特性定義能力 [編集]
カードが持っている、そのカード自身の特性を追加、または上書きする能力のこと。
特性定義能力は、あたかもバトルゾーン以外でも常に働く、そのカード自身の特性に変更を加える注釈文のような役割を果たす。
イメージとしては、『遊戯王OCG』のいわゆる「効果外テキスト[1]」が近い。ただし、デュエマにおいて特性定義能力はれっきとした能力であり、「能力を無視する」効果で無視されたりする。
Magic:The Gatheringの総合ルールに登場する同名の特性定義能力を公式が参考にして制定したと思われるが、そちらと異なりデュエマでは明確に有効活用されている節はない。それどころか総合ルールの「この能力は、ゲームの外部も含むあらゆる場所で機能します」を適用すると《アイアンラビットンボ》が「マナ数が1の5色レインボー」というゲームバランスに関わる特徴を持ってしまい、個別Q&Aで通常の常在型能力のルールを用いると案内されているものも存在している。
110.4.基本的に呪文能力はその呪文の処理中に、その他の能力はカードがバトルゾーンまたはシールドゾーンにある間にのみ機能します。ただし、以下に挙げるいくつかの例外が存在します。
110.4a特性定義能力は、そのカード自身について特性(コスト、文明、パワーなど)を定義する能力です。パワーアタッカーやシンパシーのように、特性の値を増減させる能力はこれに該当しません。この能力は、ゲームの外部も含むあらゆる場所で機能します。
例:虹速ヴェルデ、超神龍バリアント・バデス
「あらゆる場所で機能します」と書かれているものの、現状は本当にどのゾーンにあっても自身の特性を書き換えるカードは存在していない。
シンカライズは見方によっては特性定義能力のようでもあるが、バトルゾーンだけで働く(常在型能力)とアナウンスされている。マナ進化などには使えない。
《アイアンラビットンボ》こそ、初の全ゾーンに対応した特性定義能力になると思われたが、その染色はバトルゾーンにある間にしか働かない。特性定義能力ではなく一般常在型能力だからなのか、特性定義能力のルール文章に不備があるのかは不明。
- 総合ルールに記載された2種のカードは以下の通り。
- 《虹速 ザ・ヴェルデ》は「バトルゾーンまたは自分の墓地にある間」と明記されてある通り、その2つのゾーンだけで機能する。
- 《超神龍バリアント・バデス》はゾーン指定はないが、下記の理由でバトルゾーン以外では使いようがない。
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| | 長いので格納
| 「下に重ねる」という状況は自由に並び替えができるゾーン(手札、マナゾーン、墓地、超次元ゾーン)では解決できないと考えられる。
自由に並び替えができない山札でも、そのカード群は裏向きだから《バリアント・バデス》を含むクリーチャー・カードの存在証明ができないのでこれまた解決できない。
また、《凶鬼34号 バッシュ》や《凸凹設計図》のようなパワーを参照したクリーチャーの踏み倒し・サーチはカードに書かれた数字を読む。
意味がある状況を考えるとしたら、「バトルゾーンで、進化元としてある状態でも機能する」「シールドゾーンで表向きの束にある状態でも機能する」ぐらいしかないが、前者は進化元の能力は無視されるので、バトルゾーンにはあっても能力が使えずに終わる。後者は《凶鬼34号 バッシュ》や《凸凹設計図》裁定で、パンプアップしていても特に意味はない。
結局、特性定義能力の例として挙げられてはいるが、単に機械的にカテゴライズされただけのようで、裁定に影響することは何もない。
火力は現在のパワーで判定する、《イッスン・スモールワールド》でパワー0として扱うといった、普通のパンプアップと同じ挙動で問題ない。
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- その他、特性定義能力と思われるカードはすべて、ゾーン指定がある。
- バトルゾーンにある間のこの能力は、一般常在型能力と同じ方法で無視される。
他のカードの影響下での処理 [編集]
特性ではない部分を変更するものは、状態定義効果を持つ能力である。手札から召喚した《緊縛の影バインド・シャドウ》がタップインするなどが該当する。
