不死鳥編(スペクタクル・ノヴァ)背景ストーリー (デュエプレ) [編集]

該当弾 [編集]

概要 [編集]

「時空の裂け目」の出現から、一万年後。
かつての世界は「旧世界」と呼ばれるようになり、未だに世界は「時空の裂け目」に徐々に呑まれつつあるが、ひとまず安定した時代を迎えた。
その未曾有の大災害の中で、まったく新しい進化を遂げるものも現れ始める。文明の枠にとらわれず、多くの能力を持ち、強靭な生命力を持つ新たな5つの種族達が現れた。

アーク・セラフィムは、セラ・メトロポリスを拠点とする天使たちの末裔だった。
ドリームメイトは、誰かが死に際に思った空想の具現化と言われている存在だった。
ティラノ・ドレイクは、コンビネーションにおいて随一を誇る集団で行動し狩りを行う種族だった。
グランド・デビルは、吹き荒れる黒瘴流の中で暮らすために別の種との融合を行う種族だった。
グレートメカオーは、光の知性と水の科学を受け継いだ新世界の覇者と呼んで過言でない存在だった。
文明同士の争いは悠久の時が静かに洗い流し、文明を超えた協力関係が築かれる。その平和は長く続いていくはずだった。

しかし、平和な時代は突然終わりを告げる。
未だ拡大を続ける時空の裂け目からフェニックスと呼ばれる2体の超生命体、《超神星マーキュリー・ギガブリザード》《超神星ヴィーナス・ラ・セイントマザー》が飛来したのである。
フェニックスの力は圧倒的であった。
《マーキュリー・ギガブリザード》が現れた瞬間、絶対零度の力で海は凍り付き氷河と化した。
《ヴィーナス・ラ・セイントマザー》は三度倒しても死なない驚異の存在であり、救済と称して抗う力を全て返り討ちにした。
5大種族に成すすべはなく、フェニックスに抗う術を持つドラゴンも旧世界の生き残りだけでは数が足りず、世界はフェニックスに完全に支配された。

グレートメカオーはフェニックスの謎を究明すべくリサーチを開始すると共に、来るべき戦いに備え資源を求めて他種族への侵攻を開始する。
まずドリームメイトの領域に向けて大量の軍隊を派遣するが、《独裁者ケンジ・パンダネルラ将軍》率いるドリームメイト達は不可思議な力でグレートメカオーに対抗する。
《サージェント・クワガタン》の突進によってグレートメカオーの軍勢は粉々にされ全滅。グレートメカオーはドリームメイトへの侵略を断念する。

一方、グレートメカオーが別の標的としたティラノ・ドレイクは苦戦を強いられていた。
あまりにも膨大なグレートメカオー軍に対し、ティラノ・ドレイクの総大将《覇竜凰ドルザバード》は単騎でグレートメカオーを部隊単位で粉砕し味方を勇気づけた。
しかし劣勢を挽回するまでには至らず、最終的にティラノ・ドレイクはグレートメカオーに大敗を喫し、グランド・デビルに共闘を持ちかける。
グランド・デビルは共闘を承諾し、ここにグランド・デビル&ティラノ・ドレイクの連合軍が誕生する。

グランド・デビル&ティラノ・ドレイク連合軍は、フェニックスとグレートメカオーに対する起死回生の手段として《インフェルノ・ゲート》を完全解放した。
次々と蘇っていく、歴史に埋もれていた旧種族たち。その中には、滅亡寸前の仲間達の命を救うべく自分の魂と肉体を悪魔へと売り渡していたかつての《聖霊王アルカディアス》である《魔聖デス・アルカディア》の姿もあった。
グランド・デビル&ティラノ・ドレイク連合軍は、《インフェルノ・ゲート》によって旧世界の覇者ドラゴンの完全復活を試み、強力なドラゴンたちが次々と蘇っていった。
さらに《インフェルノ・ゲート》の酷使は時空を歪ませ、本来はあり得なかった光と水のドラゴンであるアポロニア・ドラゴンポセイディア・ドラゴンまで誕生させた。
ドラゴンの友たるファイアー・バードたちもドラゴンの復活に応じて戻ってきた。

