支配の鉄鋲で留められた存在。それこそが、零獄接続王。
禁忌の革命。運命と奇跡が同位体へと収斂し混ぜられた存在。それこそが、禁時混成王。
根源のエゴイズム。邪悪と神性が悪意の糸で縫合された存在。それこそが、邪帝縫合王。
ディスペクターの王たちの襲来と「未来の王」の覚醒……これが世に言う「王来大戦」の幕開けであった。
- ドルファディロムvs.モモキング決着
ドルファディロムとモモキングの戦いは佳境を迎えていた。
ドルファディロム砲をかわし、ついに懐に潜り込んだモモキング。だが、ドルファディロムは必殺の聖魔王秘伝ロストパラダイスワルツを放つ!
聖と魔が合わさり、放った後には灰色の世界だけが残る最強の力。それを前に、もはや万事休すか……と、思われたその時!レクスターズとなったモンキッドが駆けつけた!!
龍と不死鳥に同時に魂を共鳴させた《モンキッド <ライゾウ.Star>》がそれを防ぎ、遂にモモキングの刀がドルファディロムを一刀両断した。
これにより開放された「天聖王」の魂は、無事「超獣王来烈伝」へと還ったのだった。残る王の魂は8つ。
- 禁時王の凶来
モモキングがドルファディロムを倒した直後、光文明に突如として謎の巨大な石柱が飛来し、《ディスペネ・ユグラシル》へと突き刺さった。その石柱には時計の文字盤が刻まれており、しかも、その針は少しずつ動いていた。
《禁時混成王 ドキンダンテXXII》……奇跡の力と禁断の力とを合わせ持った、最悪の災厄が凶来したのだ。
「光文明に落ちた石柱、その針が一周して「XII」を指した時、世界に災厄をもたらす奇跡と禁断の存在が目覚めてしまう!そうなる前に、何としてもあの石柱を破壊しなければ!!
ドキンダンテの奇跡と禁断の力が合わされば、歴史上で起こりえた全ての滅びの可能性が同時に発生することになる。歴史上の英雄たちが救ってきた世界消滅の危機が全て改変され、最悪の結末を迎えてしまうのだ!!」
ボルシャックの言葉を聞き、マニフェストや「正義星帝」といった味方に危機を伝え光文明へとやってきたモモキング。
だが、石柱の前にはそれを阻むように大量のディスペクターたちが立ちはだかっていた。石柱の針は早くも「I」を指そうとしていた。
- レクスターズvs.ディスペクター
ドキンダンテによる世界の滅亡が進む中、レクスターズとディスペクターの戦いは激化していた。
ある場では、名も無きキング・コマンド・ドラゴンの大軍勢を引き連れた《砕慄接続 グレイトフル・ベン》が破壊の限りを尽くしていた……だがそこへ、これ以上好きにはさせないとばかりに2つの影が立ちはだかる!
それは何と、かつては敵同士だった《煌星龍 サッヴァーク》と、《テ・ラ・スザーク》として復活したデ・スザークだった!!
キング・コマンド・ドラゴンの大軍勢を鐘の音で操るグレイトフル・ベンに対し、サッヴァークは《英霊王スターマン》の魂と、テ・ラ・スザークは《蛇魂王ナーガ》の魂とそれぞれ共鳴して、レクスターズの力を発動する。
そして《テラ・スザーク <ナーガ.Star>》が深淵の力で軍勢を食い止める間に、《サッヴァーク <マン.Star>》が星の英雄の力をのせたメシアカリバー、すなわちメテオカリバーでグレイトフル・ベンの胴体を袈裟懸けに一閃!さらなる破壊を食い止めたのだった。
ゲンムエンペラーは全ての行動が罠である《偽爆電融 ゾルネードシヴァ》と対峙する。
全てが罠であるゾルネードシヴァへの迂闊な攻撃は敗北を意味する。だが、ゲンムエンペラーは、罠など興味がないかのように突撃する。
そしてそれを見てニヤリと笑ったように見えたゾルネードシヴァの罠は……気がつけば全て夢幻の無に取り込まれていた!! 目には目を、だが、罠には無を。
ゲンムエンペラーは全ての罠を夢幻の無にすると、翼の一撃でゾルネードシヴァを両断!さらに再生する暇も与えず細切れにする。
罠に頼るのは肉弾戦に弱いと白状するようなもの……かくして、強敵・ゾルネードシヴァはあっさり打ち破られたのだった。
ドキンダンテに挑もうとするモモキングたちだったが、《白蒼混成 B・W・M》が立ちはだかり、百万回死ぬほどの炎を浴びせる。
モモキングはかろうじてかわしたものの、これにより「正義星帝」とマニフェストは行動不能となってしまう。
だが、ここでモモキングはボルシャックの炎でB・W・Mの視界を塞ぎ、炎の裏側から全速力で突進する!
ボルシャックの炎を目くらましとし接近したモモキングは、B・W・Mに必殺の一撃を繰り出す。次の瞬間、互いの刀と爪が交差し……モモキングの刀はB・W・Mの身体に突き刺さる一方で、B・W・Mの爪はモモキングの顔の数ミリ脇をかすめていた。
ほんの少しズレていたら相打ちだった……そうして「闘魂王」ボルメテウスの魂が超獣王来烈伝へと還ったのだった。残る王の魂は7つ。
ディスペクターとの戦いの中で、ボルシャック・ドラゴンはある事を考えていた。
「全ての滅びの可能性が具現化するということは、滅びを防いできた英雄たちの歴史を無に帰すということに等しい。
いびつな過去を抹消し、綺麗な未来に作り変える……そんな傲慢な思想が、ディスペクターを裏で操る者にあるに違いない」と。
そして同時に、己の誤りを知った。
「ディスペクターは英雄の身体だけを乗っ取った存在だと思っていた……だが違う!奴らの身体には間違いなく英雄たちの魂の鼓動があった!英雄の魂が意思なき身体に幽閉された存在、それがディスペクターの正体なのだ!!
