卍月(ばんげつ) ガ・リュザーク 卍/(ばん)(ごく)(さつ) [編集]

卍月 ガ・リュザーク 卍 MDS 闇文明 (9)
クリーチャー:マスター・ドルスザク/マフィ・ギャング 11000
無月の門・絶:各ターンの終わりに、自分の魔導具をバトルゾーンまたは墓地から合計6つ選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら6枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。
相手のターンのはじめに、相手は自身のマナゾーンのカードを3枚までしかアンタップできない。
W・ブレイカー
卍・獄・殺 MDS 闇文明 (9)
呪文
クリーチャーをすべて破壊する。
すべての墓地にあるカードの合計が13枚以上で、この呪文が自分のシールドゾーンにあれば、この呪文に「S・トリガー」を与える。

DMRP-06で登場したマスター・ドルスザク/マフィ・ギャング呪文ツインパクト

クリーチャー側は無月の門・絶と相手のターンのはじめアンタップできるマナゾーンカードの枚数を「3枚まで」に制限する能力を持つ。

呪文側はクリーチャーすべてを破壊する効果を持ち、さらに、お互いの墓地にあるカードの合計枚数が13枚以上かつ、この呪文自身がシールドゾーンにある状態でS・トリガーを得る効果を持つ。

クリーチャー側では相手のマナゾーンの妨害を行い、呪文側では敵味方問わない全体除去を発揮する。どちらの側も重量級だが、それぞれコスト踏み倒しで使えるように設定されており、案外気にならない。

クリーチャー側が持つ能力の一つ目は新たなキーワード能力無月の門・絶
無月の門よりも2枚多い6枚もの魔導具を要求するが、そのかわりにバトルゾーン魔導具を用意する必要がなく、バトルゾーン墓地のどちらからでも合計6枚を選択できるため、バトルゾーンが空でもコストを支払わずに召喚することができる。
また、発動のタイミングが各ターンの終わりにあることから、タイムラグはあるとはいえ自分や相手が除去したターンの終わりに戻ってくるという、擬似的に破壊耐性を持っているようなもので、後述の呪文側のおかげでシールド送りもさせにくい事から、事実上通常の無月の門より強化されている。
またこのクリーチャーの後述する能力は下の魔導具に依存しないため、下のカードがシールドマナに送られると弱体化を余儀なくされる《卍 デ・スザーク 卍》などの弱点を克服している。

二つ目の能力は、相手はターンのはじめにマナゾーンのカードを3枚しかアンタップできなくなるというもの。相手のマナがすべてタップされた状態で召喚した場合、次のターンの相手はマナチャージを含めても4マナしか使えないということになる。
マナの使用制限は殿堂入りした《メガ・マナロック・ドラゴン》を見れば分かるように強力であり、こちら側が単色でも刺さる事や無月の門・絶による除去耐性など制圧能力だけならマナロックより強力である。
《卍 デ・スザーク 卍》と同時に並べることで、こちらのマナタップで《卍 デ・スザーク 卍》の対処できない呪文や除去手段などを封じつつ、《卍 デ・スザーク 卍》の強制タップや破壊能力で《卍月 ガ・リュザーク 卍》側の対応できない場のクリーチャーや少ないマナで飛び出す革命チェンジなどにも対処でき制圧能力は非常に高くなる。

呪文側の能力は、条件付きでS・トリガーになる高コスト全体除去となっている。
単純に呪文単体として見ると、手撃ちが困難な高コストに加えてS・トリガーとしての発動も序盤は期待できず、使い勝手はそれほど良くない。
だが、このカードの最大の強みはクリーチャー側が持つ無月の門・絶とツインパクトの相性の良さだろう。
呪文として墓地に置かれたこのカードがターンの終わりに《卍月 ガ・リュザーク 卍》としてそのまま登場できるため、条件を満たしてさえいれば実質的に全体除去持ちのS・トリガークリーチャーのように扱うことができる。
すべての墓地を対象とするためこのカードが無月の門・絶で召喚出来る中盤〜終盤では条件を満たすのもそう難しくない。
DMEX-04《ほめほめ老/ホメホメ老句》《フェルナンド・ソシュール/プライマル・スクリーム》が登場して以降は、【墓地ソース】でも比較的容易に条件を満たすことが可能になった。

無月の門・絶S・トリガー付与も大量の墓地肥やしを行って初めて発揮されるので《堕魔 グリギャン》等を使いまわして墓地を増やしまくろう。 

主な対策としては、《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》《お清めトラップ》などの墓地利用メタカードが挙げられる。
墓地にある魔導具ごと山札に戻してしまえば無月の門・絶での再召喚は困難になり、呪文側のS・トリガーの条件も満たせなくなる。
それでも召喚を許してしまった時に備え、《父なる大地》《オリオティス・ジャッジ》など、4コスト以下で墓地手札以外のゾーンに移動させる除去も用意しておくと万全。