世界に満ち溢れたドラゴンは、フェニックスに抗う希望となった。
《緑神龍ダグラドルグラン》の咆哮を反旗を翻す合図として、《マーキュリー・ギガブリザード》と《ヴィーナス・ラ・セイントマザー》に立ち向かっていく地上の連合軍。
しかし、彼らは知らなかった。あれほど恐ろしい2体のフェニックスさえ、前兆に過ぎなかったことを。
《インフェルノ・ゲート》の影響では説明できないほどに、世界にドラゴンが現れていたことを。

そして、時空の裂け目より3体目のフェニックスが降臨した。
その名は《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》。太陽と龍を司り、数多の龍の軍勢を引き連れて降り立ったそのフェニックスは、世界を一瞬で焼き尽くすほどの力を持つ神にも等しい存在だった。
大地を極熱焦土へと変えるべく、《アポロヌス・ドラゲリオン》は世界各地に《ヘリオライズ・ドラゴン》《センチネル・ドラゴン》ら配下のドラゴンを配備し、地上への攻撃を開始した。
恐るべき脅威を前に、アーク・セラフィムはセラ・メトロポリスを守護するべく大地の力《聖帝ソルダリオス》を目覚めさせ、蘇ったドラゴンの中には《電脳海王ネオングライド》のようにフェニックスに抗うべく力を束ねる者も現れた。
それでも、超大な《アポロヌス・ドラゲリオン》に対抗することはできない。
《アポロヌス・ドラゲリオン》と配下の龍たちによって世界の全てが焼き尽くされるかと思われた。

その時、新たなフェニックスが誕生した。それも、連合軍の一員であるはずのグランド・デビル陣営から。
《超神星ネプチューン・シュトローム》。深淵を司るそのフェニックスは、深淵の渦によって《アポロヌス・ドラゲリオン》さえ容易く沈めてしまった。
その《ネプチューン・シュトローム》を敬い、まるで配下のように従う《悪魔提督アルゴ・バルディオル》らグランド・デビルたち。
フェニックスに抗うべく他種族と共闘していたはずのグランド・デビルの、真の野望がここに明らかになった。

生存のために他種族との融合を繰り返してきたグランド・デビル。
彼らの行いはいつしか「世界の全てを取り込む」という野望に歪んでいき、ティラノ・ドレイクと共闘しながら水面下でフェニックスの力をも取り込むことを虎視眈々と狙ってきた。
《アポロヌス・ドラゲリオン》と共に飛来していた凶兆の化身《超神星プルート・デスブリンガー》に狙いを定め、遂にグランド・デビルはフェニックスの力を手中に収めた。
その野望から生まれた《ネプチューン・シュトローム》は、世界を深淵に導こうとしていた。

あまりに強大な《ネプチューン・シュトローム》に抗う術は存在しないかと思われたが、世界存亡の危機を前に動いた存在がいた。
仙界に住まう《龍仙ロマネスク》《極仙龍バイオレンス・サンダー》である。
仙界のエネルギーを大地に流して世界を見守る役目をもつ2体の仙龍は、《ネプチューン・シュトローム》に対抗するべく仙界のエネルギーを大地へ過剰に送り込み、膨大なエネルギーは奇跡を起こした。
生命を司るフェニックス《超神星ビッグバン・アナスタシス》が誕生したのだ。
その姿は禍々しく、それが希望の存在であることを誰もが信じられなかったが、《ビッグバン・アナスタシス》は地上を救うべく《ネプチューン・シュトローム》へと立ち向かった。

《ビッグバン・アナスタシス》の溢れる生命力と《ネプチューン・シュトローム》の深淵に引き込む力が打ち消しあう。
深淵と生命のフェニックスは激突の末に相打ちとなって共に消滅し、それに応じるように他のフェニックスたちは世界から姿を消し、大きく開いていた時空の裂け目も消え去った。
フェニックスの消滅。それは、一つの時代の終わりを示していた。

(各カードのフレーバーより)

参考 [編集]