プリンス・カイザ [編集]
漫画・アニメ『デュエル・マスターズ WIN』シリーズのキャラクター。
デュエリストチーム「D4」のリーダー。通称「帝王カイザ」。「Duel Prince(デュエルプリンス)」という異名を持つ。
アニメでの担当声優は阿座上洋平氏で、幼少期は京花優希氏。
一人称は「私」または「俺」。人前ではないところでは「僕」と言っている場面もある。
中学生にして大企業の社長もこなす。ウィン含め、全デュエリスト憧れの存在。
轟炎の竜皇ボルシャックを従える最強の決闘者でもある。
アニメ版(無印) [編集]
ITやエンターテイメントを中心に、様々な事業で世界トップクラスを誇る巨大企業・竜神コーポレーションの社長。13歳。
父から会社を継ぎ、その売上規模を20倍に急成長させた経営手腕の持ち主。
その経歴からメディアの注目も集めており、テレビ番組への出演も多い人気者。
側近に仮面の大男がいる。
テレビ番組やイベントで見せる顔とは裏腹に、冷徹で裏表のある人物。
「自分への挑戦権」が優勝賞品として手に入るガチデュエバトルに勝利した斬札 ウィンを称える素振りを見せたが、影では「三流」や「時間の無駄」と辛辣に評価していた。
彼が成長意欲が無いと見なした竜神コーポレーションの役員たちに対しては「ゴミ」「クズ」「雑草以下」と非常に厳しい言葉を投げかけている。
また、竜神コーポレーションの子会社であったパパリンの働く工場の社員を(理由はあるとはいえ)一方的にリストラを宣告するなど、彼曰く「腐った大人」への対応は冷酷[1]。
「不死身のカイザ」の異名を持ち、至近距離で爆発に巻き込まれても無傷で済んでいる。
幼少期の飛行機の墜落事故の時、飛翔する《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》に「大義のため、デュエルマスターであるお前を死なせない。共に戦おう」と命を救われ、1人だけ生還したのが「不死身のカイザ」の正体である事が第25話で判明した。
最強のデュエリスト「D4」のトップであるという立場と上述の性格が悪い意味で合わさり、デュエルに対する姿勢は初期の白凰やキラ以上に冷徹で残酷。
ボウイとの対戦では、彼のミスプレイに対し「D4の看板は重い」と宣告し、彼の心を折った。
パパリンとのデュエマでは、同じボルシャックを使うガッツを《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》で打倒。
自らのリストラをかけた勝負であったにもかかわらず、試合後に笑顔でお礼の挨拶をするガッツの態度が逆鱗に触れてしまったことで彼に「ボルシャックを使う資格はない」と宣告し、彼のデッキを焼き尽くしてしまった。
このデッキはウィンの誕生日に二人で組んだ思い出のデッキであり、この一件が原因となってウィンは幻滅し、リベンジを誓われている。
第14話においてウィンに上述の「自分への挑戦権」を使用したデュエルを挑まれたことで直接対決が行われ、《ボルシャック・カイザー》のシビルカウント5で圧倒し勝利した。
デュエル後、ウィンを「見込み違い」と切り捨てた一方、「貴様如きが、私の探し求めるデュエル・マスター[2]のはずがない」とも発言しており、その真の目的は謎に包まれている。
デュエル中に《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》が召喚された際、その存在を予め知っていたかのような言葉を発している。
《マーダン=ロウ》は復活してすぐのカードであり、カイザがその存在を知り得るはずが無く、ウィンたちは自分たちの中に潜む裏切り者を探すことになった。
その後、《邪龍 ジャブラッド》を手に入れて特訓に出掛けようとしていたウィンを自社のビルまで拉致。
契約により内通していた正体を隠す裏切り者の忍者をウィンにけしかけてデュエマさせたが、敗北したことで鉄仮面に別次元に閉じ込めさせた。
パパリンと仲間を何度も傷つけられたことで復讐に燃えるウィンと二度目の対決を行う。
この対戦では赤緑基盤の《メンデルスゾーン》と《ボルシャック・栄光・ルピア》を採用したデッキを使用。
猛攻撃でウィンを追い込むものの、S・トリガーで発動した想定外のカードである《調和と繁栄の罠》の前にトドメを刺し損ねる。
最後は《ボルシャック・ドギラゴン》の革命0トリガーで抵抗を試みるが、《邪龍 ジャブラッド》の除去耐性により無力化され、初の敗北を喫した。
その後は倒壊するビルから鉄仮面と共に脱出し、「もう敗北はない」と誓った。
- 彼が《ボルシャック・カイザー》を召喚する際には炎が舞い、周囲の窓ガラスが吹き飛び壁は焦げ付く、ガッツのデッキを焼却する際にはどこからともなく炎を放つなど、人間離れした技を見せている。二戦目では邪神くんの邪神フィールドを破り火文明の世界に変えた。