ディスペクターの身体を破壊すること、それのみが英雄たちの魂を解放する唯一の方法なのだ!!」
まるで自らに言い聞かせるように、ボルシャック・ドラゴンはそう叫ぶのだった。
- ブランドの闘い
本来あるべき物の代わりに冷たき熱血が収まった《熱核連結 ガイアトム・シックス》と意志を失っても処刑をやめない《沸天混成 ジョバンセン・ガロウズ》の強襲により、ダイナボルトが重傷を負ってしまう。
友を傷つけられ咆哮したブランドの意識は、突如として無数の剣が突き刺さった世界に飛ばされた。
無数の剣に囲まれた世界についたブランドへと、両手の手甲から剣を突き出している見知らぬドラゴンが告げる。
「我はガイアール・カイザー。お前の友を思う気持ちを試させてもらおう。」
そして無数の剣の中から、ひときわ大きい剣を引き抜くとブランドへと渡した。
「その剣は友を思う熱き気持ちを持つものにしか使いこなせぬ剣なり」
ブランドが振るうには大きすぎる剣……と思われたが新たなボードとして見事乗りこなすブランド。それを見たガイアールが告げる。
「その剣は持ち主に勝利をもたらす剣。我が友ガロウズと我が分身ガイギンガを頼んだぞ」
そしてブランドの意識はダイナボルトの横へと舞い戻る。
《ガイアール・カイザー》の魂と共鳴し、レクスターズの力を手に入れた《“罰星怒”ブランド》はジョバンセンの心臓を高速の拳で貫く。
だがジョバンセンの身体はすぐさま再生し、さらにはガイアトム・シックスが放った神速の斬撃が意識のないダイナボルトを襲う。
そこでガイアールが「勝利を求めるならば、我が力を使うがいい」と告げるのだった。
ブランドはガイアールの剣によって、《我我我ガイアール・ブランド》へとパワーアップを遂げると、まずはガイアトム・シックスの斬撃を弾き、続けてガイアールの力を上乗せしたラッシュではジョバンセンを粉々に粉砕する。
その散り際に、ガイアールの魂は「ガロウズよ、時の彼方でまた会おう」と告げる。
ジョバンセンを倒した我我我ガイアール・ブランドとガイアトム・シックスが激突するが、魂無きガイハートでは熱きブランドのハートに圧倒され一気にブランド優勢となっていく。
そしてガイアールの魂が告げる。「もう一人の我よ……魂を取り戻せ!掴みそして取り返せ!!」
ガイアールの魂の声が届いたのか、ガイアトム・シックスの動きが止まる。
その隙を見逃さなかったブランドの拳がガイアトム・シックスを貫き、異形の身体は再生することなく塵へと化したのだった。これにより「熱血王」ガイギンガの魂も超獣王来烈伝へと還った。残る王の魂は6つ。
モモキングたちがディスペクターとの戦いに追われているうちに、石柱の針が「I」を指す。するとフィオナの森が突如として300%焼失した。300%とは、1回燃えた後さらにもう2回燃えたという意味である。
- 各地で引き起こされる滅亡
石柱の針が「II」を指した。ユニバース・ゲートが出現し、《超神星ブラックホール・サナトス》と《超神星ビッグバン・アナスタシス》とがなんの前触れもなく光となって対消滅した。
各地に散ったその光によって封印されていたサバイバーが目覚め、増殖を開始した。
石柱の針が「III」を指した。脈絡なく時空の裂け目からゼニスと呼ばれる超存在が降臨すると、空からは無数の三角錐が降り注ぎ、ワールド・ウォー・ゼニスが勃発した。
石柱の針が「IV」を指した。使い手のいない超銀河弾がいきなり虚空から発射され、9000個もの次元の穴が空き、それぞれが超次元と繋がった。
石柱の針が「V」を指した。地中深くに眠っていたはずの5つの進化クロスギアが暴走、ディスペクターへと力を与えつつ、すべてのクロスギアが禍々しい存在へと融合し、まるで生命を持つかのように動き出した。
それは仙界一の天才ミロクにも予想外の出来事だった。
石柱の針が「VI」を指した。5体の《天地命動 バラギアラ》が次元の狭間から降臨したゼニスと共鳴しゼロ文明の力を取り込むと、ゼロとレインボーの矛盾によってゼニス化。
バラギアラ・ゼニス、その名も《「色災」の頂 カラーレス・レインボー/天上天下輪廻天頂》が生み出された。ゼロとレインボー、相反する2つの力を抱えたバラギアラたちは再び暴走を始めた。
石柱の針が「VII」を指した。闇文明では円卓を媒介として黒月の古城 オリジナル・ハートが再生し、消滅したはずの七王が復活すると、新たなゴッドとしてリンクし始め、新たな闇の王が誕生しようとしていた。
石柱の針が「VIII」を指した。オリジナル・ハートによって円卓に強大な力が流れ込んだ結果、業王 ディガロと幻王 ザインの二王が甦りさらにリンクする。
だが、《覇王ブラックモナーク》の復活とイデア・フェニックスが顕現した衝撃で一瞬にして消し飛ばされてしまった。
石柱の針が「IX」を指した。火文明に禁断の星が飛来し、着弾するやいなや禁断爆発。復興したアチーチ・タウンを中心に半径2万Kmを丸ごと消し飛ばし、ついでにフィオナの森が燃えた(8分ぶり4回目)。
石柱の針が「X」を指した。水文明では世界を破滅させる12個のプログラムを同時に起動するためのスイッチが入ってしまい、水文明中のコンピューターが熱暴走してあらゆる場所でリキッド・ピープルが蒸発した。
石柱の針が「XI」を指し世界が不思議なオーロラに覆われて突然の大爆発を起こす中、ようやくモモキングが石柱の下に辿り着く。すぐさま一太刀を浴びせると、針は壊れ動きが止まった。
奇跡と禁断の存在の目覚めは防げたかのように見えた……が、その時、壊れた針は奇跡の力で「XII」を指してしまう!そして石柱が開き、中から《禁時混成王 ドキンダンテXXII》が姿を現したのだった!!
—リュウセイはプリンを救えなかった—
—シデンはシーザーに負けた—
石柱から目覚めたばかりのドキンダンテがそう告げると、光文明は荒廃した砂漠へと変貌し、水文明の大気は有毒ガスに汚染され、火文明はマグマが噴き出す死の大地となった。
過去の歴史が辿らなかった滅亡の可能性が、現在の歴史に具現化したのだ。
- モモキングvs.ドキンダンテ
B・W・Mを倒し、今度こそドキンダンテに立ち向かおうとするモモキングに対して、ドキンダンテが宣言する。
—モモキングはドキンダンテに敗北した—
次の瞬間、モモキングの身体は地面に叩きつけられていた。
ドキンダンテの持つ宣言通りの未来を起こす力を前に、モモキングは全く歯が立たない。
それを見てボルシャックの魂が叫ぶ。「奇跡と禁断の力に対抗するためには、モモキングよ!お前も奇跡を起こすしかない!!」
その瞬間、奇跡が起こった!超獣王来烈伝が光り輝き、気が付けばモモキングの意識は聖気が満ち溢れる天界の神殿に飛ばされていた。
天界の神殿に飛んだモモキングの意識は、巨大な羽根を持った青き天使に出会う。
「ボクはアルカディアス。世界の秩序を守りたいというキミに、力を貸すためにここに来てもらったんだ。ボクの力を使って、ボクたちが守ってきた世界が滅亡するのを止めて欲しい」
モモキングの魂が、《聖霊王アルカディアス》の魂と共鳴する!
