遅延誘発型能力 [編集]
呪文や能力の解決により生成される効果で、元々の能力を使用したその時ではなく、それより後の指定されたタイミングで誘発するあるいは有効になるものを指す。
元となる能力は誘発型能力であるとは限らない。さらには遅延誘発型能力が単発的効果ではなく継続的効果の場合もある。
- 「遅延誘発(の挙動をさせる)能力(テキスト)」ではあるが、裁定は間違いなく「効果」である。
ねじれる者ボーン・スライム C 闇文明 (1) |
クリーチャー:リビング・デッド 1000 |
ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい) |
このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃する時、攻撃の後、破壊する。 |
※「攻撃の後、破壊する」という単発的効果
飛翔龍 5000VT VIC 水文明 (8) |
クリーチャー:マジック・アウトレイジMAX 12000 |
このクリーチャーの召喚コストを、バトルゾーンにあるクリーチャー1体につき1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。 |
ジャストダイバー |
T・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。次の相手のターン中、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せない。 |
※「次の相手のターン中、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せない」という継続的効果
幻想妖精カチュア VR 自然文明 (7) |
クリーチャー:スノーフェアリー 3000 |
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。 |
TT−自分の山札を見る。その中からドラゴンを1体選び、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。そのクリーチャーは「スピードアタッカー」を得る。このターンの終わりに、そのクリーチャーを破壊する。 |
※「このターンの終わりに、そのクリーチャーを破壊する」という単発的効果
呪文能力による遅延誘発型能力 [編集]
ミラクル・サーチャー UC 水文明 (3) |
呪文 |
このターン、自分のクリーチャーがシールドをブレイクするたびに、カードを2枚引いてもよい。 |
※1ターンの継続的効果かつ、その中で何度も発生する単発的効果
白騎士スパーク R 光文明 (6) |
呪文 |
S・トリガー |
バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてをタップする。 |
このターンの終わりに、バトルゾーンにある自分の、名前に《白騎士》とあるクリーチャーをすべてアンタップする。 |
※「このターンの終わりに、バトルゾーンにある自分の、名前に《白騎士》とあるクリーチャーをすべてアンタップする」という単発的効果
超次元シャチホコ・ホール C 闇/火文明 (5) |
呪文 |
次の相手のターン中、自分のエイリアンは攻撃されない。 |
コスト7以下のエイリアン・サイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。 |
※呪文能力を受けたクリーチャーに、後から1ターンの「攻撃されない」継続的効果を発揮する
置換効果による遅延誘発型能力 [編集]
光姫聖霊ガブリエラ SR 光文明 (7) |
クリーチャー:エンジェル・コマンド/メカ・デル・ソル 7000 |
G・ゼロ−自分のシールドが1枚もなく、バトルゾーンに自分の《光姫聖霊ガブリエラ》が1体もなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。 |
W・ブレイカー |
相手のクリーチャーの攻撃によって、相手がゲームに勝つ時、かわりにこのクリーチャーを破壊してもよい。そうした場合、相手はゲームに勝たず、このターン中クリーチャーは攻撃できず、自分の次のターンの終わりに自分はゲームに負ける。 |
※「自分の次のターンの終わりに自分はゲームに負ける」という単発的効果
ルール [編集]
遅延誘発型能力を生成する呪文や能力が解決される前に、遅延誘発型能力の誘発条件を満たしても、そのことでは遅延誘発型能力は誘発しない。その結果、遅延誘発型能力が一度も誘発しないこともありうる。
特定のカードに影響する遅延誘発型能力は、そのカードが進化や再構築(退化)等した場合でも引き継ぎされ影響を及ぼすことができる。
ただし、そのカードがそのゾーンを離れた場合(指定された時点までに戻ってきたとしても)影響を及ぼさない。
また、実際に遅延誘発型能力が適用されるタイミングでカードタイプが変化し、遅延誘発型能力で言及されているカードタイプではない場合、遅延誘発型能力は不発する。
Q.「アビスラッシュ」で召喚したタマシード/クリーチャーは、自分のターンの終わりに必ず山札の下に置きますか?
