《フィーバー・ナッツ》 [編集]
フィーバー・ナッツ C 自然文明 (3) |
クリーチャー:ワイルド・ベジーズ 1000 |
すべてのクリーチャーの召喚コストを1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。 |
DM-12で登場した自然のワイルド・ベジーズ。
お互いのクリーチャーを1軽減する。
DM-02の《念仏エルフィン》と比べ、種族や文明に関係なくすべてのクリーチャーを軽減できる強みはそのままにコスト1軽くなっており、強力なシステムクリーチャーであることは間違いない。ただし、相手のクリーチャーも軽減してしまうという重大なデメリットが付いている。
3ターン目に普通に召喚したら先に恩恵を受けるのは相手の方で、ターン数から逆算するとその頃には4〜5マナの強力なクリーチャーにすでに手が届く。仮に相手の《解体人形ジェニー》や《パクリオ》で、《フィーバー・ナッツ》で軽減して出す予定だった手札のクリーチャーを引っこ抜かれたら目も当てられない。
リスクを承知の上で種族デッキで出すのもひとつの使い方だが、より活躍させるコツはこのクリーチャーを出した後、相手にターンを渡さずにゲームを終えられるようデッキビルディングすること。
出たターン中に即死コンボやスピードアタッカーによるワンショットで決着を付けられるなら、相手クリーチャーを軽減するデメリットは意味をなさない。ファッティによる制圧やオールハンデスも、決まった時点で勝利に等しいアドバンテージを得たり相手クリーチャーの召喚を抑制したりできるため相性が良い。
テキストの後半部分は本来、軽減後のコストがそのクリーチャーの持つ文明の数を下回った場合に処理がややこしくなることを防ぐための記述だったと思われる。しかし、後に無色クリーチャーが登場したためこのクリーチャーをメタカードとして扱える場面が出てきた。
通常、コスト0の無色クリーチャーを召喚する際その持ち主は文明の支払いを含めた一切のマナのタップが必要ないが、いずれかのプレイヤーが《フィーバー・ナッツ》を出していたら強制のコスト軽減が適用され1マナの支払いが発生する。これは「カードはルールに勝つ」原則によるもの。
長年《戦慄のプレリュード》を2枚使われた時くらいしか役立つ機会がなくほぼ無意味な裁定だったが、【ゼロ・ルピアループ】の成立によって注目を集めた。
《ゼロ・ルピア》のコスト軽減に下限を設けつつ自分だけコスト軽減の恩恵を受けることで、最大2ターン分のテンポアドバンテージを得られる。このデッキはコスト踏み倒しメタが非常に刺さりづらいため、当時有効なメタカードは貴重な存在だった。
ただ、実際には《ニヤリー》《天災 デドダム》などコスト3のドローソースに刺さりが悪い上、《希望のジョー星》だけが立っていて《ゼロ・ルピア》不在という状況ではコスト軽減を利用される可能性も大いにあった。また、《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》で簡単に破壊されてしまうため、完璧な対策とは言い難かった。
他のカード・デッキとの相性 [編集]
環境において [編集]
【ラグマループ】の現役時代コンボパーツを軽減するために使われる場合があった。
【ワイルド・ベジーズ】全盛のエピソード2期にはあまり使われていなかった。
DMR-23で《ベイB ジャック》が登場すると、その圧倒的カードパワーによって【緑単サソリス】から【緑単ループ】が派生した。
当時はトップメタの【ドギラゴン剣】系統とそれに有利なコントロールを中心に環境が回っていたため、コントロールに問答無用で有利で【ドギラゴン剣】にも4ターンキルで抗える【緑単ループ】は非常に強力なデッキタイプだった。
その後、《蛇手の親分ゴエモンキー!》の殿堂入りと《桜風妖精ステップル》の獲得を経て、【緑単ループ】の中でも最速ループに特化した派閥と《原始 サンナップ》や《獣軍隊 ヤドック》を入れてビートダウンもできるようにした派閥が生まれた。
《フィーバー・ナッツ》は《大勇者「鎖風車」》のマナ回収を阻害するため最速特化型の特徴的なパーツだった。もっとも、これを入れた型だからと言ってビートダウンが全くダメというわけではなく、4ターン目にリーサル+1打点を形成する程度なら十分できた。
