#author("2019-12-27T17:42:37+09:00","","")
#author("2020-01-19T13:50:26+09:00","","")
*《ヴォルグ・サンダー》 [#xc0746aa]

|ヴォルグ・サンダー VIC 闇文明 (6)|
|サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 7000|
|W・ブレイカー|
|このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の山札の上から、クリーチャーが2体出るまでカードを墓地に置く。|
|BGCOLOR(white):[[《サンダー・ティーガー》]]と[[覚醒リンク]]後⇒[[《雷獣ヴォルグ・ティーガー》]]|
|''※プレミアム殿堂''|

[[DMR-02>DMR-02 「エピソード1 ダークサイド」]]で登場した[[ビクトリー]]を持つ[[闇]]の[[サイキック>サイキック・クリーチャー]][[デーモン・コマンド]]/[[ハンター]]。

[[《サンダー・ティーガー》]]と[[覚醒リンク]]して[[《雷獣ヴォルグ・ティーガー》]]となる。[[闇]][[文明]]初の[[ビクトリー]]に相応しい、非常に優秀な[[カード]]である。

単純に5コストの[[《超次元リバイヴ・ホール》]]等から呼び出せる[[パワー]]7000の[[W・ブレイカー]]という高い基本[[スペック]]を持っており、[[覚醒リンク]]をせずとも[[アタッカー]]として十分に機能する。また6[[コスト]]である点も重要で、[[《復活の祈祷師ザビ・ミラ》]]の[[能力]]で複数体出すことができ、[[《時空の霊魔シュヴァル》]]の[[覚醒]]を容易に達成できる。

[[cip]]でいずれかの[[プレイヤー]]を選び、クリーチャーが2体出るまで[[山札]]を墓地に置く。相手に使えば[[ライブラリアウト]]を促進し、自分に使えば[[墓地肥やし]]となる。

この[[能力]]は主に[[ライブラリアウト]]として使用される事が多く、[[【超次元コントロール】]]などの[[呪文]]比率の高い[[デッキ]]に対しては大きく山札を削ることができる。この[[カード]]の登場以降、クリーチャーの比率をなるべく高めることがデッキ構築のセオリーとなるほどである。

ただし、多くのデッキはクリーチャーを主体に構築されるので、このクリーチャーを1体出してもせいぜい3、4枚削るだけになることが多い。よって、[[ライブラリアウト]]を狙うならば、長期戦に持ち込み相手の山札を消費させ[[《超次元ガード・ホール》]]でこのカードを使いまわす、あるいはこのカードの大量展開に特化した[[デッキビルディング]]を行う等の手段が必要である。[[【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】]]のようなデッキでは[[《復活の祈祷師ザビ・ミラ》]]のcipで一気に複数体並べる方法が取られる。

勿論[[墓地肥やし]]要員としても優秀。使いやすい[[《超次元リバイヴ・ホール》]]や[[《超次元ミカド・ホール》]]から呼び出し、最低でも2枚を墓地に送れる。その特性上デッキ内のクリーチャー枚数を少なめにしておけば、不確定ながら呪文を大量に墓地に送ることができ、[[《魔光帝フェルナンドVII世》]]等をサポートできる。

[[闇]]の[[サイキック・クリーチャー]]の中でもかなり使いやすく、相性のいい[[デッキ]]にはすんなり入るだろう。

**ルール [#ba5cedaf]
-「クリーチャーが2体出るまで[[山札の上]]から[[カード]]を[[墓地]]に置く」は「『[[山札の上]]の[[カード]]を公開し[[墓地]]に置く』を[[クリーチャー]]カードが2枚公開されるまで繰り返す」を意味する。通常の墓地肥やしと違い、墓地送りは同時ではなく''1枚1枚順番に行う。''

-[[置換効果]]は[[トリガー能力]]の[[解決]]中でも処理される。
--[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]が(クリーチャーの)最初の1枚としてめくれた場合、そちらの[[能力]]で[[墓地]]のカードを全て[[山札]]に戻してから、《ヴォルグ》の処理を再開する。
--[[《デュエマの鬼!キクチ師範代》]]か[[《禁術のカルマ カレイコ》]]が[[バトルゾーン]]にある場合、めくれたカードは全て[[山札]]に戻り、[[墓地]]に送られた扱いにならない。処理としては「デッキの1番上を公開し、シャッフルする」行為をクリーチャーが2枚公開されるまで繰り返す。

