#author("2020-10-20T09:17:56+09:00","","") *ランデス [#u104a56a] 相手の[[マナゾーン]]の[[カード]]を[[墓地]]や[[手札]]等に送り、[[マナアドバンテージ]]や[[テンポアドバンテージ]]を奪う行為。別名[[マナ破壊]]。 [[デュエル・マスターズ]]のシステム上、[[カード]]を使うためには原則として[[マナコスト]]を支払う必要がある。よって、その[[マナ]]を奪う行為であるランデスは最高峰の妨害手段と言える。そのため、受動的にランデスできるカードの種類はそう多くない。 |マナ・クライシス UC 自然文明 (4)| |呪文| |S・トリガー| |相手のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。| |緑神龍ザールベルグ R 自然文明 (9)| |クリーチャー:アース・ドラゴン 5000| |このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置く。 | |バジュラズ・ソウル SR 火文明 (5)| |クロスギア| |これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000され、シールドをさらにもう1枚ブレイクする。| |これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置く。| 代表的なのは[[《マナ・クライシス》]]や[[《焦土と開拓の天変》]]のような単発の[[呪文]]。これらを素早く[[撃ち込む>撃つ]]ことで相手の[[カード]]の使用を単純に1[[ターン]]遅らせることができ、大きく[[テンポアドバンテージ]]を失わせることができる。 特に[[マナ]]が揃っていない序盤から中盤に喰らうと強烈で、[[色事故]]を誘発させられると目も当てられない状態となる。逆に言えばランデスを行う上で相手の[[マナ]]の[[色]]を減らすことは意識すべきである。 ただし、単発のランデスでは相手の[[重い]][[カード]]を使わせなくするという拘束力は低い。[[ターン]]毎に[[チャージ]]する機会があるため、時間が経つと[[マナ]]を回復されてしまうからだ。よって、相手の出鼻を挫いてからは素早く決着を付けるように心がけるべきである。 [[《バジュラズ・ソウル》]]や[[《アドミラル・クイーン》]]のような一度に複数枚ランデスする[[カード]]もある。 これらは[[チャージ]]するよりも多くの枚数をランデスできるので、[[重い]][[カード]]を使わせなくするという[[ロック]]の側面が強い。このような[[カード]]を使われてしまうと、自分の[[マナ]]がみるみるうちに減っていくので最終的に何もできなくなってしまう。 [[《超竜バジュラズテラ》]]や[[《魔天降臨》]]のような、一気に[[マナゾーン]]の[[カード]]を吹き飛ばすものは、そのゲームの勝利を決定づけるための[[フィニッシャー]]として使われる。 仮に[[S・トリガー]]などで凌がれても、[[マナ]]さえ奪ってしまえば反撃することはほとんど叶わなくなるため、勝敗は決まったも同然となる。 いずれも[[コントロール]]の手段としてはポピュラーなので、自分の戦略にマッチするものを活用していきたい。 -相手の[[マナ]]を[[墓地]]に置く[[カード]]はほとんどが[[火]]か[[自然]]だが、[[闇]]にもいくらか存在し、[[《スカル・チェーンソー》]]のように[[カード指定除去]]や[[ハンデス]]を兼ねることが多い。 また、[[水]]には[[バウンス]]や[[山札送り]]でランデスを行う[[カード]]がいくつか存在する。[[プレイヤー]]を選ぶか全[[プレイヤー]]にかかることで[[マナ回収]]として使えるものも多い。 -[[《リアリティ・ヴォイド》]]は[[手札]]から[[カード]]を[[マナゾーン]]に置くことを禁止する。また[[《停滞の影タイム・トリッパー》]]などは[[マナ]]の[[タップイン]]を強要する。これらは直接の[[ランデス]]ではないものの、同じく[[マナゾーン]]に対する妨害札として[[ランデス]][[デッキ]]に同時投入される。 -[[テンポアドバンテージ]]を崩すだけでなく、[[マナ武装]]や[[ニンジャ・ストライク]]の対策としても効果的。特に[[ニンジャ・ストライク]]に対しては、[[ダイレクトアタック]]に対する妨害の対策として終盤の詰めで一気に豪快な[[ランデス]]を行うこともある。 -[[《ガイアクラッシュ・クロウラー》]]や[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]で[[マナゾーン]]の[[カード]]の[[アンタップ]]を封じるのも、事実上のランデスと言える。 -[[マナ]]を使えなくさせるという性質上、[[デュエル・マスターズ]]の妨害行動の中でも特に嫌がられやすい。勝ちを第一に狙う[[公式大会]]や[[公認大会]]ならともかく、[[カジュアル]]戦ではあまりやり過ぎない方が無難だろう。 --かつて、[[DMデッキ開発部]]においても''『最も残酷な戦略』''と称された事があり、[[DMデッキ開発部]]でもそういった[[デッキ]]の紹介は中々されなかった。 --後述のように新規・再録共に登場頻度は年々減ってきており、また[[山札破壊]]や[[ハンデス]]と同様[[殿堂入り]]にかけられるものも増えてきている。 -ランデス主軸の[[構築済みデッキ(デュエル・マスターズ)]]は[[DMC-33>DMC-33 「エッジ・オブ・ドラゴンデッキ」]]と[[DMC-39>DMC-39 「ビクトリー・ソウル」]]の2回だけである。 -[[《マナ・クライシス》]]や[[《緑神龍ザールベルグ》]]、[[《魔天降臨》]]など、優秀なランデス[[カード]]の中には[[絶版]]になっているものも多い。 -ランデス関連の新規[[カード]]はその他の戦術に比べると中々登場しない。[[《バジュラズ・ソウル》]]登場の2005年以降のランデスを内蔵したカードは[[《ラスト・バイオレンス》]]、[[《超竜バジュラ・セカンド》]]、[[《偽りの王 ヴィルヘルム》]]、[[《トンギヌスの槍》]]、[[《燃えるデット・ソード》]]と、コストが重いカードに付属する形で採用されていたり、[[《超神龍スカイ・ガルーダ》]]のようにランデスを回避できたりする効果のものばかり。 [[ドラゴン・サーガ]]あたりからは[[背景ストーリー]]で分かれた小さな派閥ごとに異なった戦略が見られるようになったが、ランデスを戦略とした派閥は全く登場していない。 -語源は「ランド・デストラクション」(Land Destruction)で、日本語に直すと「土地破壊」。[[Magic:The Gathering]]の用語の転用の一つ。[[フレーバーテキスト]]でも『土地を破壊する』イメージの描写が多い。 --[[《緑神龍ミルドガルムス》]]の[[フレーバーテキスト]] ---[[DMC-33>DMC-33 「エッジ・オブ・ドラゴンデッキ」]]&br;'''その龍が動くとき、''地図は過去の物となる。''''' ---[[DMX-16]]&br;'''[[トリプレックス>《帝王類増殖目 トリプレックス》]]が咆咾すると、どこからともなくミルドガルムスの群れがあらわれた。そして、''大地はボロボロになった。''''' --[[《緑神龍ザールベルグ》]]の[[フレーバーテキスト]] ---[[DMC-33>DMC-33 「エッジ・オブ・ドラゴンデッキ」]]&br;'''目覚めた龍は一つ身震いすると空へと登った。それが、あの''国が無くなった''理由だ。''' --[[パズル&ドラゴンズ]]とのコラボにて[[《シェル・フォートレス》]]が参戦した際、リーダースキル名は''「大地削り」''となっていた。 **ランデスの変遷 [#ra51411b] [[マナゾーン]]の[[カード]]を[[墓地]]に送る[[カード]]の初出は[[DM-02]]に収録された[[《マナ・クライシス》]]、[[《ボルザード・ドラゴン》]]、[[《シェル・フォートレス》]]、[[《ボマーザウルス》]]、[[《技師ピーポ》]]であった。 しかし、[[基本セット環境]]では[[軽い]][[ビーストフォーク]]や[[リキッド・ピープル]]を中心とした[[ビートダウン]]が[[メタデッキ]]であったため、これらの[[カード]]はしばらくの間、ほとんど[[トーナメントデッキ>環境]]で見る事は無かった。 [[DM-04]]では[[《アストラル・リーフ》]]や[[《アクアン》]]などの影に隠れて[[《ハイドロ・ハリケーン》]]が登場。登場当初こそ目立った活躍はなかったが、この[[カード]]も後に[[殿堂入り]]するほどの凶悪な[[カード]]であった。 [[闘魂編]]末期には[[《凶星王ダーク・ヒドラ》]]による強力な[[種族]]サポートを利用して[[《猿神兵アッシュ》]]で継続的なランデスを行う[[【アッシュランデス】]]が成立。これは[[《凶星王ダーク・ヒドラ》]]が[[殿堂]]、一時期[[プレミアム殿堂]]だった時期も、[[プレミアム殿堂]]から[[殿堂解除]]となり再び[[殿堂入り]]となった現在もなお細々と使われている。 