それは奇跡を起こし、光のジョーカーズを誕生させた。
アルカディアスと魂の共鳴を果たした《アルカディアス・モモキング》がドキンダンテと対峙する。
—モモキングはドキンダンテに敗北した—
—全ての秩序は保たれる—
ドキンダンテの宣言に対し、モモキングも負けじと宣言する!歴史が滅亡へと捻じ曲げられようとするのを、絶対の秩序で上書きしたのだ!!
未来を再び上書きしたアルカディアス・モモキングはドキンダンテに斬りかかるが、奇跡と禁断の力がミラクルD2フィールドとなってドキンダンテを守っており、攻撃が届かない。
だがそこでアルカディアスの魂が告げる。「ボクの力の出番だね」するとモモキングの刀が秩序の聖剣と化し、ドキンダンテのフィールドを切り裂く!
モモキングの秩序を保つ聖剣が、ついにドキンダンテの身体を貫いた。
だがドキンダンテは奇跡の力で再生すると、今度は過去現在未来にわたって集めた滅びのエネルギーを使い、最終奥義・禁時王秘伝エンドオブランドを放つ!!!!
それにより時間の概念が消し飛ばされ、滅亡の未来はさながら写真のように固定されてしまった。
禁時王秘伝エンドオブランドは、超獣世界から「時」という概念を消し飛ばし、新たな変化を否定した。
すなわちドキンダンテによって全ての滅亡の可能性が同時発生し世界が滅びつつある今、それを止めることができなくなってしまったということを意味していた。ドキンダンテを倒しても、世界を元に戻すことはできないのか……!?
- その他
かつて父がそうしたように、自らの持てる限りの力を使って《テスタ・ロッサ》を復活させた《不死帝の黒玉 ジェット》。
すべてはアウトレイジの誇りを守り、そして《カツキング》を救う為。
その願いを託されて蘇ったテスタ・ロッサの前に広がっていたのは、かつてのようにオラクルに支配された世界だった。
そしてそこには、強欲に支配されたかのような禍々しい姿をしたカツキングがいた……。
誰よりも自由を愛した男が何かに支配されるなどあっていいはずがない。
カツキングを救うべく、そして再度オラクルに支配された世界を解放すべく、テスタ・ロッサの戦いは幕を開けた。
- モモキングvs.ドキンダンテ決着
エンドオブランドによって「時」が消え去った世界で、ドキンダンテがさらなる猛攻を加え、絶体絶命!……しかし、ボルシャックが告げる。
「諦めるな!秩序や正義、理不尽に対して抗う意志。過去の英雄たちが世界にもたらした平和への願いが、この世界には残されている!モモキングよ、今こそ秩序の力を見せる時だ!!」
ボルシャックの言葉を聞いたモモキングが最後の力を振り絞って両手を天にかざすと、世界に散らばる平和の可能性がかき集められていく。
五元神による世界の平和。アウトレイジとオラクルの和解。ハンターとエイリアンの終戦パーティー。
それらがモモキングの身体に集まっていった結果、モモキングの身体が輝きに包まれていく。そしてついに天聖王儀 アルカディア・グローリーが発動した!!
天聖王の力であらゆる平和の可能性に触れたモモキングの身体は、聖なる闘気に包まれた!
アルカディア・グローリーを発動したモモキングに対し、ドキンダンテが再びエンドオブランドを放つ。
滅びの因果の奔流がモモキングを飲み込んだかのように見えた……だが!聖なる闘気で逆にエンドオブランドごとドキンダンテの時間を止めたモモキングが、聖剣をドキンダンテに突き刺して体内から聖闘気を爆発させる!!
聖剣を通じて体内から聖闘気を爆発させられたドキンダンテはついに再生することなく再び石化した。かくして「禁断王」ドキンダムXの魂は超獣王来列伝へと還ったのだった。
残る王の魂は5つ。
- 禁断竜王の顕現
ドキンダンテを倒したモモキングは、アルカディア・グローリーの力で世界に時間の概念をどうにか取り戻す。
だが他方で、ドキンダンテが最後に放ったエンドオブランドが時空に穴を開けてしまっていた。そしてすぐさまその穴を通って空前絶後の存在が出現しようとするのをボルシャックが感知する。
「この力は……まさか、ありえない!」
エンドオブランドが開けた時空の穴は、強力すぎて力を封じられた存在が眠る、歴史の裏側につながっていた。
その穴から突如として出現したのは、竜の頭を持ち巨大な剣を背負った機械の身体の存在。それは誰もが見た瞬間に「存在してはいけない」と確信できるほどの、禁忌の中の禁忌……《禁断竜王 Vol-Val-8》であった。
「この強大なオーラは! あまりにも危険すぎる力を持つがゆえに時空の彼方に封じられていたはずの12番目の王! まさか、あやつさえもディスペクターになってしまったというのか……!!」
「12番目の王は封印されていたはず!こんなことが起こりえるはずがない!!」と混乱するボルシャックをよそに、時空の穴から出現したVol-Val-8はモモキングへと攻撃を仕掛ける。
心を砕く刃、カオスを呼び出す異世界につながる扉、夢や現実だけでなく魂を切り取る一閃など、歴史の裏に封じられた力、プレミアムズがモモキングに襲いかかる!
プレミアムズとは、危険すぎるために歴史の修正力によって歴史の裏側に封印された力。それが時空の穴を通じ、Vol-Val-8の手によって現代に蘇ってしまったのだ!
Vol-Val-8はプレミアムズを繰り出して歴史の裏と表を反転させようとする。
その猛攻を前に、アルカディア・グローリーを発動したモモキングでも全く歯が立たない。
ひとまず距離をとったところでボルシャックが告げる。「仕方ない、極めて危険だが……モモキングよ!禁断王の力を借りるのだ!!」
次の瞬間モモキングの精神は王来空間に飛ばされ……だが、6つの封印によって弾かれてしまったのだった。
- 禁断王の試練
王来空間から弾かれたモモキングの前に5体のディスペクターが立ちはだかる。それを見てボルシャックが「そうか、あれは禁断の使徒! 奴らを全員倒せば禁断王もその力を認め、王来空間への道が開けるはず!!」と叫ぶのだった。
モモキングは5体のディスペクターのうち《士機電融 サウンドファーザー》に狙いを定める。すると周囲が炎の闘技場となり、すさまじい熱気と闘気を前にモモキングは防戦一方となってしまう。
だが「これまでに手に入れた王の力を使うのだ!」というボルシャックの助言を聞き、モモキングは超獣王来烈伝に眠る王の魂と共鳴する!