A.状況によって山札の下に置かれるか変わります。
自分のターンの終わりにクリーチャーになる条件を満たしていれば、山札の下に置かれます。
ただし、ターンの終わりにクリーチャーになる条件を満たしていなかった場合、山札の下に置かれません。
例えば、《邪龍 ジャブラッド》を「アビスラッシュ」で召喚したターンの終わりに、先に他の「アビスラッシュ」で出したクリーチャーを山札の下に置くなどして、自分の闇のクリーチャーやタマシードが3つ以下になった場合、その《邪龍 ジャブラッド》はクリーチャーではなくなるため、山札の下に置かれません。
引用元 (2023.6.23)
バトルゾーン以外で効果を使い、それからバトルゾーンに出て遅延誘発する効果は、「バトルゾーンにあるクリーチャーの能力」に含まない。
ある一つの効果によって生成される複数の遅延誘発型能力は同時に解決される。
呪文能力が生成したコスト5以下の呪文の効果なら、遅延誘発型能力は《∞龍 ゲンムエンペラー》によって効果を失う。
Q.自分は《バンキシーの魔盤》を唱えて、山札から《∞龍 ゲンムエンペラー》がバトルゾーンに出ました。
この《∞龍 ゲンムエンペラー》は「スピードアタッカー」ですぐ攻撃できますか?
また、次の相手のターンのはじめに手札に戻りますか?
A.《∞龍 ゲンムエンペラー》自身の能力により《バンキシーの魔盤》の効果で付与された「スピードアタッカー」が無視されるため、召喚酔いで攻撃できません。
また、「次の相手のターンのはじめに、そのクリーチャーを手札に戻す」も効果が無視されていますので、次の相手のターンのはじめに手札に戻らず、バトルゾーンに残ります。
コスト5以下の呪文の解決中に《∞龍 ゲンムエンペラー》が出た場合でも、解決中の効果は無視されません。ただし、それにより生成された継続的効果や、遅延誘発型能力は無視されます。
引用元(2023.12.15)
遅延誘発型能力の例 [編集]
「バトルの後」「攻撃の終わり」「攻撃の後」といった誘発タイミングは、純粋な誘発型能力で参照されることが珍しく、そのほとんどが遅延誘発型能力である[1]。
「このターンの終わりに」「次の⚪︎⚪︎のターンのはじめ/終わりに」「次の⚪︎⚪︎のターン中」を指定している能力も遅延誘発型能力である。
呪文は唱えたら即座に解決されるため、基本的に誘発タイミングが存在しない。従って呪文のテキストに「⚪︎⚪︎した時」とあれば、基本的には遅延誘発型能力である。ただし、唱えること以外で適用される能力を持つこともあるため、全てが遅延誘発型能力というわけではない[2]。
その他 [編集]
- 基本的に、「その後」とある能力は一連の処理なので遅延誘発型ではない。
- ただし、遅延誘発型能力ではないが《暗黒皇グレイテスト・シーザー》をはじめとした、「墓地から呪文を複数枚を選んでからコストを支払わずに唱え、その後、山札の下に置く」効果は、唱え終わるごとに山札の下に置くのではなく、すべて唱え終わってからまとめて山札の下に置くことには注意が必要である。唱えた呪文の動き方は墓地→保留状態→墓地→山札の下になる。
- 古いルールではpigは墓地で誘発する能力だったことがある。そのルールの時代は、pigにより《ケンゲキオージャ 〜究極火焔〜》を破壊など除去をした場合、「バトルゾーンのクリーチャーの能力」とはみなされなかった。だが、遅延誘発型能力のスレイヤーは《ケンゲキオージャ》とバトルし、負けて破壊された後に「バトルの後」の効果で《ケンゲキオージャ》を道連れにした場合、誘発はバトルゾーンで済んでいるためpigとは異なり「バトルゾーンのクリーチャーの能力」とみなしていた。
- なお、現在ではpigはバトルゾーンに能力を無視されていない状態で存在していることで誘発できるものとなった。したがってスレイヤーでもpigでも《ケンゲキオージャ》を除去されたプレイヤーはエクストラウィンする。
- この用語は総合ルール(ver.1.43)110.3bに記載のある公式の用語である。
一見するとこの能力は何らかの「能力」が引き起こす出来事のタイミング、すなわち「効果のタイミング」を定義しているようにも見える(=「遅延誘発型効果」と言った方が良さそうに見える)が、総合ルールには「誘発型能力を与えられる〜」と、(能力の)付与に近いような記述がなされている。
- 遅延誘発型能力が引き継ぎの対象になる、能力無視の対象外である、という事実を鑑みると、遅延誘発型能力は「特定のタイミングで単発的効果を発生させる、もしくは特定のタイミングから継続的効果を発生させる」特殊な継続的効果と理解した方がよさそうである。
参考 [編集]