偽衒学者の交渉(ペンダット・ネゴシエート) [編集]

偽衒学者の交渉 UC 光/水文明 (5)
呪文
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
プレイヤーを2人選ぶ。それらのプレイヤーはカードを3枚まで引く。
プレイヤーを2人選ぶ。それらのプレイヤーは自身の山札の上から1枚目をシールド化する。

DM23-BD7で登場した/呪文

《新時代の幕明け》《ライブラ・シールド》を1枚にまとめたようなカード。
「プレイヤー2人を選ぶ」ことから、通常の2人対戦では「各プレイヤーは」と同義。デュエパーティーなどの多人数戦では2人だけを選んで効果を使う。
なお、能力が2つに分かれているため、シールド化ドローは異なるプレイヤーを選んで適用できる。

デュエパーティーの場合、その使い方は多く考えられる。

  • 対象に自分を含めれば、相手にアドバンテージを与えるかわりに自分のリソースを回復させられる。手札3枚とシールド1枚を増やせれば、返しに《ロスト・ソウル》でも投げられない限りはかなりのアドバンテージとなる。
  • 対象にする相手は、プレイングスタイルによっても変わるだろう。既にリソースが潤沢で過剰供給になりそうな相手や、手札・シールドをあまり利用しない墓地利用・マナ利用系の相手を選べばリスクは軽減できる。逆にあえて息切れした相手や、ハンデスないしワンショットキル級の総攻撃を喰らった相手を対象に取り、塩を贈ることもできる。
  • 相手2人に効果を使うこともできる。自分にはすぐにリターンは返ってこないが、自分のリソースが既に潤沢なら他の2人にリソースを与え対立を煽るのも手。

総じて「交渉(ネゴシエート)」の名に相応しい、策略と対話力の試されるカードと言える。らしいトリッキーなカードと言えるだろう。


一方、通常レギュレーションでこのカードを使用する場合、そのままではアドバンテージに差が付かないため、自分だけがその恩恵を大きく受けられるような工夫が必要になる。

すなわち、「攻撃に依らない勝利手段」「リソースを与えても問題ない耐久力」を併せ持つデッキとは抜群の相性を誇る。
元々《ライブラ・シールド》を積極採用していた【シールドプリズン】はその代表例と言えるだろう。本デッキにおけるこのカードは、そちらの実質的な上位互換となっている。
手札が増えるだけ《「雷光の聖騎士」》《「正義全帝」》が強くなり、メタカードも豊富に積める【白青ギャラクシールド】などにも検討できるか。

ルール [編集]

  • このカードの「プレイヤーを2人選ぶ。それらのプレイヤーはカードを3枚まで引く。」効果は、先にターン・プレイヤーが3枚まで引いてから、非ターン・プレイヤーが3枚まで引く。(総合ルール114.2a)
    ドローのルールより、引く枚数は最初に決める必要はない。
    また、非ターン・プレイヤーはターン・プレイヤーの引いた枚数を確認してから引く枚数を選べる。
    • 「プレイヤーを2人選ぶ。(中略)シールド化する。」の方は、2人のプレイヤーが同時にシールドを追加すると考えられる。(総合ルール400.7、参考)
  • プレイヤー選ぶ」効果のため、《「この記憶もロック完了だね」》などの効果を受けているプレイヤーは選べない。もし選べるプレイヤーが1人以下なら、可能な限り選ぶ。

裁定不明 [編集]

  • デュエパーティーの場合、「(前略)3枚まで引く」効果はどの順番で引くのか。
    この裁定などを見ると「ターン・プレイヤーに近い順に、前の人の枚数を見てから引く」となると考えられるが、よくある質問には出ていない。

環境において [編集]

DM23-BD4DM23-BD5DM23-BD6DM23-BD7発売後しばらくは、環境での活躍はほぼ見られず、ほぼデュエパーティー専用カード扱いだった。
それでも、DM23-EX3発売直前のアドバンスCSでは、これを入れた【トリガービート】がアドバンスで3位入賞している。受け切れば相手に手札を与えるデメリットがあろうとどうということはないため採用されたと思われる。

DM24-RP1期ではオリジナルアドバンス共に、4枚採用された【シールドプリズン】の上位入賞の報告が度々されている。
自分の動きをしながら、両方の効果でライブラリアウトを誘発させる事ができ、相手がビートダウンなら手札3枚のアドバンテージも豊富なS・トリガーで受け切れると、このカードの弱点をデッキ単位で克服している。

徐々にアドバンスに《勝利のヴォルグ・サンダー》型の【白黒赤ファイアー・バード】が定着すると、捲り運次第でそちらのハンデスを十分ケアできるドローソースとしての個性が光るようになった。

その他 [編集]

  • カード名、ならびにDM23-BD7の商品名にある「衒学」とは、知識をひけらかすことという意味。論理の形式や正確性に拘り、知識をひけらかして他者に傲慢な態度を取る者のことを「衒学者」と言い、これを英語で"pedant"と言う。
    嘘の知識で叡智を驕っているから「偽衒学者」ということだろうか。
    • 余談だが、「衒る」と書いて「かたる」と読み、「騙る」と同じ意味になる。

関連カード [編集]

フレーバーテキスト [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]