「熱血王」ガイギンガの力が発動すると、極限の熱と根性で闘技場のあちこちから爆炎が噴き上がり、巻き込まれたサウンドファーザーを爆破!
かくして王来空間にかけられた6つの封印のうち1つを解除することに成功したのだった。
続けて《炎勢混成 ガウスルヴィス》に挑むモモキング。すると迷宮が無限に続く牢獄の空間へと変化し、牢獄を抜け出せず彷徨うモモキングに追い打ちをかけるかのように牢獄の外からガウスルヴィスの炎が迫る。
だがモモキングは再び超獣王来烈伝に眠る王の魂と共鳴する!
「闘魂王」ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンの力が発動すると、逆に牢獄の外側が空間ごと灼熱の炎で埋め尽くされ、逃げ場のなくなったガウスルヴィスは百万回死亡!
無事2つ目の封印を解除したのだった。
モモキングがディスペクターの3体目、《霊刑連結 ジゴク・パルテノン》へと狙いを定めると、周囲は無数の針がそびえたつ空間へと変化する。
機動力を封じられたモモキングはジゴク・パルテノンの針の穴を通すような攻撃を受けきれない。しかしモモキングはみたび超獣王来烈伝に眠る王の魂と共鳴する!
「天聖王」アルカディアスの力が発動すると、秩序の宣言で針はすべて円柱へと塗り替えられる。そしてモモキングは円柱を杭の代わりにしてジゴク・パルテノンの肉体を貫通させ磔に!
そうして3つ目の封印が解除されたのだった。
モモキングは、4体目のディスペクターである《越獣縫合 ワルスラフォー》と対峙する。すると気づけば周囲はスライムで溢れた研究所と化していた。
モモキングの攻撃は液状のボディに吸収されてしまい、ワルスラフォーに傷一つ付けることができない。だがモモキングはさらに超獣王来烈伝に眠る王の魂と共鳴する!
「破壊王」ヘヴィ・デス・メタルの力が発動すると、液体であろうと構わず破壊できる力でワルスラフォーを空間ごと圧殺!
難なく4つ目の封印を解除したのだった。
5体目のディスペクター、《歪悪接続 ヨー・バルディ》と戦うモモキングはド派手な舞台の上に立っていた。
ヨー・バルディの圧倒的な声量を前に、モモキングは気圧され気味……と思いきや、モモキングはまたまた超獣王来烈伝に眠る王の魂と共鳴する!
「勝利王」ガイアール・カイザーの力が発動すると、勝利の咆哮がその声量でヨー・バルディを上回った!
ヨー・バルディは舞台から押し出され、5つ目の封印をも解除されたのだった。
「封印はあと一つ! 今のお前なら破れるはずだ!!」と叫ぶボルシャック。その言葉を聞きモモキングは「決闘王」ボルシャックの力で強引に最後の封印を突破!
次の瞬間、モモキングの精神は王来空間で「禁断王」《伝説の禁断 ドキンダムX》と対峙していた。
ドキンダムXは王来空間で有無を言わさず襲いかかってきた! 禁断の力で次々と周囲を侵食するドキンダムXを前に、モモキングもその身を侵されてしまう!
禁断に侵され、自我が失われそうなほど苦しむモモキングに対し、ボルシャックが語りかける。
「これが禁断王の力を手に入れるということだ。力を使いこなすには、苦しみを乗り越え拮抗状態を作るしかない。そのためには、我ら一族の力をすべて解放するのだ。」
次の瞬間、モモキングの頭の中に歴代のボルシャックたちの決闘の記憶が流れ込んできた。
モモキングの脳内に溢れたボルシャックの決闘の歴史……それは英雄たちの生き様の記録でもあった。
幾度も繰り返された戦いと、いくつもの苦難の果ての勝利。その一部始終を見るうちに、モモキングの胸の内に熱く滾るものがあった。
この歴史を忘れてはならない。この歴史を無駄にしてはいけない。気づけばモモキングの身体は禁断に蝕まれる苦しみを忘れていた。
ボルシャックたちの決闘の記憶によって体内の禁断を制し、かろうじて自我を取り戻したモモキングは、ついにドキンダムXの力を手に入れることに成功した。
そしてモモキングの精神は現実に舞い戻り、再びVol-Val-8と対峙する!
- 禁断龍vs.禁断竜
現実へと帰還したモモキングはVol-Val-8のプレミアムズを前に禁断の力を解放する。黒く染まる身体、十字に刻まれる文様、自身の身体をも絶え間なく苛む禁断……
そう、《禁断英雄 モモキングダムX》が誕生したのだ!!
モモキングダムXはプレミアムズをものともせずVol-Val-8に2本の禁断の槍を突き刺し、Vol-Val-8が持つ禁断の力を逆に利用して禁断による侵食攻撃を食らわせる。
だが、攻撃したモモキングダムXの身体も禁断に侵され、長くはもたない。しかも禁断に侵されたVol-Val-8は、お返しとばかりに禁断竜秘伝エターナルプレミアムズを放つ!
プレミアムズを永遠に連打するVol-Val-8の最終奥義・禁断竜秘伝エターナルプレミアムズに対し、モモキングダムXは禁断の力を全解放して受けきる構えを見せる。
だが禁断がモモキングダムXの全身を侵食し、もはや身体が耐えきれず崩壊寸前となってしまう。絶体絶命の窮地……それを救ったのは、新たに誕生した闇のジョーカーズだった。
モモキングがドキンダムXの力をまとい禁断英雄 モモキングダムXとなったことでモモキングの魂が禁断の力に目覚め、闇文明のジョーカーズが誕生したのだ!!