「DMGP-4th」では【自然系ループ】括りで予選突破者使用率2位を記録。また、《フィーバー・ナッツ》型が3位入賞に輝いた。同レシピは《ベイB ジャック》をはじめほとんどのカードが1〜3枚積みであり、《フィーバー・ナッツ》はサーチと《ステップル》以外で唯一4枚積みのカードだった。
一方で、《「鎖風車」》型はベスト8に残れなかった。
大会最大母数の【スクチェンモルト】が非常に事故を呼びやすいデッキだったことがこの結果の一因だろう。
《蒼き団長 ドギラゴン剣》《スクランブル・チェンジ》各4枚積みのこのデッキは上振れればあらゆるデッキに対して3ターンキルを狙える強烈な破壊力が魅力だが、《スクランブル・チェンジ》を引けなければただ《無双竜鬼ミツルギブースト》の枚数が少ないだけの【モルトNEXT】なので、ループデッキのカモである。
他にも《メンデルスゾーン》を引けない(当時《龍の呼び声》や《ボルシャック・栄光・ルピア》は存在しない)、《メンデルスゾーン》でドラゴンが捲れない、《フェアリーの火の子祭》をチャージせざるを得ずマナ武装を達成できない、など事故要因は色々と考えられる。
《フィーバー・ナッツ》型【緑単ループ】は対戦相手が事故った場合はコンスタントに5ターンキル、事故らなくても《光牙忍ハヤブサマル》や《革命の巨石》で耐えて4ターンキルするだけで勝率を稼げたため、当時の環境とマッチしていた。ビートダウンプランを厚く取ってデッキの汎用性を高めるより、相手の事故を祈って自分の動きの再現性に極振りすることがこの時点での正解だった。
DMRP-02期には【ガシャゴズラループ】でも結果を残した。
2017年7月8日付で《アラゴト・ムスビ》《S級原始 サンマッド》《大勇者「鎖風車」》が殿堂入りに指定されたため、このデッキは消滅すると思われていた。しかし、殿堂レギュレーション施行と同時開催の「超CS in 熊本」で【緑単ループ】リペアがまさかの準優勝。そちらのレシピにも《フィーバー・ナッツ》が1枚採用されていた。
「DMGP-5th」でも《フィーバー・ナッツ》型【緑単ループ】がベスト8入賞を果たし、ベスト16にもこれと《雷鳴の守護者ミスト・リエス》を採用した白緑型が残った。トップメタの【ロージアミラダンテ】と100回対戦して100回勝てる上に、DMRP-03で《水上第九院 シャコガイル》を獲得しているのである意味当然の結果か。
このように一世を風靡した《フィーバー・ナッツ》型【緑単ループ】が衰退した要因としては《ベイB ジャック》のプレミアム殿堂がよく挙げられるが、正確には異なる。
直接の原因は「DMGP-5th」直後、DMEX-01での《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》、DMBD-04での《奇石マクーロ》《絶対の畏れ 防鎧》などの登場で【白緑メタリカ】が怒涛の強化を受けたことである。
これにより生半可な《ベイB ジャック》利用デッキはすべて【白緑メタリカ】の劣化となり、《フィーバー・ナッツ》も役割の被る《一番隊 クリスタ》や《秘精甲蟲メタルバグ》に押されて環境から姿を消した。
超天篇期には一部の型の【ネイチャーループ】で使われていた。
王来篇期には【ゼロ・ルピアループ】がトップメタ入りしたが、上記の通りメタカードとしてははっきり言って微妙だった。
その他 [編集]
- イラストでは顔の付いたどんぐりがミサイルのように次々と枝から発射されている。大きな口や鋭い目つきも加味すると、モチーフは『スーパーマリオブラザーズ』の「キラー」か。
収録セット [編集]
参考 [編集]
公式Q&A
Q.《フィーバー・ナッツ》がバトルゾーンにいる状況で、《流星のガイアッシュ・カイザー》を「相手のターンの終わりに」の能力で召喚する際、「コストは0以下にはならない。」の能力によりコストを1支払う必要はありますか?
A.いいえ、マナコストの支払いは必要ありません。《フィーバー・ナッツ》などが持つ召喚コストを少なくする能力は、効果でコストを支払わずに召喚する際には適用されません。
引用元(2021.10.22)
Q.《フィーバー・ナッツ》がバトルゾーンにいる状況で、《夢幻なる零龍》を召喚する場合、支払うマナコストは1ですか?
類似例:《ゾンビポンの助》
A.はい、支払うコストは1です。元のコストが0であるカードを使用する場合でも、コストを軽減する効果は適用されます。
《フィーバー・ナッツ》が適用されるので、コストを1支払う必要があります。
引用元(2021.10.22)