ルール [編集]

  • 3マナ使用制限の能力は相手が気付かずに普通にアンタップするなどのトラブルの元になりかねない。公式Q&Aでは《卍月 ガ・リュザーク 卍》の使用者が指摘するよう指示されている。
    • アニメでは能力をわかりやすくするためかミノマルマナが既にすべてアンタップしていた状態だったが、あくまで演出であり当然ながら実際のデュエマではルール違反である。

他のカード・デッキとの相性 [編集]

環境において [編集]

双極篇環境では、両側ともに墓地に貯めるカードの要求値が高く、さらにクリーチャー側は苦労して出しても相手盤面に触れられない、と逆転札としては利用できない点が顕在化。
《卍 デ・スザーク 卍》をメインフィニッシャーに任せ、こちらは余裕がある時に詰めとして使う程度になっている。だがあくまでも速いデッキに対して実力が発揮できないだけで、バトルゾーンリセットマナフリーズといった後半に爆発する能力を持ち合わせているのでゲームが長引けば強さを発揮するカードといえる。【チェンジザダンテ】がトップメタの一角にある中、そうした低速デッキに刺さる面もある。

【デ・スザーク】においてはまた、《ゼンメツー・スクラッパー》のような軽量全体除去へのケア札と言える。個々のカードパワーが非常に低く大した除去耐性も持たない軽量魔導具の欠点をこのカードが補っている。

単純な妨害手段というよりは《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》エクストラウィンに一気に近付くことができる進化元としての個性がある。

DMEX-04期の環境では増加した【墓地ソース】《暴走龍 5000GT》ロックの影響を受けない無月の門持ちとしての立場が生まれた。もちろんパワー5000以下の墓地肥やし能力持ちの魔導具は影響を受けるので事前に墓地を肥やすことが重要だが、返し手としては優秀。

オリジナル制定後は一部の【青魔導具】で使われていた。ミラーマッチの場合《堕呪 エアヴォ》《卍 新世壊 卍》を如何に撃ち抜くかの勝負となるが、除去された《卍 新世壊 卍》の下にある魔導具呪文はすべて墓地に行くので、それなりの枚数の墓地の魔導具を必要とするこのカードが返し手になる。

その後徐々にこのカードは環境からフェードアウトしていったが、DM23-SD3発売前には《堕∞魔 ヴォゲンム》での大量墓地肥やし1枚積みしたこのカードにアクセスする型の【青黒魔導具】が見掛けられるようになった。

DM23-EX2《卍月 ガ・リュザーク 卍/「すべて見えているぞ!」》が登場。クリーチャー側が同じカードとしてはそちらが後継となった。だからといってこちらがお払い箱になったわけではなく、単色であるという差別化点を活かしてこちらが引き続き使われる場合もそれなりにある。

アニメにおいて [編集]

  • アニメ「デュエルマスターズ!」では第13話から第14話でゼーロミノマルとの真のデュエルで使用する形で初登場。声優は強化前と同じく武田幸史氏だが、第32話では木島隆一氏も担当した。
    数多くのデュエリストを倒し進化の兆しを見せる中で実力者のミノマルとのデュエルによるゼーロの成長に呼応し、ゼーロの最後のシールドの《卍 デ・スザーク 卍》が変化する形で進化を遂げた。Sトリガーになった《卍・獄・殺》で場を一掃した後、ミノマルのターンで無月の門・絶で召喚され、ミノマルの動きを封じる。直後に《ナ・ハナキ・リー》とバトルして破壊されるものの、無月の門・絶で再召喚されフィニッシャーになった。
    • このカードを引き当てる際のスペシャルドローでの"卍"の部分を強調して放った台詞「卍・獄・殺」は、漫画「BLEACH」の「卍解」を彷彿とさせる。また、ドローバンク直前の「黒い月は出ているか」という台詞は、アニメ「機動新世紀ガンダムX」の登場人物ジャミル・ニートのセリフである「月は出ているか」のオマージュであると思われる。
    • 《卍・獄・殺》の全体除去の際には、「卍月」の中から無数の槍が降り注ぎ、バトルゾーンのクリーチャーを闇へと引きずり込む演出がなされている。
    • 同アニメの第2期エンディングテーマである「INAZUMAジャケット」の映像では攻撃の準備をする様子を見せた。
    • 無月の門・絶を発動する際の召喚口上は「壮絶、絶大、絶望、絶命、絶滅。開け、無月の門・絶!」と絶尽くしになっている。
    • 第32話ラストでは水文明の力を得た

その他 [編集]

