ジャンクデッキ [編集]

不必要と思われるカードが多く、著しく完成度が低いデッキのこと。「紙束」とも呼ばれる。

コンセプトが定まっていなかったり、カードパワーの低いカードが何枚か入っているのが特徴。早い話が、そういう構成にする意味が特にないデッキ全般である。デッキ作りの際にもっとも回避するべき構成である。

なぜジャンクデッキが生まれるのか [編集]

ジャンクデッキが生まれてしまう背景については、主に以下の要因が考えられる。

1.まだ初心者のプレイヤーが、上手くデッキを構築できないため
2.単にカード資産がないので、間に合わせのカードにするしかないため
3.デッキに色々なコンセプトを入れたいがために、焦点が定まらなくなるため

1については、メタデッキ構築済みデッキなどを研究し、「なぜこのカードが入っているのか」「なぜこのカードなのか」ということを考えることにより、デッキの構築力が徐々に上がるために改善できる。
他の人が作ったデッキのレシピや、対戦している時のカードの使い方を見ていると参考になる。
また、何戦もゲームを行っていけば強力な動きや不要なカードが分かってくるため、次第にどのようにデッキを改造すればいいか判断できるようになるだろう。
他にも、本当に始めたばかりで手持ちのカードが無いこともある。
また基本セット環境においてはデッキ構築論そのものがまだ未成熟であったため、プレイヤー全体的にジャンクデッキが多かった。

2については、プレイヤーならば誰もが一度は通った道であろう。
ガチデッキに投入されるような強力なカードはその強さからシングルでの価格が上がりやすい。そういったカードを何枚も使う場合、ある程度の出費は覚悟しなければならない。
しかし、お金は有限な資源ゆえ、使いたいカードに手が届かないプレイヤーも多い。
似たような例として、デュエマ黎明期では都市部以外にカードショップが普及していなかったため、トーナメントプレイヤーでもカードパワーの劣るカードで代用する場合があり、妥協デッキでの大会上位入賞も稀ではなかった。
現在は、《フェアリー・ライフ》《エナジー・ライト》などの基本的なカードならば構築済みデッキに複数枚収録されていることが多く、そちらを購入すれば簡単に集まる。余りに再録回数の多いものならストレージから探して簡単に手に入る。

3は最も注意すべき事例である。
そもそもデュエル・マスターズデッキに40枚しかカードを入れられないため、いくつものコンセプトデッキに入れることは不可能。ここを留意してデッキを組まないとジャンクデッキ化は避けられない。

例えば、1つのデッキに、

という3つのコンセプトを組み込もうとする。当然デッキ内は混濁し、結局のところ何もできないデッキになってしまう。

そこまで極端な例でなくとも、例えばコスト踏み倒し主体のデッキのサブプランにGR召喚プラン、素出しプランとあれもこれも欲張って本来の勝ち筋の比重を下げた結果どっちつかずになってしまう場合もある。

フィニッシュ力を高めることに拘り過ぎて変に詰め札を山盛りにした結果、基盤が疎かになるのも誤ったデッキビルディングの1つであり、初心者が陥りがちなパターンである。

【5色コントロール】《ドンドン吸い込むナウ》のような序盤から中盤にかけての潤滑油となるカードを意味もなく1枚積みにしたり、類似スペックのフィニッシャーを明確な理由もなく複数種類散らしたり、持てる役割の少ないカードを何種類も採用して役割を細分化したりするのも同様に良くないデッキビルディングの1つ。

構築次第では、重いコストカード満載のデッキを回るようにすること自体は可能だが、それには非常に高度な構築力とプレイングが求められる。
また、そのようなデッキでは得てしてコンセプトは定まっており、結局のところ上記のような全く相容れないコンセプトを共存させることはできない。[1]

最も重視するカードを決め、その方向性を見失わないことが大切である。

あまりにも性質の違うカードを何枚も使いたい場合、無暗に同居させることは諦めて別のデッキを組んだ方が結果としてまとまりのある内容になることもしばしばある。

その他 [編集]

  • ハイランダーグッドスタッフなど、一見1枚挿しが多くジャンクデッキと似たような構成をとるデッキもあるが、それらは明確な目的意識をもってそういう構成をとっているため、実態は全く異なる。
  • 「ジャンクデッキに負けた」などとは口にしてはいけない。他人のデッキをジャンクデッキ呼ばわりしたうえ、ジャンクデッキに負けた自分のデッキは更にジャンクであると自ら認めるようなものである。
  • ジャンクデッキと思われるデッキを見かけた場合、どうしてその構成にしたのかを確認し、その人の状況を加味した上で何らかの提案を行うのが建設的だろう。
    もちろん、高いカードを買い揃えられない場合などはどうしようもないが。
  • 漫画「SX」にて、れく太デッキがこのような構成で、キサナドゥに「カードが1枚1枚バラバラ、一目でわかる超クソデッキ!!」と言われている。
    当然だが現実では、実際にジャンクデッキを使用している人がいても、そんなことを言ってはいけない。言われた側は傷つき、言った本人の人間性も疑われる。
    • なお、この時キサナドゥはれく太を操る形でデッキを見ており、「これでは利用価値がない[2]。」という意味で「クソデッキ」と言ったのである。…どころか正確には思っただけであり、人間性なぞ疑われる以前に持っているかも怪しいキサナドゥですら面と向かって言ったわけではない。
  • 『デュエル・マスターズ パーフェクト ルール BOOK』など公式ガイドブックでは、重量級しか入っていない5色デッキがジャンクデッキの典型例として挙がっている。
  • 2021年のオンラインWHFでの対決企画においては当ページの項目に該当するものである、白黒をベースに自然文明のカードがそれぞれ1枚積みされたデッキが登場した。しかし実際にはこのデッキを握ったまつがん氏が優勝しており、デッキの強さは使い手にもよるという事を見せつけている。
  • デュエル・マスターズ プレイスではTCG未経験のビギナーランク帯の初心者プレイヤーが自分でデッキを組むと、競技勢には考えられないようなデュエマの基本的なシステムすら把握していないとしか思えないジャンクデッキが生まれることがよくある。

参考 [編集]

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[1] 例えば【連ドラ】の場合、ファイアー・バードコスト軽減をフル活用する、《メンデルスゾーン》を確実に成功させる等の運用が必要。また【連ドラ】切札はあくまでもドラゴンであり、それ以外に重いカードは搭載されない。
[2] れく太の名誉のために言っておくと、その後キサナドゥ自身「対戦相手に予測を許さず面白い」と評価を改めている