唱えられない [編集]
文字通り、呪文を唱えることを制限する能力テキスト。
このテキストで表される能力は大きく分けて二つ存在する。
- 特定のプレイヤーに対し、あらゆる呪文の発動を制限させる能力。呪文ロック。
- その呪文自身が持つ、「○○でなければこの呪文を唱えることはできない」というデメリット。
裁定はどちらも同じのため、本ページでまとめて解説する。
呪文ロック [編集]
聖霊王アルカディアス VR 光文明 (6) |
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド 12500 |
進化−自分のエンジェル・コマンド1体の上に置く。 |
W・ブレイカー |
誰も光以外の呪文を唱えられない。 |
DM-04の《聖霊王アルカディアス》が初出。
呪文を唱えること自体を封殺してしまう、直接的な呪文メタとしては最高峰のもの。呪文を1枚も入れないフルクリーチャーデッキはほとんど存在しないため、実質的にどんなデッキへの妨害にもなると言っても過言ではない。
S・トリガー呪文を封じることもでき、動きの妨害のみならず、攻撃時のケアもできる強力な能力。
各文明の呪文ロックの例 [編集]
デメリットを持つ呪文 [編集]
魔流毒 UC 闇文明 (1) |
呪文 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
自分の闇のクリーチャーを1体破壊しなければ、この呪文を唱えることはできない。 |
クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから手札に戻す。 |
憎悪と怒りの獄門 SR 闇/火文明 (6) |
呪文 |
相手のシールドが自分のより多ければ、この呪文を唱えることができる。 |
自分のシールドと同じ数のシールドを、相手は自身のシールドゾーンから選ぶ。相手は残りのシールドを手札に加える。(相手は、こうして手札に加えたシールドカードの「S・トリガー」を使える) |
強力な能力や軽いマナコストの代償として、その呪文の使用自体に制約がある呪文が存在する。
このような呪文は条件を満たさないと空撃ちすら不可能であるため、コストやデメリットを持つカードなら可能な「置換効果や空撃ちでデメリットを踏み倒す」ことができない。
追加コストを要求する「○○しなければ、この呪文を唱えることはできない」の《魔流毒》タイプと、使用に条件をつける「○○であれば、この呪文を唱えることができる(この呪文を唱えることはできない)」の《憎悪と怒りの獄門》タイプが存在する。
ルール [編集]
- 条件が満たされていない状況下では、唱える宣言自体ができない。
コストを支払うことすらできず、代替コストも払えない。クリーチャーの召喚ロックに近い裁定となる。
- 《卍 新世壊 卍》などが持つ「呪文を唱えられなくする効果を無視する」能力があると、呪文ロックを無視して唱えることができる。
また、《ウルザの激怒》は自身の効果により、このカードにかかる呪文ロックを無視できる。
以下は、デメリットタイプにのみ該当する事柄。
- 強制効果でこれらの呪文を指定した時、条件が満たされていれば必ず唱える必要がある。あくまで唱えるのに条件があるだけで、条件を利用して唱えようとしたことをキャンセルはできない。
不明確な裁定 [編集]
- 《音響の精霊ルルフーラ》の能力で、染色など何らかの方法で光にした唱えられないデメリットを持つ呪文を、条件を無視して唱えられるか。
- 上述した裁定から、唱えられないデメリットは「呪文の効果」扱いではない。つまり、「呪文を唱えられなくする効果を無視する」という能力では、呪文の持つデメリットを無視できない。
仮に「呪文を唱えられなくする能力」というテキストならこの懸念は無くなるが、《卍 新世壊 卍》がエラッタされた事から《音響の精霊ルルフーラ》のそれは誤植の可能性が高く、現状このテキストに沿った裁定で運用されているカードは存在しない[1]。
その他 [編集]
- 呪文ロックを行うカードは呪文の扱いに長けた光と水が大多数を占め、次いで自然に少数存在。闇や火にも一定数は存在するが、癖の強いものが多め。
参考 [編集]
公式Q&A
Q.相手の、《ジョジョジョ・マキシマム》の効果を受けたクリーチャーが自分の最後の1つのシールドをブレイクした際、自分は手札に加える《唸る鉄腕 ギリガザミ》を「スーパー・S・トリガー」で召喚しました。カードを1枚引き、攻撃中のクリーチャーを手札に戻してから、《唸る鉄腕 ギリガザミ》の「スーパー・S・トリガー」能力で、コスト9以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えられますか?
