《ソウル・アドバンテージ》 [編集]
ソウル・アドバンテージ R 闇文明 (6) |
呪文 |
自分のシールド1枚につき相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。 |
※プレミアム殿堂 |
DM-28で登場した闇の呪文。
凶悪なハンデス効果を持つ呪文で、ハンデスできる枚数は自分のシールド枚数を参照する。一見不安定そうだが、初期状態では5枚ものハンデスができるため、コントロール相手の中盤では実質的に6コストの《ロスト・ソウル》となっていた。
捨てさせる枚数だけでなく撃てる速さも重要なハンデスカードにおいて、《ロスト・ソウル》よりも単純に1マナ軽いということ以上に、1ターン早く撃てること自体が何よりの強み。
こちらが先攻の場合マナブーストから撃てば、相手が4マナしかたまっていない=5コスト帯のカードを使えていない内に手札を0にさせてしまうこともザラ。
反面ビートダウン系デッキ(特に速攻)に対しては、序盤にシールドが少なくなっていくため微妙なスペックのカードに成り下がる。
ただ、比較対象の《ロスト・ソウル》も重量級ゆえに【速攻】には弱いので、この点は《ロスト・ソウル》の劣化にはなりづらい。
むしろ相手の大量ドローやコンボにより、ハンドアドバンテージ差をつけられすぎた劣勢の局面を挽回しにくいというのが、《ロスト・ソウル》に対して最も劣っている部分だと言える。
終盤の局面になると、特にコントロールが相手の場合、《雷鳴の守護者ミスト・リエス》、《魔弾オープン・ブレイン》、《ストリーミング・チューター》などのドローソースがきちんと回っているならば、3、4枚程度のハンデスでは大して効果を上げない場面も多い。
《ロスト・ソウル》ならば確実に手札を0にできるのである程度の仕切り直しができるのだが、このカードでは焼け石に水の場面も多々ある。
総じて安定感は《ロスト・ソウル》に劣るが、シールドが4枚以上の状態でぶち込めれば即ゲームの帰趨を左右するほど強力なカードであることは間違いない。
当然シールド追加を行うカードと相性が良い。特にシールド追加とハンデスを行う《腐敗聖者ベガ》はマナカーブ的にも綺麗に繋がるうえ、両方の効果でハンデス枚数を底上げできるので非常に好相性。
環境において [編集]
戦国編のトップメタのフィニッシャーは《聖鎧亜キング・アルカディアス》、《龍神ヘヴィ》/《龍神メタル》、《超絶神ゼン》/《究極神アク》、《英知と追撃の宝剣》、《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》、《邪眼皇ロマノフI世》など7コストに集中しており、それら出されるよりも先にオールハンデスを叩き込んでしまう《ソウル・アドバンテージ》は非常に凶悪な性能を誇っていた。
《フェアリー・ライフ》と《青銅の鎧》が初動として4積されている黒緑を含んだデッキならば、ある程度安定して4ターン目に打つことが可能であり、決まればそのままゲームエンドであった。
【速攻】には役割を持てないが、ビートダウン相手ならば盾があまり減らないうちに先打ちすることも可能で、カウンターになる《斬隠蒼頭龍バイケン》などのマッドネスは搭載できるデッキは限られていた。
先打ちしてしまえば相手の《ソウル・アドバンテージ》を落としてしまえるため、【速攻】以外の闇入りのデッキほぼ全てに積まれた。むしろ、この環境において黒と緑が必須カラーになった最大の理由がこのカードだったといえるだろう。
早期オールハンデスで容易に勝利できてしまうのは脅威であり、トップメタ以外のデッキでも積極的に積載され、ファンデッキであっても決まればデッキパワーをひっくり返してしまう程のスペックを持っていた。
このカードの流行でマッドネスの価値が上昇し、《ソウル・アドバンテージ》に耐性を持つ【カウンターマッドネス】や【カウンターバイケン】が地雷として活躍したことからも影響力の大きさがわかる。
ギャラクシーマスターリーグ2008のオープンクラスでは優勝した【ギャラクシーコントロール】に1枚、【ヘヴィ・メタル】に2枚、レギュラークラス準優勝の【ギャラクシーコントロール】に2枚投入される実績を残した。
