#author("2022-10-10T14:02:43+09:00","","")
#author("2022-10-10T14:31:02+09:00","","")
*保留状態 [#xbdf6686]

デュエル・マスターズにおいて、カードを使う時、またはカードがゾーンを移動する時になる状況。

かつては[[どこでもないゾーン]]としていたが2022年9月14日に[[総合ルール]]Ver.1.32により、名称が「保留状態」に変更された。

**ルール [#i3951988]
-カードを使用した際や、効果でカードがバトルゾーンに出る際、それらのカードは実際にゾーンを移動するまでの間、保留状態になる。
--クリーチャーなど、バトルゾーンに出るカードを使用した際や、効果でバトルゾーンに出そうとした際、それらのカードは実際にゾーンを移動するまでの間、保留状態になる。
--呪文は唱えてから効果を解決し終えるまでの間、保留状態になる。解決が終わった後、唱えていた呪文は墓地に置かれる。

-すべてのカードは、ゾーン間をカードが移動するときに、それらのカード自身が自身や別のカードの効果の影響を受けないようにするため、その処理が終了するまでの間そのカードはどこでもないゾーン(保留状態)に存在させておく。(総合ルール 409.1.)
--特に、唱えている最中([[呪文能力]]を解決している間)の[[呪文]]で、これは強く意識しなければならない。
--[[《甲型龍帝式 キリコ³》]]のように、一度に複数枚を保留状態(旧称「どこでもないゾーン」)にすることもある。
--[[《ミステリー・キューブ》]]で自分の山札の最後の1枚から[[《始虹帝 ミノガミ》]]を出す場合、保留状態(旧称「どこでもないゾーン」)に存在することになるため、山札に数えられる枚数が0枚になるタイミングがある。まだ[[《始虹帝 ミノガミ》]]が出ていないタイミングの出来事のため[[無敵虹帝]]の能力をチェックする前に[[デッキアウト]]で敗北する。
-カードを移動させる処理が解決された時点で保留状態は解除される。
--[[置換効果]]が適用される、[[墓地]]から[[呪文]]を唱えるなどして、解決後に元々置かれていたゾーンに再度置かれた場合も、保留状態は解除される。

-カードを[[使う]]際、そのカードはコストを支払う前に保留状態となり、保留状態でコストを支払う事になる。
--ただし、[[マナ召喚]]など''マナゾーンのカードを使う場合に限り、コストを支払ってから保留状態になる''という順番に変わる。この事から、その使うカード自身を支払いマナとして扱うことができる。
-''保留状態にある[[カード]]は、他の[[カード]]の[[効果]]などで参照されたりカウントされたりしない。''
--例1:[[バトルゾーン]]に自分の[[《紅神龍オグリストヴァル》]]があり、[[手札]]が[[《エナジー・ライト》]]1枚のみの状態で、その《エナジー・ライト》を唱えた。
唱えている《エナジー・ライト》が保留状態となり、[[手札]]の枚数が0枚となるため、《紅神龍オグリストヴァル》の[[パワー]]が0になり[[破壊]]される。
--例2:手札から唱えた[[《エマージェンシー・タイフーン》]]の[[効果]]で[[手札]]のカードを捨てる場合、その唱えた《エマージェンシー・タイフーン》自身を捨てることはできない。
唱えている《エマージェンシー・タイフーン》は手札にあるが、保留状態になっているため、カードの効果で捨てることはできない。
--例3:自分のマナゾーンにカードが4枚あり、バトルゾーンに相手の[[《獣軍隊 ヤドック》]]がいる状況で、マナゾーンから[[《虹速 ザ・ヴェルデ》]]を[[召喚]]する。
《虹速 ザ・ヴェルデ》が保留状態になることでマナゾーンのカードの枚数が3枚になり、《獣軍隊 ヤドック》の置換効果が適用される。