- ウィンへの敗北後、鉄仮面の正体である《ボルシャック・カイザー》との出会いが語られた。
- 邪神くんはカイザを「人間を超えている」と評している。
- カイザ自身は非道な行いを正義や未来のためと信じて行っており、担当声優の阿座上氏は「悪役らしさは抑えて」と演技指導を受けているらしい[3]。
また、うんちく役の阪口大助氏からは収録現場で顔を合わせる度に「カイザ許さねえ」とイジられているらしい。
- スペシャルドローのセリフは、「運命は既に決まっている。認めてやろう。この私に隷属することを。勝者であるこの私のため無限の鉄槌を下すことを…喜べ、今こそ解き放ってやる。勝者は私、世界を変えるのは私だ!」。
ドロー演出は西洋の教会のような建物、重厚な音楽などと勝太のライバルであるルシファーを彷彿とさせる部分がある。
- 余談ではあるが、毎試合必ずといっていいほどシールドにS・トリガー、G・ストライクがある。
使用しているデッキの特性上、仕方ないことではあるが側から見ればただの運がいいだけに見えてしまう。
だが、逆にそこは「不死身のカイザ」だからこそ成せる豪運ともいえるだろう。
他のD4と共に生徒会を運営、自身は生徒会長を務める。
無印の頃と比較すると過激な行動は取らなくなったが、D4入れ替え戦で敗北したボウイを遂に追放し、カレンに「業火のデュエマ」を仕掛けてその覚悟を見極める等自他共に厳しい性格は相変わらず。
その割には霞ヶ関 ファルゴの横暴を見逃していたが、それも蓋を開けてみれば「ボウイの連敗によってD4の権威が落ち続けているため、これ以上メンバーに処分を下すとD4の権威が更に落ちる」という危惧ゆえ中々行動に移せないだけであり、本人は彼の言動に嫌悪感を抱いていた。
実際に、ファルゴが公衆の前でイカサマをした挙げ句ウィンに完敗した際には「良い処分の口実になる」と発言しており、後日彼にD4最低クラスというレッテルを貼る一方でカレンの立場を向上させる形で実行している。
学園祭において「デュエマさいこークラブ」がファルゴのせいで出し物を変更せざるを得なくなった際にも(カレンに言いくるめられてもいるが)見逃していた。また、そこでクラブ特製のタコさんウインナーをオーバーリアクションで評価する、ソロキャンプに興味を示す[4]など人間味のある行動が増えている。
デュエル・ウォーズでは長考癖のあるウガタをメンタルデュエマで軽々と撃破。そして彼の願いが「マイハマを理想の姿、人工の太陽がない前の姿にすること」、そしてその根底にあるものが「突如『闇のマナ』によって亡くなってしまった母親[5]との夢」であることが発覚。
準決勝ではウィンと4度目の対峙[6]。
さらなる成長を遂げたウィンに対抗するために《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》の力を使うことを決意するも、その結果フィールド・オブ・ウィナが崩壊、二人とも倒れてしまったことで試合は愚かデュエル・ウォーズそのものが一時中断となった。
その後、夢での母親の声から、邪神くんが母親の仇であると確信、彼とウィンを焼き尽くすべく再び太陽の力を手にすることを決意、今度はボルシャックの覚悟もあって成功した…黒幕の手のひらの上であるとも知らずに。
そしてその結果、闇のマナに取り込まれてしまい、ウィンたちへの敵意や羨望、復讐心を剥き出しにするようになり、以前にも増して冷酷な性格へ変貌。D4を一方的に解散してしまい、それを止めようとするボウイも苛烈なデュエルで叩き潰してしまった。ウィンとの決戦で敗北、この際デュエマの楽しさを思い出して正気に返ったが、自身の闇のマナに蝕まれていたボルシャックが消滅、更に闇のマナも黒幕に回収される。その後は母の仇が邪神くんでないことも発覚したこともあってウィンに謝罪、その後のことを彼に託した。
- 第34話のAパート後のアイキャッチでは女装姿を披露。瞳は輝きに満ちたハイライトになり、衣装はドレス、柄がボルシャック型の剣(スペシャルドローで所有している)を持っている出で立ちになっている。
漫画版 [編集]
連勝記録日本一の保持者であり、その記録を現在も更新し続けている。
デュエマグランプリのジュニアチャンピオンでもある。
前年度の日本一決定戦では、《ボルシャック・フォース・ドラゴン》を軸に、コスト軽減能力を持つカードを大量展開することで奇襲を仕掛けるデッキを使用していたとのこと。
デュエマGPのエキシビションマッチから本格的に登場。
シニアチャンピオンである獅子田名人と対戦した。シールド0枚に追い詰められた上に盤面を封殺されるも、返しのターンで《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》を出し、途中経過は省略されたがバトルゾーンを殲滅した上でワンショットキルを決めた。おそらく前のターンに出していたファイアー・バード4体を用いて《ボルシャック・カイザー》のシビルカウント5による無限攻撃を行ったのだろう。
