#author("2021-03-12T13:46:19+09:00","","")
*ライブラリアウト [#y7986fba]

[[山札]]の[[カード]]がすべてなくなってしまうこと。また、それによる敗北のこと。
公式媒体(アニメ等)では「''山札切れ''」と呼ばれる。また「''LO''」「''デッキ切れ''」「''デッキアウト''」とも言う。

なお戦略やデッキ名で「ライブラリアウト」の語が使われる場合、自分がライブラリアウトすることではなく[[山札破壊]]の意味で使われる。

**ルール [#l88ffc34]
-[[デュエル・マスターズ]]では、最後の一枚を引いた瞬間を含む、''山札のカードがなくなった瞬間にその[[プレイヤー]]はゲームに敗北する''。

-[[ライブラリアウト]]での敗北は、[[状況起因処理]]による敗北である。なので、呪文や能力の[[解決]]中でもライブラリアウトすれば、その解決に割り込んで敗北が適用される。

-ライブラリアウトによる敗北処理は、山札のカードが0である間は継続的に発生し続ける。山札のカードが0になった瞬間のみ訪れる敗北ではないことに注意。
--このため、[[置換効果]]による[[敗北回避能力]]を一度使っても、それが[[《始虹帝 ミノガミ》]]のように[[山札回復]]に置き換えるようなものでない限り、ライブラリアウトによる敗北は結果的に回避できない。
--「自分はゲームに負けない」[[効果]]が発生している間に[[ライブラリアウト]]した場合、置換の場合と違って発生し続けるライブラリアウトを無視してゲームを続行できる。ただし、その状態で「自分はゲームに負けない」効果が消滅すればその時点で自分はゲームに負ける。
---普通にプレイしていればありえない話だが、お互いのプレイヤーの[[マナ武装]]9を達成した[[《不敗英雄 ヴァルハラ・グランデ》]]がバトルゾーンにいる状態、かつお互いがライブラリアウトしている状態から、それぞれの《ヴァルハラ・グランデ》が同時にバトルゾーンを離れた場合、状況起因処理によって両プレイヤーが敗北するという正式回答が出ている。

-自分がライブラリアウトした時、''相手の勝利より自分の敗北のタイミングが先に訪れる''。ここが、勝利のタイミングが先に訪れる[[ダイレクトアタック]]とは違う点である。
--[[DMEX-08]]時点では存在しないが、「相手はゲームに勝たない」だけで「自分はゲームに負けない」という文がない[[常在型能力]]の[[敗北回避能力]]では、自分がライブラリアウトした場合の敗北は回避できないことになる。

**ライブラリアウト戦略 [#j8543c07]

ライブラリアウトするとゲームに負けることを逆手に取り、[[ダイレクトアタック]]ではなく相手の[[山札]]を空にすることで[[ゲーム]]に勝利する戦略が存在する。
この戦略を主軸においたデッキを''ライブラリアウトデッキ''と呼ぶ(なぜか「[[山札破壊]][[デッキ]]」と呼ばれることは少ない)。

実際に使うカードやコンボの種類によって、ライブラリアウト戦略はいくつかのタイプに細分化することができる。
ライブラリアウトデッキを組む際のコンセプトはこれらのいずれかになる。
+[[《ヘル・スラッシュ》]]などで相手の山札から逆転の芽を摘み取る事で機能不全に追い込み、そのまま''[[山札]]がなくなるのを待つ[[除去コントロール>【除去コントロール】]]''タイプ。
+[[《猛菌魚雷ヤサカノフカ》]]や[[《S級宇宙 アダムスキー》]]、[[《ヴォルグ・サンダー》]]で一気に山札を削り取る''[[フィニッシャー]]型除去コントロール''タイプ。
+[[無限ループ]]に[[《黒神龍ザルバ》]]や[[《曲芸メイド・リン・ララバイ》]]などを組みこみ、''相手を[[即死>即死コンボ]]させる[[コンボデッキ]]''タイプ。
+相手を何らかの手段(主に[[ランデス]])で完全に[[ロック]]して手も足も出ない状態にさせ、''相手の山札が自然に尽きるのを待つ[[コンボデッキ]]''タイプ。
+[[ロック]]としては不完全ながらも相手を拘束(主に[[ハンデス]])し、''場合によっては[[ライブラリアウト]]を目指す[[コントロール]]''タイプ。