  • モチーフは四神の「青龍」と思われる。クリーチャー側のカード名の由来は「画竜点睛」および「朱雀」、呪文側は格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズに登場する架空の技である「瞬獄殺」の捩りだろう。
    • 《卍 デ・スザーク 卍》と類似した鳳凰のような姿を持つ一方、皮膚や尻尾はドラゴンを思わせる姿に変化している。これは恐らく「青龍」に相当する存在という点を意識したものと思われるが、ドラゴン種族は持っていない。あくまで《卍 デ・スザーク 卍》を構成する「不死の炎」がドラゴンの特徴を模した姿になっているだけなのであろうか。
  • レアリティマスター・ドルスザク(MDS)であるが、実際のカードにはマスターカード(MAS)と誤表記されており、エラッタが出されている。
    • MDSやMASを対象にするカードが現状ないので、見た目以外気にすることはない。
    • その後度々再録の機会があったが、いずれもMAS表記のままだった。カード検索でもレアリティで絞り込む場合、MASで絞り込まないと出てこない。
  • シークレット仕様は、無月の門・絶によって、六つの魔導具が形成された魔法陣から現れた「卍月」から出現する様子を描いたものとなっている。先述のアニメでも同様の演出と共に召喚されている。

関連カード [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

Q.《卍月 ガ・リュザーク 卍》の「無月の門・絶」は「無月の門」とは違うのですか?
A.はい、通常の「無月の門」とタイミングが異なり、自分の魔導具をバトルゾーンに出した時ではなく、各ターンの終わりにバトルゾーンまたは墓地に魔導具が合計6つあれば自動的に発動します。また、バトルゾーンと墓地から選ぶ魔導具の数にいくつずつという指定がないので、例えば墓地から6枚選んで使うことが可能です。
引用元(2019.7.2)

Q.自分のターンの終わりに「無月の門・絶」を使って《卍月 ガ・リュザーク 卍》をバトルゾーンに出しました。相手に《デスマッチ・ビートル》があり、バトルをして負けたのですが、もう一度「無月の門・絶」を使うことはできますか?
A.いいえ、「各ターンの終わりに」という効果はターンの終わりに移った時に一度だけ発動します。
引用元(2019.7.2)

Q.《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》の「無月の門・絶」の能力は、バトルゾーンまたは墓地にある魔導具の枚数が足りない状況で誘発型能力の宣言をすることによって召喚をしたことになりますか?
A.いいえ、その状況では誘発型能力の宣言は可能ですが、召喚したことになりません。

+  (総合ルール 603.2e)

引用元(2020.11.13)

Q.自分の《斬龍電融 オロチリュウセイ》がバトルゾーンにいて、山札の一番上のカードが《卍 デ・スザーク 卍》である状況です。自分が魔導具をバトルゾーンに出した時、この山札の上の《卍 デ・スザーク 卍》の「無月の門」を使えますか?
類似例:《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》
A.いいえ、使えません。「無月の門」は《卍 デ・スザーク 卍》が手札か墓地にある時にのみトリガーします。

+  (総合ルール 110.4b)

引用元(2021.4.16)

Q.自分の手札に《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》があり、バトルゾーンに自分の《堕魔 ドゥリンリ》がいます。
自分のターンの終わりに、《堕魔 ドゥリンリ》の「ターンの終わりに」の能力を解決した後で、《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》の「無月の門・絶」の使用を宣言できますか?
A.いいえ、できません。ターンの終わりに、ターン・プレイヤーが使用宣言が必要な能力を使いたい場合、能力を解決しはじめる前にその使用宣言をしなければいけません。
この場合、《堕魔 ドゥリンリ》や他の「ターンの終わりに」トリガーした能力を解決する前に「無月の門・絶」の使用を宣言する必要があります。
引用元(2021.6.24)

  • クリーチャー側2つ目の能力について

Q.《卍月 ガ・リュザーク 卍》の能力で、相手はマナゾーンのカードを3枚までしかアンタップできないとありますが、相手が前の相手のターンの終わりにマナゾーンのカードを勝手に全部アンタップしていました。どうしたらいいですか?
A.相手の前のターンの行為はルール違反です。自分が《卍月 ガ・リュザーク 卍》を使うデッキであればきちんとターンのはじめにアンタップするように指摘してあげてください。
引用元(2019.7.2)

  • 呪文側2つ目の能力について

Q.自分の手札に《秩序の意志》があり、すべての墓地にあるカードの合計が12枚の状況です。
自分のシールドが2つブレイクされ、その2枚が闇のカードと《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》でした。
闇のカードを捨てて《秩序の意志》の「S・バック」を宣言し、これにより墓地にあるカードの合計が13枚になったのですが、同時に手札に加わる《卍・獄・殺》を「S・トリガー」で唱えられますか?
A.いいえ、唱えられません。
シールドゾーンから手札に加える時点ですべての墓地にあるカードの合計が13枚なければ「S・トリガー」が与えられていません。その後で墓地の合計が13枚になったとしても、「S・トリガー」の使用宣言ができません。
引用元(2023.10.11)