#author("2025-03-02T05:04:11+09:00","","")
#author("2025-03-02T05:05:36+09:00","","")
*詠唱後置換効果 [#be53b1fd]

[[呪文]]を唱えた後の置き場所を[[墓地]]以外の場所に変更する[[置換効果]]。普通の[[置換効果]]とは違う点が複数ある。
[[呪文]]を唱えた後の置き場所を[[墓地]]以外の場所に変更する[[置換効果]]の俗称。普通の[[置換効果]]とは違う点がある。

**ルール [#m61dea7c]
-その呪文自身が詠唱後置換効果を持っている場合、他の[[置換効果]]よりも優先してその詠唱後置換効果を適用しなければならない(609.8a)。
--例1:[[《龍素記号Sr スペルサイクリカ》]]の能力で墓地から[[《ブレイン・チャージャー》]]を唱えた場合、《ブレイン・チャージャー》自身が持つ[[チャージャー]]の置換効果が優先され、《ブレイン・チャージャー》はマナゾーンに置かれる。墓地回収することを選ぶことはできない。
--例2:[[《ブロッケン・ヴォーン》]]がある状態で、マナゾーンから[[《生命と大地と轟破の決断》]]を唱えた場合、《生命と大地と轟破の決断》自身が持つ「そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の下に置く」能力の置換効果が優先され、《生命と大地と轟破の決断》は山札の一番下に置かれる。マナ送りを選ぶことはできない。
--例3:[[《龍素記号Cg ダイシャリン》]]がある状態で、マナゾーンから[[《生命と大地と轟破の決断》]]を唱えた場合、《生命と大地と轟破の決断》自身は「そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の下に置く」能力と[[チャージャー]]の2つを持つ。そのため、このどちらか一方を選ぶことができ、《生命と大地と轟破の決断》はマナゾーンもしくは山札の一番下のどちらか一方に置かれる。

その呪文自身が詠唱後置換効果を持っている場合の例

|ブレイン・チャージャー C 水文明 (4)|
|呪文|
|カードを1枚引く。|
|''チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く)''|

|革命の鉄拳 R 火文明 (3)|
|呪文|
|革命0トリガー:クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。|
|自分の山札の上から4枚を表向きにし、その中から火のクリーチャーを1体選ぶ。そのクリーチャー以下のパワーを持つ相手のクリーチャーを1体破壊する。|
|''この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに山札に加えてシャッフルする。''|


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-墓地から唱えた場合でも詠唱後置換効果は適用される。その結果、呪文の置き場所は墓地以外に変更される(409.2b)。
--例:[[《Wave ウェイブ》]]の[[cip]]で墓地から[[《ケンザン・チャージャー》]]を唱えた場合、《ケンザン・チャージャー》は再度墓地に置かれる際、チャージャーによりかわりにマナゾーンに置かれる。

概念としては[[セイバー]]で自身が対象に含まれているのなら「対象である自身が破壊される時、かわりに自身を破壊する」のが許されているのに似ている。

ただし、詠唱後置換効果で結果として同じゾーンにとどまった場合、それはゾーンの移動が行われたことにはならない(409.2a)。例えば[[《頂上縫合 ドギラディス勝3rd》]]でマナゾーンから[[チャージャー]]を唱えたら、「マナゾーンから呪文を唱えた後、マナゾーンから墓地に置くかわりにマナゾーンに置く」という処理にはなるが、その他の[[スペース・チャージ]]や[[《護聖妖精トビ・ゴンゴン》]]といった[[誘発型能力]]は発動しない。

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-そのほかのルールはほかの[[置換効果]]のルールと変わらない。
--テキスト上「[[呪文を唱えた時]]~」で始まることが多く、[[誘発型能力]]であるかのように書かれているが、[[《龍素記号wD サイクルペディア》]]や[[《SC龍飛→SC風流》]]などが持つ詠唱後置換効果は[[常在型能力]]である。[[常在型能力]]はバトルゾーンに出た直後から適用される。そのため、呪文Xを唱え、その効果によりこれらのクリーチャーをバトルゾーンに出した場合、呪文Xにはこれらのクリーチャーの持つ詠唱後置換効果が適用される。同様に、呪文Xを唱え、その効果によりこれらのクリーチャーがバトルゾーンから離れた場合、呪文Xにはこれらのクリーチャーの持つ詠唱後置換効果が適用されない。

呪文の[[コスト踏み倒し]]を行う能力の[[コスト踏み倒し]]後の処理、[[エレメント]]が[[常在型能力]]として詠唱後置換効果を発揮する例

|電磁魔天イエス・ザナドゥ SR 光/水/闇文明 (9)|
|クリーチャー:エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド/サイバー・コマンド 11500|
|ブロッカー|
|W・ブレイカー|
|このクリーチャーが出た時、または攻撃する時、「S・トリガー」を持つ呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。''そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに表向きのままシールド化する。''|
|自分が呪文を唱えた時、それよりコストが小さい相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。|

|龍素記号wD サイクルペディア SR 水/闇文明 (5)|
|クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン/ダークロード 5000|
|ブロッカー|
|ジャストダイバー|
|このクリーチャーが出た時、コスト4以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。|
|自分の手札から呪文を唱えた時、その呪文を自分の墓地からもう1度、コストを支払わずに唱えてもよい。この能力は各ターン1度しか使えない。|
|''自分の墓地から呪文を唱えた後、墓地のかわりに山札の下に置く。''|

**裁定疑問点 [#ifc190e7]
-609.8aでは「呪文の効果が自身の移動を置換する場合、それは他の置換効果よりも優先して適用されます。」と書かれているが、例示されているのはいずれも自分側のカードの置換効果に関する記載である。そのため、非[[ターン・プレイヤー]]が唱える場合にターン・プレイヤー側の置換効果も実質無効にできるかが不明確。
--例えば相手の[[《デュエマの鬼!キクチ師範代》]]があり、相手ターン中に自分が[[《ホーガン・ブラスター》]]等で山札から[[チャージャー]]呪文を唱えた場合、その呪文の[[チャージャー]]能力でマナブーストできるか。

**その他 [#j49623f5]

何らかの効果で唱えた呪文を詠唱後置換効果ではなく墓地以外に移動させるものもある。その効果は見かけ上は詠唱後置換効果に似ているが全く異なる。

|暗黒皇グレイテスト・シーザー SR 闇/火文明 (6)|
|進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 13000|
|進化V−自分のナイト・クリーチャーまたはドラゴンのいずれか2体を重ねた上に置く。|
|このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地にある闇または火の呪文を、コストの合計が7以下になるように好きな枚数選び、コストを支払わずに唱えてもよい。''その後、その呪文を好きな順序で自分の山札の一番下に置く。''|
|T・ブレイカー|

上の[[《暗黒皇グレイテスト・シーザー》]]では墓地から2枚以上呪文を選んだ場合、それらはすべて[[保留状態]]になるが、1枚目を唱え終わったら一旦それは墓地に、2枚目を唱え終わったら墓地に……と、一瞬だけ[[保留状態]]が解除される瞬間がある。そして、選ばれた呪文をすべて唱え終わってから改めて墓地からカードを山札の下に移動する形となる。

2枚目以降に[[《怨念集結》]]を唱える場合などで影響があり、もし詠唱後置換効果でそうした処理がある場合は呪文を1枚唱え終わるたびにその呪文を特定のゾーンに飛ばすため、墓地にあるカードの枚数が戻ったり増えたりするということがない。

**参考 [#a21f8a72]
-[[置換効果]]

&tag(用語集,置換効果,詠唱後置換効果,自己詠唱後置換効果);