闘争類拳嘩目(とうそうるいけんかもく) ステゴロ・カイザー/お(きよ)めシャラップ》 [編集]

闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー P(R) 自然文明 (7)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン/ハンター 9000
マッハファイター(このクリーチャーは、出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
W・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。
お清めシャラップ P(R) 自然文明 (3)
呪文
自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
カードを1枚以上、いずれかのプレイヤーの墓地から選んでもよい。そのプレイヤーは、それらを自身の山札に加えてシャッフルする。

DMBD-09で登場した自然ジュラシック・コマンド・ドラゴン/ハンターツインパクト

クリーチャー面はマッハファイターを持つW・ブレイカー
パワーは9000とそこそこで、《轟く侵略 レッドゾーン》《ドンジャングルS7》などの高パワーには一歩劣るが、大抵のクリーチャーにはパワフルに対応できるだろう。《“罰怒”ブランド》《“逆悪襲”ブランド》などのブランド群と相討ちになるラインであるのが大きく、《灰燼と天門の儀式》リアニメイトして効果バトルを行わせる価値があるだろう。
アタックトリガーマナブーストマナ回収を同時に行うことができ、丁度《白米男しゃく》内蔵といったところである。マナブースト強制のためライブラリアウトする危険はあるが、呪文面で山札を回復できる。

呪文面はトラップサポートが無くなった代わりに墓地リセットが自身も対象となった《お清めトラップ》。サポートにこだわらないならそちらの上位互換といっていいだろう。《お清めトラップ》のように【墓地ソース】へのメタとして使うだけでなく、自分のカードデッキに戻せるようになったため、再利用やLOを防ぐといったこともできる。総じて、大幅に汎用性が上がったといえる。
唱えたプレイヤーの望むようにカードを墓地から山札に戻せるため、自分に使う場合は欲しいカードのみを、相手に使う場合はいらないカードのみを戻すのが吉。

任意で「1枚も選ばない」、「1枚以上選ぶ」を選択できる。意味としては「好きな枚数選ぶ」ということである。
あちらと同じく、このカードを使って自身の墓地をすべて山札に加える際、唱えている最中のこのカードは山札に加わらず墓地に置かれることに注意。

【カイザー「刃鬼」】での運用を前提とするなら、クリーチャー面は《刃鬼》を出す前の露払いとして運用したい。相手の邪魔なコスト踏み倒しメタクリーチャーをマッハファイターで破壊しつつ、マナブースト及び回収ができる。マナ回収は任意なので、ブーストを優先したい時には融通が利く。
この場合には《ドルツヴァイ・アステリオ》がライバルになるが、呪文面や種族で容易に差別化できるだろう。
ただ、単色なので《獅子王の遺跡》との噛み合わせは悪い。
また、《刃鬼》によるコスト踏み倒し先としても確かにデッキ構築を歪めずに4枚積みできるハンターという点では優秀だが、《不敗のダイハード・リュウセイ》によるシールド焼却をこのクリーチャーのマッハファイターで安全に発動するというチマチマした手を使うよりは、このカードと同期の《リュウセイ・天下五剣カイザー》敗北回避能力で雑にワンショット失敗時の保険を掛けてしまった方が強い。

また、【カイザー「刃鬼」】【ビッグマナ】に分類されるデッキタイプなので、過剰なブースト及びドローで山札切れに陥ることは多い。そんな時には呪文面で墓地の高コストカードだけを山札に戻せば、後のガチンコ・ジャッジの際に役立つだろう。《ドンドン吸い込むナウ》の効果で折角の切り札をデッキボトムに送ってしまうこともあるので、シャッフル効果も馬鹿にならない。

ツインパクトカードであることの強力なメリットとして、呪文面を唱えて墓地に置けば、後に《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》によるハンター踏み倒しの際の手軽な追加打点として運用できる。構築次第ではあるが、折角《刃鬼》を出してもマナゾーンにハンタークリーチャーが2、3体しかないというシーンもざらにある。マッハファイター持ちなのでシールドを破らずに《不敗のダイハード・リュウセイ》の焼却効果の恩恵を受けられるのも嬉しい。
同様に、【ヘルゲート・ムーン】でも相手の墓地利用妨害役兼、踏み倒せる中型ドラゴンとして非常に有用。

《百族の長 プチョヘンザ》への革命チェンジ元としても優秀。若干重いが《勝利のガイアール・カイザー》と異なり召喚以外に反応するコスト踏み倒しメタに引っ掛からず、【5色フェアリー・ミラクル】などの重量級デッキにおいてはデッキパワーを損なわずに済む。

自然コスト3ドラゴンマナブーストとしてみるとライバルは《摩破目 ナトゥーラ・トプス/ストンピング・ウィード》である。
クリーチャー呪文面ともに一長一短の関係であるが、汎用性はこちらの方が高いだろう。

《SSS級天災 デッドダムド》とも相性が良く、マッハファイターによって実戦上で使われるものとしては《デスマッチ・ビートル》以外のコスト踏み倒しメタを処理できる上に、《デスマッチ・ビートル》すらも効果バトル解決の前に《SSS級天災 デッドダムド》によって除去すれば問題ない。

総じて、賛否あるDMBD-09の新規パーツの中では、ストレートに【カイザー「刃鬼」】を強化できるカードと言えるだろう。スペック自体は凡庸だが、能力の噛み合わせが素晴らしい。
他にも【白緑ツインパクト】【連ドラ】など、自然が入るデッキでなら幅広く役立てるだろう。

環境において [編集]

