《「
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「鎮魂」の頂 ベートーベン・ソレムニス SR 闇/火/自然文明 (10) |
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/アンノウン/ゼニス 17000 |
スピードアタッカー |
T・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、相手のドラゴンをすべて破壊する。こうして破壊したドラゴン1つにつき、相手のシールドを1つ、持ち主の墓地に置く。 |
相手がドラゴンを出す時、相手はかわりにそれを墓地に置く。 |
DM22-EX2で登場した闇/火/自然のキング・コマンド・ドラゴン/アンノウン/ゼニス。
相手のドラゴンを全て破壊し、破壊した数だけシールド焼却するcipと、相手のドラゴンを着地置換効果で墓地送りにする常在型能力を持つ。
DMBD-16やDM22-BD1といった《メンデルスゾーン》基盤のデッキタイプの存在を拒絶するかのような圧倒的なドラゴンメタの1枚。たった1枚でサレンダー級の被害を及ぼすことができる。
とはいえコスト10とかなりの重さのため、ドラゴン側も《ベートーベン・ソレムニス》が登場する前にダイレクトアタックで勝ってしまうか、《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》で当カードの能力を予め無視しておく程度の猶予がある。
幸い、cipはゼニスにありがちな「召喚して出た時」ではないので、《ブランド <NEXT.Star>》のようなドラゴン踏み倒しでもリセットが使えるので、早出しを目指したいところ。
《「鎮魂」の頂 ベートーベン・ソレムニス》自身もドラゴンを持つため、【連ドラ】のミラーマッチでメタを使える。
従来の《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》や《龍世界 ドラゴ大王》などと比較して、その2種はどちらかといえば着地置換効果に重きが置かれていたが、こちらはcipのリセットの追加効果にシールド焼却、さらにスピードアタッカーの打点が付随しているのが特徴。
より攻撃的で前のめりなデザインになっており、制圧とロックを決めつつ、ドラゴンでのカウンターを封じた状態でそのターン中に安全に勝てることもある。
また、破壊対象もシールド焼却の条件も全てドラゴンとしか指定されていないため、タマシードのような非クリーチャーも対象内。
特に《地封龍 ギャイア》などでは防げなかった《ヴィオラの黒像》のcipを防ぐことができるのは希少。
問題点は全ての能力が相手のドラゴン絡みであるため、相手がドラゴンを採用していなかった場合には単なる準バニラになってしまう汎用性の低さ。
一般的なデッキに対しては、《龍素記号wD サイクルペディア》のようにおまけのようにドラゴンを持つクリーチャーを1体でも処理できたり、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》をロックしたりできれば御の字だろう。
先述のようにドラゴン基盤相手にはこのカードを出すだけでゲームに勝ててしまうレベルの被害を及ぼせるため、環境をよく見て使いたい。
採用する際にも、ドラゴン以外には高い制圧力を持つ《龍世界 ドラゴ大王》と併用する等、欠点を補う手段は用意しておくべきだろう。
ただ、先に挙げた《ブランド <NEXT.Star>》などの早出し手段とこのカードの存在自体が、ドラゴン基盤の運用に対するリスクを生み、環境から仮想敵の数を減らしてしまう原因となるのはご愛敬。
《偽りの王 モーツァルト》の裁定を参考にすると、このテキストは条件に合うオブジェクト、つまりエレメントとコアと儀と星雲をすべて破壊するということになる。
ただし、このカードの能力では種族にドラゴンを持ちうるカードだけが対象になる。コア・儀・星雲・封印がドラゴンを種族に持つ場面は存在しないため、実質的にはドラゴン・エレメント除去であると解釈してよい。
登場からしばらくは極稀に【青赤緑モルト NEXT】においてドラゴン基盤デッキ対策として1枚積みされ、コスト踏み倒し系のコンボデッキにおけるフィニッシャーの1体として稀に使われる程度であった。
DM23-EX2期にはミラーマッチ対策にもなる上に苦手なコンボデッキにもある程度刺さるこちらを3枚程度積んだ型の【モルト NEXT】が目立つように。【白青黒退化】でも【モルト NEXT】への絶大な刺さりとコンボデッキへのある程度の有効性から採用されるケースが見られた。【黒ガイアッシュ覇道】や【5色グレンモルト】でも《流星のガイアッシュ・カイザー》でコスト軽減できることからポツポツと採用されるように。