#author("2023-10-10T16:30:19+09:00","","")
#author("2024-02-06T19:07:10+09:00","","")
*《アクア・マスター》 [#nb38fd24]

|アクア・マスター SR 水文明 (6)|
|クリーチャー:リキッド・ピープル 4000|
|このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、相手のシールドをひとつ選び、表向きにする。(シールドゾーンにある間、そのシールドは表向きのままプレイする)|

[[DM-09]]で登場した[[リキッド・ピープル]]。

相手プレイヤーを攻撃して[[ブロック]]されなければ、[[シールド]]を[[表向き]]にするという珍しい[[能力]]を持つ。

[[シールド]]を永続的に表向きにするという能力自体は面白いが、直接[[アドバンテージ]]が取れない効果であり、[[コスト]]に対して[[パワー]]がかなり低いこのクリーチャーが[[プレイヤー]]に攻撃を通すという難易度に全く釣り合っていない。

一応「表向きにしたシールドが[[S・トリガー]]なら別のシールドをブレイク」「S・トリガー以外ならそのシールドをブレイク」というプレイングでS・トリガーを踏みにくくできるが、S・トリガーの把握だけが目的ならば[[《リキッド・スコープ》]]、[[《処罰の精霊ウラルス》]]等、[[cip]]能力や[[呪文]]などの即効性・確実性に優れる選択肢がある。

おまけにパワーが低く[[W・ブレイカー]]も無い為、生存力・決定力ともに低い。[[アドバンテージ]]が取れない[[能力]]で[[コスト論]]的に3000もの[[パワー]]を失っているこの[[カード]]よりは、6コストパワー7000のW・ブレイカー持ち[[準バニラ]]の方がまだ使いやすいだろう。

そもそも[[シールド確認]]をするならささやかながら[[S・トリガー]]対策にもなる上に[[キャントリップ]]まで付いている[[《堕呪 ウキドゥ》]]で十分。

-長所と言えるのは精々[[種族]]ぐらいで、それも同種族同コストの[[《アクア・サーファー》]]などには遠く及ばない。[[リキッド・ピープル]]統一[[ファンデッキ]]のネタ枠として1枚入れるのも一興か。

-「相手のシールドを表向きにしてゲームを続行する」ので、[[シールド・プラス]]などで多重化されているシールドを指定した場合には、そのすべてを表向きにすることが可能(多重化したカードの束を1枚のシールドとみなす為)。ただし「本来は相手にも非公開のシールドが公開情報になる」ので、相手側が[[《音感の精霊龍 エメラルーダ》]]などのカードをデッキに入れていた場合、シールド操作などの手助けをしてしまうなど裏目に出ることもある。

-この[[クリーチャー]]によって[[シールド・ゴー]]を持つシールドが表向きにされた場合、そのシールドをブレイクすることでそのまま墓地に置ける。

-[[アタックトリガー]]ではなく[[サボタージュ能力]]のため、このカードを侵略元にした場合はシールドを表向きにする能力はトリガーしない。

**「弱さ」ネタについて [#of9dba3e]

''[[スーパーレア]]''でありながら当時の[[コモン]]にも劣りうる(([[シールド]]を[[表向き]]にする[[能力]]が独特なため完全に劣ると断言できないものの、例えば[[前弾>DM-08]]の[[《緑神龍グレガリゴン》]]や[[《バトルシップ・ワイバーン》]]は同[[パワー]]、より軽い[[コスト]]+[[バトル]]に影響するメリット能力を持つため、それらの方が[[コストパフォーマンス]]は高いと考えるのが一般的))[[スペック]]の低さから、「[[デュエル・マスターズではレアリティと強さが必ずしも一致しない>ハズレア]]」という教訓の好例としても挙げられている。
[[スーパーレア]]欲しさに[[9弾>DM-09]]を[[箱買い]]し、[[このカードを引いた時>地雷]]のプレイヤーの落胆ぶりは想像に余るものがある。