超天篇環境では【青黒緑デッドダムド】の主要パーツとして活躍している。革命チェンジ元としては重めだがそちらに挿されることがある《蒼き団長 ドギラゴン剣》とも相性が良い。終盤の詰めに使うなら7コストでも致命的な重さとは言い難い。

【モルト NEXT】はそれまで不得意であったマナ回収がこのカードのおかげで十分こなせるようになり、マナ回収が命となる【チェンジザドンジャングル】コスト踏み倒しメタを処理したついでに回収できるこのカードを新たにデッキに迎え入れた。ただ、【モルト NEXT】の場合はこのカード自体火のドラゴンではないため、5マナの時に《超戦龍覇 モルト NEXT》を出す動きとはアンチシナジー。

DMEX-08期から【バーンメアジョーカーズ】での採用も目立って行った。そちらのデッキマナブーストを活かせば7マナに到達するのもすぐなので、クリーチャーとして使う場面も多い。

2021年のゴールデンウィーク直前に周知された【5色コントロール】の基盤には、《天災 デドダム》《フェアリー・ミラクル》、このカードを採用した「デドダムミラクルお清め基盤」というものがある。その後も殿堂入りカードをフィニッシャーとした【5色コントロール】で終盤の便利屋として使われる。王来篇環境では墓地戦術が盛んで、呪文面を使って墓地に落ちたこのカードをリアニメイトしたり墓地回収したりする機会がそれまでよりも比較的多くなった。

その他、登場以来マナブーストを行うあらゆるデッキに搭載され、基本カードとしての地位を確立していると言える。

《メンデルスゾーン》《ボルシャック・栄光・ルピア》マナブーストの基盤とする赤緑系の【ドギラゴン閃】においては、7コストですらも素出しには軽いぐらいである。

ところがDMBD-18期に墓地利用メタが有効に働きにくい相手である《樹食の超人》【墓地ソース】【グルメ墓地ソース】)が流行すると立場は一変。程無くしてDMRP-20期になると、相性の良い自然系の【ドギラゴン閃】【5色コントロール】系統でも2枚程度に抑えられるケースが激増。【青赤緑ドギラゴン閃】においては《バラギアラ <ヴェロキボアロ.Star>》と4枚総入れ替えになどということもざら。

【グルメ墓地ソース】の流行が落ち着くとまた4枚積みされるようになった。【7軸ガチロボ】のパーツとしても台頭し、《超七極 Gio/巨大設計図》の呪文面での回収範囲内となるため、白青緑構築の【ナウ・オア・ネバーループ】でも結果を残した。

ゴッド・オブ・アビス環境でも引き続き使われているが、《龍素記号wD サイクルペディア》が登場するとそちらへ3→5と繋ぐケースも増えた。そちらで墓地から唱えることができるのも大きく、《豊潤フォージュン》と異なり自軍のマナ枚数に関わらずフルスペックを発揮できる[1]

アビス・レボリューション環境でもドラゴン基盤、青黒緑基盤を中心に広く使われる。

ここまで活躍できたのは「自分・相手を問わず好きな枚数のカードを山札に戻せる」という点にあるだろう。これを満たす墓地利用メタは史上初。このカードの後には、2例目としてDM22-RP2《コッコ・武・ルピア》が登場するのを待つことになる。

ただ、遅くとも王道篇環境?に入ったころになると、【白緑巨大天門】を始めとする《巨大設計図》基盤でもマナブースト手段がインフレしたばかりかクリーチャー面がもっと優秀なマナブースト付きツインパクトも増えた。加えて主要な採用先であった【5色ザーディクリカ】【青黒赤緑邪王門】も環境から姿を消した。さらに、他の【5色コントロール】系統を使うならそもそも自分の動き特化のマナブースト手段を優先することが増えた。そのため、往時ほどその姿が見られなくなった。

その他 [編集]

  • 名称に使われている漢字は「嘩」ではなく「嘩」。表記には注意したい。
  • 「ステゴロ」とはいうがカードイラストに描いてあるのは若干丸っこい体型をした四つ足のドラゴンであり、拳で戦える印象は薄い。おそらくステゴサウルスをもじった名前なのだろう。
  • そのままでも意味は通じるものの、長らく呪文面のマナブーストの対象が自分であるにもかかわらずテキストが「自身の山札の上から1枚目をマナゾーンに」と不自然な文章になっていた。
    • 何度も再録しているのになかなか直されなかったが、DM23-EX1でついに「自分の」に改善された。

関連カード [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

  • 呪文面の2つ目の能力について

Q.《お清めシャラップ》の効果で両方のプレイヤーの墓地からカードを選ぶことは出来ますか?
A.いいえ、選べるのはどちらかの墓地のカードだけです。
引用元(2020.2.26)

Q.《お清めシャラップ》で墓地にカードがないプレイヤーを指定し、山札のシャッフルだけをすることはできますか?
A.いいえ、出来ません。墓地にあるカードを1枚も選ばなかった場合、山札のシャッフルは行いません。
引用元(2020.2.26)

+  類似裁定(2022.12.16)

Q.相手の《封鎖の誓い 玄渦》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》の呪文側を唱えました。墓地にある自分のカードを選びましたが1枚も山札に加わらなかった場合、シャッフルはしますか?
A.はい、選んだカードが1枚も山札に加わらなかった場合でもシャッフルします。
引用元(2021.7.16)


[1] 《龍素記号wD サイクルペディア》を召喚しているという事は基本的には5マナ以上あるという事なので、そうなると《豊潤フォージュン》のフルスペックは発揮されない