時間制限 (TCG) [編集]

デュエルにおいて課せられる場合がある制約。
公式公認大会は時間的制約のもと開催されている。

デュエル・マスターズ 競技イベント運営ルールは、プレイヤーは告知された時間制限に従う責任があると示している。

制限時間の例 [編集]

競技イベント運営ルールでは、それぞれ以下のイベントについて「推奨制限時間」を定めている。「推奨制限時間」を逸脱した制限時間が設定される場合、イベントの登録前ならびに登録中に告知義務が生じる。

  • 各マッチ(1回戦・2回戦など。以下を除く):15~20分間
  • シングル・エリミネーションの準々決勝と準決勝:50分間
  • シングル・エリミネーションの決勝戦:時間無制限。ただし、時間制限が急遽設けられる場合もある。
  • トッキュー8のデッキ登録:20 分
  • ブースタードラフトのデッキ登録:20 分
  • シールド戦のパック開封、カードチェック:20分
  • シールド戦のデッキ登録:40分

「各マッチ」は1本先取であることが多いが、決勝戦などは、2本先取(Best of 3, BO3)などとなることもある。

時間制限による勝敗決定 [編集]

プレイヤーは告知された時間制限に従う責任があるが、両者が誠実にプレイしていたにもかかわらず、制限時間を超過した場合、競技イベント運営ルールでは、以下のように概ね以下のように定めている。

マッチの終了時刻が来た時点でゲームの勝敗が決まっていない場合、現在のターンが終了した後追加で最大3ターンを行い、それでもまだ勝敗が決まらない場合は、そのゲームは両者敗北としたうえで、マッチの勝者の決定を以下のように定める。

  1. シングルエリミネーション・ラウンド(勝ち抜き戦)でない
    1. 両者のゲームの勝利数に差がある:ゲームの勝利数が多い方がマッチ勝者
    2. 両者のゲームの勝利数に差がない:両者マッチ敗者
  2. シングルエリミネーション・ラウンド(勝ち抜き戦)
    1. 両者のゲームの勝利数に差がある:ゲームの勝利数が多い方がマッチ勝者
    2. 両者のゲームの勝利数に差がない(★基本的にBO1で対戦するため、両者の勝利数は0勝であり、ここで判定されることが多い)
      1. 両者のシールド数に差がある:シールド数が多い方がマッチ勝者
      2. 両者のシールド数に差がない:予選ラウンドの上位者がマッチ勝者

ただし、大会によっては異なる規定が採用される場合がある。

たとえば、DMGP2025-2nd[1]では、予選ラウンド・決勝ラウンド第1~4回戦・決勝ラウンド第5~7回戦では、制限時間が到達したターンの内に勝敗が決さなかった場合、それぞれ以下のルールを採用していた。

  • 予選ラウンド(トリプル・エリミネーション方式、BO1):そのゲームとマッチは両者敗北
  • 決勝ラウンド第1~4回戦(シングル・エリミネーション方式、BO1):上記の標準ルールに準ずる。
  • 決勝ラウンド第5~7回戦(シングル・エリミネーション方式、BO3):追加で最大3ターン行い、それでも勝敗が決定しなかったら、シールド数の多いプレイヤーをそのゲームの勝者とし、シールド数が同数である場合は、シールド差が生じるまでゲームを続行し、シールド差が生じた時点でシールド数の多いプレイヤーをそのゲームの勝者とする。こうして勝敗を決めたことによりゲームの勝利数が両者同数となる場合は、シールド差が生じた時点でシールド数の多いプレイヤーをそのマッチの勝者とするサドンデスゲームを行う。

時間制限による勝敗決定の利用 [編集]

時間制限を利用して有利にしようと、故意にプレイを遅くした場合は、遅延行為の非紳士的行為となり、失格処分となる。

【シールドプリズン】のような、積極的に勝つことを放棄した専守防衛のデッキが存在する。

こうしたデッキの勝ち筋は、相手の自然なライブラリアウトと時間制限による勝敗決定の2つがある。シールド数の多いプレイヤーを勝者とするルールと相性が良く、両者敗北とするルールと相性が悪い[2]。相手の自然なライブラリアウトを狙われる側に山札回復手段がない場合、仮に時間が無制限であるとするなら山札回復手段があり、ダイレクトアタックも通らない【シールドプリズン】側が勝利となる。

実際は時間制限があるため、ライブラリアウトを狙われる側の山札が尽きる程度にターン経過する前に制限時間に達した場合、時間制限による勝敗決定がされる。したがって、ライブラリアウトを狙われる側は、1ターン当たりの時間をできるだけ引き延ばすことに意味が出てくることになるが、上述の通り、そうした行為は遅延行為の非紳士的行為にあたる。

その他 [編集]

  • デュエマではあまり使われないが、時間制限による勝敗判定やそれによる勝利をTime Over Death(TOD)ということがある。
  • 他TCGによっては1ターンに掛けられる考慮時間の目安を提示している場合がある。
    『遊戯王』では1ターン3分の考慮時間の目安が提示されており、事実上この時間内での遅延行為に近しい行為がある種許可されていた。
  • 1ターンにかけられる時間を制限する手法は、選ばせ除去ブロック判断・シールドチェックでの能力発動有無・相手側の能力解決などもあり、非ターンプレイヤー側の思考時間も少なからず入るため、難しいとされる。チェス・クロックを用いれば、どちらのプレイヤーの思考時間であるかを区別できる余地があるが用具準備の手間もあり、一般的ではない。

デュエル・マスターズ プレイスでは [編集]

アプリによる自動管理で、どちらの思考時間かを明確かつ容易に区別できるようになったため、ターンプレイヤーが1ターン当たりにかけられる思考時間が定められている。
1ターン当たりの制限時間に達した場合は、強制的にそのターンを終了する。また、その際に未解決・解決中の効果や攻撃強制が存在する場合、新たに能力が誘発した場合などはランダムな対象を選んで自動で処理される。
各効果解決時の対象選択やシールドチェックでも10秒程度の思考時間が設けられている。

ターンには制限時間が設けられます
制限時間はターン数に応じて異なります

1ターン目・・・60秒
2ターン目・・・70秒
3ターン目以降・・・90秒

制限時間を超えると強制的に相手のターンに移ります

ターンの制限時間は、相手への選択権の移行に伴う思考時間によって変動します

制限時間内にターンを終了していない場合は強制的に相手ターンに移ります

尚、能力や効果によってターン中に強制的に指定の行動を行っていない状況でターン制限時間を迎えた場合は、その能力及び効果を、対象をランダムに決定し、それを実行します
  • 大会によっては、「30ターン経過して勝敗が決まらなかった場合は両者敗北」などの追加ルールが定められることもある。

参考 [編集]

制限時間 (デュエプレ) [編集]

TCG版と異なり、「ジャッジによる『手札にゲームに大した意味のある行動を取れない状況で時間をかけて『考え込んで』いて、時間を食いつぶしていた』などの遅延行為を指摘されない」「ループにおける手順の省略が提示できない」などの制約がある。

それらについて無限ループ#dmpsに書かれた方法で仕様(アップデートで更新されることもある)で対策が試みられている。


[1] ttps://inspire-jp.net/dmgp2025-2nd/regulation/
[2] 両者敗北になるくらいなら投了した方が、対戦相手・マッチ・ウィン・パーセンテージ(オポ)の観点からマシではあるが、【シールドプリズン】自体が総合ルール外のルールで勝とうとしているデッキであることから、嫌われがちなこともあり、オポを犠牲にして投了せずに両者敗北となることがままある。
[3] 一部カードの演出およびターンの制限時間調整について