-[[カード]]が移動する際、''この状態かどうかは[[カード]]の[[能力]]で参照されない''。
--例えば[[《デュエマの鬼!キクチ師範代》]]がいる時に[[《聖霊左神ジャスティス》]]の[[能力]]で[[山札]]から[[呪文]]を[[唱える]]場合、[[呪文]]の[[プレイ]]によってその呪文は保留状態となるが、この移動は《キクチ師範代》の[[置換効果]]が適用されない。[[呪文]]が解決され[[墓地]]に置く時に、ここではじめてその[[呪文]]は「[[山札]]から[[墓地]]へ移動している」とみなされ、《キクチ師範代》の[[置換効果]]が適用される。
--[[《封鎖の誓い 玄渦》]]によってカードが墓地から離れない状態でも、[[《龍素記号Sr スペルサイクリカ》]]の能力で墓地から呪文を唱えることができる。しかし、《スペルサイクリカ》の「墓地から唱えた呪文を別のゾーンに移動させる」効果は発生せずに、墓地に置かれたままになる。
-カードは保留状態になっても、そのゾーンを離れたことにはならない。

-この状態にある[[カード]]は、他の[[カード]]の[[効果]]などで参照されたりカウントされたりしない。
--例えば、[[マナゾーン]]以外のゾーンから[[《オールデリート》]]を唱えた場合、その唱えた《オールデリート》自身は山札に行かず、墓地から[[《怨念集結》]]を唱えた場合、唱えた《怨念集結》自身は墓地にあるカードとしてカウントされない。
--これ以外の何らかの処理でカードの特性を参照する場合、保留状態前のカードとして扱われる。
---例えば、バトルゾーンに相手の《聖鎧亜キング・アルカディアス》と自分のマナゾーンのカードを多色にする《薫風妖精コートニー》がいる状態で、マナゾーンから元が単色のクリーチャーを出す場合、マナゾーンにあった時の文明が参照され、《キング・アルカディアス》の[[着地置換効果]]は発生せずにバトルゾーンに出る。
---かつては、保留状態では《薫風妖精コートニー》の影響を受けないとして単色に戻り、《キング・アルカディアス》の効果を受けてしまうという裁定が下されていた。
-保留状態になっているカードが元々置かれている[[ゾーン]]に再度置かれた場合、そのゾーンにカードが置かれたことにはならない。
--カードが置かれたことで誘発する能力は誘発せず、また、そのカードの位相は変化しない。
--例外として、[[呪文]]が[[墓地]]に置かれることで適用される[[置換効果]]は、墓地から唱えた呪文が再び墓地に置かれる場合でも適用される。
---例:[[墓地]]から[[チャージャー]][[呪文]]を唱えた場合、唱えた後[[マナゾーン]]に置かれる。

-この状態を証明するとき「解決中の[[呪文]]は「[[プレイ]]している」という意味で[[バトルゾーン]]と同じ場所に置かれることが多い。
-保留状態になったカードが保留状態ではなくなった後、そのカードは、保留状態になる前に与えられていた効果を失う。
これは、保留状態になっているカードが元あったゾーンに再度置かれた場合も同様である。

-1つの[[効果]]によって複数枚のカードを同時に[[使う]]場合、それらをすべて保留状態になった後、1枚ずつ使う。

-1つの[[効果]]によって複数枚のカードを同時に[[バトルゾーン]]に出す場合、それらを全て保留状態にした後、1枚ずつバトルゾーンに出す。
ただし、複数枚の[[封印]]をつける場合に限り、1枚ずつではなく全て同時につける。

-カードを[[使う]]際、そのカードはコストを支払う前に保留状態となり、保留状態でコストを支払う。
--ただし、''マナゾーンのカードを使う場合に限り、コストを支払ってから保留状態になる''という順番に変わる(使うカード自身を[[タップ]]して[[マナコスト]]を払える)。

-ゾーン移動にともなう[[置換効果]]や[[状態定義効果]]でカードの特性を参照する場合、保留状態になる前のカードの状態を参照する。
--例:バトルゾーンに相手の[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]と自分のマナゾーンのカードを多色にする[[《薫風妖精コートニー》]]がいる状態で、マナゾーンから元が単色のクリーチャーを出す。
マナゾーンにあった時の文明が参照され、《キング・アルカディアス》の[[着地置換効果]]は発生せずにバトルゾーンに出る。

