#author("2023-11-06T04:07:00+09:00","","")
#author("2023-12-26T02:53:12+09:00","","")
*呪文能力 [#r6b4e7b4]

[[呪文]]を唱えた時に処理される能力のこと。
より専門的に言えば、「呪文を解決することによって効果を生み出す能力」のこと。

[[常在型能力]]・[[誘発型能力]]・[[起動型能力]]と並ぶ、(条件別に見た時の)[[能力]]の分類の1つ。

|ヴァルハラ・マジック P 光文明 (2)|
|呪文|
|S・トリガー|
|バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップする。|
|カードを1枚引く。|

例えば[[《ヴァルハラ・マジック》]]が持つ[[タップ]]と[[ドロー]]の2つの能力は、『いつ発動するか』が書かれていない。([[能力]]の書式で言うと、「条件節」がなく「効果節」だけが書かれている)
これらは[[《ヴァルハラ・マジック》]]を唱えたことによって即座に実行されることを意味する。これが呪文能力である。

ただし、呪文の持つ能力がすべて呪文能力というわけではない。
例えば、上の[[《ヴァルハラ・マジック》]]が持つ[[能力]]のうち、[[S・トリガー]]は唱えている時には機能せず、唱えている間以外の特定のタイミングに反応して発動する。これは呪文能力ではない。

呪文が持つ能力で呪文能力以外のものとしては、具体的に以下のものが挙げられる。
-[[S・トリガー]]や[[S・バック]]といった「その呪文を唱えるための」能力([[常在型能力]])
-上と似ているが、[[シールドチェック]]時の扱いが異なる[[サバキZ]]([[誘発型能力]])
-[[G・ストライク]]や[[《超次元ごっつぁん・ホール》]]の最後の[[能力]]など「唱える以外の方式で効果を発揮する」能力([[誘発型能力]])
-[[メタモーフ]]など「[[アイコン能力]]による追加効果をその呪文自身に与える」[[能力]]([[常在型能力]])
-[[チャージャー]]のような「[[呪文]]を唱えた後、[[墓地]]に置く処理を置換する」[[能力]]([[常在型能力]])

それ以外は呪文能力と考えてもらって差し支えない。

-条件節に見える文があっても、「このターン」など期間が書かれている場合は[[呪文能力]]である。この場合、呪文を唱えた時点からその効果が有効になることを意味する。
「このターン、〜した時〜」「次の相手のターン、〜」などの書き方のものは[[呪文能力]]かつ[[遅延誘発型能力]]である。

-呪文能力に関しては「呪文能力を解決する」とは言わず、「呪文を解決する」「それによって能力(処理)を実行する」と言う。

**ルール [#se166b1a]
-呪文能力は、呪文を唱えた時に''即座に実行される''。
[[cip]]、つまり[[誘発型能力]]との挙動の違いは後述。

-単一の呪文が複数の能力を持つ場合、''書かれている順に実行する''。能力の順番を変えて処理することはできない。
--単一の呪文能力が複数の効果を持つ場合も、やはり書かれている通りの順番に実行する。
--ただし、全文を読んでから行うこと。これは[[自己置換効果]]等の後続の文章が前の内容を補足している場合があるため。
例えば[[《ゴースト・パニッシュ》]]は、[[メタモーフ]]が発動していると[[相手が1枚選ぶ>セルフハンデス]]かわりに[[自分が1枚選んで>ピーピングハンデス]]捨てさせるという効果のため、もし勝手に上から解決して自分で手札を捨ててしまうと、相手は余計な情報アドバンテージを得てしまうことになる。

-呪文能力が[[モード]]を持つ場合、唱えてから解決に入る直前に選択する。

-呪文能力を実行している間は呪文の解決中であるため、他の能力の解決が割り込むことはない。それが[[S・トリガー]]や[[S・バック]]だったとしても、いま実行中の呪文能力が最優先され、他の能力は[[待機]]状態になる。
--ただし、呪文能力の中に別の[[呪文]]を[[唱える]][[能力]]があった場合は、新たに唱えた[[呪文]]を先に解決する。
例えば、[[《ジャッジメント・タイム》]]の[[能力]]で[[《王立アカデミー・ホウエイル》]]を唱えた場合、[[カード]]を3枚引いた''後で''[[《ジャッジメント・タイム》]]は自身の[[能力]]により[[山札送り]]になる。
山札が2枚しかないとして、上記処理を行った場合、[[《王立アカデミー・ホウエイル》]]を唱えた時点で[[《ジャッジメント・タイム》]]は山札にないため、手札に加わることはない。

***呪文能力と「出た時」の誘発型能力の違い [#o056f7e8]
ここでは[[《デーモン・ハンド》]]と[[《凶殺皇 デス・ハンズ》]]を例に挙げる。
どちらも使うと[[確定除去]]を放つが、前者は呪文能力、後者は[[誘発型能力]]によるものであり、以下のような違いが発生する。

例えば一度に[[ブレイク]]された[[シールド]]の[[S・トリガー]]などによって、[[《デーモン・ハンド》]]2枚を同時に使った時と、[[《凶殺皇 デス・ハンズ》]]2枚を同時に使った時を比べてみる。
-前者の場合、1枚目の[[《デーモン・ハンド》]]を使うとその1枚はその場で最後まで解決される。つまり、相手の[[クリーチャー]]を[[破壊]]して、その後で2枚目を[[唱える]]ことになる。
-一方で後者の場合、1枚目の[[《凶殺皇 デス・ハンズ》]]が出ると[[cip]]が[[誘発]]するが、2枚目の[[《凶殺皇 デス・ハンズ》]]を出す処理の方が優先され、1枚目の[[cip]]は[[待機]]状態になる。結果的に、2体が場に出切るまで[[cip]]は[[待機]]し、それから解決(相手[[クリーチャー]]の[[破壊]])へと移ることになる。

[[S・トリガー]]を複数使う際や、[[《聖霊王ガガ・ラスト・ミステリカ》]]の[[能力]]を使う際は注意が必要。

**その他 [#mbabeba0]
-「いつ発動するか」が書かれない能力は他に[[常在型能力]]、またこちらと同じく単発的な[[効果]]を発生させるものとして[[状況誘発]]が存在する。
それらは[[バトルゾーン]]に存在し続ける[[カード]]ならではの挙動をするため、呪文能力とは全く異なる。特に[[状況誘発]]は書き方こそ呪文能力と似ているが、実際は[[誘発型能力]]である。
それらは[[バトルゾーン]]に存在し続ける[[カード]]ならではの挙動をするため、呪文能力とは全く異なる。特に[[状況誘発]]は書き方こそ呪文能力と似ているが、実際は[[常在型能力]]である。

**参考 [#yc02c55c]
-[[用語集]]
-[[効果]]
--[[単発的効果]]
--[[継続的効果]]
--[[置換効果]]
---[[置換効果(狭義)>置換効果#narrow]]
---[[自己置換効果]]
--[[状態定義効果]]
-[[能力]]
--[[常在型能力]]
---([[特性定義能力]]((実質[[継続的効果]]と同義)))
--[[誘発型能力]]
---([[遅延誘発型能力]]((何らかの能力によって生成される効果が後から発揮されること)))
--[[起動型能力]]
--''呪文能力''
-[[呪文]]

&tag(用語集,能力);