中継を見ていたパパリンは「あまりにひどい対戦」と称しており、下馬評ではカイザが負けると思われていた。結果は上述の通り大番狂わせを起こしたばかりか、(「獅子は兎を狩るのにも全力」と語っていた)獅子田名人のことを「兎」呼ばわりしてみせた。
斬札 ウィンのことは覚知山 ボウイから報告を受けており、自分の座を脅かす者として注目している。上述のエキシビションマッチ後のインタビューにおいて、公共の電波に乗せる形でウィンが自分の座を脅かす者だと宣言し、事実上の宣戦布告を行った。
パパリンとのリストラをかけた対戦では、パパリンのプレイングを認めるもののウィンの家族とわかると容赦のない攻撃を行った。
彼の目的は、数年に渡って闇に閉ざされているシラハマの町の空に光を取り戻すことであり、その原因と睨んだ邪神くんを倒そうとしている。
その怒りは相当なものであり、ウィンがパパリンのリベンジに訪れた際には、邪神くんに対してミサイル迎撃用のレーザーを発射するという、まさかのリアルファイトを仕掛けた。
その後のウィンとのデュエマでは、対闇文明を意識した火力と墓地メタを両立したデッキを使用。終始優勢に勝負を進めたが、想定外の自然文明のカードである《ファッション・ナスオ》と《アビスベル=ジャシン帝》のコンボの前に敗れた。
敗北後は実体化した《アビスベル=ジャシン帝》にビームを浴びせられ、その場に居た全員から死を確信されたが死体は発見されなかった。
しかしビームを浴びせられる寸前にボルシャック・カイザーによって救われており、マイハマ学園の入学式の日には全くの無傷の姿を見せている。アニメ版のようにボウイが連敗しておらず、それによってD4の評判が下がっていないので、霞ヶ関 ファルゴが問題行為を働いた際には即座に叱責している。
ウィンを、表向きは生徒として歓迎してはいるが、ジャシン使いという事で相変わらず危惧している。ウィンがカレンを救出する時にジャシンを実体化させたのを目の当たりにして焦り、人工の小型太陽を使ってボルシャック・カイザーを無理矢理パワーアップさせようとする。
これにより学園内が異常なほどの猛暑に襲われ、生徒数名も火傷する事態が発生。その結果生徒会長の座を追われ、後任にはウィンが任命されることに。その後、闇のマナによって母親と死別したという秘密を知られると逆上してウィンに暴力を振るったことで、後日公開デュエルにて決着をつけることに。
実はデュエル前に「マイハマが闇に包まれたのはジャシンによるものではない」と突き止めた一方で、ウィン達に勝つことにこだわる理由について知りたがっていた。
デュエルでは《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》を顕現させ勝利寸前まで行くも、《バクテラス》の効果で山札を消耗したことが災いし、《「すべてを見通す眼だ」》3発によってライブラリアウトで敗北して気絶。
しかし、このデュエルを通してウィンを倒すことにこだわる理由が「ウィンとの全力のデュエルが楽しいから」と見出した今、その表情は晴れやかなものだった。
- 上述のように見事なプレイングを見せたパパリンに見くびっていたことを謝罪する、邪神の主であるウィンにも対してもカード知識の広さを賞賛する、「なかなかの腕だったよ……」とその腕前を褒めるなど、アニメ版と比べて性格がマイルドになっている節が見受けられる。
戦績 [編集]
主な使用カード [編集]
関連カード [編集]
関連デッキ [編集]
参考 [編集]
ただし第9話ではカイザの父と役員が招いたハリウッドザフクシャチョウの手によってビルが大破する威力の爆弾を仕掛けられ、文字通り謀殺されかけている。その上で生き延びた自分に対し「子供の言うことなど聞けない」と開き直る姿を見ればそれまで以上に大人への失望が深まるのはむしろ当然であり、それが後々のすれ違いや悲劇に繋がった可能性は高い。
アニメでのシルエットは切札 ジョーだが、ウィンの世界では彼はアニメ、漫画のなかの存在であり、現時点での関連は不明である。恐らくは前作ファンへのファンサービスの可能性もある。
『デュエル・マスターズ WIN』第29話(番外編)後のキャストスペシャルトークより。
カイザ役の阿座上氏が当時放送していたアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のグエル・ジェターク役を演じたことに由来する中の人ネタ。
声優は大原さやか氏。また、ボルシャックとも古くからの知り合いだった様子。
3度目はクラブ設立の許可を賭けたもので、カイザが勝利している。なお、実際はカイザの許可がなくとも設立できた。
デュエル・ウォーズでの回想。メンタル・デュエマでの対戦。