爆龍覇(ばくりゅうは) グレンリベット/「爆流秘術(ばくりゅうひじゅつ)暴龍(ぼうりゅう)大地(だいち)!」》 [編集]

爆龍覇 グレンリベット P(R) 火文明 (9)
クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン/ヒューマノイド爆/ドラグナー 12000
T・ブレイカー
このクリーチャーが召喚によって出た時、または、相手のカードの効果によってこのクリーチャーを自分の手札から捨てた時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中からドラゴン・クリーチャーを1体出し、残りを好きな順序で山札の下に置く。
「爆流秘術、暴龍の大地!」 P(R) 自然文明 (3)
呪文
自分の山札の上から1枚目をタップしてマナゾーンに置く。それがドラゴンなら、この呪文を、唱えた後、墓地に置くかわりに手札に加える。

DM22-BD1で登場したガイアール・コマンド・ドラゴン/ヒューマノイド爆/ドラグナー自然呪文ツインパクト

クリーチャー側は召喚時限定cipと疑似マッドネス山札の上3枚からドラゴンを1体コスト踏み倒しで出す能力を持つ。
注意点として、《スーパー・サイチェン・ピッピー》《貝獣 パウアー》などと同じく、ハンデスされた場合の誘発型能力であり、このクリーチャーそのものはバトルゾーンに出ない。

呪文側はコスト3でタップイン方式の1マナブーストを行うが、その時に置いたカードがドラゴンなら置換効果手札に戻る。
単純に使い減りしないマナブーストというだけでなく、クリーチャー側をちらつかせることでハンデスを躊躇わせる効果が期待できる。
置換効果で唱えた後(存在を公開した後)に手札に戻るため「呪文として使ったら結局手札に残らないのでマッドネスとして機能しない」というジレンマを回避したデザインである。
逆に相手がセルフハンデスカードを使ってきそうなら、このカードの存在をあえて隠すのも手。

マナブースト呪文に何と言ってもハンデスメタがついたのが強く、このカードの登場時点のドラゴン基盤デッキの場合はリソース系ドラゴンに恵まれるため、上手くいけば疑似マッドネスによるコスト踏み倒しによって呪文側で得るはずであったものかそれ以上のアドバンテージを得ることができる。

ただ、クリーチャー側は普通に召喚した時の性能はやや控えめで、いくらドラゴンならなんでも踏み倒せると言っても、山札の上3枚から1体という狭い選択肢なのは、コスト9としてはコストパフォーマンスは良いとは言えない。
だから言って、このクリーチャーを踏み倒しで出してもcipは召喚のため、召喚ではないコスト踏み倒しで出してもただの準バニラにしかならない。

これはなかなか痛く、《爆銀王剣 バトガイ刃斗》のような山札の上から1枚目を踏み倒す能力を使う場合は、このクリーチャーはハズレ枠となってしまう。

「相手のターン中に」という指定のないメタクリーチャーの前でも腐りやすい。
具体的には、《とこしえの超人》入り【青黒緑ハンデス有象夢造】がある。アドバンス超次元ゾーンを使う場合《とこしえの超人》が厳しくなりやすく、立てれば相手にとっての安全牌と化してしまうのは大きな弱点といえる。

以上の点から、クリーチャー側はあくまでも呪文側のおまけとして見て、相手がハンデス打ってきたらラッキーくらいに考えて使うのがいいだろう。

ルール [編集]

  • ルールとして、呪文の効果が自身の移動を置換する場合、それは他の置換効果よりも優先して適用される(総合ルール609.8a)。《Drache der'Zen》《龍素記号wD サイクルペディア》など、唱えた後の呪文の置き場所を指定する効果を貫通して手札に戻る。
  • デュエプレでの登場より後になった「相手のカードの(能力や)効果」に反応する広義のマッドネスである。マッドネス以外でなら《ノロイ 丙-三式》などがあった。
    • デュエプレの《永遠のリュウセイ・カイザー》の裁定から、「(持ち主が)相手」ではなく「(効果を使ったプレイヤーが)相手」である必要がある模様。
      デュエプレ運営が誤判断しただけで、正しくは「持ち主が相手のカード」なら、どちらが効果を使っていても《爆龍覇 グレンリベット》は誘発する(公式Q&A)。

裁定不明 [編集]

総合ルール201.2bは、強制効果を不発に終わらせる形を取れるのか。

  • 極端な例となるが、自分の手札が《爆龍覇 グレンリベット/「爆流秘術、暴龍の大地!」》1枚だけとする。ここで相手が《ウォズレックの審問》を唱えたら、テキストでは可能なら1枚捨てさせる必要があるが、2つあるコストのうちコスト9を選ぶことで対象不在で何も捨てさせないことが可能になる。