2009年4月15日殿堂入りとなる。その後はコントロール同士の戦いにおいて「先に引いて撃ったもの勝ち」な運ゲー感の強いカードとなっていたが、2009年12月19日についにプレミアム殿堂入りが決定。登場から546日でのプレミアム殿堂は規制当時2位のスピード記録であった(2020年7月1日の殿堂時点では6位)。
これにより7コスト域前で突然全ての手札をたたき落とされるということは少なくなった。しかしながら《ロスト・ソウル》はまだまだ健在なので、マッドネスや《墓守の鐘ベルリン》などのハンデス対策は未だコントロールにおいては有効。
その他 [編集]
- カードそのものを分析してみると、このシールド依存の能力は環境に左右されやすい。環境の高速化によってシールドが早期に削られやすくなると、《ソウル・アドバンテージ》のパフォーマンスも低下する。とはいえ、プレミアム殿堂以降、殿堂ゼロデュエルのような特殊なルール以外では環境での強さは考慮する必要がない。
- このカードがプレミアム殿堂入りして以降デュエル・マスターズは高速化の一途を辿っており、当時のゲームスピードに戻るのは非現実的なため、このカードが支配出来るような環境が再来する可能性は低いか。
もっとも、カードプールの広がりによって、《ソウル・アドバンテージ》をより早期に打ったりコスト踏み倒しする手段が登場する可能性も十分ある。万が一、殿堂解除されたのなら戦国編と比べてシールド追加の価値が見直され容易になっている点も追い風になる可能性があるだろう。
- 王来篇でこれまでの高速化を是正するG・ストライクやEXライフが登場し、4~6ターン目に「シールドが2枚以下」という状況も減ってきた。中でもシールド追加とこの呪文のコスト踏み倒しを併せ持つ《龍風混成 ザーディクリカ》は凶悪な相棒となりえる[1]。
- 開発のしゃば氏は「6マナの頃にはシールドはそんなに残らないという理論で作られたが、デザイナーの想定よりコントロールが強い環境で1マナ軽い《ロスト・ソウル》だった。今ぐらい高速化した環境なら帰ってこれるのだろうか?」とコメントしている[2]。
- カード名を直訳すると「魂の優位」。自分のシールドが多いほど効果がパワーアップするため、シールドを魂と比喩したのだろう。
ソウル・アドバンテージ R 闇文明 (6) |
呪文 |
相手の手札からコストの最も大きいカード1枚を捨てさせる。(複数あるなら、その中からランダムに1枚)墓地から唱えたなら、さらに自分のシールド1つにつき相手の手札1枚をランダムに捨てさせる。 |
DMPP-10で実装。通常の効果がデュエプレ版《解体人形ジェニー》のcipと同じ形式のハンデスに変更され、TCG版の効果であったシールド枚数依存のハンデスは墓地から唱えた時限定となった。
普通に唱えると《解体人形ジェニー》より2コスト重くクリーチャーも残らないとどう考えても割に合わないため、《邪眼皇ロマノフI世》等墓地から呪文を唱えられるカードとセットで使うことを前提に採用することになる。
採用できるデッキは大きく縛られるようになったが、墓地から唱えることでTCG版より1枚多くハンデスできるようになったのは強化点。自分のシールドが5つあるのなら、驚異の6ハンデスである。
山札にあるうちは《ロマノフI世》のcipで容易に墓地に落とすことができる。
しかし、DMPP-10時点では手札の総数を減らさない手札交換が《エマージェンシー・タイフーン》と《流砲 ハイドロ・バズーカ》しかなく、《ソウル・アドバンテージ》を引いてしまったら持て余すことになりやすいので注意。マナチャージに使ってしまうと必然的に墓地には置かれていないことになってしまう。
《神滅翔天ザーク・ゼヴォル》や《クルセイド・チャージャー》など、クリーチャーが残ったりマナブーストになったりしつつ手札交換するカードはあるが、それらだと手札の枚数自体は使う前より1枚減ってしまい、多色事故や手札に抱えていた《ロマノフI世》がハンデスされたりすることが起こりやすくなってしまう。
DMPP-22では、アタックトリガーのリスクとは無縁のcipで墓地から呪文を唱えられる《龍素記号Sr スペルサイクリカ》が登場した。
DMPP-24では《龍素知新》も登場した。
関連カード [編集]
収録セット [編集]
参考 [編集]