機神装甲(きしんそうこう)ヴァルボーグ》 [編集]

機神装甲ヴァルボーグ P(SR) 火文明 (3)
進化クリーチャー:ヒューマノイド 5000+
進化−自分のヒューマノイド1体の上に置く。
W・ブレイカー
攻撃中、このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある他の火のクリーチャー1体につき、+1000される。

コロコロコミック2002年8月号付録で登場した進化ヒューマノイド

3コストにしてW・ブレイカーというスペックを誇る。

進化クリーチャーであるために召喚酔いが無く、出して素早くシールドブレイクできる。他の3マナスピードアタッカーにありがちなパワー不足を解消した強力なカードである。ヒューマノイドを中心とした速攻デッキの中核を担う。

しかし、進化クリーチャーであるため、召喚しても自分のクリーチャー総数が増えないという弱点がある。小型のブロッカーで止められやすくなる上、破壊されたときのディスアドバンテージも大きい。3ターン目に《鬼切丸》《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》などの召喚酔いのないクリーチャーを出せば、結局ブレイクできるシールドの枚数は変わらない。
また、相手の火のクリーチャーでもパンプアップされるため、ミラーマッチでは相手の《ヴァルボーグ》に殴り返されることもあった。

それゆえ純正の【赤単速攻】ではなく、【赤単ヴァルボーグ】という別のデッキタイプで採用されることが多い。もしくは《戦略のD・H アツト》などの軽量ヒューマノイドを採用した【ジャック・ヴァルディビート】のようなデッキが居場所か。

安定性に難はあるが、大抵の小型ブロッカーを踏み越えられる大きさと打点の高さは魅力的である。

登場時点では青単がデッキパワー的に多く、当時の青単の主力ブロッカー《アクア・ガード》《マリン・フラワー》、他にも《ブラッディ・イヤリング》《蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガ》など別の色の主な軽量ブロッカーを全て超えることが出来る非常に有力なフィニッシャーだった。先攻を取っていれば、当時の最有力カードのひとつ《アストラル・リーフ》の最速召喚に対して即座に一方を取りにいくことも出来た。

当時の同コスト帯における有力な進化クリーチャーである《クリスタル・パラディン》《守護聖天ラルバ・ギア》《大勇者「大地の猛攻」》あたりとも確実に相打ち以上を取ることが可能であり、早いうちに退場させる手段としてはそれらの進化クリーチャーを出して相打ちを取るか、《ブルーレイザー・ビートル》《ストームジャベリン・ワイバーン》など相手プレイヤーを殴れない高パワークリーチャーを用意する(なお、この2枚は《ヴァルボーグ》登場から半年以上経っての登場である)、あるいはS・トリガーに期待するしかなかった。
《ボルカニック・アロー》も有効であったが、自分のシールドを焼いてしまう以上《ヴァルボーグ》を使ったデッキの特性的にむしろ墓穴を掘る結果になる可能性も高い。

同期である進化ヒューマノイドの《機神装甲ヴァルディオス》と比較すると1コスト低いのが魅力。速攻デッキ的には此方のほうが適性が高い。
同じ3コスト帯では《解体屋ピーカプ》《襲撃者エグゼドライブ》がライバルであったが、パワーやW・ブレイカーである程度棲み分けされていた。勿論、少ないカードプール故に全て投入する型もあった。

それでも時代が流れていくにつれ対抗策は増えていき、更に革命編に入るとコスト踏み倒しで出せる《音速 ガトリング》が登場。
ヒューマノイド進化では、最速で2ターン目に出せるそちらが優先されるようになり、このカードは5枚目以降の《ガトリング》として扱われることが多い。

  • 「EXギャラクシー・テルセット」付属の「クリーチャーズ・シークレットファイルDVD」の《機神装甲ヴァルディオス》の解説では、大爆発後の文明間戦争において接近戦用として作られた機神装甲である事が明かされている。
  • ゲーム付属カードを除けば、登場から7年後のDM-32+まで一度も再録されていなかった。しかしそちらもデュエルロード限定発売な上、数が少なかった為入手できる期間は短かった。そこからさらに3年後となるDMX-09 でついに再録され、一気に入手しやすくなった。
  • 曽山一寿氏のTwitter及びブログでアップされている4コマ漫画ではルールを勘違いして《ヴァルボーグ》を進化させずに召喚していた話が語られている。このエピソードは『曽山一寿のでんぢゃらすじーさんだけじゃねぇ!!』で商業発表されている。
  • デュエル・マスターズ展開初期の頃は、コロコロコミックの付録のプロモーション・カードでエキスパンションに収録されていないものには、雑誌を買うだけで必ず手に入るようなカードが強すぎては困ると判断されたのか、実用性のないスペックのカードが主流であったが、これは例外的に当時としては強力であった。
  • 海外版では以下のように調整され、やや弱体化している。名前はヴァルボーグ(Valborg)を逆さにしたもの。
Armored Groblav P 火文明 (5)
進化クリーチャー:ヒューマノイド 6000+
進化−自分のヒューマノイド1体の上に置く。
W・ブレイカー
攻撃中、このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある他の火のクリーチャー1体につき、+1000される。

デュエル・マスターズ プレイスでは [編集]

DMPP-01から登場。スーパーレアとして抜擢されたが、シークレット枠は《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》に奪われてしまった。また、声がついており「ツインヴァルバスター」という技名を叫ぶ。

DMPP-01環境初期にはやはり速攻デッキで活躍したが、時間が経つにつれ多くのプレイヤーが《デーモン・ハンド》などの高レアリティS・トリガーを集めたため活躍が終わり、《ヴァルボーグ》デッキは「トリガー踏むかのお祈りゲー」と呼ばれるようになっていった。
その通り名の通り、出したなら除去トリガーを踏まなければほぼ勝ち、踏めばほぼ負けという極端な戦績になることが多い。また、《ヴァルボーグ》を引けなかったり進化元が除去されて進化できず負けというパターンも存在する不安定なデッキとなった。

DMPP-01中期から使用率が低下していき、DMPP-02では進化元になるヒューマノイドにも恵まれず姿を消した。DMPP-03ではヒューマノイドの数こそ増えたものの進化元としては不適で、序盤では破格のパワーという唯一の長所も《聖天使グライス・メジキューラ》に塗り替えられる逆風もあり使用率が回復することはなかった。打点形成としても《永刻のクイーン・メイデン》に居場所を取られてしまった。

ところが、2020年9月3日(木)~9月12日(土)に火単色のカードしか使えないSPルールマッチの火文明限定戦が開催され、そこで需要が生じた。もう活躍の機会がないと思ってこのカードを分解したことに、後悔の念を抱くプレイヤーが続出した。
《ドリル・トラップ》《エクスプロージョン・リザード》といったS・トリガーさえ踏まなければ、そのままターンをまたいでシールドを4枚持っていける事もある。

DMPP-07には「レア」で《大作家ゴリランボー》が登場した。
《ヴァルボーグ》は単体性能では《ゴリランボー》を上回っているが、ヒューマノイドの進化元の乏しさ、準バニラの多さがそれを台無しにしてしまっている。
DMPP-12《爆裂B-BOY》DMPP-18《鬼斗マッスグ》が登場したため、今後は《鬼神!ヴァルボーグなう》と共に採用する事になるだろう。

以下の一覧はDMPP-07当時のものである。

関連カード [編集]

フレーバーテキスト [編集]

収録セット [編集]

デュエル・マスターズ [編集]

デュエル・マスターズ プレイス [編集]

参考 [編集]