1.のタイプは[[闘魂編]]に現れ、2007年までの主流だった。[[《ヘル・スラッシュ》]]に[[《ロスト・チャージャー》]]、 [[《フューチャー・スラッシュ》]]という3枚の山札破壊呪文がキーカードとし、常に[[メタゲーム]]の一角を占めていた。しかし、この3枚が07年1月に全て[[プレミアム殿堂]]入りしたため、この[[デッキタイプ]]は消滅した。
//[[《石臼男》]]はそもそもゲーム限定カードである。
以降、相手の[[山札]]から特定のカードを捨てることは[[《ギガザンダ》]]の[[アクセル]][[能力]]に限られる。

2.のタイプは1.の消滅後に[[神化編]]で登場。山札を無作為に削るという特徴がある。そのため1.より逆転されるリスクが増大している。より安全に攻める、削る量を増やすといったチューニングが施される。

3.のタイプは[[コンボ]]の完成に多くの労力を費やし、相手のデッキを機能不全に追い込むことを狙わないという点で1.のタイプと大きく異なる。

4.のタイプは方向性こそ異なるが、[[ロック]]によって間接的に相手のデッキが機能不全に陥るので、その意味では1.と共通している。

5.のタイプは相手の[[コントロール]]するための[[除去]]や[[ハンデス]]にデッキスペースが優先されるため、ライブラリアウトを勝ち筋の1つ程度に留めているデッキが多い。

***タイプ別ライブラリアウトデッキ一覧 [#fc7432dd]
-タイプ1([[【除去コントロール】]]タイプ)
--[[【化身コン】]](現在は消滅)
--[[【白青黒赤ライブラリアウト】]](現在は消滅)

-タイプ2([[フィニッシャー]]タイプ)
--[[【ヤサカノフカライブラリアウト】]]
--[[【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】]]
--[[【紅蓮ゾルゲ】]](一度消滅し復活したものの、再度(([[《ヴォルグ・サンダー》]]がプレミアム殿堂となった為ライブラリアウト主軸のデッキとしては))。消滅)
--[[【アダムスキーライブラリアウト】]]

-タイプ3([[ループ]][[コンボ]]タイプ)
--[[【ケロディナンスライブラリアウト】]]
--[[【ヘルゲート・ムーンライブラリアウト】]]
--[[【ジェームズゾルゲ】]]
--[[【パクリオループ】]]
--[[【ラララオプティマス】]]
--[[【ヘレンループ】]]
--[[【天門ループ】]]
--[[【知新ジャスティス】]]
--[[【マーシャルエクストラウィン】]]
--[[【マークロループ】]]
--[[《デュエにゃん皇帝》]]ループ
--[[【ラグマループ】]]
--[[【緑単ループ】]]
--[[【キンコングループ】]]
--[[【バッシュギヌス】]](現在はほぼ消滅)
--[[【チェイングラスパーループ】]]
--[[【カリヤドネループ】]]

-タイプ4([[ロック]]タイプ)
--[[【ジョバンニスコール】]](現在は消滅)
--[[【イルカロック】]]

-タイプ5(サブ戦略タイプ)
--[[【ドロマー超次元】]]
--[[【青黒ハンデス超次元】]]

***個別カード [#q1d60443]
-ピーピング系山札破壊
--[[《ヘル・スラッシュ》]]([[プレミアム殿堂]])
--[[《フューチャー・スラッシュ》]]([[プレミアム殿堂]])
--[[《ロスト・チャージャー》]]([[プレミアム殿堂]])
--[[《ギガザンダ》]]
--[[《石臼男》]](ゲームオリジナルカード)