このように[[デュエル]]での性能は散々ではありながら、上述の[[スーパーレア]]という[[レアリティ]]、[[Toshiaki Takayama]]氏による秀逸な[[イラスト]]、そして''非常に強気なフレーバーテキスト''を持つ。

この[[フレーバーテキスト]]は若干言葉足らずなものの、「己(相手)の弱さが(相手自身を)敗北させる」という、相手[[プレイヤー]]に対する戒めの台詞と捉えられる。
しかし、『弱さ』と言われて真っ先にプレイヤーの目につくのはこの[[クリーチャー]]自身の[[スペック]]の低さであり、「己(自分、《アクア・マスター》本人)の弱さが(味方を)敗北させる」という自虐ではないかと冗談まじりに言われることもある。
しかし、『弱さ』と言われて真っ先にプレイヤーの目につくのはこの[[クリーチャー]]自身の[[スペック]]の低さであり、「己(自分、《アクア・マスター》本人)の弱さが(自軍を)敗北させる」という自虐ではないかと冗談まじりに言われることもある。

特定のカードを直接「弱い」というのは通常は避けられるが(理由は[[環境]]のページを参照)、このカードの場合は他ならぬこの[[クリーチャー]]自身が堂々と『弱さ』について語っているところから、一部特定プレイヤーたちの間では「明確に『弱い』カード」として[[ネタカード]]扱いされるに至った。

-[[DMX-12]]にて再録された際の[[フレーバーテキスト]]では、明確に《アクア・マスター》本人が己の弱さを認めており、本当に自虐をする形となった。
なお同弾で[[フレーバーテキスト]]をテコ入れされたのはこのカードだけではなく、[[《残虐覇王デスカール》]]や[[《暗黒の騎士ザガーン》]]など、同じく[[フレーバーテキスト]]をネタ扱いされていた仲間が並ぶ。
-[[DMX-12]]にて再録された際の[[フレーバーテキスト]]では、明確に《アクア・マスター》本人が己の弱さを認めており、本当に自虐をする形となった((ただし、こちらも相手にかける言葉と捉えられなくもない文章になっている。もっとも、同弾で[[《残虐覇王デスカール》]]や[[《暗黒の騎士ザガーン》]]などが同じく[[フレーバーテキスト]]変えで収録されているあたり、公式側もこのカードのネタ性を分かった上での[[フレーバーテキスト]]であるだろうが。))。

-「アクア・マスター」という名前も極めて秀逸であり、[[リキッド・ピープル]]の[[命名ルール]]に沿いつつ、その中でも格上であることがシンプルに分かる「[[スーパーレア]]の[[リキッド・ピープル]]」に相応しいネーミングである。
もっとも、格上とは程遠い[[スペック]]のせいで、ギャップネタを強める方に働いてしまっているところは拭えないが。

***「弱さ」の真相 [#y9ce139c]
登場から17年以上経った[[2021年12月31日>https://twitter.com/syaba3/status/1476750691859595264]]に、実は開発当初のこのカードの能力は「強すぎてそのままでは製品として出せない」能力だったことが明かされている。

その能力とは『相手プレイヤーを攻撃して[[ブロック]]されなければ''[[追加ターン]]を得る''』というもの。
これはデュエル・マスターズの前身である[[Magic:The Gathering]]において追加ターンが[[水文明]]に相当する青の能力とされていたためだが、開発当時で既に強かった[[水文明]]に[[追加ターン]]を与えるのは危険すぎたために変更されたとのこと。

結果、[[追加ターン]]を得る[[能力]]は同弾収録の[[《聖剣炎獣バーレスク》]]に移され、このクリーチャーには「せめてデュエル・マスターズ史上初の何かをしよう」ということでデュエル・マスターズ史上初の[[シールド]]を表向きにする能力が与えられた。

