マナカーブ [編集]

  1. デッキ内のカードコストごとにまとめ、その枚数をグラフにしたもの。定義上は《ゴースト・パイレーツ》のようなS・トリガー枠もグラフに含めることになるが、メインステップでの繋ぎを考える上ではそのようなカードは含めないほうがわかりやすい。
  2. 1ターンごとに、効率よくカードを使うためのコストバランスを指す。

1.の解説 [編集]

デッキビルディングの際に考慮するべき概念で、カードコストとその枚数のバランスを決める上での指針となる。

一般的には軽いカードは多く、重いカードになるほど徐々に少なくなるように構築するのが良いとされる。
序盤に重いカード手札に多いと、マナが足りず身動きが取れなくなるためである。

コストが2〜3のカードが多めで、重くなるにつれて枚数が少なくなると、グラフはきれいな山なりのカーブを描く。
重いコストに大きな山があると、序盤にそのカード手札だぶつく可能性が高くなる。
それでも重いカードを多めに入れたい場合、序盤にマナゾーンに置いたカードを後で回収できる構成にすることでデッキの回転が良くなる場合がある。

ただし軽いカードが多すぎるとデッキ全体のカードパワーが下がり、手札が切れる後半での今引きによる解決力の低下を招いてしまう。
序盤の安定か後半の爆発力のどちらを重視するか、そのさじ加減が重要となるだろう。

2.の解説 [編集]

ターンアンタップされるマナは、なるべく使い切るのが最も効率が良い。
そのターンごとの最大マナを支払ってカードを使い続けることを俗に「繋げる」と呼ぶ。
1.のマナカーブを意識する目的は『なるべく「繋げる」動きを狙う』ため、と言える。

基本的には1.を意識していれば狙えるが、マナブーストが絡むと少し話が複雑になる。
例えばコスト2のマナブーストを使うと次のターンにはコスト4のカードが使える。それがまたマナブーストカードであれば、結果的にコスト6のカードを4ターン目に使うことができる。
これを俗に2→4→6の流れと呼ぶ。また、これを実現するという意味での「繋げる」という表現もよく使われる。

この流れを狙うデッキ構成の場合、上記の例で言えばコスト3や5のカードは流れの中に入ってこないため、好んで投入されない。結果的にそのコストのカードはほぼ抜けることになり、従来のマナカーブからすれば凸凹の形になる。しかし、マナブーストの繋ぎに合わせて、間のコストを抜いたものを「マナカーブ」として捉えれば、これもまた1.と同じくなめらかな線になるのが理想となる。

ここから派生させて、このマナブーストカードの繋ぎそのものを指して「マナカーブ」と呼ぶこともある。

さらに極端な場合 [編集]

ゲーム序盤に使うカード、中盤以降に使ったり踏み倒したりするカードとはっきり分かれたデッキタイプなら、マナカーブはガタガタな形になったり、重いカードに重心が寄った見た目になったりする。
【連ドラ】などが該当し、【ミセス・アクア】といったコスト参照ならグラフ線が存在しない(1種類のみなら点になる)というケースもある。

その他 [編集]

  • 低コストで2枚以上をマナブーストできるカードは少ない。かつてはターボを前提としたデッキであっても、ある割合を超えて大型ばかりを投入することはできず、破綻しない程度に軽量ブーストや中盤の繋ぎカード、終着点の大型カードを振り分ける必要がある。
  • 4→7の流れは専用デッキでなくとも《フェアリー・ソング》で容易に作り出せる。また5→8を実現させるカードは多数存在するため、特に自然入りのデッキなら4〜5マナ程度貯まれば更なるマナブーストに苦労することはほぼない。また同じく専用デッキでなら極端なマナカーブを実現させるカードとして《獅子王の遺跡》《妖精 アジサイ-2》が存在し、これらは4→8という流れを作り出せる。
  • ツインパクトの登場により、より柔軟なマナカーブを形成することが可能になった。ツインパクトには片方がコストの軽い初動、もう片方が重量級カードという構成をとっているものが少なくない。

参考 [編集]

タグ: 用語集