「特性定義能力」と「特性固定効果を持つ能力」が紛らわしい場合、次の3つで区別できる。
- 対象が自身かそれ以外か
- 自身以外の特性を変更する効果は、特性定義能力ではなく、特性固定効果である。
- そのカードにプレイが伴っているかどうか
- そのカードがプレイされている間、または継続的効果の期間だけ機能するものは特性固定効果である。
特性定義能力は、《紺碧術者 フューチャー》のように、そのカードを直接使っていない間も機能している。
- 上書きできるか否か
- 特性固定効果を上書きできるものは特性固定効果、できないものは特性定義能力である。
特性定義能力が特性固定効果に負けるのは、あたかもそれが注釈文のような役割であるということを考えるとわかりやすいかもしれない。
カード名を変更するテキストについて [編集]
前述の通り、TCG版では有名無実なルールだが、デュエプレでは特性定義能力といえる《さんばか・チャージャー》が登場した。
括弧書きのテキスト[3]によって、「カード名」という特性を定義している。
非デュエル中でもこのテキストは有効で、デッキ編成の時点から《ボーンおどり・チャージャー》であり、合わせて4枚しか入れることができない。
別名も参照。なお、TCGにも別名を持つカードはあるが、別名自体が特性としてカードに定義されており、能力ではない。
参考 [編集]
公式Q&A
Q.《希望のジョー星》がバトルゾーンにあります。《虹速 ザ・ヴェルデ》がバトルゾーンに出た場合、この《虹速 ザ・ヴェルデ》は全ての文明を持っていますか?
A.いいえ、《虹速 ザ・ヴェルデ》は特性定義能力であり、《希望のジョー星》は特性定義能力ではありません。両方がバトルゾーンに存在する状況下において、《虹速 ザ・ヴェルデ》は常に文明を失います。
引用元
Q.《希望のジョー星》がバトルゾーンにあります。《セブ・コアクマン》をバトルゾーンに出した時、自分の山札の《紺碧術者 フューチャー》を《セブ・コアクマン》の効果で手札に加えることはできますか?
A.いいえ、《紺碧術者 フューチャー》は特性定義能力であり、《希望のジョー星》は特性定義能力ではありません。バトルゾーンに《希望のジョー星》が存在する状況下において、山札の《紺碧術者 フューチャー》は常に文明を失います。
引用元
Q.バトルゾーンに《希望のジョー星》と《邪眼死龍ゴルドノフV世》がいる場合、どうなりますか?
A.あとからバトルゾーンに出たカードによる効果が、以前から出ているカードによる効果を上書きします。(例:《希望のジョー星》を出した後に《邪眼死龍ゴルドノフV世》を出した場合、墓地のカードは闇となります。逆に、《邪眼死龍ゴルドノフV世》を出した後に《希望のジョー星》を出した場合、墓地のカードは無色となります)
引用元
Q.進化クリーチャーの下にある《虹速 ザ・ヴェルデ》はすべての文明を持ちますか?
A.いいえ、バトルゾーンにあるクリーチャーとは、バトルゾーンに表面で現れている状態のものをさします。進化クリーチャーの下のカードの特性は通常無視されており、カードとしての特性を見る時でも元来の特性である自然文明のみをチェックし、テキストは適用されません。
引用元
Q.進化クリーチャーの一番上のカードが移動して、下にあった《S級不死 デッドゾーン》と《虹速 ザ・ヴェルデ》が再構築される時、《虹速 ザ・ヴェルデ》の上に《S級不死 デッドゾーン》を重ねて残すことはできますか?
A.はい、出来ます。再構築される時、《虹速 ザ・ヴェルデ》は自身の能力ですべての文明を持っているので、《S級不死 デッドゾーン》をその上に重ねて残すことが可能です。
引用元
(再構築のルール変更のため、カードを選ぶ処理が発生しなくなった)
カードの効果としては扱われない、使用条件やルールを示したテキスト。《伝説の都 アトランティス》というカードの「このカード名はルール上「海」として扱う」などが有名
《希望のジョー星》があると、能力は働いていても無色に上書きはされてしまう。
デュエプレでは、括弧書きのテキストは、裁定の補足にも使われることもあるし、注釈文ではなく能力の一部のパターンもある。例:《マーシャル・クイーン》(シールド回収裁定の補足)、《無双竜機ボルバルザーク》(追加ターンを得る条件なので能力の一部)
実質継続的効果と同義
何らかの能力によって生成される効果が後から発揮されること