禁断の力から生まれた闇のジョーカーズによって、モモキングダムXは禁断の力をコントロールすることが可能になった。
崩壊の危機から脱したモモキングダムXは今度こそ禁断の力を最大限解放し、エターナルプレミアムズを耐えきったのだった。
「はいもしもし……何!?モモキングダムXがエターナルプレミアムズを耐えきったじゃと!?……オッフォン!この戦い、はたしてどうなってしまうんじゃあ!?」
- テスタ・ロッサとギュカウツ・マグル
禁断竜によって、電融王の座を実質的に奪われた《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》はドラゴン・オーブのコントロールから外れ、次々と我欲がままに力を振る舞い、暴走し始めた。
我欲に溺れたその姿には、もう才気も将器もない。
そんなカツキングの魂を救うべく駆けつけたテスタ・ロッサはその姿に不思議な喜びを覚えた。
「カツキング、あなたは常に人のために拳を振るってきた。そんなあなたが自分のために拳を振るっている姿を見れて、オレはうれしい」
テスタ・ロッサはラスト・バーニングの構えをとる。
「でも、人のために拳を振るうのがアウトレイジの誇りだと教えてくれたのはあなただ。あなたのためにこの命、燃やそう」
ギュカウツ・マグルはドラゴン・オーブのコントロールを外れたことでディスペクターの体を維持する限界をむかえていた。
そこへとテスタ・ロッサの魂の炎が突き刺さると、電融していたところからバラバラとなった。「無法王」《武闘将軍 カツキング》の魂は超獣王来烈伝へと還っていった。
残る王の魂は、あと4つ。
- レクスターズvs.ロマノグリラ0世
モモキングがVol-Val-8と戦っている頃、仲間たちも窮地に陥っていた。
ただでさえ強敵だった《極世接続 G.O.D.Z.A.》の身体が突如として2つに割れ、中から《零獄接続王 ロマノグリラ0世》が降臨したのだ!G.O.D.Z.A.は器に過ぎなかったのだ。
降臨したロマノグリラ0世が魔弾をレクスターズに打ち込むと、レクスターズたちは闘争本能が刺激され、やがて互いに同士討ちを始めてしまった。
そして、さらに自分の身体がゆっくりと作り変えられてしまっていることを悟る。だが、戦いを止めることができない。
そう、ロマノグリラ0世は平和を望む者に戦いを強制することで心の矛盾を生み出し、やがてはゼニス化させてしまうという恐ろしい能力を持っていたのだ!!
ゼニス化が止まらないレクスターズたちのピンチに駆けつけた者たちがいた。
それはガイアハザード、メテヲシャワァ、ゴリオ・ブゴリ、魔王と天使、ギガンディダノス!
ロマノグリラ0世は彼らにも同士討ちをさせようとするが、もちろん通用しない。なぜなら、戦いとは相互理解であることを彼らは既に知っているからだ!
ジョラゴンとバラギアラとの戦いを経て、ガイアハザードもまた戦いによってしか理解し合えないものがあるということを知っていた。
鬼札覇王連合のキングたちは獄鬼夜城の爆発によって一度は死亡した。だが、メテヲシャワァとギガンディダノスが持つ不死の力によって復活したのだ!
ロマノグリラ0世が植え付けた心の矛盾を乗り越えたレクスターズたちは、魂の絆に目覚めた。
ガイアハザードと鬼札覇王連合のキングたちによって戦いによる相互理解というヒントを得たレクスターズたちは同士討ちから解放され、ロマノグリラ0世に一斉攻撃する。もちろんその攻撃もまた相互理解の現れであった!!
レクスターズたちの一斉攻撃を受け、戦いながらも相互理解を試みる者たちが存在するという矛盾に耐えきれなかったロマノグリラ0世は自ら崩壊し、「煉獄王」《邪眼皇ロマノフI世》の魂は超獣王来烈伝へと還っていった。
残る王の魂は、あと3つ。
- その他
時空の穴は、12番目の王を呼び寄せたというだけにとどまらなかった。本来出会うはずのない時空が奇跡的な確率でつながった結果、勇者はかつての友人との再会という未来をつかんだのだった。
太古の昔、炎龍神・海龍神・天龍神・地龍神・黒龍神という、世界を統べる5体のドラゴンが存在した。彼らの争いは世界を分断し、文明が5つに分かれるきっかけとなった。
「なんだ、この文字は……?「12番目の王」「禁断竜」「5体の太古の龍」……この文字、オクトーパ先生の授業で習ったことがあるぞ……?」
《未来覇王 ググッピー》が発見した《禁断の遺跡》には、その存在を裏付ける文字が記されていた。
そしてモモキングダムXとVol-Val-8が死闘を繰り広げる裏では、ディスペクターを作り出した黒幕たるドラゴン・オーブがついに動き出そうとしていたのだった……。
- 禁断龍vs.禁断竜決着
エターナルプレミアムズを耐えきったモモキングダムX。だがその余波はすさまじく、世界の境界が破壊されて歴史の裏側に取り込まれていく!
それだけでなく、モモキングダムX自身も裏返っていく……しかし、そんな窮地を助けたのはレクスターズの力を手に入れたキャンベロだった!
《轟く侵略 レッドゾーン》と魂の共鳴を果たした《キャンベロ <レッゾ.Star>》がモモキングダムXの身体に触れると、裏返りから解放される。
そして万全の状態となったモモキングダムXは、Vol-Val-8に対して「無限X字斬り」を放つ!
「無限X字斬り」によって強制的にVV-8の肉体が封印されるとボルバルとのつながりが失われ、Vol-Val-8はX字に切り裂かれた。
「殿堂王」《無双竜機ボルバルザーク》の魂は超獣王来烈伝へと還っていった。
残る王の魂は、あと2つ。
- 降臨、終末縫合王
Vol-Val-8を倒したモモキングダムX。だが、世界の境界を修復してドキンダムXの力を解除したところで不意にボルシャックが呼びかける。
「モモキングよ……お主は、神を見たことがあるか?」
突然の発言で困惑するモモキングだったが、振り返るとそこには《終末縫合王 ミカドレオ》が立っていたのだった!
次々と王の力を得てパワーアップしていくモモキングに対抗するべく、ディスペクターを生み出した存在は《邪帝縫合王 ザ=デッドルナ》と《暗獅連結 グレイテスト・ネルザ》をそれぞれ二つに引き剥がし、
新たに《「俺」の頂 ライオネル》と神帝を縫合した終末を招くディスペクターを生み出していたのだった。
ミカドレオのオリジナルフィナーレは、射程に入った「俺」に敵対する者の身体に4つの神紋を植えつけ、そこに対して神の裁きを下す技。
あらゆる因果を無視した防御不能の神の裁きがモモキングダムXに襲いかかり、審判は下された!
オリジナルフィナーレによる審判が下され続け、打つ手のないモモキングにボルシャックが告げる。
「モモキングよ! 奴に対抗するには、『殿堂王』ボルバルザークの力を借りるしかない!!」
そして次の瞬間モモキングの精神は、見知らぬ空間に飛んでいた。
- 歴史の歪み
モモキングがミカドレオと戦っているのと同じ頃、他のレクスターズたちもディスペクターとの戦いに追われていた。
《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》、《DS電融 ザ=デッドNEXT》、《闘魂混成 エンペラー・アクターシャ》、《覚醒連結 XXDDZ》、《戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー》……
かつて歴史の転換点となった戦いにおいて中心となった超獣たちが、ディスペクターにされてしまっていたのだ。
-超獣世界初の陰謀が、再び目前で繰り広げられる。-
エンペラー・アクターシャと対峙したサッヴァークと「正義星帝」。
だが、アクターシャは12のプログラムをアップデートしたプログラムを一つずつインストールされたメカ・デル・ソルシリーズ12体で押しつぶしにかかる。
絶体絶命のピンチ……だが、そこに駆けつけたのは世代交代を果たした《神聖十二神騎》だった!