**他のカードとの関係 [#df429975]
-同弾の[[《超次元ライデン・ホール》]]との組み合わせは[[デザイナーズコンボ]]であり、自分の[[墓地]]を肥やした上で[[覚醒リンク]]や[[《時空の霊魔シュヴァル》]]の[[覚醒]]を狙いに行くことができる。

-相手の墓地を肥やせば[[《虚構の影バトウ・ショルダー》]]や[[《超電磁マクスウェルZ》]]で相手の[[呪文]]を妨害できる。反面、相手の墓地肥やしを助けることになるので、下手に出すと自分の首を絞める事になる。相手の[[デッキタイプ]]を見極めたうえで使いたい。

-[[【フェルナンドVII世】]]、[[【ウンリュウビート】]]、[[【青黒オレガ・オーラ】]]といった、クリーチャー以外のカードを大量に積んだデッキに対しての強烈な[[メタカード>メタゲーム#Mcard]]である。それらのデッキは、相手がこのカードを使ってくるリスクを考慮する必要がある。

-[[《魂の呼び声》]]や[[《パルピィ・ゴービー》]]等の[[山札操作]]の対策にもなる。それらの返しにこの[[クリーチャー]]を出すことで、大きく相手の計算を狂わせることができるだろう。

//-自分の山札のカードを墓地に置くことは相手の《悪臭怪人ゴキーン》による[[ロック]]を解除する手段としても使える。 ←これできないのでは?アドラクなんかと勘違いしてる?

-[[《復活の祈祷師ザビ・ミラ》]]とは大きな[[シナジー]]を生む。《ザビ・ミラ》で[[ウィニー]]をまとめて[[破壊]]すれば一度に複数のこのカードを展開でき、相手の山札を一気に削ることができる。また既に出ている《ヴォルグ》を破壊して、再び出し直すこともできる。このコンボを利用したのが[[【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】]]である。[[メタカード>メタゲーム#Mcard]]である[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]とこのカード自身の[[殿堂入り]]でそのような場面は減ったが、[[《霊魔の覚醒者シューヴェルト》]]とともに普通に殴り勝つこともできるのでまだまだ強力。

-このカードを使用する有名な即死コンボデッキとして[[【紅蓮ゾルゲ】]]がある。[[《偽りの名 ゾルゲ》]]と[[《紅蓮の怒 鬼流院 刃》]]と組み合わせることで無限にこのカードのcipを使い回し、そのまま相手をライブラリアウトさせることができる。その凶悪さから[[エピソード1環境]]を荒らし回り、[[プレミアム殿堂超次元コンビ]]が施行され使えなくなった時期もあった。[[殿堂解除]]されてしばらくの間、その[[コンボ]]は使用可能となっていたが、2019年7月1日にこのカードがプレミアム殿堂に指定されて再び使用不可能になる。

**環境において [#s1e5a796]
登場当初([[エピソード1環境]])では[[サイキック・クリーチャー]]を多用する[[超次元]]系のデッキが幅を利かせており、それらに対して猛威を振るった。一時は[[殿堂入り]]すら囁かれたが、対応してデッキ内のクリーチャー比率が高められ、また(超次元)呪文に依存しないデッキが増えるにつれ、採用率は落ち着いた。

またエピソード1環境終期に登場した即死コンボデッキ[[【紅蓮ゾルゲ】]]では[[フィニッシャー]]を務めた。裁定変更により無限ループが可能となり、[[プレミアム殿堂超次元コンビ]]によりデッキが構築不可になるまで猛威を振るった。

エピソード2期には天敵である[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]も登場している。

革命編以降は[[コンボデッキ]]のフィニッシャーとして採用される例が目立つ。さらに2017年11月20日付の競技イベント運営ルール更新により、[[ループ]]中にランダム要素が関わる場合最も望む結果まで省略することが可能になり、墓地にカードを送る[[無限ループ]]に対しても[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]のみを山札に残しそれ以外がすべて墓地に送られた状況を選択できる為、フィニッシュ手段としての確実性が格段に増した。その為多くのループコンボデッキでフィニッシャーの筆頭候補となった。