A.いいえ、唱えられません。「攻撃中」に継続する効果は、攻撃終了ステップに消滅します。攻撃クリーチャーがバトルゾーンを離れた場合、その時点で解決中の効果と待機中の効果をすべて解決し終わった後で攻撃終了ステップへ移行するため、《唸る鉄腕 ギリガザミ》の効果の解決中は引き続き《ジョジョジョ・マキシマム》の効果が適用されています。
+
| | (総合ルール 500.2.,505.6a,510.)
| - 500.2.
- 各ステップは処理中の効果がない状態で、ターン・プレイヤーが何もすることがなくなった時点で終了します。攻撃中の各サブステップは、各プレイヤーの行動がなくなった時点で次のサブステップに移行します。
- 500.2a
- 一度次のステップに移行したら、それ以前のステップに戻ることはありません。
- 505.6a
- 一旦クリーチャーが攻撃クリーチャーかブロッククリーチャーとして指定されたなら、そのクリーチャーが攻撃やブロックに参加することを禁止する能力がその後で発動したとしても、そのクリーチャーを現在行われている攻撃やブロックから取り除くことはありません。ただし、何らかの効果によって攻撃クリーチャーまたは攻撃先のクリーチャーが「その攻撃」から取り除かれた場合、その攻撃は即座に終了し、攻撃終了ステップへ移行します。この時、すでに解決待ちの効果は解決されますが、(506.3d で定義される)非ターン・プレイヤーの任意で使用を宣言できる能力を新たに追加することはできません。
- 506.3d
- 非ターン・プレイヤー側の、使用宣言が必要な誘発型能力の宣言を行います。攻撃クリーチャーを指定した時点では条件を満たしていなかったものであっても、この時点で条件を満たしていれば使用宣言が可能です。
510. 攻撃終了ステップ
- 510.1.
- すべての「攻撃の終わりに」誘発する能力が誘発します。誘発した効果はターン・プレイヤーから順に処理します。
- 510.2.
- 次に「攻撃中」、「ブロック中」の効果が消滅します。
|
引用元(2022.7.22)
Q.相手の《偽Re:の王 ナンバーナイン》がバトルゾーンにいて、自分は呪文を唱えることができない状況です。
自分の《SSS級天災 デッドダムド》が攻撃する時、墓地にある別の《SSS級天災 デッドダムド》の「SSS級侵略 [天災]」と《天災秘伝デッド・ディザスター》の「アタック・チャンス」を同時に宣言し、先に《SSS級天災 デッドダムド》の「重ねた時」の能力で《偽Re:の王 ナンバーナイン》を破壊してから、《天災秘伝デッド・ディザスター》を唱えられますか?
類似例:《百鬼の邪王門》の「鬼エンド」
A.いいえ、唱えられません。呪文を唱えられない状況では、「アタック・チャンス」のような呪文を唱える能力の使用宣言もできません。
攻撃時にトリガーする使用宣言が必要な能力は、すべて同時に宣言する必要があり、宣言を行わなかった能力は使えません。今回の場合、能力の使用宣言をするタイミングでは相手の《偽Re:の王 ナンバーナイン》がいて、使用宣言が行えないため、その後《偽Re:の王 ナンバーナイン》が離れたとしても、《天災秘伝デッド・ディザスター》は唱えられません。
引用元(2023.2.17)
Q.《∞龍 ゲンムエンペラー》がバトルゾーンにいる状況で、自分は自分の闇のクリーチャーを1体破壊して《魔流毒》を唱えられますか?
A.はい、効果は無視されていますが、自分の闇のクリーチャーを破壊して唱えられます。
引用元(2022.7.22)