また、[[闘魂編]]では言わずと知れた[[進化]][[ドラゴン]]の[[《超竜バジュラ》]]を獲得。この[[《超竜バジュラ》]]を高速[[召喚]]して勝負を決める[[【ターボバジュラ】]]は後の[[転生編環境]]で活躍する。 [[聖拳編]]では[[《魔天降臨》]]や[[《英知と追撃の宝剣》]]、[[《焦土と開拓の天変》]]が登場。これらは今なお使われる[[呪文]]である。また、[[《緑神龍ザールベルグ》]]が登場したのもこの時期。ランデス[[カード]]も徐々に数を増やしていき、次第に注目されるようになっていった。 [[転生編]]では強力な[[クロスギア]]である[[《バジュラズ・ソウル》]]が登場。当時はまだ[[殿堂入り]]だった[[《無双竜機ボルバルザーク》]]とともにこの[[カード]]を投入した[[【バジュラズブルー】]]が[[環境]]を席巻した。 また、[[《停滞の影タイム・トリッパー》]]や[[《リアリティ・ヴォイド》]]や[[《ガイアクラッシュ・クロウラー》]]などの新たなタイプのランデス[[カード]]が出現したのもこの時期である。 ボルバルが[[プレミアム殿堂]]入りした後は[[《母なる大地》]]で[[《緑神龍ザールベルグ》]]などを使い回して[[《超竜バジュラ》]]に[[進化]]する[[【ドラゴンランデス】]]が出現した。 [[極神編]]から[[戦国編]]にかけては[[【黒ランデス】]]が活躍。[[【ヘヴィ・デス・メタル】]]を[[フィニッシャー]]とし、[[コントロール]]の代表格として君臨する。 2008年には[[《バジュラズ・ソウル》]][[《母なる大地》]]が[[殿堂入り]]してランデス[[デッキ]]の活躍はやや後退。[[ハンデス]]の主流が[[《ソウル・アドバンテージ》]]になったことで、[[コントロール]]の主役は[[【カウンターバイケン】]]となる。 [[神化編]]に入ると、[[【エンペラー・キリコ】]]の亜種である[[【キリコランデス】]]が出現。[[【星域キリコドラゴン】]]などの[[【エンペラー・キリコ】]]とともに暴れる。 それ以降は、純粋なランデス[[デッキ]]が[[メタゲーム]]上で活躍することは減る。 [[ドラゴン・サーガ]]ではランデス[[呪文]]と相性のいい[[《龍素記号Sr スペルサイクリカ》]]が出現。[[【サイクリカランデス】]]が[[メタゲーム]]上で活躍した。 [[革命編]]になると、強力な擬似[[ランデス]]として[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]が登場。しかし[[能力]]の強力さとは裏腹に、[[環境]]の煽りを受けた結果、期待されたほどの大きな活躍は[[革命ファイナル]]期までしていなかった。 [[革命ファイナル]]では[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]が早期登場の鍵となる[[《スクランブル・チェンジ》]]を獲得し大暴れ。また、高速環境の裏をかいた[[【ジョバンニスコール】]]が突然頭角を現した。 この結果、2017年2月26日に[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]は[[殿堂入り]]、[[《天雷王機ジョバンニX世》]]は[[プレミアム殿堂]]の措置を受けることになった。 [[双極篇]]では[[《轟破天九十九語》>《キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語》]]というランデスに応用できる両[[プレイヤー]][[コスト踏み倒し]][[効果]]の[[呪文]]が登場。[[マナブースト]]系統が強化を受けたため、[[《天使と悪魔の墳墓》]]のように複数の[[マナゾーン]]の[[カード]]に干渉できるランデス手段の需要が増した。 [[【“轟轟轟”ブランド】]]では[[《ドリル・スコール》]]が[[速攻]]とランデスを両立する手段として重用されるに至った。結果、2019年3月1日に[[《ドリル・スコール》]]は[[殿堂入り]]。 [[デュエル・マスターズ プレイス]]では[[DMPP-02]]にて[[《超竜バジュラ》]]がほぼ同一の性能で実装された。 一方[[DMPP-03]]では[[《腐敗勇騎ドルマークス》]]のかわりに[[《腐敗勇騎マルドゥクス》]]が、[[DMPP-04]]では[[《天使と悪魔の墳墓》]]のかわりに[[《天使と悪魔の審判》]]収録されるなど、ランデスを持つカードの実装自体は消極的である模様。 [[DMPP-05]]では2枚ランデスを残した[[《英知と追撃の宝剣》]]が、[[DMPP-06]]では闇以外のカードを全てランデスする[[《悪魔神ドルバロム》]]が実装された。