他のカード・デッキとの相性 [編集]

環境において [編集]

少なくともDM22-BD1期には事前の期待ほどの活躍はしていなかった。というのも、クリーチャー側が素出しに耐えづらい上にコスト踏み倒しと相性が悪く、呪文側を唱えて手札に戻っても結局はマナチャージを考えれば多色マナにしかならないためである。

使用例は、【準赤単】系統や【白緑巨大天門】などの【巨大天門】系統。【白緑巨大天門】ではマッドネスで《光の兄妹 るる&ルシファー》《∞龍 ゲンムエンペラー》《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》といった優秀な展開系やロック系のドラゴンを捲れば一発逆転も夢ではない。
《「無月」の頂 $スザーク$》の無制限時代は【青黒魔導具】との対面でマッドネスを狙いやすかったが、《「無月」の頂 $スザーク$》《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》でロックしないと除去を飛ばしてくるため、マッドネスを発動した後も油断ならなかった。

手札にそれほど余裕のないドラゴンデッキである【メクレイド刃鬼】が成立するとマッドネス運用重視で採用された。

DM23-BD2DM23-BD3期時点では代表的なハンデス札である《CRYMAX ジャオウガ》《「無月」の頂 $スザーク$》の2種がどちらもランダムハンデスであり、マッドネス発動を狙いやすい。特に《CRYMAX ジャオウガ》に対しては手札枚数を調整すれば比較的狙ってマッドネスを発動しやすく、マッドネスによって《五番龍 レイクポーチャー ParZero》を捲ることでリソースを回復しつつ《CRYMAX ジャオウガ》による猛攻をそちらのバウンスで防げる余地がある。
そういったことから【青赤緑Gジョラゴン】を始めとした相性の良いドラゴンデッキでそれなりに見かけるようになった。

《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》もマッドネス誘発時の狙い目であり、シールド0枚の状況で捲れればEXライフダイレクトアタックを阻止できる。その他、《「必然」の頂 リュウセイ/「オレの勝利だオフコース!」》《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》《龍世界 ドラゴ大王》など、捲りの当たり枠には事欠かない。

【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】が打点や4ターン目速攻プラン優先で《とこしえの超人》より《若き大長老 アプル》を優先するケースが多くなり、そう簡単に捲り能力を妨害されづらくなったのも追い風。リソースを溜めながら《五番龍 レイクポーチャー ParZero》《流星のガイアッシュ・カイザー》で時間稼ぎすれば普通に正規コストでの召喚で捲り能力を誘発する機会もある。

DM24-RP1期になると、【白青赤緑ドラグナー】でも《ボルシャック・栄光・ルピア》を押しのけて4枚積みされるケースがざらになった。《謀遠 テレスコ=テレス》入りや【ドルマゲドンX】などのハンデスデッキが多く、マッドネスが付いている分高い汎用性を発揮するためと見られる。

背景ストーリーにおいて [編集]

その他 [編集]

関連カード [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

  • クリーチャー側2つ目の能力について

Q.自分の《サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問》の「出た時」の能力で、相手の墓地にある《エマージェンシー・タイフーン》を唱え、その効果で自分は《爆龍覇 グレンリベット/「爆流秘術、暴龍の大地!」》を捨てました。この時、《爆龍覇 グレンリベット》の「相手のカードの効果によってこのクリーチャーを自分の手札から捨てた時」の能力はトリガーしますか?
A.はい、トリガーします。《爆龍覇 グレンリベット》のテキストにある「相手のカード」とは、相手が使ったカードではなく、相手が持ち主であるカードを指します。相手が持ち主である《エマージェンシー・タイフーン》の効果で自分の《爆龍覇 グレンリベット》を捨てたので、その能力がトリガーします。
引用元(2022.11.11)

Q.自分の《The邪悪 寄成ギョウ》がバトルゾーンにいる状況で、相手は《悪魔龍 ダークマスターズ》を出しました。「出た時」の能力をかわりに自分が使い、相手の手札から《爆龍覇 グレンリベット/「爆流秘術、暴龍の大地!」》を選び、捨てさせましたが「相手のカードの効果によってこのクリーチャーを自分の手札から捨てた時」の能力はトリガーしますか?
A.いいえ、トリガーしません。置換効果は能力の発生源を変更しないため、《爆龍覇 グレンリベット》《悪魔龍 ダークマスターズ》の能力によって捨てられたことになります。《悪魔龍 ダークマスターズ》は相手のカードなので、相手の能力によって相手の《爆龍覇 グレンリベット》が捨てられたことになります。
引用元(2022.11.11)