2019年3月1日付で[[殿堂入り]]。環境で大暴れするなどの殿堂入りを推定される要素が無かったため、発表の際はプレイヤー達の驚きに包まれた。

-ループデッキの場合はこれがピン挿しでも回るので無意味であり、基本的には[[【青黒ハンデス超次元】]]等が超次元呪文からこれを連打したり、ザビ・ミラをフィニッシャーに据えるデッキがこれを複数体並べる動きが不可能になったという規制である。
-[[【新世壊ガ・リュミーズ】]]や[[【青単スコーラー】>【スコーラー】#blueonly]]、[[【サッヴァーク】]]など、ここ最近商品展開された呪文メインのアーキタイプに対し強烈なメタとして機能する為、これらのアーキタイプの環境上位進出を狙っているという商業的な側面が強い。
-また、その直後に[[メインデッキ]]に含まれない[[GRクリーチャー]]と、それを[[GR召喚]]し強化する(クリーチャーでない)カードタイプ、''「[[オレガ・オーラ]]」''が新たに登場し、これも殿堂入りの理由の1つだと推察されている。事実、殿堂入りから約1か月半後に発売された[[DMSD-09>DMSD-09 「超GRスタートデッキ キャップのオレガ・オーラ・デリート」]]は[[メインデッキ]]に''クリーチャーが3枚しか投入されていない''。
-[[プレミアム殿堂超次元コンビ]]を除く[[サイキック・クリーチャー]]単独での[[殿堂入り]]はこの[[クリーチャー]]が初である。[[超次元ゾーン]]系のカードでは3枚目。
--裏面の[[《雷獣ヴォルグ・ティーガー》]]も事実上殿堂入りすることになった。2019年1月27日のワールドホビーフェアの殿堂発表では裏面について触れられなかったが、後日公式ホームページで[[《雷獣ヴォルグ・ティーガー》]]とセットの体での[[殿堂入り]]となったことが正式に告知された。表面が強かっただけにこちらが[[リンク]]する機会はあまりなかったとはいえ、たとえ[[《名も無き神人類》]]を用いても[[覚醒リンク]]は行えなくなった。

2019年7月1日付で[[プレミアム殿堂]]に昇格。殿堂入りからわずか4か月での出来事であり、さらなる驚きをもってプレイヤーに迎えられた。

-殿堂入りになってからも、[[超天篇環境]]において[[【白黒緑ドルマゲドン】]]の[[《超次元ガード・ホール》]]で使い回されたり、相変わらずループデッキのフィニッシャーを務めていた為、それらのデッキは勝ち手段の一つを失った。[[【青黒ハンデス超次元】]]などのコントロールデッキは敵シールドに干渉せずに勝利する手段を失い、構築を見直す必要が出てきた。
-逆に[[【新世壊ガ・リュミーズ】]]などはこのカードを恐れる必要がなくなり、構築自由度や使い勝手が向上した。
-[[サイキック・クリーチャー]]からの[[プレミアム殿堂超次元コンビ]]ではない単体でのプレミアム殿堂は史上初。また、幾度もプレミアム殿堂入りを望まれていた[[《勝利宣言 鬼丸「覇」》]]を差し置き、[[ビクトリー]]からのプレミアム殿堂第1号となった。
-直近の[[DMRP-10>DMRP-10 「超天篇 第2弾 青きC.A.P.と漆黒の大卍罪」]]で登場した[[《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》]]との相性はいわば諸刃の剣である。自分に向けて墓地肥やしを放ち、上手くいけば次のターンにド・ラガンザークを複数並べ強力な布陣を敷くことができるが、勢い余ってライブラリアウトしたり、相手にヴォルグ・サンダーを返されてしまえば死が見える。上手く扱えば勿論強力だが、特にミラーマッチにおけるこの辺りの難解さが規制の一因かもしれない。
//そして[[DMRP-10>DMRP-10 「超天篇 第2弾 青きC.A.P.と漆黒の大卍罪」]]で登場する[[《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》]]の効果により自分を対象にカードの墓地送り効果を使えば容易にド・ラガンザークが並びかつ自身の[[山札]]に戻る効果で自分の[[ライブラリアウト]]を防げてしまう事情を踏まえ
//↑デュエマでは山札がなくなった瞬間に負けなので《ド・ラガンザーク》の山札に戻せる効果で敗北回避はできない(敗北の予防はできるが)

**批判について [#rb83a25a]

このカードが規制された際は、殿堂入りの時も含めて、「[[オーラ]]をプッシュしたいがため規制」という商業的な側面を強く感じたユーザーから批判が相次いだ。しかし、このカードの規制が不適切なことかと言われれば、そうとは言い切れない部分。

