#author("2021-02-07T12:31:41+09:00","","") *過去の状態を見る [#p4c85043] 「過去の状態を見る」とは、効果によってカードの[[特性]]を参照する場合に、''対象となる『オブジェクト』が存在しなかった''ときだけ、離れる直前の特性で判断するということ。 ここで最も注意しなければならないのは、''[[進化]]したオブジェクトは、重ねる前のカードと同一オブジェクトである''という点である。 **[[《グレート・グラスパー》]]の例 [#fa0d2644] |グレート・グラスパー SR 自然文明 (8)| |NEOクリーチャー:グランセクト 14000| |NEO進化:自分の自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。| |T・ブレイカー| |このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、クリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。| |自分のNEOクリーチャーが攻撃する時、それよりパワーが小さいクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。| [[《グレート・グラスパー》]]の疑似[[アタックトリガー]]は、自分のクリーチャーのパワーを見て、それに対応して何かをする能力である。 ここで、自分の[[《凶鬼67号 アゴクイ》]]があり、自分の[[《グレート・グラスパー》]]が攻撃すると、「攻撃する時」のタイミングで《アゴクイ》と《グラスパー》の能力がトリガーし、待機されることになる。 |凶鬼67号 アゴクイ R 闇文明 (3)| |クリーチャー:マフィ・ギャング 3000| |自分のクリーチャーがタップした時、それを破壊してもよい。そうしたら、カードを1枚引く。| ここで、先に《アゴクイ》の効果で、攻撃中の《グラスパー》を破壊し、カードを1枚引いたとする。そうしたら、《グラスパー》の「それよりパワーが小さい」の「それ」が参照不可能になるため、ゲームは「過去の状態を見る」ことになる。 この場合、「''《グラスパー》が最後にバトルゾーンにいた際の状態を参照する''」。「参照不可能だから値なし、つまり0として扱う」ことにはならない。 もちろん《グラスパー》が直前に[[パンプアップ]]や[[パワー低下]]でパワーが増減されている状態だったら、そのパワーを参照する。 ''墓地にある《グラスパー》のパワーは14000だが、それはあくまで%%%現在の状態%%%であり、%%%過去の状態%%%ではない。'' 同様に、《グラスパー》の攻撃で[[革命チェンジ]]し、別のクリーチャーと[[入れ替え>入れ替える]]た場合も、最後の《グラスパー》のパワーを参照する。 -補足:[[革命チェンジ]]により、攻撃中のクリーチャーは[[NEOクリーチャー]]ではなくなっているが、誘発条件のチェックを通った時点でその誘発条件は解決時には不問であり、問題なく解決することができる。 COLOR(red):''ただし、これが[[侵略]]だと話が変わってくる。'' [[侵略]]とは、バトルゾーンにあるクリーチャーに重ねる能力であり、クリーチャーが[[進化クリーチャー]]に進化してもそのクリーチャーは同一のクリーチャーとして扱うことになっている。 |超獣軍隊 ダディパイン SR 自然文明 (6)| |進化クリーチャー:ゲリラ・コマンド/侵略者 9000| |進化―自分の自然のクリーチャー1体の上に置く。| |侵略―自然のコスト5以上のクリーチャー(自分の自然のコスト5以上のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)| |W・ブレイカー| |このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。このクリーチャーの下にカードが3枚以上重ねてあれば、かわりに自分の山札の上から5枚まで、マナゾーンに置く。| -補足:[[侵略]]で重ねるのと、[[アタックトリガー]]は好きな順番で解決できる。 もし先に[[《超獣軍隊 ダディパイン》]]に[[侵略]]してから《グラスパー》の効果を解決したら、''現在の《ダディパイン》のパワー''(通常は9000)を参照し、先に《グラスパー》の効果を解決したら''現在の《グラスパー》のパワー''(通常は14000)を参照することになる。 [[侵略]]と[[革命チェンジ]]は似たようなものと認識されがちなので、しっかりその違いを把握しておきたい。 **[[《魔光大帝ネロ・グリフィス》]]の例 [#if938dec] |魔光大帝ネロ・グリフィス P 光/闇文明 (8)| |クリーチャー:エンジェル・コマンド/ダークロード/ナイト 7000| |ブロッカー| |自分のナイトが破壊された時、自分の手札から光または闇の、コスト6以下のナイト呪文または「S・トリガー」付き呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。| |W・ブレイカー| [[《魔光大帝ネロ・グリフィス》]]のような、自身を含むクリーチャーを対象とする[[トリガー能力]]が存在する。 この能力はそのクリーチャーがバトルゾーンにある間のみ機能するが、''そのクリーチャー自身がバトルゾーンから離れた場合のみ、バトルゾーンにあった「過去の状態を見る」''ことになっている。 つまり、《ネロ・グリフィス》が[[《デーモン・ハンド》]]などで破壊されても、''《ネロ・グリフィス》がバトルゾーンにあるかのように「自分のナイトが破壊された時」がトリガーする''ということになる。 注意点は、このように過去の状態を見ることができるのは、''その能力を持つカード自身についてのみ''ということ。 自分の場に《ネロ・グリフィス》1体と[[ナイト]]2体があり、その3体が[[《アポカリプス・デイ》]]などで同時に破壊されたら、「自分のナイトが破壊された時」は1回だけトリガーする。 **その他の例 [#k170db3c] -[[アイコン能力]]が[[待機]]中にバトルゾーンを離れた場合、離れる前の特性を見ることになるため、[[アイコン能力]]のテキストを読むことができる。 -[[アイコン能力]]が[[待機]]中に[[進化]]した場合、''[[アイコン能力]]を持つクリーチャーと同一のクリーチャーが存在するため、その進化クリーチャーの特性を見る。見たクリーチャーに[[アイコン能力]]が書かれていない場合は不発''となる。 -[[pig]]または[[離れた時効果]]を持つクリーチャーがバトルゾーンで能力を[[無視]]されていたら、離れた先で「能力が無視されていた状態」を見るため、効果は発動しない。 --2020年9月18日の裁定変更前は、離れた先では能力の無視が完全に解除されている扱いで、効果が使える裁定だった。 -自分の[[《凶星王ダーク・ヒドラ》]]があり、自分が[[《ゾンビポンの助》]]をバトルゾーンに出したら、出たと同時に破壊されるが、特性は出た時点のものを見るため、ジョーカーズ・クリーチャーを[[墓地回収]]できる(暫定回答)。 // --- 他にも思いついたら書いてってください! --- // **例外 [#h3db2c83] [[ラスト・バースト]]のみ、破壊された瞬間の特性が記憶されない裁定が出ている。 >Q.[[《フォース・アゲイン》]]で[[《ゴリガン砕車 ゴルドーザ / ダイナマウス・スクラッパー》>《ゴリガン砕車 ゴルドーザ/ダイナマウス・スクラッパー》]]を破壊してバトルゾーンに出した時、「ラストバースト」は使えますか? A.いいえ、使えません。 [[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/38598/]] しかし、なぜ使えないかが書かれておらず、このQ&Aには疑問の声も少なくない。 「過去の状態を見る」というルールに則れば離れた瞬間が確認の対象のはずで、解決時点で墓地から離れていたり、バトルゾーンに戻っていたりしたら、そのルールを覆して「現在の状況を見る」というのはおかしな話である。 さらには対となる[[スマッシュ・バースト]]は「呪文カードとして使う」のではなく「呪文カードの''能力だけ''を使う」(そのため、[[《超神星マーキュリー・ギガブリザード》]]で[[打ち消し]]をしても、カードそのものには墓地に置く効果を与えない)点と比較しても、テキストの内容を含めて[[待機]]されているはずの[[ラスト・バースト]]が、墓地にないとテキストを読めず不発になる裁定は矛盾しているだろう。 **参考 [#ub4c6af0] -[[用語集]] -[[総合ルール]]