-[[悠久>《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]に対応できない山札破壊
--[[《猛菌魚雷ヤサカノフカ》]]
--[[《ヴォルグ・サンダー》]]([[プレミアム殿堂]])
//---[[《復活の祈祷師ザビ・ミラ》]]
//---[[《大神砕グレイトフル・ライフ》]]
--[[《絶対絶命 ガロウズ・ゴクドラゴン》]]
--[[《龍芭扇 ファンパイ》]]
//---[[《龍覇 ニンジャリバン》]]
//---[[《恐・龍覇 サソリスレイジ》]]

-[[悠久>《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]に対応できる山札破壊
--[[《黒神龍ザルバ》]]
--[[《曲芸メイド・リン・ララバイ》]]
--[[《蒼神龍ヴェール・バビロニア》]]
--[[《サイバー・N・ワールド》]]
--[[《腐敗麗姫ベラ》]]
--[[《超次元の手ホワイト・ブラックホール》]]
--[[《アルカディア・スパーク》]]
--[[《S級宇宙 アダムスキー》]]
--[[《夢の兵器 デュエロウ》]]
--[[《宇宙 タコンチュ》]]
--《H.D.2.》([[《ラルド・ワースピーダ/H.D.2.》]])
他、上記のピーピング系山札破壊もこれに当たる

-封印による山札破壊
--[[《禁断〜封印されしX〜》]]/[[《伝説の禁断 ドキンダムX》]]([[殿堂入り]])
--[[《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》]]/[[《終焉の禁断 ドルマゲドンX》]]([[殿堂入り]])
--[[《ドキンダム・アポカリプス》]]
--[[《ドルマゲドン・ビッグバン》]]

-初期に登場した山札破壊呪文は軒並み[[プレミアム殿堂]]入りしている。これは強すぎるからという理由よりも、これを使ったデッキが低年齢層に不評だったため、相手の山札を見る時に[[遅延行為]]やカードの扱いなどでトラブルがよく起きていたためという説がある。

-山札破壊呪文の禁止後、山札破壊ができるカードは長らく登場していなかったが、[[DM-33]]の[[《猛菌魚雷ヤサカノフカ》]]以降はいくつか登場している。[[《ヴォルグ・サンダー》]]を使った[[【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】]]や[[【紅蓮ゾルゲ】]]、[[《絶対絶命 ガロウズ・ゴクドラゴン》]]デッキなどが存在している。
特に[[《復活の祈祷師ザビ・ミラ》]]と[[《ヴォルグ・サンダー》]]の組み合わせは、[[超次元ゾーン]]を使うためデッキスペースを圧迫しない。そのため勝ち筋の1つとして他のデッキと混ぜやすいという特徴がある。

-[[《転生プログラム》]]、[[《黒神龍ザルバ》]]や[[《暴走機械オーバースキル》]]など、カードを強制的に引かせたり[[墓地]]に置かせる能力でもライブラリアウトを狙うことができる。

-逆に、自分の[[山札]]を[[墓地]]に送るカードは数多く存在する。無計画に使うと意外なほど早くライブラリアウトとなってしまうので注意。

**その他 [#t7155633]
-[[ランデス]][[ロック]]の場合は、相手の山札を直接削るよりも、自分の山札を適宜回復せさせることで山札の枚数に差をつけ、ターン数を経ることでライブラリアウトを目指すことが多い。これは[[色]]や[[種族]]の関係上仕方がない面がある。[[【ジョバンニスコール】]]における[[《クルトの気合釣り》]]や「イルカイルロック」における[[《アクア・リアクター》]]、ないしは[[《激沸騰!オンセン・ガロウズ》]]×[[《DG 〜裁キノ刻〜》]]は、間接的なライブラリアウト補助の役目を担う。

-[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]はライブラリアウトデッキに対する強力な[[メタカード>メタゲーム#Mcard]]である。相手がこれを使用している場合は[[墓地]]送りによるライブラリアウトがほぼ絶望的になるので注意したい。このカードの存在から、ライブラリアウトデッキを作る場合はメインに据えるカードの山札破壊方式が[[墓地送り]]なのか否かが重要視される。
[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]の効果は[[置換効果]]であるため[[《S級宇宙 アダムスキー》]]でも突破可能。

