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*ジャンクデッキ [#x2655aa8]

不必要と思われる[[カード]]が多く、著しく完成度が低い[[デッキ]]のこと。「紙束」とも呼ばれる。

[[コンセプト]]が定まっていなかったり、[[カードパワー]]の低い[[カード]]が何枚か入っているのが特徴。早い話が、''そういう構成にする意味が特にない[[デッキ]]''全般である。[[デッキ]]作りの際にもっとも回避するべき構成である。

**なぜジャンクデッキが生まれるのか [#u9713970]

ジャンクデッキが生まれてしまう背景については、主に以下の要因が考えられる。

1.まだ初心者の[[プレイヤー]]が、上手く[[デッキ]]を構築できないため
2.単に[[カード資産]]がないので、間に合わせの[[カード]]にするしかないため
3.[[デッキ]]に色々な[[コンセプト]]を入れたいがために、焦点が定まらなくなるため


1については、[[メタデッキ]]や[[構築済みデッキ]]などを研究し、「なぜこの[[カード]]が入っているのか」「なぜこの[[カード]]なのか」ということを考えることにより、[[デッキ]]の構築力が徐々に上がるために改善できる。
他の人が作った[[デッキ]]のレシピや、対戦している時の[[カード]]の使い方を見ていると参考になる。
また、何戦も[[ゲーム]]を行っていけば強力な動きや不要な[[カード]]が分かってくるため、次第にどのように[[デッキ]]を改造すればいいか判断できるようになるだろう。
他にも、本当に始めたばかりで手持ちの[[カード]]が無いこともある。
また[[基本セット環境]]においてはデッキ構築論そのものがまだ未成熟であったため、プレイヤー全体的にジャンクデッキが多かった。


2については、[[プレイヤー]]ならば誰もが一度は通った道であろう。
[[ガチデッキ]]に投入されるような強力な[[カード]]はその強さからシングルでの価格が上がりやすい。そういった[[カード]]を何枚も使う場合、ある程度の出費は覚悟しなければならない。
しかし、お金は有限な資源ゆえ、使いたい[[カード]]に手が届かない[[プレイヤー]]も多い。
似たような例として、デュエマ黎明期では都市部以外にカードショップが普及していなかったため、トーナメントプレイヤーでもカードパワーの劣るカードで代用する場合があり、妥協デッキでの大会上位入賞も稀ではなかった。
現在は、[[《フェアリー・ライフ》]]や[[《エナジー・ライト》]]などの基本的な[[カード]]ならば[[構築済みデッキ]]に複数枚収録されていることが多く、そちらを購入すれば簡単に集まる。
現在は、[[《フェアリー・ライフ》]]や[[《エナジー・ライト》]]などの基本的な[[カード]]ならば[[構築済みデッキ]]に複数枚収録されていることが多く、そちらを購入すれば簡単に集まる。余りに[[再録]]回数の多いものならストレージから探して簡単に手に入る。


3は最も注意すべき事例である。
そもそも[[デュエル・マスターズ]]は[[デッキ]]に40枚しか[[カード]]を入れられないため、いくつもの[[コンセプト]]を[[デッキ]]に入れることは不可能。ここを留意して[[デッキ]]を組まないとジャンクデッキ化は避けられない。

例えば、1つの[[デッキ]]に、

-「COLOR(red){ドラゴン3体を進化元とする[[COLOR(red):''《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》''>《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》]]で[[COLOR(red):''ワールド・ブレイク''>ワールド・ブレイカー]]}」
-「COLOR(orange){光以外の存在を許さない[[COLOR(orange):''《聖霊王アルファディオス》''>《聖霊王アルファディオス》]]で制圧する}」
-「COLOR(green){[[COLOR(green):''《インビンシブル・パワー》''>《インビンシブル・パワー》]]で自軍をパンプアップし、一斉攻撃}」

という3つの[[コンセプト]]を組み込もうとする。当然[[デッキ]]内は混濁し、結局のところ何もできない[[デッキ]]になってしまう。

そこまで極端な例でなくとも、例えば[[コスト踏み倒し]]主体の[[デッキ]]のサブプランに[[GR召喚]]プラン、[[素出し>手打ち]]プランとあれもこれも欲張って本来の勝ち筋の比重を下げた結果どっちつかずになってしまう場合もある。

[[【5色コントロール】]]で[[《ドンドン吸い込むナウ》]]のような序盤から中盤にかけての潤滑油となるカードを意味もなく[[1枚積み]]にしたり、類似スペックのフィニッシャーを明確な理由もなく複数種類散らしたり、持てる役割の少ないカードを何種類も採用して役割を細分化したりするのも同様に良くないデッキビルディングの1つ。

構築次第では、[[重い]][[コスト]]の[[カード]]満載の[[デッキ]]を回るようにすること自体は可能だが、それには非常に高度な構築力と[[プレイング]]が求められる(例えば[[【連ドラ】]]の場合、[[ファイアー・バード]]の[[コスト軽減]]をフル活用する。または[[《メンデルスゾーン》]]を確実に成功させる為等)。