このカードが規制された時は、環境を荒らすほどの強さはなかったが、これまでこのカードのせいで活躍できなかったり、《フォーエバー・プリンセス》に枠を割かないといけなかったデッキは多数存在していた。一方、このカードは超次元ゾーンの性質上1枚でもメタとして機能しやすいため、[[メインデッキ]]の枠も割くことがなく、超次元を使うデッキであれば気軽に投入され続けていた。対戦では大した活躍をしていなくても、クリーチャーの数が少ないデッキを組む際には、このカードを意識したデッキ構築にしなければならないため、実際は目に見えない形で環境に大きな影響を与えた可能性は否めない。

これまで、非クリーチャー主体デッキのメタとして登場したカードが、ループデッキのフィニッシャーとして活躍したり、新旧問わず非クリーチャー主体のアーキタイプを否定してしまい、しかもそれがメインデッキの汎用性を損なうことなく採用できてしまうということは往々にしてあり、このカードが規制された当初はその問題点が顕在化してきていた。公式が基本的にビートダウンを推奨し、ループデッキの多くが規制されてきた流れを考えれば、このカードのプレミアム殿堂入りも致し方なしだったかもしれない。

オーラが出たのも、このカードを規制するためのきっかけ作りという見方も十分にできるため、「オーラプッシュのための規制」というのは誤りかもしれない。


**その他 [#defc3491]
-どんなに盤面を固められても相手の[[山札]]の状況次第で手軽に逆転勝ちできる可能性もあり、ある意味[[デュエル・マスターズ]]の[[ゲーム]]性を崩しているとも言われた。ただし、[[超次元ゾーン]]は公開情報なので、この[[カード]]が出ることを想定した[[プレイング]]は十分可能である。

-[[《サンダー・ティーガー》]][[《雷獣ヴォルグ・ティーガー》]]と合わせてこれで6体の獣型[[デーモン・コマンド]]が存在することになった。

-名前の由来は、ロシア語で狼を表すヴォルク(волк)と英語で雷を表すサンダー(thunder)だろう。

-初収録の[[DMR-02>DMR-02 「エピソード1 ダークサイド」]]の[[カードイラスト]]は赤い体に青い稲妻で描かれているが、本来の姿は''白い体にピンクの稲妻''である。
[[《超次元ライデン・ホール》]]に描かれた姿や、フルホイルパックのフリーペーパーにある通常版のイラストから確認できる。[[RUI MARUYAMA]]氏が公開した設定画([[参考>https://twitter.com/mochisuna/status/1049316559074734080]])からも[[《サンダー・ティーガー》]]・[[《雷獣ヴォルグ・ティーガー》]]と同系色であることが分かる。
[[DMX-25>DMX-25 「ファイナル・メモリアル・パック 〜E1・E2・E3編〜」]]では新規イラストながら、ついに本来のカラーリングで収録された。
--なぜ初収録が通常と異なる色だったのかは不明だが、少なくとも[[MODE→CHANGE]]版の[[《サンダー・ティーガー》]]と対になっている事から、こちらも[[MODE→CHANGE]]に相当する形態なのだろう。

-[[DMR-01>DMR-01 「エピソード1 ファースト・コンタクト」]]の[[ビクトリー]]に比べて封入率が高くなっており、ほぼ1箱に1枚程度入っている。

-漫画「ビクトリー」では[[勝太>切札 勝太]]の切り札として度々使われている。

**関連カード [#t2b4c0d8]
-[[《サンダー・ティーガー》]]
-[[《超次元ライデン・ホール》]]

-[[《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》]]

**収録セット [#scdcc603]
//***[[デュエル・マスターズ]]
//デュエル・マスターズ プレイスで実装された場合は上のコメントアウトを外して、下部に
デュエル・マスターズ プレイスの収録情報を追記してください。
-illus.[[RUI MARUYAMA]]
--[[DMR-02 「エピソード1 ダークサイド」]]
--[[DMX-25 「ファイナル・メモリアル・パック 〜E1・E2・E3編〜」]](新規イラスト)

**参考 [#x939eebc]
-[[デーモン・コマンド]]
-[[ハンター]]
-[[サイキック・クリーチャー]]
-[[cip]]
-[[プレイヤー]]
-[[山札の上]]
-[[クリーチャー]]
-[[墓地]]
-[[ライブラリアウト]]
-[[墓地肥やし]]
-[[W・ブレイカー]]
-[[ビクトリー]]

-[[DASHゴールデンリスト]]
-[[殿堂入り]]

-[[【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】]]
-[[【紅蓮ゾルゲ】]]