-仮に元のままであれば[[《ソピアン》]]や[[タップ]]呪文などで[[ブロッカー]]を無効化する事によって、半永久的に攻撃する事が可能となる。
--[[《デーモン・ハンド》]]など、有用な[[除去]][[S・トリガー]]が殆ど[[再録]]されてなかった当時ならばカジュアル[[環境]]の脅威になり得ただろう。
--大層な[[フレーバーテキスト]]も「(《アクア・マスター》が[[カードプール]]に存在するのに、その対抗策である[[ブロッカー]]を立てられない)己の弱さが敗北させる」と、十分意味が通じる。

-先述の通り、この当時は[[水]][[文明]]が異常なまでの強さを誇っており、これ以上の強い[[フォイル]]は作りにくかったという事情もあったと語られている。
--[[パワー]]や[[コスト]]、[[レアリティ]]がミスマッチなのも、この事情から[[能力]]以外はあえて無調整にしたのかもしれない。
--[[《アストラル・メデューサ》]]、[[《エンペラー・アクア》]]などと並び、[[闘魂編]]の[[水]]の[[スーパーレア]]は意図的に弱く作られているところがある。

**漫画・アニメでの活躍 [#befedbf4]
-アニメ「ビクトリーV」での「切札 勝太VS亜部 真理亜」ではなんと主人公の[[勝太>切札 勝太]]が使用。[[《スローリー・チェーン》]]を表向きしたことにより、後に[[《お騒がせチューザ》]]で安全に[[ブレイク]]することができた。どんなに能力が残念なカードでも、使ってみれば思わぬ活躍をすることがあるということを証明したといえる。もっともその際のブレイクで[[《デーモン・ハンド》]]を踏み[[《爆竜 GENJI・XX》]]が破壊されてしまうという、[[サボタージュ能力]]であるこのカードの弱みも露呈する形になったが…。
--ちなみに出る際には[[勝太>切札 勝太]]に「''弱いけどとりあえずこいつだ''」と言われており、アニメからも弱い[[クリーチャー]]認定されてしまった。この[[DMX-12]]でもスーパーレアなのだが…。

-2005年の映画[[「闇の城の魔龍凰」>劇場版デュエル・マスターズ 闇の城の魔龍凰(カース・オブ・ザ・デスフェニックス)]]では冒頭のデュエルマスターズについて説明するシーンで、水文明の一員として登場している。

-別冊コロコロコミックで連載されていた「D・M激王伝 ゲット」では敵キャラクターの一人として登場。負傷しない液体の身体を活かして[[《特攻隊長マイキー》]]を始めとする火のクリーチャー達を襲撃した。その後ゲットと戦闘し彼を苦しめるも、雷が弱点である事を見抜かれて倒された。

**関連カード [#pa6fc293]
-[[《アクア・マイスター》]]
-[[《Disマスター/「己の弱さが敗北させるのだよ!」》]]

**[[フレーバーテキスト]] [#ada0f905]
-[[DM-09]]&br;'''「己の弱さが敗北させるのだよ!」 ――アクア・マスター'''
-[[DMX-12]]&br;'''相手が強かったのではない。己が弱かっただけだ!――アクア・マスター'''

**収録セット [#i795e82a]
//***[[デュエル・マスターズ]]
//デュエル・マスターズ プレイスで実装された場合は上のコメントアウトを外して、下部にデュエル・マスターズ プレイスの収録情報を追記してください。
-illus.[[Toshiaki Takayama]]
--[[DM-09 「闘魂編 第4弾 覇道帝国の絆(インビンシブル・ブラッド)」>DM-09]](S2/S5)
--[[DMX-12 「ブラック・ボックス・パック」>DMX-12]](35/???)

**参考 [#wca97b35]
-[[リキッド・ピープル]]
-[[サボタージュ能力]]
-[[攻撃]]
-[[ブロック]]
-[[シールド]]
-[[表向き]]
-[[地雷]]
-[[ネタカード]]

&tag(クリーチャー,水文明,青単,単色,コスト6,リキッド・ピープル,パワー4000,サボタージュ能力,表向きにする,・,SR,スーパーレア,Toshiaki Takayama);