十王大戦で倒れた11人の勇士に代わり、それぞれの子が新たに加わって神聖十二神騎𝄇が結成された。指揮をとるのはもちろん、唯一の生き残りである《「新時代の福音」》改め《「激情の福音」》だ。
メカ・デル・ソルシリーズの相手は十二神騎に任せ、サッヴァークと「正義星帝」はエンペラー・アクターシャに立ち向かう。
正義をないがしろにする相手を許しはしない……そんな2人の想いが共鳴し、《煌星の剣 レクスカリバー》が顕現した!!
両手を重ねてレクスカリバーを握ったサッヴァークと「正義星帝」は、ありったけの正義を込めた上段斬りでエンペラー・アクターシャを脳天から真っ二つ!
正義と正義、初めての共同作業であった。
-超越した覚醒。その先にあるのは、最凶の悪魔か、最後の嵐か。-
XXDDZと対峙したマニフェストと《R.S.S. アアルカイト》は攻撃を仕掛けるが、XXDDZはダメージを一切受けずに反撃してくる。
XXDDZの本体は別の場所にあると判断したアアルカイトは本体を探すため、次元間航行モードに変身する。
次元間航行モードとなったアアルカイトに乗り込んだマニフェストは、XXDDΖが放つビームをかわしながらInstant Waveのコアである《歓楽のタギャースツ》にXXDDΖを解析するよう指示を送る。
そしてその結果、タギャースツがキユリの動画を見て「こんにちゆりゆり〜」しながらの演算によって、XXDDΖの本体が失われしパンドラ・スペースにあることが判明した!
XXDDZの本体が失われしパンドラ・スペースにいることを割り出したマニフェストとアアルカイトは、Instant Waveのデータベースを駆使しパンドラの位置を特定すると、
2人が映った最高にエモい写真によって得られた2000兆バズをエネルギーに変えて超次元のXXDDZに撃ち込む!
これにより大ダメージを受けて力を制御できなくなったXXDDZは、やがてパンドラの向こう側で塵と消えたのだった。
ー彼らの戦いが続く限り、戦国武闘会は終わらない。ー
シデンシーザーと対峙したゲンムエンペラーとテ・ラ・スザークだが、交互に繰り出される超銀河弾 HELLと超銀河剣 THE FINALの圧倒的なパワーを前に太刀打ちできない。
それに対し、これこそ真の強者と認めたゲンムエンペラーは夢幻の無を乱射するが、超銀河兵器によって生み出された次元の裂け目にすべてかき消され、2人の身に超銀河弾が迫る!
テ・ラ・スザークは迫る超銀河弾に対して一か八かの賭けに出る。共闘を良しとしないであろうゲンムエンペラーに対し、夢幻の無を展開するよう伝えたのだ。
確かに普段ならそんな言葉は無視しただろう。しかし何故かゲンムエンペラーは夢幻の無を展開し、そこに超銀河弾が着弾する……
だが、夢幻の無は消えていない! そう、テ・ラ・スザークが無月の門を重ねて出力を倍増させたのだ! これぞ秘奥義、「夢想封月」!!
秘奥義「夢想封月」を放ったゲンムエンペラーとテ・ラ・スザークはついに超銀河兵器を撃破すると、そのままゲンムエンペラーが無月の門の力を利用して超加速!すれ違いざまの翼の一閃でシデンシーザーを粉々に粉砕し、見事勝利したのだった。
-超獣たちは大地の果てまで走り続けた。NEXTの向こう側まで。-
ザ=デッドNEXTと対峙したダイナボルト。
だが、ザ=デッドNEXTは戦う様子を見せず、ただ遠くに霞んで見える崩れたフライパン山を指差すと、その方向へ走りだす。
一瞬いぶかしむダイナボルトだったが、すぐにその真意を察することができた。どちらが先にあそこまで着くか、レースで決着を付けようとしているのだと。
ザ=デッドNEXTを追いかけ、ダイナボルトもフライパン山に向けて走り出す。
スタートの差があるとはいえ速度自慢のダイナボルトが圧勝するかと思いきや、ザ=デッドNEXTは生み出されたばかりの肉体だというのにまるで何年も走り慣れているかのように速かった。
このままでは勝てないかもしれない。だが自らの誇りでもある速さの勝負で絶対に負けたくはない……敗北への恐れから、ダイナボルトは強くそう思った。
負けたくないと念じた次の瞬間、ダイナボルトの精神は険しい山で3つに分断された見知らぬ大地の上空に飛んでいた。そしていつの間にか目の前にいたドラゴンが言う。
「我はドギラゴン。その燃える思い、気に入った。恐れさえも力に変えて、しゃにむに走ろう」
《燃える革命 ドギラゴン》の力を借りた《ダイナボルト <ドギラ.Star>》は革命的な追い上げを見せ、最後はわずかな差でダイナボルトがフライパン山の頂上に先にタッチした。
そして走り終えたザ=デッドNEXTは、満ち足りた様子で塵と化した。
まるでゴールにたどり着くことそのものが目的であったかのように。
-2つの不死鳥が激突したその衝撃は、宇宙の開闢に等しいエネルギーを生んだ。-
《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》は、周囲を巻き込みながら身体の上下が高速で入れ替わることで衝突と対消滅と復活を繰り返すディスペクターだった。
このままではいずれ世界が消滅してしまうと感じたギガンディダノスは、衝突の瞬間に己の身体を割り込ませることで対消滅を防ごうとするも、莫大なエネルギーの奔流に阻まれ弾かれてしまう。
だが、そこに乱入したのは自然文明の怒りの化身、バラギアラだった!
ブラック・ビッグバンの衝突に割り込むには巨大なエネルギーが必要ということを悟ったギガンディダノスとバラギアラは、対抗して自分たちも衝突を始める!そしてそのままブラック・ビッグバンの衝突に割り込んだ!!
そう、対消滅と対消滅とを対消滅させることで対消滅を無効化したのだ!
対消滅を無効化させたことで、ブラック・ビッグバンの衝突は一時的に止まった。その隙を突いてギガンディダノスとバラギアラはレクスターズの力を発動させる。
死を運ぶデス・フェニックスと原始を司るヴェロキボアロスのパワーが合わさり、ブラック・ビックバンの衝突の威力を8億5千万倍にし、自滅を促したのだ!!
