能力語 [編集]
似た特徴を持つ複数の能力に共通して付けられている名前、あるいはそれがついた能力のことを表す俗称。
例えばG・ゼロという能力は、「条件を満たすとコストを支払わずに召喚できる」という点でどのカードも共通している。
同様にメテオバーンは、「進化元を指定のゾーンに置く」という性質を持っている。
ただし、これら能力語とその中身にあたる能力とは、厳密に関係があるわけではなく、あくまで名前がつけられているだけである。
例えばG・ゼロはコストを支払わずに召喚できる点は共通だが、その条件はカードによってさまざまであり、クリーチャーの数、呪文を唱えた回数など、何を参照するのかがカードごとに大きく異なる。
メテオバーンはさらに極端な例で、まず進化元を移動させた後で生みだす効果は各カードによってバラバラ。さらには進化元が置かれる場所は墓地が大半だがそれ以外の場所に置くものも存在するほか、発動条件やタイミングもそれぞれで異なり、誘発型能力・起動型能力・常在型能力(置換効果)が混在している。このように細かな違いがあるが、全て「メテオバーン」というキーワードに集約される。
進化全般も「指定された数の進化元が必要である」点は共通しているが、進化元の条件はそれぞれで異なっており、キーワードだけでは意味をなさない。
キーワード能力との区別 [編集]
「能力語」と言う言葉が用いられる時は「キーワード能力」と区別される。どちらも名前付きの能力だが、前者は上述のように同じ名前でも内容が異なる能力、後者は名前だけで効果が決まる能力を指す。
- なお、この区別は後述の由来から一部プレイヤー間が勝手に判別しているものである。公式では名前付きの能力はすべて「キーワード能力」で扱われ、「能力語」はそもそも公式用語として存在しない。
また、この区別をしたところでテキストに従って普通にプレイしているかぎり、ゲームの勝敗には一切影響しない。デッキビルディングやプレイングの腕前とも関係しない知識であり、一般プレイヤーが知っている必要はない。
- 強いてこの判別が実戦と関係する部分を上げるなら、注釈文の省かれたキーワード能力を正しく処理できるかどうかと言う話になる。とはいえ、実物では全て処理が書かれている能力語の方は直接関わってこない。
- 能力語とキーワード能力の区別方法の一例として、「○○とは何ですか?」と訊かれた時に、中身が一意に説明できるものはキーワード能力、できないものは能力語となる。
例えば「ブロッカーとは何ですか?」と訊かれたら「相手クリーチャーが攻撃してきた時にタップすると攻撃先を変更できる能力です」と能力の全体を説明できるのでキーワード能力、「レインボーナスとは何ですか?」と訊かれたら「バトルゾーンに自分の多色クリーチャーがあれば何かする能力です」としか言えないので能力語と判断できる。
- ただし、名前付きの能力は「ニンジャ・ストライク7」「セイバー:ドラゴン」など引数(名前に添えられる数値や特性)を持つ事がある。仮に能力名だけで効果が定まらず、引数があって初めて定まるものであったとしても、能力名と引数さえあれば注釈文なしでも効果を特定できるものであれば、それはキーワード能力である。
他方、能力語が引数を持つ事もある。マナ武装は「マナ武装5」といったように引数を持つ能力だが、「マナ武装5」というテキストだけでは処理のすべてが決まらないので能力語である。この場合、添えて書かれている引数は、その能力語の特徴となる処理に関わる何かを前持って書いているだけのマーカーにすぎず、ルール上の意味はほぼないに等しい。
- テキストが全てのカードにおいて同じであるものであっても、それがカッコ書きで括られず(=注釈文の書体ではない)、かつ全てのカードに必ず示されているものについては能力語かキーワード能力かの判断は下し難い。所持しているカードが1種類しか存在しないのであればなおさら。
- 例えば、無月の門のテキストは全て「自分の魔導具が出た時、自分の魔導具をバトルゾーンと墓地から2つずつ選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら4枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。」で統一されているが、これは書式上はカッコの中にない。したがって、無月の門は「無月の門」という語句で括られていて、たまたまテキストが全く同一なだけの能力、すなわち能力語であると見られる事がある。
- 他方、アビスラッシュは、能力の説明がコロンで書かれているが、DM22-RP1の時点で鉤括弧で付与可能な能力(すなわち、キーワード能力と目せる扱い)としても利用されている。
その他 [編集]
- あくまでテキストに固有名詞が書かれているものが能力語と呼ばれ、タップ能力などのような「カードテキスト上に存在しない俗称」は能力語と呼ばれることはない。
能力語一覧 [編集]
進化 [編集]
参考 [編集]
「どこかのタイミング」に、「何か」した(「何か」がある)時、このクリーチャーをコストの大きい方に裏返す(「どこかのタイミング」「何か」は「覚醒」の定義に含まれない。)
「このクリーチャーが離れる時、離れるかわりにコストの小さいほうに裏返す」の1文で完結している