//***[[どこでもないゾーン]]との違い [#vce64ae0]
//-ルール改定の前後でカードの挙動に大きな変化は無い。
//
//-どこでもないゾーンは「どのゾーンにも該当しないゾーンに移動させる」ルールだったが、保留状態は「元のゾーンに属しているが、どのカードからも参照されない状態にする」ルールとなっている。
//どこでもないゾーンの場合は元のゾーンを離れるため、ゾーン移動に関わる[[能力]](特定のゾーンに「置かれた時」「[[離れた時]]」や「[[離れない]]」など)が適用される際に直感的でない予期せぬ挙動になる事がしばしばあった。
//保留状態のルールでは元のゾーンを離れないため、それらの能力が適用された場合の挙動がよりわかりやすくなっている。

//↑保留状態への変更後でも「Jチェンジ VS セガーレ」、「山札の最後の1枚が敗北回避能力持ち VS ミステリー・キューブ」の状況であたかも元のゾーンから存在が離れているかのような挙動が起こるので上記の説明は蛇足。

***過去の裁定 [#i9caa84f]
-特定のゾーンから保留状態となった後に、再びそのゾーンに戻ってきた場合、『''そのゾーンを離れたことにはならない''』が『''そのゾーンに置かれたことにはなる''』という特殊な挙動になる時期があった。現在では消滅。
--前者について、例えば自分の[[《極幻空 ザハ・エルハ》]]がいる時に、[[ギャラクシーGO]]を持つクリーチャーをシールドゾーンから召喚した場合、そのクリーチャーはシールドゾーン→保留状態→シールドゾーンに移動するが、この場合シールドゾーンから全く移動していない扱いになる。そのため、「カードがシールドゾーンに置かれた時」「カードがシールドゾーンを離れた時」などの能力は[[誘発]]しない。
--後者の裁定を悪用したのが、[[【ケドケドベラドマイ】]]である。[[《バリバリ・ケドケド》]]がバトルゾーンにいる状態でも[[《陰陽の舞》]]の召喚宣言自体は可能であり、召喚宣言をした場合[[《陰陽の舞》]]はバトルゾーンに出ずにマナに置かれる。このとき[[スペース・チャージ]]等の能力はトリガーするという裁定が出ていたため、この裁定を悪用し一時的に環境で活躍していた。
---その後、[[召喚]]についてのルール変更があり、[[出せない]]状況では召喚宣言自体ができなくなってしまった。
保留状態の策定により、召喚宣言は可能な「○○(ゾーン)を離れない」状態(例えば相手が[[《若き大長老 アプル》]]を出していて自分が[[《陰陽の舞》]]を召喚すること)で再現しても、置かれたことになるという裁定も損なわれ、[[友情コンボ]]でも不可能になった。409.2a 保留状態になっているカードが元々置かれているゾーンに再度置かれた場合、そのゾーンにカードが置かれたことにはなりません。カードが置かれたことで誘発する能力は誘発せず、また、そのカードの位相は変化しません。

**その他 [#c560da3b]
-この状態を証明するとき「解決中の[[呪文]]は「[[プレイ]]している」という意味で[[バトルゾーン]]と同じ場所に置かれることが多い。

-[[《パーロックのミラクルフィーバー》]]などの能力で山札の一部を公開する場合は、山札のカード群が物理的に離れている状態であるが、保留状態(および、どこでもないゾーン)とは関係ない。
--もしもそれらが保留状態と扱われたら、''保留状態のカードはそのゾーンの枚数に数えない''原則で想定外の現象が起こってしまう。例えば[[《ドンドン吸い込むナウ》]]のようなカードで裏向きで伏せた状態の山札がなくなってしまえば、そこで[[ライブラリアウト]]が発動することになる。もちろん[[その状態でも敗北しない>https://dm.takaratomy.co.jp/rule/qa/38718/]]ので保留状態ではないと説明できる。

-俗に「解決領域」や「スタック」、「グレーゾーン」と呼ばれることがある。ただし、[[Magic:The Gathering]]の「スタック」に関するルールとは大きく異なるので注意。

**参考 [#d808e49d]
-[[用語集]]
-[[呪文]]
-[[待機]]

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