詠唱後置換効果 [編集]
呪文を唱えた後の置き場所を墓地以外の場所に変更する置換効果の俗称。普通の置換効果とは違う点がある。
ルール [編集]
- その呪文自身が詠唱後置換効果を持っている場合、他の置換効果よりも優先してその詠唱後置換効果を適用しなければならない(609.8a)。
その呪文自身が詠唱後置換効果を持っている場合の例
ブレイン・チャージャー C 水文明 (4) |
呪文 |
カードを1枚引く。 |
チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く) |
革命の鉄拳 R 火文明 (3) |
呪文 |
革命0トリガー:クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。 |
自分の山札の上から4枚を表向きにし、その中から火のクリーチャーを1体選ぶ。そのクリーチャー以下のパワーを持つ相手のクリーチャーを1体破壊する。 |
この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに山札に加えてシャッフルする。 |
- 墓地から唱えた場合でも詠唱後置換効果は適用される。その結果、呪文の置き場所は墓地以外に変更される(409.2b)。
概念としてはセイバーで自身が対象に含まれているのなら「対象である自身が破壊される時、かわりに自身を破壊する」のが許されているのに似ている。
ただし、詠唱後置換効果で結果として同じゾーンにとどまった場合、それはゾーンの移動が行われたことにはならない(409.2a)。例えば《頂上縫合 ドギラディス勝3rd》でマナゾーンからチャージャーを唱えたら、「マナゾーンから呪文を唱えた後、マナゾーンから墓地に置くかわりにマナゾーンに置く」という処理にはなるが、その他のスペース・チャージや《護聖妖精トビ・ゴンゴン》といった誘発型能力は発動しない。
- そのほかのルールはほかの置換効果のルールと変わらない。
- テキスト上「呪文を唱えた時~」で始まることが多く、誘発型能力であるかのように書かれているが、《龍素記号wD サイクルペディア》や《SC龍飛→SC風流》などが持つ詠唱後置換効果は常在型能力である。常在型能力はバトルゾーンに出た直後から適用される。そのため、呪文Xを唱え、その効果によりこれらのクリーチャーをバトルゾーンに出した場合、呪文Xにはこれらのクリーチャーの持つ詠唱後置換効果が適用される。同様に、呪文Xを唱え、その効果によりこれらのクリーチャーがバトルゾーンから離れた場合、呪文Xにはこれらのクリーチャーの持つ詠唱後置換効果が適用されない。
呪文のコスト踏み倒しを行う能力のコスト踏み倒し後の処理、エレメントが常在型能力として詠唱後置換効果を発揮する例
電磁魔天イエス・ザナドゥ SR 光/水/闇文明 (9) |
クリーチャー:エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド/サイバー・コマンド 11500 |
ブロッカー |
W・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、または攻撃する時、「S・トリガー」を持つ呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに表向きのままシールド化する。 |
自分が呪文を唱えた時、それよりコストが小さい相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
龍素記号wD サイクルペディア SR 水/闇文明 (5) |
クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン/ダークロード 5000 |
ブロッカー |
ジャストダイバー |
このクリーチャーが出た時、コスト4以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。 |
自分の手札から呪文を唱えた時、その呪文を自分の墓地からもう1度、コストを支払わずに唱えてもよい。この能力は各ターン1度しか使えない。 |
自分の墓地から呪文を唱えた後、墓地のかわりに山札の下に置く。 |
裁定疑問点 [編集]
- 609.8aでは「呪文の効果が自身の移動を置換する場合、それは他の置換効果よりも優先して適用されます。」と書かれているが、例示されているのはいずれも自分側のカードの置換効果に関する記載である。そのため、非ターン・プレイヤーが唱える場合にターン・プレイヤー側の置換効果も実質無効にできるかが不明確。
その他 [編集]
何らかの効果で唱えた呪文を詠唱後置換効果ではなく墓地以外に移動させるものもある。その効果は見かけ上は詠唱後置換効果に似ているが全く異なる。
暗黒皇グレイテスト・シーザー SR 闇/火文明 (6) |
進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 13000 |
進化V−自分のナイト・クリーチャーまたはドラゴンのいずれか2体を重ねた上に置く。 |
このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地にある闇または火の呪文を、コストの合計が7以下になるように好きな枚数選び、コストを支払わずに唱えてもよい。その後、その呪文を好きな順序で自分の山札の一番下に置く。 |
T・ブレイカー |
上の《暗黒皇グレイテスト・シーザー》では墓地から2枚以上呪文を選んだ場合、それらはすべて保留状態になるが、1枚目を唱え終わったら一旦それは墓地に、2枚目を唱え終わったら墓地に……と、一瞬だけ保留状態が解除される瞬間がある。そして、選ばれた呪文をすべて唱え終わってから改めて墓地からカードを山札の下に移動する形となる。
2枚目以降に《怨念集結》を唱える場合などで影響があり、もし詠唱後置換効果でそうした処理がある場合は呪文を1枚唱え終わるたびにその呪文を特定のゾーンに飛ばすため、墓地にあるカードの枚数が戻ったり増えたりするということがない。
参考 [編集]