流石にこの知名度のカードを、[[《腐敗勇騎マルドゥクス》]]などのように似た名前の新カードにすることははばかれたのだろう。 **主なランデスカード [#cc7e68c9] -[[《マナ・クライシス》]] -[[《シェル・フォートレス》]] -[[《緑神龍ザールベルグ》]] -[[《ハイドロ・ハリケーン》]]([[殿堂入り]]) -[[《竜脈噴火》]] -[[《超竜バジュラ》]]([[殿堂入り]]) -[[《猿神兵アッシュ》]] -[[《腐敗勇騎ドルマークス》]]([[殿堂入り]]) -[[《英知と追撃の宝剣》]]([[殿堂入り]]) -[[《焦土と開拓の天変》]] -[[《緑神龍ミルドガルムス》]] -[[《天使と悪魔の墳墓》]] -[[《悪魔神ドルバロム》]] -[[《バジュラズ・ソウル》]]([[殿堂入り]]) -[[《アドミラル・クイーン》]] -[[《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》]] -[[《エクス・リボルバー・ドラゴン》]] -[[《ドリル・スコール》]]([[殿堂入り]]) -[[《超竜バジュラズテラ》]] -[[《黒神ダーク・インドラ》]] //-[[《暗黒螺旋》]] //-[[《蒼狼スペルギア・ファントム》]] -[[《偽りの王 ヴィルヘルム》]] -[[《偽りの悪魔神王 デス・マリッジ》]] **主な疑似ランデスカード [#vc511a6f] -[[《魔天降臨》]]([[殿堂入り]]) -[[《停滞の影タイム・トリッパー》]] -[[《勝利のリュウセイ・カイザー》]] -[[《リアリティ・ヴォイド》]] -[[《ガイアクラッシュ・クロウラー》]] -[[《害悪のカルマ スタバック》]] -[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]([[殿堂入り]]) -[[《エンドレス・フローズン・カーニバル》]] **参考 [#j6c5a39f] -[[用語集]] -[[マナゾーン]] -[[マナ破壊]] -[[タップイン]] -[[《マナ・クライシス》]] -[[《緑神龍ザールベルグ》]] -[[《バジュラズ・ソウル》]] *【ランデス】 [#deck] [[デッキタイプ]]の分類のひとつ。 ランデスを[[デッキ]]のメイン、または補助として多数搭載するデッキのこと。 大きく分けて4タイプに分類される。 +ランデスで[[テンポアドバンテージ]]を取りながら殴る[[ビートダウン]]タイプ。主に[[《ボルザード・ドラゴン》]]を使用した[[デッキ]]や、[[【牙バジュラズ】]]などの[[《バジュラズ・ソウル》]]入りの[[ビートダウン]]が該当。 +ランデスで相手を[[コントロール]]してから[[フィニッシャー]]に繋げる[[【除去コントロール】]]タイプ。主に[[【黒ランデス】]]系の[[デッキ]]全般、【ランデスサファイア】や[[【ヘヴィ・デス・メタル】]]が該当。 +一気に相手の[[マナゾーン]]を空にする一撃必殺タイプ。主に[[《ハイドロ・ハリケーン》]]や[[《超竜バジュラズテラ》]]を使うタイプの[[デッキ]]が該当。 +ランデス自体が目的で、永続的なランデスで[[マナ]]を0にしてからトドメを刺す[[コンボデッキ]]。主に[[【アッシュランデス】]]、[[【アドミラルロック】]]などが該当。 -基本的に[[ビートダウン]](特に[[【速攻】]])に対して分が悪い。ランデス自体にあまり効果が期待出来ず、《ヘヴィ・メタル》を間に合わせるのも難しい。[[S・トリガー]]や[[シノビ]]である程度対策することもできるが、[[スロット]]の多くをランデス手段に割いているため、なかなかに厳しいものがある。 その分[[コントロール]]に対してはめっぽう強く、[[マナブースト]]や[[《光波の守護者テルス・ルース》]]等を積んでいない[[デッキ]]の場合、一方的な展開に持ち込めることも珍しくない。 -[[ガチデッキ]]と[[ファンデッキ]]のレベルが二極化している[[デッキタイプ]]でもある。後者は使っても使われても楽しいものが多いが、前者はまさに[[ガチデッキ]]的ないやらしい戦い方が身上。おそらく[[無限ループ]]系の[[デッキ]]と並んで最も友人を無くしやすい[[デッキタイプ]]の一つであろう。 -一撃必殺系以外のランデス[[デッキ]]を使うと、試合の流れが停滞しやすく勝負が単調になりやすい。大会で勝つためには致し方ないが、[[カジュアル]]で使用すると嫌がる人もいる。 **参考 [#gde955b4] -[[デッキ集(一覧)]] -[[デッキ集/ランデス]]