また、そのような[[デッキ]]では得てして[[コンセプト]]は定まっており([[【連ドラ】]]の[[切札]]はあくまでも[[ドラゴン]]であり、それ以外に[[重い]][[カード]]は搭載されない)、結局のところ、上記のような全く相容れない[[コンセプト]]を共存させることはできない。

最も重視する[[カード]]を決め、その方向性を見失わないことが大切である。

あまりにも性質の違う[[カード]]を何枚も使いたい場合、無暗に同居させることは諦めて別の[[デッキ]]を組んだ方が結果としてまとまりのある内容になることもしばしばある。

**その他 [#v4102d48]
-[[ハイランダー]]や[[グッドスタッフ]]など、一見1枚挿しが多くジャンクデッキと似たような構成をとる[[デッキ]]もあるが、それらは明確な目的意識をもってそういう構成をとっているため、実態は全く異なる。

-[[ファンデッキ]]の場合は「その[[カード]]を使いたい」という明確な目的意識が存在するため、弱い[[カード]]を使っていてもその事でジャンクデッキとは呼ばれない([[バーサーカー]]の[[ファンデッキ]]は[[ガーディアン]][[デッキ]]より弱いからと言ってジャンクデッキとは言わない)。

-他人の[[デッキ]]を見て、自分が弱いと思っている[[カード]]が入っていたからと言って即座にジャンクデッキと診断するのは利口ではない。自分の知らない[[シナジー]]を利用する[[デッキ]]だったり、そもそも弱い[[種族]]・[[スペック]]の[[カード]]の[[ファンデッキ]]の場合もある。

-「ジャンクデッキに負けた」などとは口にしてはいけない。他人の[[デッキ]]をジャンクデッキ呼ばわりしたうえ、ジャンクデッキに負けた自分の[[デッキ]]は更にジャンクであると自ら認めるようなものである。

-ジャンクデッキと思われる[[デッキ]]を見かけた場合、どうしてその構成にしたのかを確認し、その人の状況を加味した上で何らかの提案を行うのが建設的だろう。&br;もちろん、高い[[カード]]を買い揃えられない場合などはどうしようもないが。

-かつては、漫画「デュエル・マスターズ」の[[キャラクター]]の[[デッキ]]を再現しようとするとジャンクデッキになりやすかった。同作品では[[【速攻】]]用[[ウィニー]]と[[重い]][[ファッティ]]を平然と同じ[[デッキ]]内で使用していることが多いためである。&br;もっとも、画面栄えを意識して序盤から激しく[[ビートダウン]]する展開になりがちなことと、販売促進漫画の宿命として最新弾の目玉カードをアピールしなければならないことなど、ある程度仕方ない事情が存在する。
(例:「FE」最終戦における[[《星龍パーフェクト・アース》]]の[[コンボ]]と[[《超聖竜ボルフェウス・ヘヴン》]]による[[コスト踏み倒し]]が共存しているデッキ どちらも[[DM-27]]の[[スーパーレア]]である)
--近年では[[キャラクター]]意識の[[構築済みデッキ]]が定期的に発売されており、初期の[[構築済みデッキ]]と比べても完成度は雲泥の差である。初心者プレイヤーはそういった商品に触れてみるのもいいだろう。

-漫画「SX」にて、[[れく太>角古 れく太]]の[[デッキ]]がこのような構成で、[[キサナドゥ>X (キサナドゥ)]]に「[[カード]]が1枚1枚バラバラ、一目でわかる超クソ[[デッキ]]!!」と言われている。&br;当然だが現実では、実際にジャンクデッキを使用している人がいても、そんなことを言ってはいけない。言われた側は傷つき、言った本人の人間性も疑われる。
--なお、この時キサナドゥはれく太を操る形でデッキを見ており、「これでは利用価値がない((れく太の名誉のために言っておくと、その後キサナドゥ自身「対戦相手に予測を許さず面白い」と評価を改めている))。」という意味で「クソデッキ」と言ったのである。…どころか正確には''思っただけ''であり、人間性なぞ疑われる以前に持っているかも怪しいキサナドゥですら面と向かって言ったわけではない。

-『デュエル・マスターズ パーフェクト ルール BOOK』など公式ガイドブックでは、重量級しか入っていない5色デッキがジャンクデッキの典型例として挙がっている。


-2021年のオンラインWHFでの対決企画においては当ページの項目に該当するものである、[[白黒]]をベースに[[水]]・[[火]]・[[自然]]文明のカードがそれぞれ[[1枚積み]]されたデッキが登場した。しかし実際にはこのデッキを握った[[まつがん]]氏が優勝しており、デッキの強さは使い手にもよるという事を見せつけている。
**参考 [#r0398a34]
-[[用語集]]
-[[デッキ]]
-[[メタデッキ]]
-[[ガチデッキ]]
-[[ファンデッキ]]
-[[デッキビルディング]]

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