8億5千万倍となった威力で再び衝突を始めたブラック・ビッグバンは、その衝撃で自らの身体を次第に崩壊させていき、やがて虚空へと消えていった。
そして、二度と復活することはなかったのだった。
- 殿堂王の試練
見知らぬ空間でモモキングは、巨大な剣を掲げたドラゴンと出会う。
「我はボルバルザーク。ここは《殿堂王来空間》……我が無双の力を手に入れたいのなら、歴史の裏側を知り、そして受け止める度量を持つことだ」
ボルバルザークの言葉を受けたモモキングは殿堂王来空間を見てまわる。
神に叛きし者たちの王と神のしもべが一つとなった王の中の王や、天を満たす神秘を司る精霊、螺旋鋲の雨に打たれて泣く機械の騎士……そこには様々な存在がいた。
殿堂王来空間を巡る中でモモキングは、ふと力がみなぎってくるのを感じた。それどころか、暴れ回りたいという抑えがたい衝動が身体の内側からこみあげてくる。
何もかもを壊したい。何もかもをなぎ倒したい。
そんな欲望に飲み込まれそうになり、気づけばいつの間にか刀を振り下ろす寸前だったことで、モモキングはボルバルザークの「歴史の裏側を受け止める度量を持つ」という言葉の真の意味を知った。
身体の内側から湧き起こる破壊の衝動を自覚して、モモキングは悟った。歴史の裏側に送られるのは、決まって強力すぎる自らの力を制御できなかった存在なのだと。
そしてボルバルザークの力を受け継ぐということは、自分もそうした存在になりかねないということ……
だからモモキングは衝動を振りきり、刀を鞘に納めることにした。そうしてどうにか衝動を抑え込んだその時、再びボルバルザークの声が聞こえてきた。
「歴史の裏側に封じられた力の凄まじさ、理解できたようだな。この制御不能なほどの力を得ても、押さえつける自信がお前にあるのか?」
破壊の衝動を抑え込んだモモキングは、ボルバルザークの強さの根源を知った。そうして気づけば、モモキングは現実に立ち戻っていた。
歴史の裏側をも歴史として受け止めたことでモモキングはボルバルザークの力を受け継ぎ、《無双龍騎 ボルバル・モモキング》が誕生した!
「ミカドレオを倒せば12の王の力が揃う! さあ、王の祭りを始めよう!!」とボルシャックが告げる!!
- 十二王集結
現実に戻り再びミカドレオと対峙したモモキングは、「我が力を使うがいい」というボルバルザークの声を聞いて無双龍騎 ボルバル・モモキングへと変身!
そして4連打されたオリジナルフィナーレを、歴史の裏側からの力で打ち破った!!
オリジナルフィナーレを打ち破ったボルバル・モモキングは、ミカドレオに全力の一閃を食らわせる。
歴史の裏側の力が込められた、必殺の一撃!それを受けたミカドレオの身体は動きを止め、「獅子王」《「俺」の頂 ライオネル》と「黒月王」神帝の魂は超獣王来烈伝へと還っていった。
ついに12の王の魂すべてが揃ったのだ。
ライオネルと神帝の魂を収めると、超獣王来烈伝が突如として光り出した。だが、ボルシャックが慌てた様子で叫ぶ。
「この力は……いかん!!」
次の瞬間、超獣王来烈伝から光が溢れ出し、その光はいつの間にかモモキングの頭上にいた《龍魂珠》へと吸い込まれていく!
すべてのディスペクターは、この瞬間のために用意されていた駒に過ぎなかったのだ。
- 最悪の冒涜獣の誕生
ディスペクターを作り出していたのは龍魂珠だった。龍魂珠の目的は超獣王来烈伝の歴史ではなく、王の魂を利用して「新世界」を産み出すこと。
《天龍神アークゼオス》、《地龍神バラフィオル》、《黒龍神モルナルク》、《炎龍神ヴォルジャアク》、《海龍神クリスド》。
原初の世界の支配者であった五龍神を一つの存在に圧縮した最悪のディスペクターを作る……そのために必要なエネルギーを得るためだけに超獣王来烈伝の12の魂を龍魂珠は狙っていたのだ。
超獣王来烈伝とディスペクターからの力が注がれた次の瞬間、龍魂珠が一際輝くと、5体の龍神が現れ、それらは一つの巨大な肉体へと融合していった。
そしてその肉体の中央に龍魂珠が収まっていき……超獣世界を始まりより統べる存在である五龍神を素材とした最悪のディスペクター、ヴォルゼオス・バラモルドがついに誕生してしまった!
「あれはまさか、この私ですらも伝説でしか聞いたことのない封印されていたはずの五龍神!?
そうか、龍魂珠はディスペクターを操り、超獣王来烈伝を狙うことで、五龍神をディスペクターとして復活させるためのエネルギーにするべく、12の英雄の魂を我々に集めさせていたのだ!」
と驚愕するボルシャック・ドラゴンをよそに、ヴォルゼオス・バラモルドを誕生させた龍魂珠がモモキングに告げる。
「五龍神をディスペクターとするためのエネルギーを集めてもらってご苦労だった。
『新世界』の素晴らしさは貴様らのような愚かな歴史を辿ってきたものには理解できまい。エネルギーを集めてもらった礼に、貴様が『新世界』にふさわしい力を持つか試してやろう」
- 終末王龍大戦
「新世界」に耐えられないすべての生命を滅ぼすという龍魂珠を止めるべく、モモキングはボルバルザークの力を借りてヴォルゼオス・バラモルドに斬りかかる。
だが、片手の指2本で難なく刀の切っ先をつまんで止めたヴォルゼオス・バラモルドによって、そのまま刀をへし折られてしまう!!
刀を折られたボルバル・モモキングはそれでも拳で挑みかかるが、ヴォルゼオス・バラモルドの身体には傷一つ付けることができない!そして龍魂珠が告げる。
「無駄だ。超獣王来烈伝のパワーは既に我が奪い去った。貴様に残されているのは力なき王の魂のみ、ただの抜け殻よ」
ヴォルゼオス・バラモルドはモモキングに対し拳のお返しに太古の時代の5文明から取り出した淵源の力をぶつける。
まずは世界誕生の産声となった火文明の溶岩波。それを浴びたモモキングの身体から歴史が削れていく。
続けて超獣誕生の源となった水文明の大海の氾濫。十王たちとの共闘……次々と奪われていく。
さらに天界創立を告げる光文明の神曲の奏楽。チーム切札、レインボーの力も消えた。
夜と影の素材となった闇文明の泥濘。そしてついにはモモダチまで。
最後に、大地勃興の礎となった自然文明の巨獣の鳴動。
やがてモモキングはすべての歴史を失い、指1本動かせなくなってしまった。
- 『未来王』、覚醒
自身を構成するすべての歴史を奪われ、指1本動かせなくなったモモキングにボルシャックが告げる。
「まだだ! 確かに王たちの力もお前自身の歴史も奪われたかもしれない。
だが、魂はまだそこにある!歴史を乗り越え、未来を創造する意志が!!