-味方の[[特殊敗北]][[能力]]や相手のクリーチャーの[[特殊勝利]][[能力]]と同じく、[[《十弐制覇 鬼「王者」》]]の能力で敗北を回避する事が可能。この場合、山札が0枚の状態でゲームを続行する事になる。当然ドロー等はできない。
--ただしライブラリアウトの条件は「山札が0枚になったとき」ではなく、「山札が0枚である間」のため[[《不敗のダイハード・リュウセイ》]]の場合、[[置換効果]]を適用しても[[pig]][[能力]]が[[解決]]される前に敗北が決定するため、結果的に[[効果]]を発揮せずに敗北してしまう。

-[[ライブラリアウト]]に反応する[[カード]]として[[《龍素記号Tb ドロダブル Bros.》]][[《世界の果て ターミネーター》]][[《水上第九院 シャコガイル》]]が存在する。いずれも「山札の最後の1枚を引く時」、つまり[[ドロー]]限定だが、[[置換効果]]でライブラリアウトを回避できる。特に[[《水上第九院 シャコガイル》]]は敗北を[[特殊勝利]]に変換してしまう強力な[[能力]]を持つ。

-逆に相手の山札を初期の40枚状態にしてしまって勝利を確定させる戦略も考えられる。従来は[[《トンギヌスの槍》]]で[[マナゾーン]]と[[シールドゾーン]]と[[バトルゾーン]]を空にしてしまえば勝利は確定したが、[[革命編]]で[[革命0トリガー]]が生まれてしまったため、[[【緑単ループ】]]ではダメ押しの[[《極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド》]]ですべて山札に戻してしまうのが主流。

-自分からライブラリアウトする方法もある。[[《パーロックのミラクルフィーバー》]]で[[デッキ]]に入っていない[[カード]]を宣言したり、[[《インビンシブル・テクノロジー》]]で[[山札]]を何も考えず鷲掴みにしたりすれば一発で山札が空になる。
--長らくの間、自分の[[山札]]が削れる事はリスクでしかなかった。しかし[[ジョー編]]からは、最後の[[ドロー]]で[[特殊勝利]]できる[[《水上第九院 シャコガイル》]]、[[天地命動 バラギアラ]]による過剰な[[マナブースト]]を支える[[《始虹帝 ミノガミ》]]、過剰な[[ドロー]]をしても負けない[[《ファビュラス一番ドリップ》]]など、[[山札]]が切れることを味方につけるカードもたびたび登場している。

-アニメ「VS」において[[ホカベン]]がデュエマ甲子園決勝大会において[[ギョウ]]との対戦時にライブラリアウト負けを喫する。その後、幕張でのイベントにて開催された「デュエマ甲子園日本一決定戦」にて行われた「番外編 アニメ関係者限定デュエマ甲子園」にて「中の人」である菅原雅芳氏がライブラリアウト負けを喫している。この事から後に[[Deadman]]に「''デッキアウトはホカベンの得意技''」とまで言われてしまっている。


-[[Magic:The Gathering]]から輸入された用語で、あちらでは山札のことをライブラリと呼ぶことから来ている。
--ちなみに「ライブラリ/Library」には「山札」という意味はない。山札は「デッキ/Deck」である。
--なお[[Magic:The Gathering]]のライブラリアウトは山札がなくなった瞬間ではなく「カードのない山札からドローしようとするときに」敗北するルールであり、デュエル・マスターズのそれとは若干異なる。

**参考 [#i3d077d2]
-[[用語集]]
-[[山札]]
-[[山札破壊]]
-[[投了]]
-[[ループ]]
-[[デッキ集/ライブラリアウト]]
-[[《ヘル・スラッシュ》]]
-[[《ロスト・チャージャー》]]
-[[《猛菌魚雷ヤサカノフカ》]]
-[[《ヴォルグ・サンダー》]]
-[[《S級宇宙 アダムスキー》]]
----
公式Q&A
>Q.山札が5枚です。[[《ドンドン吸い込むナウ》]]を唱えたら、山札を上から5枚を見ることによって0枚になります。この場合、自分はゲームに負けますか?
A.いいえ、山札を見ている状況では、まだカードは山札にある扱いですので、ゲームの負けにはなりません。
[[引用元>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/33990]]