モモキングよ、今こそ12の王の力を同時に発動させるのだ!!」
ボルシャックの言葉に導かれ、モモキングは12の王の魂すべてと共鳴する! モモキングは今や、超獣世界の歴史そのものを背負って立つ存在となった。
過去から現在にわたる時の流れを掌握し、未来を紡ぐ王……その名も、《未来王龍 モモキングJO》!!
『未来王』となったモモキングは、過去から未来までの歴史を尊ぶすべての王の力を統べる存在となったのだ!
モモキングJOは折れた刀を持って再びヴォルゼオス・バラモルドと対峙する。
超獣世界が育んできたすべての生命、すべての歴史を、決して消させはしない。新しい未来はこの世界を諦めて「新世界」に逃げようとする龍魂珠ではなく、この世界に生きる者たちが自分たちで作り上げていくものだ……
その想いが折れた刀に集まり、世界の記憶から刀を修復させる!
修復した刀を手に再び立ち上がったモモキングJOに対し、龍魂珠が「新世界を拒む歴史の敗北者よ、我が絶対の力の前に消え去るがいい!!」と吠えると、
ヴォルゼオス・バラモルドはディスペクターの王たる力を使ってロストパラダイスワルツとエンドオブランドとZERO×STRIKEとエターナルプレミアムズとオリジナルフィナーレを同時に放つ!
迫りくる5つの秘伝を前にして、モモキングJOは王の力を使うことに躊躇いを感じていた。
なぜなら王の力を使うということは、世界に刻まれた王たちの記憶を使い果たすということ。それはすなわち、ボルシャックとの別れも意味していた。
だが、そこでボルシャックが告げる!
「モモキングよ! 短い時間であったが、お主と過ごした時間はまことに楽しかったぞ!
しかし、どうやら我が使命は龍魂珠の野望を食い止めることにこそあったようだ!
そのために世界が我が魂を超獣王来烈伝につなぎとめておいてくれたのだろう……ゆえに、我らの魂に気を遣う必要はない! 全力全開で行け!!」
ボルシャックの言葉を聞いて覚悟を決めたモモキングJOは、12の王の魂と限界まで共鳴する。
ボルシャックが、アルカディアスが、ガイアールが、ヘヴィ・デス・メタルが、ボルメテウスが、ガイギンガが、
カツキングが、ドキンダムXが、ロマノフが、ボルバルザークが、ライオネルが、神帝が、
モモキングJOの刀に宿り5つの秘伝を突き破ってヴォルゼオス・バラモルドに全歴史を乗せた一撃を食らわせる!!
モモキングJOの全歴史を乗せた一撃に対し、ヴォルゼオス・バラモルドも5文明の淵源の力を一度にぶつけて対抗する。両者の力は拮抗しているように見えた……が徐々にモモキングJOが押されていく。
そこにボルシャックが告げる!
「モモキングよ!13番目の王、『未来王』たるお前の力をこの一撃に乗せるのだ!!」
- 覇王への道
カツキングの魂を救ったものの、かつての盟友や強敵たちが魂無き存在に成り下がっているのを目にしたテスタ。
だが、そんなテスタの心を救ったのは未来の覇王だった。
テスタ・ロッサが
「オレにとっての英雄は、無法者と呼ばれても自分が守る者のために闘い続ける男だった」
と告げると、ググッピーは
「僕にとっての英雄も……裏切り者と呼ばれようと僕たちを守るために闘い続けてくれていました。
今度は僕たちが守るべきものを守る英雄になりましょう!」
とテスタ・ロッサの心に寄り添う。
こうして同志となったふたりは、覇王への道を歩み始めたのだった。
- その他
本来合体するはずのない存在を無理矢理合体させるディスペクターの登場は、超獣世界そのものに大きな歪みをもたらした。
そしてその歪みは、世界に思いもよらぬ変化をもたらそうとしていた……。
-「ついに超獣王来烈伝に12の王の魂を収めたと思いきや、それは実はディスペクターを生み出していた黒幕、龍魂珠の思惑通りだった!
「新世界」に適応できないすべての生命を死滅させるべく復活した五龍神から生み出された最悪のディスペクター、ヴォルゼオス・バラモルドを止めるべく、モモキングも未来王龍 モモキングJOへと覚醒!
死闘の果てに、モモキングJOとヴォルゼオス・バラモルドの戦いがついに決着する!
次回、デュエル・マスターズ キング「さらば歴史(とも)よ! 涙の大団円」お見逃しなく!!」-
- 王来大戦〜終局〜
ヴォルゼオス・バラモルドの持つファイブ・オリジン・ドラゴンによる全ての根源の力は、これまでの超獣世界の歴史を破壊し始めた。モモキングの刀は偽りの命に阻まれ届かず、新たな歴史「《新世界秩序》」が構築されようとしていた。
封じられた5つの文明の始まりの力が、世界を破壊し、新たな秩序を生み出す。
5つの文明の均衡が崩れ、デュエマの新しい歴史が始まる! ……かに思われた。
ヴォルゼオス・バラモルドの「新世界秩序」を前に、「超獣王来烈伝」が光り輝き、モモキングは「究極王来空間」へと飛ばされた。
「究極王来空間」に勢ぞろいした12の王。彼らの紡いできた歴史を無にする「新世界秩序」に対抗するべく、それぞれ自身の力全てを込めた刀へと姿を変えていった。
「究極王来空間」から戻ってきたモモキングの手には、12本の刀が握られていた。
「決闘」の、「闘魂」の、「勝利」の、「無法」の、「熱血」の、「天聖」の、「破壊」の、「煉獄」の、「黒月」の、「獅子」の、「禁断」の、「殿堂」の、12の王の紡いだ真実の歴史が偽りの命を打ち砕く!
そして「究極の王」《究極英雄 キング・モモキング》となったモモキングがボルシャックの刀に12本の刀の力を全て込める!!
超獣世界すべての歴史を背負ったモモキングが、歴史を破壊し別の歴史を創ろうとしたヴォルゼオス・バラモルドに打ち勝ったのだ!
モモキングがヴォルゼオス・バラモルドにとどめをさしたその瞬間、ヴォルゼオス・バラモルドの体を赤い槍が貫いた。その穂には三つの眼が開いていた。
槍の向こう側から、聞き覚えのある笑い声が聞こえてきた。
「モモキングよ、貴様もちょうど『龍の王の歴史』を経てきたようだな。『鬼の王の歴史』とどちらが真の王の歴史か、決着をつけようぞ」
王来大戦の終了後、殿堂王来空間は戦いから解放された英雄たちのやすらぎの土地となった。
モモキングが勝利したことで、ボルシャックの拳にまた新たな闘いの歴史が刻まれた。
そして、新たな闘いがすぐ始まる。
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参考 [編集]